5月……ロンメルと殺せんせーが椚ヶ丘中学にやって来て約1ヶ月が経過した
ロンメルはまだ本気を出していないし、それについて烏間先生から小言を言われる
「ロンメル、お前は本気で暗殺するつもりはあるのか? プレハブにて音声をジャミングしてまで奴(殺せんせー)と会話は何を話している」
「それは秘密だからジャミングしているんですよ……烏間先生は断片的には私の事を知っているのではなくて?」
「まぁな。クラスの事が有るから伏せてはいるが監視役の俺があまりに不真面目だと判断すれば資金援助は停止させるからな」
「それは困る……私はまだ牙を研いでいる段階だ」
ロンメルは対先生ナイフをおもむろに横に振るう
すると10メートル先に有った木に大きな傷が付いた
「まだ私は肉体ができていない。あと1ヶ月も有れば10メートル先ならばこの対先生ナイフでも木を切ることが出きるだろう。それでもまだ私は100%の力が出せない」
「いつになれば本気を出せる?」
「計算上2学期中盤からになる。それまではターゲットである殺せんせーからまだまだ学ばなければならない。成果はとりあえずの成果は出そう。殺せんせーの警戒度は上がるけどね」
ロンメルは不敵にニヤリと笑う
その瞬間強烈な殺気が一瞬放たれたかと思えば、瞬時に殺気どころか存在感すら消えた
烏間先生の肩をポンポンと叩くとロンメルはその場から立ち去った
烏間先生はロンメルの能力評価を1段階上げるのだった
ホームルームになると知らない外人の女性が殺せんせーにベタついていた
「イリーナ・イェラビッチと申します! 皆さんよろしく」
烏間先生から補足が入る
「彼女は本格的な外国語に触れさせたいとの学校側からの意向だ。英語の半分は彼女の受け持ちとなる」
めちゃくちゃ美人でおっぱいも大きい
殺せんせーは顔をピンクにしてデレデレしているし……
(雪村先生にも過激な下着着て来た時は鼻血出して喜んでいたしなぁ……おっぱい大好きすぎでしょ殺せんせー……)
(まぁ学校の意向って言っているけど暗殺者だろうなぁ。外人なのに完璧に日本語を操っている時点で只者じゃないだろうし……さて、私はこの先生から何を学ぼうかねぇ……クックックッ……)
「ヘイパス!」
「ヘイ暗殺!」
お昼休み、皆と一緒に今日は暗殺サッカーをしていたが、イリーナ先生が早速動き始めた
「殺せんせー! 烏間先生から聞きましたわ! すっごく足がお速いんですって」
「いやぁそれほどでもないですねぇ」
「お願いがあるの! 一度本場のベトナムコーヒーを飲みたくて……私が英語を教えている間に買ってきてくださらない?」
「お安いご用です。ベトナムの良い店を知っていますから」
すると殺せんせーはドシューと行ってしまった
キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴る
磯貝君がイリーナ先生に
「イリーナ先生、授業が始まるし教室に戻りませんか?」
と聞くとイリーナ先生は
「授業? ……あぁ、各自適当に自習でもしておきなさい……それと気安くファーストネームで呼ぶのやめてくれる? あのタコの前以外で先生を演じるつもりも無いし」
「イェラビッチお姉さまと呼びなさい」
皆が沈黙するなかカルマ君が
「で、どうするんだよビッチねぇさん」
「略すな!!」
「あんた殺し屋なんでしょ? クラス総掛かりで殺せないモンスター……ビッチねぇさん1人で殺れるの?」
「……ガキが、大人にはね大人の殺り方があるのよ……潮田渚ってあんたよね?」
渚君に近づくといきなりディープキスを初めて最初はビクついていた渚君が次第にぐったりしてしまった
キス1つで男性を悩殺する技術は流石プロである
「後で職員室にいらっしゃい。あんたが調べた奴の情報聞いてみたいわ……まぁ、強制的に話させる方法なんていくらでもあるけどね……他に有力な情報を持っている子は話しに来なさい。良いことをしてあげるわよ。女には男だって貸してあげるし……技術も人脈も全てあるのがプロの仕事よ。ガキは外野で大人しく拝んでいなさい」
「あと、少しでも私の暗殺を邪魔したら殺すわよ」
屈強な男が3名、様々な機材を持ってやって来た
殺すに込められた本物の殺気を初めて受けたクラスの皆は硬直すると同時にイリーナ先生のことを嫌いになったのだろう
そんな負な感情を感じる
「クックックッ……殺せんせーは彼女をどの様な手入れをするのでしょうね」
5時間目は皆がビッチねえさんビッチねえさんと連呼したことでイリーナ先生がキレて、ヴィチュとビッチ……BとVの区別がついていないということでVの正しい発音をするために歯で下唇を軽く噛むというのを1時間させられるという訳のわからない授業をさせられた
まぁそんな馬鹿馬鹿しい授業を受ける必要も無いのでロンメルは殺せんせーに出されている課題を黙々と行い続ける
「へぇ、ロンメルって結構馬鹿な感じ?」
それを席が横のカルマ君がロンメルが別の課題をしていることに気がついて茶々を入れてきた
「うん、とにかく遅れているから殺せんせーが別口の課題をしているんだ」
「どれどれ……中1や中2の内容ばかりじゃん」
「私のレベルはそんな感じ……だから先生私に質問しないでしょ」
「なるほどね」
「ちょっとそこ煩いわよ! 私は暗殺の準備に外に出るからあんたらはそのままでいなさい!」
結局烏間先生が途中来て急遽体育に変更となり、射撃訓練となった
殺せんせーはイリーナ先生に誘われて倉庫に移動し、それを皆ガッカリしながら見ていた
「な~んかガッカリだな殺せんせー……あんな見え見えの女に引っ掛かるなんて」
「烏間先生、私達あの女のこと好きになれません」
片岡さんが皆を代表して烏間先生に告げる
「すまない。プロの彼女に仕事を一任しろとの国からの命令でな……だが、僅か1日で全ての準備を整える手際の良さ……殺し屋としては一流なのは確かだ」
すると倉庫から実弾による射撃音が響き渡った
ロンメルは透き通る世界で倉庫の中を覗いていたが、どうやら殺せんせーはさっきの屈強な男達をすぐにノックアウトさせて銃による射撃を体で受け止めていた
「あちゃー、イリーナ先生実弾使ったわ……あれじゃあいくら撃っても死なないよ殺せんせーは」
「ロンメルさんわかるの」
渚君が聞いてくる
「この音は実弾の発砲音だし、見えるからね……倉庫の中」
「え? 倉庫の中を!?」
「ふふふ、私が集中すれば壁1枚くらいなら透かして見ることが可能だからね」
「透視ってこと?」
「うーん、超能力みたいな透視とはまた別かな。技術だからこれも」
そうこう話しているとイリーナ先生の悲鳴とヌルヌルという触手の音が響き渡った
皆が倉庫に向かうと殺せんせーが出てきて
「もう少し楽しみたかったですが、皆さんとの授業の方が楽しみですからね! 6時間目の小テスト手強いですよ」
と皆に告げた
するとその後からブルマと体操服を着たイリーナ先生が出てきて
「……ま、まさか僅か1分であんなことをされるなんて……」
と言って倒れた
渚君が
「殺せんせー何したの」
と聞くと殺せんせーは真顔になって
「さぁねぇ、大人には大人の手入れがありますから」
と悪い大人の顔で答えた
皆が6時間目のテストに向けて教室に移動を始めるなか、ロンメルはイリーナ先生の横に座り
「屈辱かな? イリーナ先生? いや、ビッチ先生か……あの超生物を殺すには私達と協力した方が良いけど?」
「……見てなさい。プロとしてこの屈辱は必ず返す!!」
「おうおう、殺気だって……でもね、ビッチ先生、一度ロックオンされた殺せんせーは殺せないよ」
「……あんたロンメルだったわね。何か知ってるわね」
「さぁね、どうでしょう。ただ、イリーナ先生よりは私の方が強いかな。今のままじゃ」
そう言ってロンメルは教室に急いで戻る
夜 いつのもロンメルのプレハブ小屋にて
「ヌルフフフ、ロンメルさんのご飯は美味しいですねぇ」
「殺せんせーの方が美味しい料理作れるくせに」
「誰かに作ってもらうっていうのは愛情が籠っていて自分が作るとはまた別の味がするのですよ」
「まぁわからなくはないかな」
「イリーナ先生は後少しで落ちるでしょう。それは良い……ロンメルさん、烏間先生から何か言われたでしょ。例えば暗殺にもっと集中しろとか」
「まぁね。言われたよ」
「では1ヶ月も経過しましたし、どれだけ強くなったか確かめましょうか? 食事後外で」
「食後はキツイから料理作ったら少し殺ろうか。多少冷えても大丈夫だし、温め直しても良いし」
「では確認の時間と行きますか」
油淋鶏とチャーハン、スープと唐揚げを揚げ終えたロンメルはラップを張り、蓋をしてから外に出る
「さてさて、この1ヶ月で先生もパワーアップしましたがロンメルさんはどれぐらい成長しましたかね」
「まだ皆に触手を見せるわけにはいけないからねぇ。さて、殺ろうか」
殺せんせーの初速は時速約400キロくらいである
これはマッハ1の4分の1程度の速さであり、ロンメルもこの速度であれば対応可能……無惨や黒死牟の方が初速、初撃に関しては速い
まだ肉体が戻っていないロンメルでも触手による肉体強化をすれば同速を出すことが可能である
対先生ナイフによる斬撃
「月の呼吸 壱ノ型 闇月 宵の宮」
約10メートルに及ぶ斬撃に殺せんせーは触手でガードするが、切れ目が入る
次の瞬間殺せんせーの触手が千切れ、ビチビチと2本地面に跳ねる
「これは驚きました。斬撃を飛ばす事にもそうですが、それが10メートルを超えても尚先生の触手を吹き飛ばす威力を持っていることに」
「このナイフじゃリーチが短すぎて全然本気で振るえないんだけどね……軽すぎて一撃が軽い。だから死神さんの触手が一瞬切れ目が付いた。本来ならば切れ目が付く間もなく吹き飛ばす予定だったんだけど」
「ヌルフフフ、それはそれは……喋っている間に包囲は完成しましたか?」
ロンメルは殺せんせーに気がつかれないように髪の触手をとにかく細く、長くしてロンメルを中心に半ドーム状に伸ばしていた
殺せんせーがこれ以上高くや遠くに逃げないように
「それは悪手ですねぇ」
その瞬間包囲が突破される
「ぐっ!?」
「触手対触手の場合細くしてしまうと太い方の触手の威力に耐えられなくなります。それが見えない様に本当に細くすれば尚更だ。とっておきはこれくらいですか?」
「いや、それだけではないですよ」
次の瞬間地面から触手が生えて殺せんせーを襲う
ブチブチ
殺せんせーは慌て避けたが2本の触手が千切られてしまう
「しっぽですか。髪だけでなくしっぽの毛も触手に出きるようになりましたか」
ロンメルはここ1ヶ月でしっぽの毛を触手に変化させるトレーニングを隠れて行っていた
上に注目をさせた状態で下からの攻撃
更に触手にはあるものを持たせていた
「にゅにゃ!? 手榴弾!?」
触手が枝分かれしてピンを抜く
約300発の対先生弾がばらまかれる
ロンメルは殺せんせーが爆発に驚き、リソースが対先生弾を避けるのに注力した瞬間に踏み込んで距離を一気に詰めた
ロンメルお得意の高速突きである
鬼とは違い殺せんせーはロンメルが手に持つ対先生ナイフを当てればダメージを与えられる
更にとっておきとしてナイフを強く握る
握力と体温による熱の伝達によりナイフが溶けて突きの勢いで薄く伸びる
「お見事です!!」
しかし、それを殺せんせーはネクタイで絡めて受け止めると地面から生えた触手を殺せんせーの触手が切り裂いた
そして首元に触手が置かれ
「チェックメイトです。ヌルフフフ成長を感じられて嬉しいですよ!」
と殺せんせー余裕でロンメルを静止する
「クックックッ……流石死神さん。ただやっぱり触手を使った暗殺には不慣れと見た……同速だとどうしても判断能力が遅れるねぇ」
「それは先生の弱点なので早急に直さなければなりませんねぇ……ロンメルさんの触手も再生したことですし食事にしますか」
「はーい!」
翌日烏間先生に殺せんせーから千切った触手4本を提出し
「とりあえず昨夜戦って見ました。今の私では4本が限界でした」
と
で、イリーナ先生はどうなったかというと翌日の授業でも授業をしなかったので皆キレて軽く学級崩壊が発生し、烏間先生が介入したことで事なきを得た
その後烏間先生と何か話した後、午後に再び教壇に立ち
「
「……ゆ、ユーアーインクレディブルインベッド」
「アメリカでとあるVIPを暗殺した時まずそいつのボディーガードに色仕掛けで接近したわ。その時彼が私に言ったの……意味はベッドでの君は凄いよ」
「外国語を短い時間で習得するにはその国の恋人を作るのが手っ取り早いとよく言われてる。相手の気持ちをよく知りたいから必死で言葉を理解しようとするの……」
つまりイリーナ先生は授業で外人の口説き方を教えると言い出した
「受験に必要な勉強なんかはあのタコに教わりなさい。私が教えられるのは、あくまで実践的な会話術だけよ……もし、それでもあんた達がそれでも私を暗殺者だと思えなければ素直にこの学校から出ていくわ……そ、それなら文句ないでしょ……あと色々悪かったわ」
こうしてイリーナ先生はクラスに溶け込んでいった
ただ皆イリーナ先生ではなくビッチ先生と呼ぶのでロンメルもこれからはビッチ先生と呼ぶことにしようと思うのだった