ロンメルの受難   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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夏休みの時間 2

 沖縄の離島にて夕方皆と肝試しをしたり、その肝試しで殺せんせーがカップルを成立させようと暗躍して、それがバレバレで肝試しが全く怖くなかったり、烏間先生とビッチ先生が良い感じなので皆でくっ付けようとゲスな企みをしたりと南国での旅行を最後まで満喫して東京に戻る

 

 で、ロンメルが何をやっているかというと

 

「すーはーすーはー!」

 

「違う違う! シィィィィハァァァ!」

 

「ぬにゃぁ難しいですねこの呼吸法……」

 

 殺せんせーに呼吸を教えていた

 

 何でも器用にこなす殺せんせーだが、全集中の呼吸の習得には難航していた

 

 理由は死神時代に身につけた自身に最適化された呼吸が邪魔しているようだ

 

 暗殺者としての呼吸とは違うのでこれまでの経験が逆に足を引っ張っている

 

「律解析できた?」

 

『はい! 肺の使用率を99.5%を維持することでこの呼吸は成立するようです。ちなみに殺せんせーの肺使用率は85%です』

 

「にゅにゃ! 呼吸さえ覚えられれば先生更なる進化ができるというのに」

 

『でもよろしいのでロンメルさん? 殺せんせーを強くして』

 

「問題ない。というか呼吸をクラスに教えるためにまず殺せんせーに覚えてもらわないと色々と困るから……本当は体育の教官の烏間先生にも教えたいんだけど烏間先生、夏休み予定がびっしりあるらしいからね」

 

『なるほど、全体のレベルアップのためにですか』

 

「そう。ただ全集中の呼吸は悪用するとまずいからリミッターを設けているの」

 

「ぜーはーぜーはー、リミッターですか?」

 

「殺せんせーと律だから言うけど全集中の呼吸には3段階あるの、今殺せんせーに教えているのが全集中の呼吸、それを寝ている間も含めて常時やる全集中の呼吸・常中、更に極めると全身に痣が出始める……これが第三段階」

 

『となると痣の出ていないロンメルさんは第二段階ということですか?』

 

「うん、私はあえてここで止めてる。いつでも第三段階に移行できるけど強烈なデメリットが発生するの」

 

「ぜーぜー、デメリットですか?」

 

「痣が出ると25歳以下で死ぬ……寿命の前借り状態になる。しかもこれは全集中の呼吸・常中をしている者に痣が伝播しやすくなるという欠点もある。私みたいに完全にコントロールできていれば良いけど……危険でしょ」

 

「なるほど確かに危険だ」

 

『ですが全集中の呼吸をしていない時としている時では身体能力に1.2倍程の違いがあります』

 

「そう、呼吸さえできれば身体能力をあげることができる。常中ができれば時間が経過するごとに身体能力が上がり続ける」

 

「『なるほど』」

 

「それにこれは私に対して理事長からの宿題でもあるので」

 

「……彼なら呼吸を知ったとしても悪用はしないでしょう。上手くアレンジしてデメリットを無くすように努めるでしょう。彼は優秀な人材が早く亡くなることに強い危機感を覚えている……ヌルフフフ、先生も雇用主に対して何も考えていないわけじゃないのですよ!」

 

「小賢しいねぇ殺せんせー……さて、律に学習させつつ殺せんせーさっさと覚える! マッハ20は何の為にあるんだ!!」

 

「ヌニャァァァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏休みのとある日

 

「ビッチ先生音楽教えてよ」

 

「何よ呼び出していきなり」

 

「お願いビッチ先生……ピアノやダンス上手くなりたいの! 相談できるのビッチ先生だけなの」

 

「急に覚えたいなんて何か理由があるでしょ。教えなさい」

 

「まずきっかけは鷹岡の潜入の時にビッチ先生がピアノを上手に演奏するのを見て私も上手くなりたいって思ったことと……異世界の話だけどウマ娘って人気商売なの。ただ足が早ければ良いって話だけじゃなくて勝負に勝った後に歌って踊らなければならないの。だからビッチ先生なら教えてくれるんじゃないかなって」

 

「……はぁ、ロンメルあんたの過去を詳しく教えなさい。それで手を打ってあげる。可愛い教え子だしね!」

 

「やった!!」

 

 ……ロンメル説明中……

 

「ふーん、戦国時代に鬼退治ねぇ……信じられるか!!」

 

「嘘じゃないよ! 本当なんだよ!!」

 

「はぁ、まぁ良いでしょう。あなたの剣術が凄いのもそういう理由ってことにしてあげる……じゃあとりあえず発声の練習とピアノや楽器を教えてあげる。……て、この教室のオンボロピアノだと辛いわね……」

 

「ヌルフフフ話しは聞かせてもらいましたよ」

 

「でたわね! タコ!」

 

「タコとは失礼な、イリーナ先生そろそろ殺せんせーと呼んでください……生徒の悩みですので解決するのが私の役目! ピアノを夏休みの間に新調しておきました! 音楽の時間がいつまでもハーモニカとリコーダーでは困りますからねぇ……イリーナ先生が音楽を教えていただければ生徒達も喜ぶでしょう。先生の音楽も人気ですが」

 

「いや、殺せんせー好きな曲に偏りがあるじゃん。そして歌詞に勝手に触手やヌルヌルを入れたがるから皆に不評だよ」

 

「にゅにゃ!? そんなハズでは!」

 

『はい、この前音楽の時間の満足度アンケートをしましたが評価2.3でしたので早急な改善が必要と判断します』

 

「律さんまで!!」

 

「というわけでビッチ先生お願い」

 

「……たく、仕方ないわね!」

 

 ロンメルはこの日から暇な時間を見つけてはビッチ先生に音楽を習い始めるのだった

 

 一緒に律も音楽を学ぶ

 

 なぜか口内プラモという口に入る大きさのプラモデルなら口の中で組み立てられるという超絶テクニックも教わった

 

 律もロンメルも最初に口内プラモを見せられた時はドン引きしたが、できるようになれば舌の使い方を完璧に使いこなせる=発声にも影響すると言われ覚えることに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏休み終盤

 

 野菜を育てる

 

 宿題をする

 

 予習をする

 

 体を鍛える

 

 殺せんせーが作ったレースの展開予想問題集を解く

 

 ビッチ先生と音楽を習う

 

 ……

 

「皆と全然遊んでねぇ……」

 

 頭を、体を鍛えることが楽しすぎて友達と遊ぶことを放棄していたロンメル

 

 夏休み終盤なので少しくらいは皆と遊ぶべきかとモンモンとして殺フォンを手に取り皆に連絡を取ろうとした時……肩に触手が

 

「にゅにゃり……夏休み最終日に皆さんと夏祭りに行きませんか」

 

「こ、殺せんせー!!」

 

 この時殺せんせーが神に思えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏祭り! 

 

 今回殺せんせーとタッグを組んだ

 

 ロンメルは野菜を提供し、殺せんせーは屋台をやって小遣いを稼ぐ

 

「7:3でどうでしょう」

 

「乗った」

 

 ということで夏休み終盤数日を夏祭りの準備に当てたロンメルに死角無し

 

 砂糖は安く買えなかったので仕方がないとしてリンゴ、ブドウ、ミカン飴用の各種フルーツにたこ焼きやお好み焼き用の小麦粉、タコ、野菜、鰹節、唐揚げ用の鶏肉、ケバブ肉等々をロンメルが食料調達で身につけた手伝をフルに使いかき集めた

 

 食材を殺せんせーに供給した後にやることはライバル店を潰すこと

 

 E組の皆も暗殺で身につけた技術を使い千葉君と速水さんが射的を出禁になるくらい稼いだり、カルマ君がおみくじに当たりが入ってないことを見抜いて店主を脅していたり、磯貝君と前原君が金魚すくいの金魚を大量に取っていたり、渚君と茅野さんがヨーヨー釣りで店のヨーヨー空にしたりとやりたい放題

 

 そして早じまいした店のスペースに殺せんせーが支店を増やして進出する

 

「イエーイ皆楽しんでる!」

 

「あ、ロンメルさんは……すごく楽しんでるね」

 

「凄くパリピっぽい格好……逆に場違いだよ」

 

「仕方ないじゃん浴衣持ってないから……高いんだよ浴衣」

 

 渚君と茅野さんに絡みに行ったロンメル

 

「ちなみにそのパリピっぽい格好は全身で幾らなの?」

 

「2500円」

 

「やす!」

 

 アハハハハとロンメルは夏休み最終日を満喫するのだった

 

 

 

 

 

 

 

「はい、30%の25万円です」

 

「材料費が15万円だから10万円の浮きアザッす殺せんせー」

 

「いやいや先生約55万円近く稼げましたから当分の食費や雑費には困りませんねぇヌルフフフ」

 

「……殺せんせーちょっと良いかな」

 

「おや、竹林君なんでしょうか」

 

「…………」

 

「え? E組を抜ける?」

 

 夏休みが終わり二学期が始まるが、波乱で始まるのであった

 

 

 

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