茅野さんが巨大プリンを使った暗殺をシルバーウィーク中に完成させて皆で実行し、失敗した事を後から聞いたロンメルは皆に申し訳ないと言って謝った後、どうしても暗殺の為に必要だったと言って許してもらった
「しっかし……ロンメルさん……またでかくなったよな」
「身長175くらいに伸びてない? 夏休み合わせて2ヶ月だよ」
「腕や脚の筋肉もやベーし……」
「にゃにゃり」
殺せんせーがおもむろに握力計を渡してきた
「ふん」
『650キロです』
「「「更に人外になってやがる!!」」」
どんどん力を蓄えていくロンメルに皆が恐怖しつつ、普通の授業が始まる
「今日は前に火薬を使った暗殺の許可を出したが、新しく暗殺に組み込む技術の2つ目の柱はフリーランニングだ」
1学期に行っていたアスレチックやクライミングの応用で、受け身の技術、足場や距離、危険度を正確に計る力、そしてフリーランニングの技術があればどんな場所でも暗殺可能なフィールドになるとのこと
「道無き道を行動する体術……熟練して極めればビルからビルに忍者のように踏破が可能になる」
更に難易度が上がる暗殺技術の数々
しかし、身体能力ずば抜けており、運動神経も良いロンメルにとってフリーランニングはまさに鬼に金棒であった
「す、すげえロンメルさんフリーランニング教わって3日なのにもう覚えたぞ」
「烏間先生よりも速いんじゃない?」
「いや、明らかに速いだろ」
悪路の踏破は慣れっこであり、木から木へ、岩から岩に、崖を超えて縦横無尽に移動する
そんなある日殺せんせーが警官の格好をしてケイドロをしようと言い出した
裏山を使った3D鬼ごっこである
泥棒役に皆がなり、鬼の殺せんせーと烏間先生から逃げる
1時間以内に烏間先生から逃げ切ったら烏間先生が皆にケーキを奢ることになり、全員捕まったら宿題2倍……牢屋を殺せんせーが見張る
殺せんせーは最後の1分のみ動くことが出きることにルールを決め、体育の時間を使いいざスタート
ロンメルは単独行動を選んだ
律を通して皆と連絡取れるので単独行動でも問題はない
このゲームを皆はいかに烏間先生から捕まらずに時間ギリギリまで多数が残り殺せんせーに捕まらないように隠れるかが勝負の鍵といったところと判断しているがそもそも烏間先生に捕まらないのが至難の技である
『千葉君、速水さん、岡島君、不破さんアウト』
早速逮捕者が
ロンメルは木にぶら下がり足跡を消し、わざと枝をダミーで折って方向を誘導したりしながら移動する
岩場から全体を眺める
「さて、視力も実は上がってたりするんだよねぇ」
現在の視力は15.5
100メートル先でもてんとう虫の斑点が見えるくらいロンメルの視力は上がっていた
これは目の筋力も鍛えた結果であり、触手細胞による活性化の影響もある
更にこれに透き通る世界による探知が入ると流石の烏間先生でも分が悪い
「さーて、殺せんせーはっと……うわ、岡島君にグラビア写真で買収されてるし……」
その後も殺せんせーのサボりや贈賄により烏間先生が必死に捕まえても逃がすを繰り返す
ただ、殺せんせーは逃がす時に皆にアドバイスをしているようでみんなの動きが格段によくなる
結果ロンメルは1度も烏間先生に見つからずに隠れきり、殺せんせーに捕まったものの、カルマ君、渚君、杉野君がプールに隠れ、泳げない殺せんせーをまいて泥棒側の勝ちとなった
しかし、殺せんせーと烏間先生が視点が違うからか、教えるのが2人とも上手いので皆急激に成長する
1時間で15時間分くらいは成長したんじゃないかとロンメルは感じ、教え方も1つではないと深く考えさせられるのだった
「ん?」
なんか新聞が落ちていた
『椚ヶ丘で下着泥棒多発』
そう書いてあった
夜律に頼んで下着泥棒の事を詳しく調べてもらうと、泥棒は黄色い大男でヌルフフフと言う声を出し、その場に謎の粘液を撒いて逃げるらしい
『殺せんせーですかね?』
「いや、そんなボロを殺せんせーがするとは思えないなぁ……律監視カメラハッキング頼むわ、私はちょっと偵察してくる」
殺せんせーは確かに巨乳が好きだし、エロダコであるが、犯罪行為をして先生としての評価を落とすとは考えられない
で、2日間隠れて犯人を探した結果、イトナと柳沢が暗躍しているという決定的瞬間を動画に収めることができた
「さーて、これはこれは……楽しくなってきたねぇ」
翌日皆が別の新聞を広げていた
「なぁ、これ殺せんせーだよな」
「えー、信じられない」
「でもよ……」
おはようございますと殺せんせーが教室に入ると皆軽蔑した目で殺せんせーを見る
その新聞にも大柄の下着泥棒の記事がでかでかと載っており、殺せんせーも慌てて否定するが、アリバイがその時成層圏でシャカシャカポテトを振っていたというそもそも殺せんせーにアリバイを作るのが難しい為に疑いは晴れない
「クックックッ……アハハハハ」
急に笑いだした私に皆ギョッとする
「殺せんせーがそんな事をするハズないよ。ちょっと怪しい噂が出たときに真犯人探したんだよねぇ」
私は皆に動画送る
「これって」
「イトナとシロじゃん」
「2人がまーたろくでもない事を考えてるっぽいから逆にこっちがハメたいんだけど協力してくれない? 殺せんせー、皆」
私が頼んだのは殺せんせーの着ぐるみを菅谷君と殺せんせーに作ってもらうだけ
後は夜のお楽しみと言って撮影班の三村君、興味があるとついてきたカルマ君、寺坂君、渚君、不破さん、茅野さんに安全の為に殺せんせーがスタンバイし、律と不破さんが次犯人が狙いそうな場所をピックアップし、そこで着ぐるみを着た私と付いてきた皆が隠れる
「でもよ本当に犯人は来るのかよ」
「ふふーん、ここは名探偵不破の出番よ! この建物は巨乳ばかりを集めたアイドルグループの合宿がしてある場所なの! 合宿も明日が最終日だからこの極上な獲物を狙わない手はないわ!」
「……来た!」
やって来たのはイトナではなく黄色いヘルメットを被った大柄の男で、ロンメルがそれを捕らえた
ヘルメットを取ると烏間先生の部下の鶴田さんが出てきた
「さて、ここまでは私の予想通り」
ばばっと地面から空中にシーツの檻が完成する
「国に掛け合って烏間先生の部下をお借りしました。この対先生シーツの檻に閉じ込めるためにね。殺れイトナ。最終デスマッチだ」
「クックックッ……アハハハハ! 間抜けは見つかったようだな柳沢!」
「何!?」
着ぐるみを一瞬で脱ぐ
ロンメルは刀を構え、黒い忍者のような全身黒タイツの姿のロンメルが現れる
「「「それもそれで変態だよ! ロンメルさん!!」」」
「ちっ! ロンメルだと! しかし! 殺れイトナ」
「戦闘モードの私の前に不覚は無い」
既にイトナの触手の動きは学習済みであり、ロンメルはイトナが対先生物質のグローブをしていたが、それごと斬り裂いた
ビチビチと触手が地面を跳ねる
「な!?」
スパンと対先生シーツも斬り裂きフィールドも無効化する
「さて、小賢しい手で殺せんせーの信用を落とそうとした落とし前付けてもらうよ」
ロンメルはイトナをおもいっきり蹴り飛ばす
「がは!?」
ゴホゴホと腹を抱えてイトナは咳き込む
「さて、柳沢……そろそろイトナ君を解放したらどうだい?」
と聞くとイトナ君が頭を抱えて苦しみだした
どうやら触手による副作用が出ているようだ
「度重なる敗北のショックで精神を触手が蝕み始めたか……ここいらが限界かなこの子は……イトナ、君の触手を調整するのに1ヶ月で火力発電所3基分のエネルギーがいる。これだけ結果が出せないと組織も金を出せなくなる。さようならだイトナ。後は1人でやりなさい」
「待ちなさい! それでも保護者役ですか!」
殺せんせーがたまらず待ったをかける
「教育者ごっこをしてるんじゃないよモンスター。なんでも壊すことしかできない癖に……私は許さない。お前の存在そのものを……どんな犠牲を払っても良い。お前が死ぬ結末だけが私の望みだ」
シロはスッと壁を乗り越えて闇に消えていった
イトナは痛みで暴走モードに入り、触手は再生したが、殺せんせーに攻撃をしかけるが防がれる
「があぁああ!」
と叫びながらイトナもまた闇に消えていった
翌日から携帯ショップが破壊される事件が多発した
破損状況が酷いため犯人は複数であるとニュースでは放送されているが、クラスの皆はイトナがやったと判断できた
で、なぜイトナ君が携帯ショップを襲うかという理由が律と不破さんとロンメルで話し合って探した結果堀部電子製作所というところが出てきた
世界的にスマホ部品を提供していた町工場だったが、海外資本に押されて負債を抱えて倒産、両親がそのまま蒸発し、イトナだけが残ったということがわかった
殺せんせーはイトナ君も生徒なので助ける気満々だが、柳沢がこれで終わるとは思えなかった
夜イトナ救出作戦が開始され、まだ破壊されてない携帯ショップで網を張っているとイトナ君が引っ掛かった
すぐに殺せんせーに連絡を入れて急行し、イトナ君と接触を試みたが、柳沢もこの状況を利用して殺せんせー暗殺に動いた
私達別の場所を張っていた生徒がイトナ君が襲撃した携帯ショップに急行すると残っていた奥田さんが、事情を説明してくれた
なんでもイトナ君はシロこと柳沢に網で捕獲されそのままトラックで連れ去れたらしい
殺せんせーはそれを追って行ったとのこと
私達もすぐに向かったら殺せんせーが白装束の連中から攻撃を受けている最中で、各所に設置された高圧力光線により殺せんせーの動きが鈍る
「皆協力してくんない? いい加減俺らもシロに反撃したいから」
カルマ君の提案で全員が白装束の連中に襲い掛かった
対先生物質の布で全身を覆っているだけの大人で、武器も対先生弾なので恐くない
すぐに鎮圧し、シロは捨て台詞を言って去っていった
「くれてやるよそんな子。どのみちあと3日2日の命だ。せいぜい皆で仲良く過ごすんだな」
と
触手を除去する必要があるのだが、真っ暗い執念で染まってしまった触手は神経に根を張って取り除くことができないため、イトナ君の力への執着を消さなければならないが
「それ、俺らに任せてくれねぇか」
と寺坂君が立候補した
寺坂グループ(吉田君、村松君、狭間さん)の4人がイトナを連れていった
最初は村松君のラーメンを食べさせたり、吉田君の家でバイクに乗ったり、狭間さんが小説を進めたりと色々したが、イトナ君はそれがちゃらんぽらんに動いているように見えたらしくイトナ君は怒ってしまった
しかし、それを寺坂君が怒りを受け止め
「タコを殺すにしたって今殺れなくてもいい。100回失敗したっていい。3月までに1回殺れりゃあ俺達の勝ちなんだからよ! その賞金で親の工場買い戻せば良いだろ! そしたら親も戻ってくる!」
「耐えられない……次の勝利のビジョンが見えるまで俺は何をして過ごせば良い……」
「今日見てーに馬鹿やればいい! 村松のところでラーメン食って吉田の家でバイク乗って、狭間の小説読んでよ!」
「俺は焦っていたのか」
「おう、だと思うぜ」
イトナ君から執着の色が消えた
「大きな力を失う代わりに多くの仲間を君は得ます。殺しに来てくれますね? 明日から」
「勝手にしろ。この触手も兄弟設定ももう飽きた」
イトナ君は触手を失う代わりに延命することができた
翌日から普通の生徒として学校に登校し、皆に馴染んでいった
ちなみに寺坂グループに入った