咲-Saki-消えゆく京- 作:フェンリルK
今回も活動報告で選択肢がありますのでお願いします!
俺は悩んだ末に照さんの部屋に行った。
コンコン…
「照さん、入っても良いですかー?」
『大丈夫』
ガチャ
照さんからの許しをもらえて、俺はゆっくりドアを開けて入った。
「失礼します」
「どうしたの?京君」
「はい、実は‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐えっ?」
俺は照さんの方を見て驚きの余り固まってしまった。
何故なら照さんがメガネをかけながら本を読んでいたからだ。
本には驚かない、だが問題なのはメガネなのだ、なんて破壊力抜群なんだろうか、普段かけてない分ギャップ萌え……ってやつなのだろうか、ものすごく可愛かったのだ。
「…似合ってますね、そのメガネ」
「あ、これ?、実はこのメガネ、度がはいってないんだ」
「えっ?、じゃあ伊達?」
「そうだよ」
なるほど、照さんも咲と同じ文学少女…、メガネをかけた時の雰囲気を味わいたかったんだろう。
「それで、何?京君」
「実は…その、白糸台の寮に泊まれませんか?」
「え?、ど、どうして?」
もちろん疑問に思った照さんは俺に理由を聞いてきた。
「実はホテルの泊まる期限が切れちゃって、それで病気がまだ完治してないですから、まだ東京に残らなくちゃいけませんから」
「なるほどね、泊まるあてがないんだ」
「そうなんです」
照さんは考える素振りを見せながら考え込んでいるようだった。
何か問題でもあるのだろうか、と俺が疑問に思っていた時、照さんは口を開いた。
「実はね、私の高校は去年まで女子高だったんだ、だから男子生徒が数人しかいなくて……」
「一応転入はできるんですね…」
どうやら転入を前提にしなければ話が進まないらしいので、仕方なく転入を考えた上で照さんの話を聞く。
「だから、まだ男子寮がなくて、だから個室だけど、朝食はほとんど女子だらけの場所だけど大丈夫?」
「少し溶け込めるか心配ですけど、大丈夫です」
「そう、なら私の方で転入の事はするから、今日は荷物をまとめておいてね?」
「はい!、分かりました!」
そう言ったあと、俺と照さんは別れた。
京太郎の部屋
「よし、荷物整理はこんなもんで十分だろう!」
これであとは明日を待つばかりだな。
そして俺は、少し早い眠りについた
翌朝になった。
俺は荷物をまとめたバックを持ってホテルのロビーにいた、そしてそこへ照さん達白糸台勢と衣さんが姿を表した。
「おはよう!きょうたろう!」
衣さんが勢い良く俺に抱きついてきたので、俺はしっかりと受け止めた。
「おはようございます、衣さん」
俺が衣さんの頭を撫でると衣さんは気持ち良さそうに嘆息を漏らした。
「おはよう、京君」
「はい!おはようございます、照さん」
照さんと挨拶を交わしたあと、早速俺は白糸台勢の皆さんと共にバスに乗り込む。
機内
……ヒソヒソ…ワァ、カッコイイヨネ!…………ソウダネ……オトコノコ…フヒヒ……
予想通りというか、男である俺が珍しいみたいで、女子達がざわめいていた。
俺は少しパンダとか引き寄せのために注目されているという動物達の気持ちを知った。
「わぁ!スカ〇ツリーだ!」
俺の隣の席に座っている衣さんは窓の景色を見ながら楽しんでいた。
衣さんが楽しそうで何よりだ、と俺は思った。
「(……高大交流戦か…)」
俺は昨日、淡と衣さんから聞いた大会について思い出していた。
淡とかの話によれば、実力があれば男子も出場できるようだが…。
「(俺は数々の出場者候補から代表を勝ち抜けるのか…?)」
未だに俺は完全に自分の力に自信が持てずにいた。
別に妖夢の能力が信用できるわけじゃない、だがあれは二回和了らなければ力は発揮されない。
一回目は倍の基準となる土台の和了。
二回目はいよいよ倍に膨れ上がった力を放出する和了。
「……まぁ、俺は全力でやるだけだよな…」
しかし、俺はまだ知らなかった…、その大会で俺の運命が大きく変わる出会いがある事に………。
「ここが……寮か」
白糸台に着いた後、俺は衣さんと共に菫さんに案内してもらった、ちなみにこの場にいない照さん達がいない理由は、流石に大人数で移動してると目立つので遠慮してもらった。
本当は菫さんに場所だけ教えてもらえれば、と思っていたのだが……、菫さんがどうしても案内したいと言われたので、行為に甘える事にしたのだ。
………だがそれがいけなかったのだ。
俺達は寮に入った。
中は意外と普通で、普通の旅館のような感じだった。
まぁそれでも普通の寮と比べれば、格段に豪華なのだが……、そんな風に思いながら俺と衣さんは菫さんに先導されながら歩いていく。
それにしても中の空気や匂いは何とも甘ったるい感じだ、別に気にならないが、何とも言えない気分だな。
「ここが今日からお前達の住む部屋だ、くれぐれも問題を起こさないようにな?」
「しませんよ!そんな事」
「はは、冗談だよ、これでも君の事はかなり評価しているよ」
菫さんは面白そうにペロリと小さく舌をだして笑っていた、……あれ?菫さんってこんなキャラだったっけ?、と俺は少し驚いた。
「あはは…、菫さん、案内ありが……と…」
パタリ…
あれ…?意識が朦朧としてきたぞ…?、今まではこんな事なかったのに…
「京……っ!…は…く…」
「き……ろう!」
二人が何か言っているが、全く頭にはいってこない……、はいってくるのはノイズのみだ。
そして俺は完全に意識が暗闇へと沈んでいった……。
「………あ…れ?」
次に俺が目を覚ましたのは見知らぬ天井だった。
「……京君」
そして俺が目を覚ました事に気が付いた照さんがかなり心配そうな顔で寄ってきた、心なしか目元が赤くなっている。
「………衣さんと菫さんは?」
「…天江は京君が倒れた事がショックだったみたいで、泣いてて、さっき泣きつかれて寝ちゃった…」
「……そうですか…っ」
俺はズキン、と頭と心が傷んだ。
「…菫はずっと京君を看病してた、…ほら、下向いて」
照さんの言葉にすぐさま下を向くと、ベッドの毛布がかけられた状態で椅子に座ったまま俺のベッドに寄り掛かった状態で寝ていた。
「……スゥー」
「……菫さん…」
「それから、明日は淡や天江、そして菫にあの心臓病の事を話すけど、良いよね?」
「…はい」
これは仕方ない、正直病気については余り知られたくはないが、こんな事になってしまったんだし、知ってもわくてはいけないだろう。
「今はもう夜遅いから、このままベッドで寝てて」
よく見たら照さんはパジャマ姿だった………って!?
「て、ててて、照さん?、何でパジャマ姿なんですか…?」
俺はかなり動揺から吃りながら照さんに恐る恐る聞いた。
「…それはね……、…………えい」
ポフッ
照さんは菫さんごと俺のいるベッドの中に潜り混んできた。
「…ふぅ、温かい…」
スリスリ
照さんは俺の胸板に顔を擦り付けながらうっとりしていた。
しかしながらこれはマズイ状況ではないか…?。
思春期真っ盛りである俺のベッドに二人の少女、しかも二人共麻雀のチャンピオンの美少女雀士だ。
いやいや雀士は関係ないんだけどさ…?、かなりヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!
「…照さん…その、恥ずかしいです…」
「ふふふ、可愛いよ京君……」
「……スゥー」
「……ひっ!?」
菫さんの寝息が俺の耳にあたって、凄くくすぐったくて、俺は短い悲鳴をあげてしまった…。
「京君、大丈夫だから、ただ京君が寂しがらないように添い寝してるだけだから………ね?」
「……好きにしてください…」
俺は今も続いている菫さんの寝息のくすぐったさで目に涙を溜めてウルウルさせながら、俺は諦めて照さんの好きなようにさせた。
「………」ブチッ
ガバッ
「……えっ?」
「……京君、私は我慢できない……っ!」
何か深夜テンションによって、照さんがおかしくなってしまったようだ。
俺は何か本能的な危機からか、あわてて身を捩らせて照さんから離れようとする
「照…さん…っ!、落ち着いてください…っ!」
病気による苦しさもあって、抵抗と言えるような抵抗が出来ない俺は言葉でしか照さんを止まる事が出来ない。
「……はっ!、ご、ごめん京君……、私……京君にひどい事を……」
やっと我を取り戻した照さんは罪悪感いっぱいといった表情で俺に謝ってくる。
どうやら十八禁的な展開にはならずに済んだようだ。
「……いいんですよ、照さんも疲れてたんですよね?」
「………………………………………………襲いたかったのは事実…」ボソッ
「何か言いましたか?」
「…何でもない」
変な沈黙が起きたあと、結局俺と照さんと菫さんはそのままの状態で寝た。
そして翌朝。
「さて、話してもらうぞ」
そこにはキリッとした菫さんの姿と両方の頬っぺたが赤くなっている照さんの姿があった。
実は朝になって菫さんが目を覚ました時に俺が寝ている事に気付いて赤面。
しかし俺の今の状態で犯行が行えない事に即座に気付いて、同じく俺の隣で寝ていた照さんを叩き起こして、そのまま照さんは連行されて今の状態だ。
「…私が話すけど、良い?」
照さんが俺に気をつかって、そう言ってくる。
「……お願いします」
俺はどう話せば良いのか分からなかったので、情けないが照さんに説明してもらう事にした。
「じゃあ話すね?、実は‐‐‐‐‐」
十分後、話が終わり菫さんは驚きの余り呆然していた。
「そんな事が……」
「…私も最初は信じられなかった、けど、これが現実」
照さんが悲しそうな顔でそう菫に話す。
「……そうか、京太郎、私に出来る事があったら何でも言ってくれ力になろう」
菫さんが真剣な顔で俺を見つめながら言ってくる、そんな菫さんが俺はとても頼もしく見えてしまった。
「ありがとうございます」
俺の思いは、感情はその一言につきる。
「……さて、天江達にも話してくるから京君と菫はここでお話でもしててね」
照さんはそう言って部屋を出ていった。
「…………」
「…………」
少し沈黙する空間が俺と菫さんを支配している。
そんな空間が嫌だったのか菫さんは話し始める。
「お前は何で冷静なんだ?」
「え?」
「私だったら……、行動する前に身も心が硬直して動けないと思う」
「………」
俺は黙って菫さんを見つめながら話を聞く
「だが、君は即座に行動した、…何故余命を宣告されて治る確率も10%以下と言われても君はそんなにも明るくいられるんだ?」
「…確かに普通ならそうかもしれません、ですが…、俺にはやらなくちゃいけない事があるんです」
「……それはなんだ?」
「……それは…」
「……言いたくないのか?」
「……」
俺は頷いた、…だって言えるわけないだろ、あんな情けない理由なんだから。
「なら言わなくても良い、人間は誰もが言いたくない秘密も在るだろうからな」
菫さんは何も追求はしてこなかった、もしこれが部長辺りなら聞いてきそうだけどな、……そういえば部長、優勝おめでとう。
「……ありがとうございます」
俺はそんな関係のない事を考えながら菫さんに感謝した。
こうして白糸台での生活がスタートしていく……
第一章完
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‐久々の経過報告‐
『菫がサブヒロインに加わりました』
『清澄との仲直りフラグ1が点灯しました』
『照と菫の好感度が上がりました』