咲-Saki-消えゆく京- 作:フェンリルK
「お前だ」
「ふぇ?、私でいいの?私は幼女だよ?」
「……俺はここまで来た子達のおかげで様々な事を気づかされたよ。周りに頼る勇気、覚悟、プライド、そしてお前からは希望だ」
「……須賀京太郎ぉー」
そう、俺はこの幼女……………いや妖夢にしとくか、そう妖夢に気づかされたんだ周りは気にしない。
俺は咲のように嶺上開花で和了ないし、和のようなデジタル《天才》でもない。
部長のような事もできないし、まこ先輩のような記憶力もない。
優希のような東場での火力とポテンシャルもない。
だけど俺は俺なんだ、他の誰でもない『須賀京太郎』なんだ!
「力を貸してくれるか?」
妖夢は一度俺の目を見つめた後ニコッと笑い答えた。
「喜んで〜♪」
そう宣言した瞬間妖夢の身体が光だして、俺の胸の中に入りこんだ。
『ヤッホー、聞こえる〜?』
「あ、ああ聞こえるぞ」
『私を選んだからには絶対に勝たせてみせるんだよ〜。さぁ現実に戻ろうね〜』
フワリと俺は意識を失い、現実の世界に引き戻された。
sideナレーション
「――――……っ!」
----ここは……あっ!麻雀は?
咏37000
京太郎13000
照25000
健夜25000
-----ヤバイな、じゃあ頼むぜ、俺の力とお前のオカルトを合わせれば………
-----怖い者なしってね〜♪
妖夢は俺の脳内に、語りかけてくる。
「さぁ、やりましたか」
「っ、うん」
俺の溢れ出す闘志に、健夜さんは、少し動揺した様な素振りを見ながら、俺の言葉にうなずいた。
東三局
「(……鳴いてやっと和了できる配牌か。だがやってやる!)」っ
京太郎は勢いよく牌を捨てる!
「(京君の中の何かが変わった?………もう一度照魔鏡で見るべきかな?)」っ
「(もしかすると………かもねぃ)」っ
「(……京太郎君の雀力が上がった……?)」っ
それぞれ京太郎の変化には気付いていた。だがたった一回打つのを見ただけで流れが変わったのを気づくのは流石IHチャンプとトッププロといったところか……。
そして流局寸前に……
「ロン! 6000!」
京太郎の高々な和了宣言に振り込んだ咏は少し苦笑い
「あちゃー、でも次は流す………知らんけど」
咏35000
京太郎19000
照25000
健夜25000
しかしまだ最下位に変わりはない。だがここで発動する。
『行くよ〜京太郎!』
能力発動《???》
「っ!?」
照は見た、鏡から京太郎の真の本質を…
東三局1本場
「リーチ」っ
京太郎のダブルリーチ。
周りは警戒しつつ手を進めようとするが……
「ツモ! ダブリー、ツモ、ドラ2の満貫だ!」
満貫は親では12000点、つまり…
「(さっき和了した時の倍? ……偶然……なのかな?)」
照は京太郎の和了に疑問を抱く中プロは………
「(……オカルト、だね。でもさっきまで感じられなかったって事は、今ここで覚醒した? ………恐ろしいねぇ)」
咏は気付きながらも、心なしか嬉しそうに笑っているように見える。
「(…京太郎君は凄いなぁ………負けていられない…)」
雀士としての火が灯る健夜。
「……よし」
心のどこかで少し舐めていたのかもしれない自分を恥じる健夜だが、今はもう一切油断しない。
「いきますよ!」
京太郎は気合いのはいった声で言う。
東三局2本場
「カン!」{裏一一裏}
「もう一個カン!」
{裏二二裏}
「(心が軽いな。今ならやれる。咲みたいな事も……、だけど…、油断はしない!)」
「ツモ!」
「わぉ」
「………京君」
「綺麗……☆」
全員思わず見惚れてしまった。あまりにも綺麗な和了……、いやそれだけじゃない。京太郎がここに来て、初めて満面の笑み、楽しそうに麻雀をしていた事に対してもだろう。
「清一色、一盃口、ドラ1、嶺上ツモ、倍満!」
咏31000
京太郎31000
照21000
健夜21000
ついに咏に追い付いた京太郎。しかも照や健夜とも10000点差がある、しかしそれよりも気になるのが……
「(もし彼が開花した能力が和了した点数を次局で倍にして和了する能力なら次は……)」
「(役満級の点数になる!)」
咏と照が思考する中……
「……次いきますよ」
京太郎は、そう宣言した。
東二局3本場
「……」っ
「(これ以上和了れたらマズイねぇ。なら押さえるしかない!)」っ
「(京君が強くなったのはとても嬉しい! ……けど私にも意地があるんだよ、このままにはさせない!)」
「(あれー? なんか私場違いな気がしてきたな☆ 何でだろう?)」
そして……
「ツモ……断公九のみ」
照が京太郎の和了を止めた。ここから照の連荘が始まるのか?
東三局
「リーチ」っ
照は、5巡目辺りという早めのリーチをかけた。
「(今回は去年みせたインターハイの『アレ』が見れそうかな)」っ
健夜は内心、そう呟いた。
「(照さんは一体何を仕掛けてくるんだろう、だが)」っ
『私達の前に敵無し、だよー?』
京太郎も逃げ腰ではない。
決して、負けるつもりなどない気迫がある。
「(一難去ってまた一難ってやつかぁ……、だけどやるしかないよねぇ!)」っ東
「ポン!」っ
京太郎は咏の捨てた牌の東を鳴いた。そして再び咏へ順番は回る。
「おっと、リーチだぜぃ」っ
ツモ牌がずれて照がツモるはずだった牌でリーチをしたようだ。
しかし………
「ロン」
「あちゃー」
照の和了牌だったようだ。
「リーチ平和のみ」
そして次局に健夜が和了した後、健夜の親の倍満で和了して、一位になり南に突入した。
南一局
「………」っ
数巡後
「リーチ」っ
「ツモ」
咏がリーチをして仕掛けるが京太郎が和了して、更にその後三倍満を和了して健夜をトップから引きずり下ろした。
「くっ」
その後も攻防戦は続いて京太郎は一位のまま終わりそうだったが……
「……つ、ツモ。リーチ、一発、ツモ、断公九、平和、三色、ドラ1、倍満……」
なんとか健夜が親倍満をツモり逆転した。
終局……結果
一位健夜
二位京太郎
三位照
四位咏
「ありがとうございました! 最初は苦しかったですけど、楽しかったです!」
「京太郎君が楽しめて何よりだよ。だけど流石に親での三倍満にはヒヤッとしたかな……? あはは……」
健夜は右手で、自身の額の汗を拭いながら言う。
「ビリっケツかぁ……悔しいねぇ。またやろう! また次は負けないから! ……………知らんけど!」
「あれれ?もう解散って感じかな☆」
「うん、まぁ出しきった感があるしね、ごめんねはやりちゃん」
「別に良いよ☆、見てて楽しかったしね!」
それから京太郎達は解散して今は照と京太郎の二人っきりだ。
「……京君凄いね。急に覚醒しちゃうなんて」
「いえ、なんというかある意味照さんのおかげだと思います。照さんのオカルトに似てるオカルトですし、お揃いって感じで照れくさいですね……」
「も、もう京君は恥ずかしい事を平気で言うね///」
「わわ、すみません…」
照の顔が赤くなりそれが可愛いと思った事は京太郎の中の秘密である。
「じゃあ帰ろう?」ギュッ
「は、はい!」ギュッ
手を繋ぎ帰っていく二人の姿はまるで恋人のようであっとかないとか……
「……私ってほんとポンコツ」
夜風にあたりながら咲は冷静になり後悔していた。
「……京ちゃんはたくさん助けてくれたのに私は何もしてない」
「京ちゃんは自分だげが負けてて悔しかったし傷ついていたはずなのに私は調子に乗って無意識のうちに京ちゃんにたくさんひどい事言っちゃった……」
それはある時には「何で京ちゃんは弱いのかな?」っと余りにも酷く残酷な言葉をかけた。
「私達がまともな指導もしないでいたから、勉強する時間もなくただ雑用をやらせてたから……なんだよね」
今は冷静になっているからよかったがもし今日京ちゃんに会っていたら感情が高まって殺していたかもしれない……会わなくてよかった、と咲は思うのであった。
ホテル
「今日はいろいろありすぎて疲れたなぁ……寝るか」
そして夜は明けていく
翌日
京太郎は散歩に出掛けていた
「今日は良いことあるかな?っとあれ?」
京太郎の目の前に今人がいたなような?