芝の獅子帝―サクラアスラン奮闘記   作:シェルト

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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

アスラン「新年早々中山金杯でボロ負けした感想は?」
作者「ホントはもうちょい勝ってるはずだった…
何で飛ぶんやビターグラッセ!!」
グラッセ「え」


科学の力ってすげー

スピカの部室にて東京レース場のマップを広げてにらめっこする。

 

東京スポーツ杯にて強力なライバルとなるハーンは既にG3を2つ制している実力者だ。

末脚に頼った力押しでは差しウマであるハーンとの力比べに劣る可能性がある。

コースを頭に入れ、少しでも当日の思考に余裕を持って望まねば…

 

(…東京は直線が長いから先に逃げるのは向かないし…)

「アスランおっはよー!」

 

(…俺も先行じゃなくて差し…いやハーンの土俵に引きずり込まれるだけかな…)

「もしもーし?」

 

(…んであと高低差200m…じゃなくて2mの坂が…)

「…てぃ!」

「痛ぁ!?」

 

強烈なデコピンを喰らわされようやく自分の世界から戻ってくる。

 

「もー!さっきから呼んでるのに無視するなんてひどいよアスラン!」

「なにすんすかテイオーさん!?

 

…えっと…その格好は?」

「はいこれ被って」

魔女のような格好をしたテイオーからかぼちゃの被り物を被らされる。

 

「今日はハロウィンだよ!レースも大事だけど息抜きも大切!」

 

そういや今日はハロウィンか。

すっかり忘れてたわ。

 

「スペちゃん達もお菓子求めて校内を走り回ってるよ。ボク達も行くよ!」

そう言ってテイオーは俺の手を取り一緒に校内へ駆けていく。

 

「ところでこの被り物はなんとかなりませんかね?某ダンスが頭をよぎって…」

「?」

 

[一人目 シンボリルドルフ]

 

「カイチョー!トリックオアトリート!」

「と、トリックオアトリート!」

「おやおや…これは可愛らしい魔女とかぼちゃの妖精だな。」

 

そう言いながらルドルフはポケットからクッキーを差し出す。

 

因みに今ルドルフはコスプレの一環で制服に黒いマントを付けている。

…皇帝が皇帝の格好しても皇帝にしかならんのよ…

 

「私が作ったクッキーだ、口に合えば嬉しい。」

「口の方を合わせますよ。」

「嬉しいことを言ってくれるな。

あ、もし校内を回るのならエアグルーヴとニシノフラワーが花壇と生垣の手入れをしているから邪魔をしないようにな。」

「「はーい」」

 

[二人目 沖野トレーナー]

 

「「トレーナー!トリックオアトリート!」」

「おう、来たか。

じゃあ俺がよく食べている飴をやろう。」

 

そう言って棒付きキャンディを2本渡す。

 

「…なんですかこの【しょうゆ味】って」

「ウエエマズイヨ〜」

「…俺は好きなんだけどな…」

 

[三人目 ゴールドシップ]

 

「トリックオア…ハットトリック!

おらー!今すぐサッカーすんぞー!」

「ええーお菓子ちょうだいよゴルシー!」

「ふっ、アタシからゴールを決めたらゴルシちゃん特製の松前漬(数の子入り)をやろう。」

「季節感ガン無視!?」

「テイオーさんここは自分が…

 

…エターナルブリザード!」

「なんの!ゴッドハンドぉ!」

「ワケワカンナイヨー!」

 

[四人目 シリウスシンボリ]

 

「「シリウス(さん)!トリックオアトリート!」」

 

テイオーとアスランを確認したシリウスは面倒くさそうな顔をする。

と、ここで何かをひらめきニヤリと笑う。

 

「ほう、どんなイタズラするんだ?」

「え?」

「ちんけなイタズラに対して菓子を渡したんじゃ割に合わない。

等価交換ってやつだ。

イタズラに応じた菓子をくれてやろう。」

 

いつも以上の不敵な笑みを浮かべるシリウス。

 

「よ、よーし!言ったなー!

 

えーっと…

…えーっと…」

「…テイオーさん何も考えてなかったんですか?」

「だ、だって〜」

 

気弱な声でブーブー言い始めるテイオー。

…しゃーない一肌脱ぐか。

 

「…じゃあシリウスさん。両手上げてバンザイしてもらっていいですか?」

「こうか?言っておくがアタシにくすぐりの類は効かな「はいチーズ(パシャ)」え?」

「あとはアプリ使ってこうしてこうしてああして…

 

はいできました。」

 

スマホの画面をシリウスとテイオーに見せる。

 

【写真

[ぴょいっと♪はれるや!]の滑り台をニコニコ顔で滑るシリウスの様子】

 

「なっ!?」

「わー!アスランすごーい!」

「いやー最近は凄いですよね。

撮った写真をAIが分析して笑顔を創り出せるんですから。」

「ねえねえアスラン。その写真ボクに送ってー!カイチョーにも見せたい!」

「いいですよ。今エアドロで送りますね。」

「おい待て、その写真ルドルフに見せてみろ。

タダじゃおかないぞ」

 

その言葉を聞いて二人で顔を見合わせてイタズラな笑みを浮かべる。

 

「「お菓子くれなきゃルドルフさん(カイチョー)に送るぞ!!!」」

 

ブツン(シリウスの何かが切れた音)

 

 

 

その頃学園の生垣の前には手入れをするエアグルーヴとニシノフラワーの姿があった。

 

「…よし、これで最後だな。」

「はい!もう少し寒くなると生垣の椿がキレイに咲き誇ります!」

「ああ、楽しみだ。

では我々も遅ばせながらハロウィンに…

 

…なにやら騒がしいな。」

 

 

「…待てぇ!!!そこの二人組(愉快犯コンビ)!!!」

「わー!シリウスが切れたーwww」(バサッ)

「…さあ始まりました『トレセングランドジャンプ』先頭はトウカイテイオー、二番手はサクラアスラン。しんがりはシリウスシンボリといったところ。

最初の生垣を踏み切って、ジャンプゥ!」(バサッ)

「待てこらぁ!!!」(バサッ)

 

「…そこで暴れるな貴様らぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

…小一時間後。

『ボク達は生垣を荒らしました』の看板と共に簀巻きにされ木の上から吊り下げられたテイオー・アスランのコンビと、

涙を浮かべるニシノフラワーと、

とてつもない怒気を放つエアグルーヴとセイウンスカイ。

そしてバツの悪い顔で荒れた生垣を手直しするシリウスの姿があった…




ルドルフ「シリウス…君が付いていながらこの騒ぎはなんだ」
シリウス「アタシはむしろ被害者だ」
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