Present days of HOLOLIVE   作:YSHS

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Present days of HOLOLIVEの世界観

【この小説を書こうと思ったきっかけと経緯】

 

 pixivでホロ小説を見ていると、ホロライブの初期から参加している男スタッフの主人公が、ホロメンとドキドキするようなイチャコラをするラブコメ小説を書いてみたいなと感じた。で、書こうと思って構想を練ったところ、まず世界観だった。

 

 当然のことだけど、こういったSSを書くに当たって、ホロメンは飽くまであれらの風貌で実在しているという体で書かねばならない。しかしそれだとVtuberという名称に足らないということで、この小説では我々の現実世界とは別にヴァーチャルの世界が存在しており、彼女らはそこの住人であるという世界観にしようと思った。

 

 思えばその時点で作者の暴走は始まっていた。『天使のたまご』の構想をしていた押井守ほどじゃないけど。

 

 ヴァーチャルの世界が、現実世界にライブ配信などを行うというシチュエーションから、突如私の頭の中であのカルトアニメ『Serial Experiments Lain』で語られた、ネットの世界と現実の世界の境界がなくなるという設定が過ったのだ。

 

 もうこの時点で、ホロライブのラブコメを書こうという意思はどっかに行った。

 

 で、今度はゲーム版などで主に語られている、記憶データや思考ルーチンさえあれば現実の肉体は不要であるというゲーム版主人公・岩倉玲音の思想を輸入し、ホロメンは確かにヴァーチャルに独立して存在しているものの、現実世界には彼女らの中の人がまた独自に生活しており、ホロメンはヴァーチャルにて思い思いに活動したりするものの、概ねは現実のほうの彼女らの思考や生活行動に依存し、記憶を並列化しているという設定が、何故か加わった。

 

 で、このSSの主人公であるプロデューサは、同じくヴァーチャルの存在であるわけだが、その世界での他のNPCとは違い、彼はホロメンをサポートするために作られたAIであるということになった。当初ではNPCの一人として扱っても良かったが、しかしながら他のNPCと違う存在にしたほうが主人公らしく物語に介入できそうだとして、上記のような設定が加わった。

 

【世界観】

 

 概ねはアニメ版Lainでワイヤードとリアルワールドの壁の破壊を玲音が拒否して再構成された後の世界が下敷き。その後、Vtuberなどが生きるヴァーチャルワールドが形成され、またリアルとヴァーチャルの両者が認知し合うようになる。ただし、お互いに別世界の人間と交流している意識は無い。

 

 次に、ヴァーチャルワールドは何故できたのかということだが、結論から言って、単一のサーバによって形成されたものではなく、我々の認知によって出来上がった。

 

 そもそも我々が認識しているこの世界は、受け取った刺激を我々の脳内で解釈したことで形成されているモノに過ぎない。

 

 『この波長の光を目で受け取り、この色として認識する』『この波長の音はこのように聞こえる』『この味はこのように感じる』『この感触ははこのように感じる』

 

 これらは全て、我々が勝手にそうのようなイメージを頭の中で作り出しているものである。

 

 このSS上では、現実世界とはそのイメージによって存在し得るモノであり、ついては、ヴァーチャルの世界が存在するように人々が認識するようなれば、ヴァーチャルワールドも存在するようになるといった理屈で成り立っている。

 

 我々人類がネットを利用すれば、SNSや動画サイトで閲覧や発信をしたり、買い物をしたりといった活動をするだけで、ネットには人々の足跡が付く。それは我々の意思をネットに残すことでもあり、それによって

形成された疑似的な世界を見た人々が、またネットに自身の意思を放り込む。そうして積み重なった集合的無意識が、Lainこと岩倉玲音――その元型――を作ったのと同じように、ヴァーチャルワールドを造り出したのである。

 

 ちなみに、ヴァーチャルのNPCをはじめとした住人の行動アルゴリズムはどうなっているのか。

 

 端的に言うと、みんな大好き量子力学のシュレディンガー方程式を当てはめた感じである。

 

 量子力学においては、最小の粒、量子の位置や、それが通った軌跡というものは、それが取りえる行動全てを取ったということになっている。

 

 例えば、誰かが部屋の中で過ごしていたとして、13:00にゲーム・昼寝・読書のどれをしていたかというと、そのいずれにも可能性があるのなら、三つとも同時にやっていたということになる。

 

 で、その後、ゲームをやっていたと自分自身で言うか、或いは読書をしていたと誰かに証言をされるなどで第三者から観測されることによって、その三つの内のどれをやっていたかが確定され、以後はその内の一つだけをやっていたものと固定されるのである。

 

 そのようにして、ここのヴァーチャルワールドの事象は回っていっているのである。

 

 

【主人公プロデューサについて】

 

 先にも言った通り、自分を人間だと思っているが、実はホロライブ運営サポート用に作られ、試験的に投入されたAI。多分AIエンジンはCommonLISPによるもので、Pythonで仕立てられている――んじゃないかな。C ++かCLOSで作られているライブラリとか使ってることにすればインタプリタでありながら高い処理能力のあるAIがワンチャン作れないかな?

 

 ホロライブ運営に携わったのは生まれて間もない頃で、人間らしさは無くて冷たく、またデータ処理性能も強くなかった。が、仕事の中で学習し、ライバーはじめ他の人物と関わることで人間らしくなっていった感じ。最初は冷徹なマシンが人間らしい温かさを獲得してくのは王道だよね。

 

 ただし、激しい負の感情を感じた時は、生まれたてのころの冷徹なロボットに退行する。これは、彼がそういった思いを処理しきれない未熟さの他、人間の気持ちでそれを受け止めると辛いから、ロボットとして受けることで耐えようとしている――という描写を描けば、主人公のある種の人間味が出せて面白いかも。

 

 またNAVIやワイヤードに関する知識や技術については、ワイヤードに遍在する玲音の影響を受けたことで向上した。

 

 ちなみにAIとしての名前『オズ』。由来は言わずもがな、『オズの魔法使い』から。魔法使いではないけど魔法みたいな技術でソリューションを導き出すことになぞらえている。某夏の戦争とは多分関係ないと思う。小津とかいう主人公の呼び名として出そうかと思ったが、フロム脳の作者は名無しの主人公にロマンを感じるので、裏設定に留まった。

 

 

【登場組織や用語など】

 

・玲音

 

 皆のアイドル。玲音を好きになりましょう。LISP厨。ワイヤードに遍在する天使。遍在する自身の一つを主人公の妹として同居させているが、妹と言うより養母。更に言うと、主人公のAIエンジンを作ってばら撒いた張本人であり、即ち主人公の血の繋がった母親。れいんどんどんすきになる。

 

 AIエンジンをばら撒き、それによって生まれた主人公を育てた目的は、自分の子を作りたいという欲求から。玲音自身がワイヤードの天使と化す前に人として暮らしていた名残りか、それとも意思を持つ存在は遍く子孫を作りたがるのか、はたまた何か別の目的かは分からねど、とにかく彼女は自身の子を作ろうとした。彼女の作ったAIエンジンによって様々なAIが作り出されたが、その中で人間らしい意思を持ったのは主人公のみだった。

 

・橘総合研究所&Knights(ナイツ)

 

 アニメ版Lainに出てきた黒幕組織とその使いっ走り。このSSでは基本便利組織その一、その二として使う。何かトンデモ技術が出てきたりしたら大体こいつらのせいにしとけばいい。ちなみに、主人公に接触を図って取引を持ち掛けてきたのは玲音の差し金。ただし、玲音がやったのは飽くまで主人公の技術や手腕を目に留まらせた程度であり、取引を持ち掛けるほどに実力が認められたのは主人公の力量。言うなれば玲音が自慢の息子の腕を売り込んだ。

 

 また、味方としても活動するが、場合によっては悪さをすることもあるかも。玲音が睨みを聞かせれば抑制できるが、彼女は主人公の成長のために敢えてそれを止めず、彼自身で対処させようとも考えている。

 

 

【書いてみたいエピソード】

 

 一番書いてみたいのは、攻殻機動隊SACの笑い男事件みたいな話。主人公が何かいたずらや、抗議行為として行ったことが、どういうわけか社会現象となり、色々な人がそれを真似てスタンドアローンコンプレックスが巻き起こるという話。

 

 具体的には、元々主人公はホロライブをプロデュースするためのAIであるわけだから、当然人間を害する行動はNGに設定されているはず。なのだが、玲音との接触による想定外の成長を経て、人間へのマイナスな影響を与える行動を選択できるようになり、今度の問題を起こした。で、上で言ったような惨状が起きたことで、やっぱり人を害するのはいけないなと結論を出し、自らの意思で悪いことをしないと決意するという話である。

 

 シリアスな雰囲気で書いてもよいが、ホロぐらを意識したカオスなコメディとして書いた方が、ホロSSとしては妥当であろう。

 

【思いついたけど書いちゃダメだろってなった話】

 

 例えば会長やるしあなどの引退・離脱したライバーの話とか。会長なんかは例の台湾呼称問題を絡めたりとか考えたりして、絶対ダメだろってなった。

 

 るしあでのエピソードでは、最初のほうで書いたように、ホロメンと中の人が個々に存在しているという設定と、ゲーム版Lainなどで言及されている現実の自分が死亡するとワイヤードの自分と一体化するかもという設定を絡めて、ホロライブを去らんとする彼女に、現実世界の彼女を一体化させる提案をするというエピソードが思い浮かんだ。一応本人は、いつかは自然に一体化するし今はいい、と、現時点では断る選択をするものの、何だか中の人の生命を軽視する心地がしてダメだろってなった。

 

【とあるSCP『ハービンジャー』とのクロスネタまで思い浮かんだ】

 

 SCP-1281『ハービンジャー』のことは、知っている人は知っているだろうが、知らない人のために説明しておくと、大昔に滅んだどこかの星の文明生命体が、自らの種族が滅ぶ際に残した遺言のような物。

 

 内容は、彼らもまた、自分たち以前に存在した文明生命体が残した遺言を受け取り、今度は自分たちがそれを遺した次第であった、というものである。

 

 で、なんやかんやあって主人公が、人類が遺したメッセージをどこかの生命体に届ける役目を負い、人類最後の日に旅立った。そして13億年もの永い時を掛けて宇宙をさまよい、そして遭遇した生命体にメッセージを届けて事切れる。

 

 その後、在りし日の地球の仲間たちに出迎えられる。それが、主人公の単なる走馬灯なのか、はたまたあのVR世界が地球から独立して存在しているものなのかは分からない……という話。

 

【結論】

 

 なんか設定が変に壮大になってるし、安易に身の丈に合わないPCやネットの知識なんか書いたもんだから、自分にはとてもじゃないが書けない、書こうにも面倒臭くなった。

 

 というかホロメンと主人公のイチャラブが書きたかったのにどうしてこうなった。

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