僕は、泣いていた……
時は、西暦2022年 9月25日 午前0時12分
僕は、テレビの前で、大量の涙を流しながら泣いていた……
アニメ、「リコリス・リコイル」が、ついさっき最終回を迎えたのである。
物凄かった……
泣いて、笑って、叫んで、ニヤけて……
こんなに凄いアニメを俺は見た事がない……
僕は初めて、アニメキャラに恋をしたのだ……
僕は錦木千束が好きだ……
僕は井ノ上たきなが好きだ……
二人が好きだなんて……この世界では最低の発言だけど……
でも……この二人と一緒に暮らしたい……そんな世界に行きたい……
もうこの世界では、毎週楽しみにしていた「ちさたき」を見ることが出来ないなんて、そんなの嫌だ、終わらないでくれ。
これからも毎週……いや毎日……いや毎秒放送してくれ……
「うわぁぁぁぁっ!!千束ぉ!たきなぁ!会いたいよぉ!寂しいよぉ!」
僕は、泣いて、泣いて、泣きまくって……
……お亡くなりになってしまった……
一一一一一一一一一一
僕「死因は……脱水症状ですか?」
神様「そうだよ。ぷくくっ……!くくくっ……!あははははっ!くくくくっ……。あーだめだお腹捩れるわ……。ひぃ〜っ……。
アニメ見て号泣して脱水症状でしんじゃうなんてっ……。そんなことある??あはははははははっ……!」
僕「わっ、笑わないでくださいっ!あなたは観たんですかっ?リコイル・リコイルの最終回をっ!あんなものを見せられたらっ!誰だってこうなりますよっ!」
神「ぷはっ……!だっ…誰だってって……!!君みたいな死人が何人も居たらっ……!そのアニメ配信停止になるってっ……!あはははははぅ」
僕「真面目に答えて下さいっ!最終回観たんですかっ?観てないなら今すぐ見て下さいっ!!」
神「はぁ~っ……。観てないし観ないよっ。アニメを観なくても本物を見れば良いからねっ……。」
僕「ほっ、本物っ!?、それってどういうことですか??」
神「そのままの意味、千束もたきなもリコリコのみんなも、ちゃんと人間として生きているんだよ……あの設定通りに……。もちろん君とは住んでいる星が違うけどね……。
えーっと…アンドロメダ銀河、234689554216番系、第3惑星地球、日本、東京、って住所だな、」
僕「えっ!!そっ……。そこに行けば千束やたきなに会えるんですか……??」
神「もちろん……。まあ時間軸をずらさなければいけないがな。
宇宙時間で128569741AGDJM……まあ、君が死んだ時間軸から西暦13億5196万年後って所だな」
僕「お願いです!僕をそこに生まれ変わらせて下さいっ!一生のお願いです!」
神「君の一生はもう終わったのだがな。まあ良いだろう、死ぬほど好きなんだろう??、生まれ変わらせてやる。詳しい要望を言え……。
ただし、来世にいくためには今世の記憶は消させてもらう。それは絶対だ」
僕「ありがとうございますっ!!ではっ!!千束とたきな、二人を家族にして一生一緒に暮らしたいです。それだけ出来れば十分です!」
神「そんな世界線は存在しな……いや…できる……。よし分かった、じゃあ行ってらっしゃい」
僕「えっ、もう!?……うわあぁぁあぁあっ!!!」
僕の意識は暗転する……
一一一一一一一一一一
おぎゃあ!おぎゃあっ!あぎゃあっ!おぎゃあっ!
お腹の中から…地上へと産み落とされる……
そして…肌に空気が触れ…光に触れて…音に触れる…
「…産まれましたねっ……私達の子です…」
「うん…。あれ、私泣いちゃってる…。嬉しい…嬉しいっ…。産まれて来てくれてありがとうねっ……」
「ほら…おっぱいを飲ませましょう…。頑張った千束が飲ませて下さいっ。」
「うん……ありがと……。ほらほらこっちだよっ…おいでっ」
ぼくは、あたたかい手に抱かれて宙を旅して、ふくらみにたどりつく…
ぼくは、ほんのうのまま、そこに吸いついた……
「あっ…凄いっ、元気だねぇ~っ。いっぱい飲んで、いっぱい大きくなるんだぞっ」
「ちさとっ…私もっ…良かったですっ……。千束と結婚してっ…子供まで無事に産まれてっ……。もうっ…本当に幸せなんですっ…」
「そうだね~。でもそれは、たきなが私を救ってくれたおかげだよっ…。たきなのおかげで私が生きてて、この子も生きてる。何度言ったか分からないけど…。あの時はありがとう…。」
「はいっ…!」
「それにさ…。私には親なんて居なかったから…。先生が親代わりみたいなものだったけど…やっぱり寂しいことも多くてさ…。
良いお母さんにならないとねっ……。」
「そんな心配いらないですよっ……ちさとはそのままで…いいお母さんになれますよっ……。」
「おっ、お母さんかぁ……。そうだね~。お母さんかぁ~っ。両親が二人ともお母さんで……この子は嫌にならないかなっ……」
「大丈夫ですって…私達なら、二人とも母親でも、ちゃんと出来ますよ……。」
「まだ小さくて、それでもちゃんと生きてて、すっごく可愛いですねっ。……ちさとっ……お疲れ様でしたっ……。」
ちゅっ……
僕は……二人のママの胸の中で……すやすやとねむりについてしまった………。