艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん -敗者達の栄光- 作:星龜
艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん
EP23【救済を討つ者】より
イナヅマガンダムとガンダムキュリオスアーチャーが、同時にビームライフルを放った。
放たれたビームは互いにぶつかり合い、激しいスパークを散らして爆発し、発生した爆風により、イナヅマガンダムとガンダムキュリオスアーチャーが飛ばされる。
「危ない、危ない…★」
と、先に体勢を立て直したのは、ガンダムキュリオスアーチャーだった。
雷が正面モニターを見れば、イナヅマガンダムも体勢を立て直していた。
(なかなかやるわね、電…!!)
雷が攻撃を再開しようとしたその時、レーダーからガンダム
(綾波…!?)
綾波が敗れたことを悟った雷は、ソロモンから離れようとした。
ところが、イナヅマガンダムが
ビームライフル
ハイパーフォルティスビーム砲
ビームキャノン
を発射し、ガンダムキュリオスアーチャーの前方を遮った。
[逃がさないのです!!]
「電っ!?」
ビームライフルを撃ちながら追撃してくるイナヅマガンダム。
ビームを回避しながら後退するガンダムキュリオスアーチャー。
「えぇーい!」
と、雷は武装スロットから、GNビームキャノンを選択する。
すると、ガンダムキュリオスアーチャーのバックパックのバインダーが前方へ向けられる。
「これでっ!!」
と、ガンダムキュリオスアーチャーは、GNビームライフルとGNビームキャノンを斉射する。
しかし、ガンダムキュリオスアーチャーの攻撃は回避され、逆にイナヅマガンダムが、ビームライフルとハイパーフォルティスビーム砲で反撃してきた。
「くっ…!!」
と、イナヅマガンダムからの反撃を、GNシールドで防ぐガンダムキュリオスアーチャー。
その時、レーダーからアンティリーデスティニーガンダムの反応が消えた。
(最上さんも―!?)
「もう…
ワタシ、1人だけみたいね…。」
と、つぶやく雷…。
睨みあう、イナヅマガンダムとガンダムキュリオスアーチャー。
その時、ガンダムキュリオスアーチャーは何者かに撃たれた。
命中こそしなかったものの、ビームが飛んできた方向を見れば、時雨のガンダムレインバレットが、ユニコーンガンダムナイトメアの肩部ビームキャノンから取り外したドッズライフルを撃ちながら、ガンダムキュリオスアーチャーに迫ってきていた。
「2対1は厳しいわね…。
でも…!!」
と、ガンダムキュリオスアーチャーは、GN粒子を展開したGNシールドを、ガンダムレインバレットに投げつけた。
ガンダムレインバレットは、物理攻撃に絶対の防御力を発揮するフェイズシフト装甲を装備しているが、ガンダムキュリオスアーチャーが投げたGNシールドに展開されていたGN粒子がフェイズシフトに干渉し、フェイズシフトを無力化した。
そのため、ガンダムキュリオスアーチャーが投げたGNシールドの直撃をくらったガンダムレインバレットの胴体は、くの字に曲がるように折れ、爆発した…。
「さぁ…
これで決着をつけるわ…!!」
と、ガンダムキュリオスアーチャーは、イナヅマガンダムの頭部を狙ってGNビームライフルを撃った。
しかしイナヅマガンダムは、そのビームを、頭部を少し反らすことで回避した。
「えっ!?」
と驚く雷。
[いっつもそうやって…やれると思うなァァァッ!!]
(!?)
通信機から聞こえた電の声は、雷の知っている声ではなかった。
(これは…
もう一人の電…!?)
電の、もう一人の人格が現れたことを悟る雷。
それでも、攻撃の手を緩める事なく、ガンダムキュリオスアーチャーはGNビームライフルを撃つ。
イナヅマガンダムは、ガンダムキュリオスアーチャーからの攻撃を、機体を上昇させたり、降下させたりしながら、際どいタイミングで回避してみせる。
「くっ…!!」
拉致があかないと判断した雷は、一度、距離をとるため、ガンダムキュリオスアーチャーを後退させた。
(もしかして…
気づかれてる…?)
相手の
相手の
それが、雷の…
『救済の魔弾』の戦い方―。
しかし、正確無比な射撃は、相手にとっても回避しやすい…。
ガンダムキュリオスアーチャーがGNビームサーベルを抜くと、それに応えるように、イナヅマガンダムもビームサーベルを抜いた。
「はあああ…!!」
ガンダムキュリオスアーチャーとイナヅマガンダムが同時に斬りかかり、お互いにシールドで受け止める。
「くぅ…!!」
距離を離すガンダムキュリオスアーチャーとイナヅマガンダム。
イナヅマガンダムが、左腕に装備している機動防盾を投げつけ、機動防盾の表面目掛けビームライフルを撃った。
放たれたビームが機動防盾の表面に当たると、ビームが弾かれ、ガンダムキュリオスアーチャーの左肩の先端上面を掠めた。
「なっ!?」
と驚く雷。
その隙を突いて、左手にビームサーベルを握ったイナヅマガンダムが、左中段から右上段へ斬り払った。
その攻撃を、ガンダムキュリオスアーチャーはかがんで回避し、右中段から斬り払った。
「やったっ☆」
と、思わず喜ぶ雷。
ガンダムキュリオスアーチャーの斬撃は、イナヅマガンダムの左腕と頭部を斬り落としたのだ。
(あとは、右腕を…!!)
と、ガンダムキュリオスアーチャーはイナヅマガンダムに迫るが…
イナヅマガンダムが
コアスプレンダー
チェストフライヤー
レッグフライヤー
に分離させ、ファトゥム-01シルエットを装着したままのチェストフライヤーをガンダムキュリオスアーチャー目掛けて射出した。
「きゃっ!?」
チェストフライヤーがガンダムキュリオスアーチャーに衝突し、そこにコアスプレンダーが、機首に装備されたバルカン砲を撃ち込む。
バルカン砲で撃たれたチェストフライヤーが爆発し、その衝撃でガンダムキュリオスアーチャーが、ソロモンの岩壁へと落ちていく。
その時、レーダーが何かを捉えた。
「えっ!?
何…?」
と、正面モニターを注視する雷。
イナヅマガンダムとの戦闘開始時に、イナヅマガンダムが排除した箱の中から
イナヅマガンダムのチェストフライヤー
と
ファトゥム-01シルエットによく似ているシルエット・ファトゥム-02ゼロツーシルエット
が飛び出してきた。
そして、変形したコアスプレンダーにレッグフライヤーがドッキングし、続いて飛んできたチェストフライヤーがドッキングする。
折り畳まれていた両腕を広げ、イナヅマガンダムの頭部が姿を現す。
そして最後に、ファトゥム-02シルエットを背中に装着した―。
「あれは…
プロペラントタンクじゃなかったの…!?」
と、復活したイナヅマガンダムを見て、驚く雷。
復活したイナヅマガンダムがビームサーベルを抜き、斬りかかってきた。
「なんのぉぉぉ…!!」
イナヅマガンダムの斬撃を、上昇することで回避するガンダムキュリオスアーチャー。
イナヅマガンダムも、すぐさまガンダムキュリオスアーチャーを追う。
お互いにビームサーベルをかまえて並走する、イナヅマガンダムとガンダムキュリオスアーチャー。
[逃がさないと言ったろっ!!]
「くっ…
電…!!」
イナヅマガンダムがビームサーベルを左へ斬り払い、さらに右へと斬り返す。
それを後退しながら回避する、ガンダムキュリオスアーチャー。
[よくも時雨さんをーッ!!]
と、ぷらづま の怒りの絶叫とともに、イナヅマガンダムが全力の縦斬りを放つ。
大振りな攻撃だったため、その攻撃をガンダムキュリオスアーチャーは簡単に回避した。
そして、GNビームサーベルを真横にかまえて、イナヅマガンダムに斬りかかった。
しかし、イナヅマガンダムは上半身と下半身を分離させ、ガンダムキュリオスアーチャーの斬撃を回避した。
逆に、イナヅマガンダムの縦斬りが、ガンダムキュリオスアーチャーのバックパック左側を斬り裂いた。
バックパックの爆発の衝撃で、ガンダムキュリオスアーチャーは体勢を崩すが、すぐに整え、逃走を始めた…。
「くっそぉ…。」
後ろから、ビームライフルを撃ちながら追いかけてくるイナヅマガンダムをチラリと見る雷。
こんな時に、雷の脳裏に、電と過ごしていた日々が浮かんだ。
(・・・ッ!!)
ガンダムキュリオスアーチャーは、機体を反転させると、イナヅマガンダムが撃ってきたビームライフルを、GNシールドで防いだ。
そして、撃ち返そうとしたが…
なんと、イナヅマガンダムの撃ったビームライフルのビームが、ガンダムキュリオスアーチャーのGNビームライフルに直撃し、爆発してしまった。
爆発したGNビームライフルを捨てるガンダムキュリオスアーチャー。
その直後、レーダーが何かを捉えた。
「こ…これは…!?」
イナヅマガンダムの背中から、ファトゥム-02が射出された。
イナヅマガンダムは、持っていたビームライフルと機動防盾を投げ捨てると、ファトゥム-02の主翼上面に装備されているビームブーメランを取ると、大きく振りかぶって、ガンダムキュリオスアーチャーに投げつけた。
「くっ…!!」
慌ててGNシールドでブーメランを防ぐガンダムキュリオスアーチャーだったが、ブーメランがGNシールドに衝突した時の衝撃はすさまじく、完全に体勢が崩れてしまった。
そこに、ファトゥム-02の本体上部に取り付けられていた、
そして、スラスター全開でガンダムキュリオスアーチャー目掛け突撃するイナヅマガンダム。
「うわぁぁぁ…っ!!」
咄嗟にGNシールドをかまえ、右手に持つGNビームサーベルを正面に向けるガンダムキュリオスアーチャー。
そして―
イナヅマガンダムの大型ビーム対艦刀が、GNシールドを突き抜け、ガンダムキュリオスアーチャーの胴体中央に深々と突き刺さった…。
ガンダムキュリオスアーチャーのGNビームサーベルは、イナヅマガンダムの頭部を貫いていたが…
もはや手遅れだった…。
「あぁぁぁぁぁ…!!」
雷の絶叫とともに、ガンダムキュリオスアーチャーは大爆発を起こした…。
『Battle Ended.』
◇
バトルシステムがシャットダウンされ、プラフスキー粒子が消えていく。
バトルステージ上には、大破した6機のガンプラが転がっていた。
電、時雨、夕立、雷、最上、綾波は、ただ、茫然とバトルステージを眺めていた…。
その時、体育館内にアナウンスが流れた。
それは、勝者が暁学園ガンプラバトル部であることを伝えるものだった。
そのアナウンスが聞こえると、観客席からは怒涛のような歓声と拍手がまきおこった。
「時雨ぇ〜ッ!!
やったッ!!
やったね☆
地区予選優勝だよッ☆
県代表戦に行けるんだよッ☆」
と、呆然としていた時雨に抱きつく夕立。
「うわっ、夕立!?
ちょっと、思いっきり抱きつかないでよ…!!」
と、いきなり夕立に抱きつかれて怒る時雨。
しかし、それで、時雨も理解した。
暁学園ガンプラバトル部が勝ったのだと―。
そこに、雷、最上、綾波が歩いてきて拍手した。
「おめでとう…!!
電ちゃん、時雨、夕立ちゃん。」
「綾波たちの完敗ですね…。
みなさん、おめでとうございます!!」
と、暁学園の勝利を祝福する最上と綾波。
「ありがとう…!!
最上、綾波。」
と、応える時雨。
一方、電は、ただジッと、雷を見つめていた。
バトルステージ上には、胴体部を貫かれたガンダムキュリオスアーチャーと、全身ボロボロのイナヅマガンダムが転がっていた。
「完敗だわ、電…。
でも、いい勝負だった☆」
と言って、雷はゆっくりと電の元へ歩み寄った。
そして、右手を前へ差し出した。
「い、雷ちゃん…?」
「
電は、雷が差し出した右手をしばらく見つめていたが、やがて、その手をと握りしめた。
「なのです☆」