艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん -敗者達の栄光-   作:星龜

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敗者達の栄光(1-2)

 

艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん

EP16 【空に輝く光】より

 


 

小野の(オー)ガンダム・セイバーヘッドを撃ったのは、時雨のガンダムレインバレットだった。

 

「気づかれずに接近しているつもりだったようだけど…残念だったね☆」

 

続いて、ガンダムレインバレットは、銃口を空に向ける。

 

「隙だらけだよ!」

と、再びロングレンジビームライフルを撃つガンダムレインバレット。

 

放たれたビームは…

 

大野のGN-Xに向かっていく―!!

 

 

時雨のガンダムレインバレットのロングレンジビームライフルから放たれたビームは、大野のGN-Xの左腕を直撃し、左腕は爆発した。

 

なにぃッ!?

ど…どこから…!?

 

大野は周囲を見回すが、自分を撃った敵の姿は見当たらない…。

 

だが、自分を撃った敵の姿を捜したのは、致命的なミスだった…。

 

なぜなら

目の前に敵がいる

のだから…。

 

 

「はっ…!?」

 

大野がロックオン警報を聞いた時には、すでに遅かった…。

 

大野が正面モニターを見れば、イナヅマガンダムがビームライフルと、バックパックのスタビライザーに装備されているビームキャノンを撃ってきた―!!

 

うおおおおお…ッ!!

 

緑と赤色の3本のビームが、GN-Xの胴体部を貫いた…。

 

ぶ…部長ぉぉぉ…ッ!!

という大野の絶叫とともに、GN-Xは爆発四散した…。

 

 

(あっという間に…!?)

と、大野と小野が敗れたことに驚く春雨…。

 

それでも

「でも、まだ終わってません!!

春雨は、1人になっても、絶対に諦めたりなんかしません!!」

と、春雨は武器スロットの中から『SP』を選択し

トランザム!!

と叫んだ。

 

 

トランザム―。

 

【機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)】に登場するガンダムや一部の量産機が使用できる、機体性能を一定時間、基本スペックの3倍に引き上げることが出来るシステム。

 

太陽炉の出力を全開にすることで、機体内部に蓄積された高濃度圧縮粒子が全面解放され、機体は赤く発光する。

 

さらに、発動中は残像が残るほどの高速移動が出来るようになる。

 

しかし、限界時間を過ぎると、粒子の再チャージまで機体性能が大幅に低下してしまう。

 

擬似太陽炉搭載機にいたっては、擬似太陽炉が焼ききれてしまい、まともに動くことすらできなくなる。

 

擬似太陽炉搭載機にとって、トランザムは最後の手段なのだ―。

 

 

トランザムを発動させた5.12(スプリアルレイン)ガンダムの目が赤く光り、背中にある4枚のウイングバインダーの内、外側のバインダーがL字に折りたたまれ、内側のバインダーは後方に展開された。

 

そして、コーンスラスターから放出されるGN粒子の放出量が増え、機体全体が赤みを帯びる。

 

「行きます!」

 

赤い光を纏った5.12(スプリアルレイン)ガンダムは、目にも止まらない速度で、ユニコーンガンダムナイトメアに迫った。

 

5.12(スプリアルレイン)ガンダムは、右腕のGNコンデンサーに取り付けられたGNビームサーベルを抜き放ち、上段から一気に振り下ろす。

 

それに対し、ユニコーンガンダムナイトメアは、右腕のビームトンファーを展開し、5.12(スプリアルレイン)ガンダムの攻撃を受け止める。

 

しかし、5.12(スプリアルレイン)ガンダムの圧倒的なスピードに押し込まれ、ユニコーンガンダムナイトメアは、そのまま地上へと落ちて行った。

 

「まだまだぁーっ!!」

 

飛ぶことの出来ないユニコーンガンダムナイトメアに、GNGNダブルバスターライフルを放つ5.12(スプリアルレイン)ガンダム。

 

ユニコーンガンダムナイトメアも、両肩のビームキャノンを撃つ。

 

両者の間に、赤とピンクのビームが飛び交う。

 

そこに、イナヅマガンダムがビームライフルを撃ちながら割って入ってきたが、5.12(スプリアルレイン)ガンダムは、イナヅマガンダムからの攻撃をなんなく回避する。

 

イナヅマガンダムは、高速で空中を駆ける5.12(スプリアルレイン)ガンダムに向けてビームライフルを撃ち続けるが、全て赤い残像の彼方へと流れていく…。

 

「ロックオン…そこです!!」

と、5.12(スプリアルレイン)ガンダムは、GNダブルバスターライフルから、集束されたビームを放つ。

 

イナヅマガンダムは、咄嗟に機動防盾をかまえて防御する。

 

5.12(スプリアルレイン)ガンダムの攻撃を防ぎきったものの、ビームの勢いに押され、後方へと飛ばされた―。

 

 

ふと、春雨は、GN粒子の残量を確認する。

 

(まずい…

20パーセントを切ってる…!!)

 

ここまで減ってしまっては、トランザムを解除しても、まともに戦うこともできない…。

 

 

そもそも、トランザムを使った時点で、春雨の…

第1中学校の敗北は決定していた…。

 

春雨も、トランザムを使ったのは、奇跡の逆転勝利のためではなく、せめて1機だけでも堕とそうという、ガンプラファイターとしての意地だった…。

 

 

「やぁぁぁ…!!」

と、イナヅマガンダムに、GNビームサーベルを振りかざした5.12(スプリアルレイン)ガンダムが迫る。

 

イナヅマガンダムはシールドをかまえ、防御姿勢をとった。

 

そして―

 

5.12(スプリアルレイン)ガンダムが振り下ろしたGNビームサーベルが、イナヅマガンダムのシールドを斬り裂いた―!!

 

「やった…って…

あれっ?」

 

斬り裂かれたシールドの向こうに、イナヅマガンダムの姿はなかった…。

 

[いくらスピードが速くても…]

と、通信機から電の声が響き、ロックオン警報が鳴り響いた。

 

とっさにレーダーを見る春雨。

 

(後ろ!?

いつの間に…!?)

と、後ろを振り向く5.12(スプリアルレイン)ガンダム。

 

そこには、ビームライフルをかまえたイナヅマガンダムの姿があった。

 

 

電は、イナヅマガンダムのシールドが斬り裂かれる直前にシールドを手離すと、スラスターを一旦切って降下。

 

そして5.12(スプリアルレイン)ガンダムが通り過ぎたのを見計らい、上昇して後ろを取ったのだ―。

 

 

[真っ直ぐ進んでたら、普通の的なのです…!!]

と、ビームライフルを撃つイナヅマガンダム。

 

イナヅマガンダムのビームライフルから放たれたビームが、5.12(スプリアルレイン)ガンダムの胴体を撃ち抜いた―!!

 

そんなぁぁぁ…!!

 

春雨の絶叫とともに、5.12(スプリアルレイン)ガンダムは爆発した…。

 

 

『Battle Ended.』

 

会場内に、バトル終了を告げるアナウンスが鳴り響いた―。

 

暁学園の勝利に、観客席からは拍手喝采がおこった―。

 

 

バトルシステムがシャットダウンされ、フィールドと操縦スペースが消える。

 

バトルステージの中央には、胴体を撃ち抜かれた5.12(スプリアルレイン)ガンダムが倒れていた。

 

春雨は、横たわる5.12(スプリアルレイン)ガンダムを見下ろし、ため息をついた。

 

「負けちゃいましたか…。」

と、春雨が肩を落としていると…

 

「春雨ー☆」

 

「へ…きゃあ!?」

 

駆け寄ってきた夕立に飛びつかれ、たおれる春雨…。

 

「ゆ…夕立姉さん…!?」

 

「春雨☆

良いバトルだったっぽいー☆

夕立ったら、久しぶりに焦ったっぽい☆」

と、春雨を称える夕立。

 

「夕立…。

すぐ飛びつく癖は直した方がいいと思うよ…。」

と、夕立を諌める時雨。

 

そして

「でも、僕もあそこで、春雨がトランザムを使ってくるとは思わなくて、ビックリしたよ。」

と、時雨も春雨を称えた。

 

「なのです☆

トランザムが使えるほどのガンプラ作るなんて、春雨さん凄いのです☆」

 

「え…えへへ…☆」

と、電と時雨からも健闘ぶりを称えられた春雨は、頭を掻きながら、照れ笑いをした。

 

「春雨、またバトルするっぽい☆」

と、夕立が春雨に満面の笑顔で再戦を願い出た。

 

はい☆

と、春雨も満面の笑顔で、高らかに答えた―。

 

 

夕方―。

 

大野と小野と、3人で家路につく。

 

 

「しかし…

何なんだよ、あのレインバレットとかいうガンプラ…★」

と、愚痴る小野…。

 

「あぁ…。

ベースキットがデュエルガンダムだったし、名前も『弾丸の雨』っていうから、てっきり、接近戦用かと思ったんだけどなぁ…。」

と、肩を落とす大野。

 

「まさかの狙撃機だったとは…★」

と、小野も肩を落とす。

 

大野も小野も、ガンダムレインバレットに敗れた…。

 

小野にいたっては、1発も撃つことなく、撃破された…。

 

 

春雨達の敗因は、実力の低さもさることながら

対戦相手についての情報不足

だった。

 

ガンダムレインバレットが、どんな機体(ガンプラ)なのか―。

 

それだけでもわかっていれば、対応策はあったはずだ。

 

ガンプラバトルにおいて、想定外の事態に対応できないと敗北する

のである…。

 

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