艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん -敗者達の栄光-   作:星龜

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敗者達の栄光(11)


 

【艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん】

EP38『全国大会1回戦(前編)』より

https://syosetu.org/novel/170259/41.html

 


 

午後9時の民放のバラエティ番組で―。

 

 

「今日のテーマはこちら☆

『私の黒歴史』

まずは、上野さん☆」

と司会者が、トークテーマを俳優の上野(うえの) 豹介(ひょうすけ)に振る。

 

「僕の黒歴史ですか?

僕、学生の頃、ガンプラバトルしてたんですよ。」

と豹介が言うと、スタジオ内にどよめきがおきた。

 

豹介に、そんなイメージが無いからだ。

 

「それだけでも、もう黒歴史だよ☆」

と、豹介をイジる司会者。

 

「全国大会にも出ましたしね。」

と豹介が言うと

 

「マジかよ!?」

と、司会者と、その他のゲスト達も驚く。

 

「でも、その全国大会が、僕の黒歴史なんですけどね。」

と豹介が言うと

 

「えぇ、何で?

スゴいことじゃん?」

と訊く司会者。

 

「じつはね…」

と豹介は、学生時代に出場したガンプラバトルの全国大会―

 

第14回ガンプラバトル全国大会の時の事を話し始めた―。

 

 

第14回ガンプラバトル全国大会の1回戦で、豹介が所属していたガンプラバトルチームは、たった1機のガンプラに敗れ去った―。

 

 

プラフスキー粒子が形成した、広大で深い夜の森の中を、3機のガンプラが歩いていた。

 

左からドートレス、豹介のガンダムレオパルド、ジェニス―。

 

周囲を警戒しながら、ゆっくりと前進する3機―。

 

しかし…

 

突如、ガンダムレオパルドの右隣を歩いていたジェニスが、真っ二つに両断されたのだ―!!

 

「なんだ!?」

と、驚いて右を向く豹介。

 

『敵は一体、どこから…ぎゃあ!?』

と、今度は左隣にいたドートレスに、どこからか飛んできたヒートダートが突き刺さり、その場に倒れ伏して、動かなくなった…。

 

「ち、ちくしょーっ!!

姿を見せろーっ!!」

 

動かないのは危険と判断したガン([豹介])ダムレオパルドは、弾幕を張りながら、その場からの離脱をはかった。

 

そして、少し移動した時に…

 

ガン([豹介])ダムレオパルドの後方から…

 

黒い大きな兜をかぶった様な頭部に

両肩に大きな角を装備した

背部に2対のウイングと刀を背負った機体(ガンプラ)が、ガン([豹介])ダムレオパルドに向かって来ていたが、ガン([豹介])ダムレオパルドは気づいていない…。

 

そして…

 

背後から向かってきた機体(ガンプラ)に、ガン([豹介])ダムレオパルドは一刀両断された…。

 

 

大会後、豹介は所属していたガンプラバトルチームを去った…。

 

しかし…

 

人生、どこで好転するものか、わからないもので…

 

高校卒業後…

 

豹介は軽い気持ちで、日曜朝の特撮番組のオーディションを受けたのだが、それが見事に合格。

 

そこから、豹介の俳優人生が始まった。

 

映画やドラマで大活躍。

 

今じゃ、超売れっ子の若手俳優だ―。

 

 

午後9時の民放のバラエティ番組に出演した豹介は、第14回ガンプラバトル全国大会で初戦敗退した時の話をした。

 

たった1人の相手に瞬殺された話に、スタジオ内は大笑いとなった。

 

「そりゃ、本当に黒歴史だわ☆

その話、墓場まで持っていくべきだったな☆」

と司会者のイジりに、さらなる笑いがおきた―。

 

 

「ゑっ!?

うそっ!?」

と、豹介が出演しているバラエティ番組を観ていた、豹介のファンの女性が驚いていた…。

 

というのも、豹介の話を聞いたファンの女性には、その話に身に覚えがあったからだ。

 

「今の話って…

私のことぢゃないの…!?

 

そう…。

 

豹介のファンの女性とは…

 

かつて、第14回ガンプラバトル全国大会の1回戦で豹介達を瞬殺した…

 

元川内型軽巡洋艦娘の川内である。

 

当時、川内は、ソロのガンプラファイターとして活動していたのだ。

 

「今の話…

たしか、姉さんの…?」

と言うのは、川内の妹…

 

元川内型軽巡洋艦娘の神通である。

 

「私の推しが、あの時瞬殺したガンプラファイターだったなんてねぇ…★」

と、苦笑する川内。

 

「でも、あの後の川内ちゃんも、なかなかの瞬殺されっぷりだったね☆」

と笑うのは、川内と神通の妹の那珂。

 

「それ言うな★」

と、川内は那珂をニラんだ…。

 

 

第14回ガンプラバトル全国大会で、1回戦と2回戦を勝ち進んだ川内だったが…。

 

 

ソロファイターである川内が、たった1人で戦い抜けたのは、本人の技量もさることながら、愛機である風魔スサノオの性能もあった。

 

川内の愛機(ガンプラ)・風魔スサノオは、スサノオをベースに、隠密強襲能力を付与した機体(ガンプラ)だ。

 

それを可能にしているのが、ガンダムデスサイズのステルス兵装であるハイパージャマーだ。

 

それによって、自機の姿を相手の視覚とレーダーから消すことで密かに近づき、一瞬で屠るのだ。

 

そんな機体(ガンプラ)を使う川内だったが…

 

3回戦で、暁学園に敗れてしまったのだ…。

 

 

3回戦の舞台は、白昼の荒野―。

 

夜間戦闘を好む川内にとって、あまり好ましくない戦場だ…。

 

 

「ん?」

と、レーダーに反応があった。

 

正面モニターを見れば、正面にイナヅマガンダムⅡとユニコーンガンダムナイトメアパーティーがいた。

 

そして、何かを投げてきた。

 

(ハンドグレネードか…?)

と、川内は警戒したが、イナヅマガンダムⅡとユニコーンガンダムナイトメアパーティーが投げた物は、空中で破裂し、大量の白い煙を噴いた。

 

(発煙弾…!?)

 

風魔スサノオの周囲は、瞬く間に白い煙に覆われた。

 

(なるほどね…★

ハイパージャマーを警戒しての煙幕か…。

さて、どうしようかな…?)

と、今後の行動を考える川内。

 

とりあえず、ハイパージャマーを起動させる。

 

まもなく…

 

(ん…?)

と、離れた場所にレーダーに反応があった。

 

(さっきの2機だな…!!)

と、風魔([川内])スサノオは、反応がある場所に向かう―。

 

 

煙幕から抜け出ると、そこは開けた場所だった。

 

しかし、そこには何もなかった。

 

「あれ?」

と、ハイパージャマーを起動したまま周囲を見渡す風魔([川内])スサノオ。

 

ロックオンカーソルは、正面にある、2つの岩に合わさっている。

 

(何で岩に?)

と、首を傾げる川内。

 

岩の後ろに隠れているのかと思ったが、しかし、その岩は、隠れることなんてできないくらい小さい。

 

しかし、ロックオンカーソルは、正面にある、2つの岩に合わさっている。

 

(どうなってるんだ?)

と考えていたら…

 

風魔スサノオは、上空から飛んできたピンク色のビームに撃ち抜かれた…!!

 

な…何が…!?

と、上を向く風魔([川内])スサノオ。

 

遥か上空―

 

雲すらも抜けた空の上で―

 

イナヅマガンダムⅡのファトゥム-01に乗るガンダムアサルトレインバレットが、落ちそうな程にギリギリの態勢でロングバレルビームライフルを構えていた。

 

(あ…あんな高い場所から…!?)

と驚く川内。

 

しかし、もっと驚いたのが…

 

!?

 

バックパックを外したイナヅマガンダムⅡと、肩のビームキャノンとバックパックを外したユニコーンガンダムナイトメアパーティーが

地面と同じ色の布を持ち上げて現れた―!!

 

岩じゃなかったのか…!?

 

岩だと思っていたのは、地面と同じ色の布をかぶって隠れていた、イナヅマガンダムⅡとユニコーンガンダムナイトメアパーティーだったのだ―!!

 

「だぁーっ★

夜戦なら負けなかったのにぃ〜っ★」

と、頭を抱えて絶叫する川内…。

 

そして…

 

風魔スサノオは、崩れるように両膝をついて爆散した…。

 

 

川内にとって解せなかったのは、ハイパージャマーを起動させていたのに、なぜ、ガンダムアサルトレインバレットが風魔スサノオを狙撃できたのか…?

 

試合後、時雨に訊いてみたら…

 

ハイパージャマーから放出されている電磁波を検知したんだよ☆」

 

・・・・・・★

 

ハイパージャマーは、特殊な電磁波を放出することで、相手のレーダーやセンサーを欺瞞するのだが…

 

時雨は、その電磁波を検知して、風魔スサノオの位置を見つけたというのだ。

 

さらに盲点だったのが…

 

「レーダーの反応は消せても

地面に映る影までは消せないよ☆」

 

・・・・・・★

 

たとえ夜戦でも、川内に勝ち目は無かったのだ…。

 

 

あの時のことは、今でも悔しいやら、情けないやら…。

 

「ホント…

黒歴史だね…★」

と、川内は苦笑するのだった…。

 

 

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