艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん -敗者達の栄光- 作:星龜
EP60 彼女達の居場所
https://syosetu.org/novel/170259/63.html
より
長月が純一を相打ちで倒した頃―。
暁親衛隊の暴行をうけた【月華団】団長の瑞鳳が、ゆっくりと階段を上っていた。
ふらつく足をどうにか前へ伸ばし、1段ずつ上っていく。
やがて、開ける視界―。
聞こえてくる歓声―。
瑞鳳は観客席にたどり着いた。
バトルステージを見下ろす瑞鳳の目に、
◇
睨み合う
そこに
「響っ!!」
と、
「響!!
今助けるからね!!」
と、アカツキ・リュミエールユニットを展開する
しかし
《駄目だ、暁!!
今、三日月に近づいたら…!!〉
と、響から制止され
「えっ?」
と、困惑する暁…。
それが、暁の命取りとなった…。
「きゃあっ!!」
瞬時に
そして、
「いやぁーッ!!
響ぃーッ!!」
岩壁に叩きつけられた
射出された大型テイルブレードは、
一瞬にして
「な…何が…?」
と、暁は一瞬で撃墜されたことが理解できず、操縦スペースで呆然としていた…。
アカツキ・ハイペリオンマスターの頭部を握っている
「三日月…
君は…?」
と、つぶやく。
すると
〈今は…
私には…
瑞鳳がくれた意味がある…。
何も持っていなかった…
私のこの手の中に…
こんなにも、多くのものがあふれてる…。」
という、三日月からの応答がきた。
(!?)
突如、
それでも、ふらつきながらも立ち続けている…。
「何故なんだい三日月!?
何が、そこまで君を突き動かすんだ!?」
と叫ぶ響。
しかし、響の言葉は三日月の耳には届かず…
その時―。
会場内に、瑞鳳の叫び声が轟いた。
「なに止まろうとしてんだ、ミカァァァァァァァッ!!」
瑞鳳の魂の叫びは、喧騒に包まれていた会場を一瞬にして静寂へと変え、観客達が一斉に瑞鳳の方を向いた。
「あれは…瑞鳳さんなのです!?」
「あの姿…いったい、どうしたんだ!?」
「なんか…とってもヤバそうっぽい!?」
と、包帯だらけの瑞鳳を見て、驚く電、時雨、夕立―。
瑞鳳の魂の叫びは、響にも届いた。
昨日、暁親衛隊を止めていれば、瑞鳳は、あんな姿にならなかったんだと思うと、胸の奥が痛くなった。
(いや…
今は戦いに集中しよう…!!)
と、
迫りくる
その直後、大型テイルブレードが
(目隠し!?)
それでも、冷静に
そして、バトル序盤に
「見つけたよ、三日月!!」
と、
荒野を駆ける
すると、
突然の反転に、若干驚く響。
それでも、
「これでもう、テイルブレードは使えないよ!!」
と言う響だったが
〈だからどうしたというのですか!!》
と三日月に返されて、怪訝な顔をする。
ビームサーベルを振り切った直後の
「くっ!!
まだだぁー!!」
と、
「わっ!!
まだ…終わってない!!」
と、
蹴飛ばされて、片膝をついている
「これで終わりだよ…三日月ぃ!!」
と、ビームサーベルで斬りかかる
〈私は止まれない…
止まる訳には、いかないんだぁー!!》
と
「なっ…!?」
まったくの想定外だった―。
しかし、種守中学に勝利した【月華団】は、諸般の事情により、準決勝を棄権した…。
◇
大会終了後に起きた深海吹雪事件により、ガンプラバトルができなくなってしまって数日後…
種守中学で、ちょっとした事件が起きた…。
【暁親衛隊】のメンバー4人が、何者かに襲撃されたのだ。
被害にあった生徒いわく
背の低い女の子達
だったという。
中学生とはいえ、男4人が
背の低い女の子達にリンチされた
というは、あまりにも体裁が悪すぎるし…
非公式な暁の私設応援団ではあるが、これでは暁に顔向けできないと、まもなく、【暁親衛隊】は解散となった…。
◆
とある街にあるカフェの
喫煙席
に座るのは、響と三日月―。
「何で、団長を襲った犯人を私達に教えてくれたんだ?」
と訊く三日月。
「何でと訊かれても…
口が滑った
としか言えないな★」
と、煙草に火をつける響。
響は、不可抗力とはいえ、親衛隊のメンバーの動きを見逃したことを、ずっと後悔していた。
何らかのかたちで、けじめをつけたかった。
「口が滑ったのか…。
だったら、滑り止めでも塗っとけ★」
と言う三日月に
「妙案だね★」
と、煙草を差し出す響。
「極悪中学生め★」
と、渡された煙草に火をつける三日月。
「いつかまた…
ガンプラバトルができるようになったら…
また―」
と言う響に
「私達が勝つ☆」
と言う三日月。
そのまま、響と三日月は見つめ合い…
無言で微笑んで―