艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん -敗者達の栄光- 作:星龜
艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん
EP18【救済の魔弾】より
第14回ガンプラバトル全国大会まで2ヶ月となったある日―。
私立
「須天狗。
亜売。
それは何?」
と訊く、女子部員の
「何って…
素寺の
だよ☆」
と言う須天狗。
「えぇ!?
できたのぉ☆」
と喜ぶ素寺。
「あぁ☆
素寺の
のを、オレと須天狗で完成させたんだぜ☆」
と、素寺に精一杯の皮肉を言い放つ亜売…。
「だって、素寺…
そんなつまらないことするのキライ
だもん☆」
と、まったく悪びれていない素寺…。
「ホント、ムカつく女だなぁ★
あとでボコボコにしてやるよ★」
と
笑顔で怒りを爆発させる亜売…。
「うん☆
好き☆
大好き♡
素寺、亜売にボコボコにされるの、大好き♡」
と
かなりアブないコトを言う素寺…。
しばしの沈黙ののち…
「それよりも、できあがったガンプラ、見せてよ☆」
と素寺が言うので
「おぅ☆
そうだったな☆」
と、持ってきた荷物を開封していく須天狗と亜売。
荷物の中身は
分解されたガンプラ
だった。
なぜ、そんなことをしたのか?
それは
非常に大きなガンプラ
だからだ。
須天狗と亜売が組み立てているのを
笑顔でただ見ているだけの素寺…。
「ねぇ、素寺…
ちょっとくらい、手伝おうって気、ない?」
と亜売が訊くと
「無い☆」
と
笑顔で即答する素寺…。
「アハハ〜★
こりゃ、ボコボコどころじゃすまないなァ…★」
と
笑顔で怒りを爆発させる亜売
だったが…
「ボコボコ以上…☆
ステき♡」
と
目を輝かせる素寺
には、亜売の怒りは
かえって逆効果
だった…。
数分後…。
「できたぞ☆」
と、素寺が使うガンプラを完成させた須天狗と亜売。
素寺のガンプラ―
それは【機動戦士ガンダムSEED DESTINY】に登場する、戦略級の性能と火力を有する巨大可変モビルアーマー
デストロイガンダム
だった―。
須天狗と亜売は、このデストロイガンダムを、半年も前から製作していた。
パーツの全てを、プラ板工作や、プラ材からの削り出しだ。
デストロイガンダムは、全高56.3メートル、頭頂高でも38.07メートルもあるため、1/144でも、頭頂高は26センチもある。
さらに、円形状のバックパックと4門の大型ビーム砲のボリュームが、本機をさらに大きく見せている。
一方で、これほどの大きさの
実際に、部室のバトルステージを使って起動実験を行ってみたが、ガンプラ3体分のプラフスキー粒子が必要で、そのため、須天狗と亜売は出場できなくなった。
デストロイガンダムの弱点は、その巨体ゆえに、接近戦が苦手なのだ。
そのため、デストロイガンダムを護衛できないため、接近戦を挑まれると、デストロイガンダムといえども脆い…。
だから、敵に近づかれる前に、敵を撃破しなければならない…。
そんな、一抹の不安を抱えながらも、地区予選の日を迎えるのだった―。
◇
第14回ガンプラバトル全国大会の地区予選1回戦―。
黒城高校のデストロイガンダムの完成度の高さに、会場内がどよめく。
そして、見かけだけではない強さも見せた。
その圧倒的な火力で相手チームを粉砕し、なんなく1回戦を突破した。
しかし…
黒城高校の活躍も、ここまでだった…。
◇
「おい…
マズいぞ…。」
と言う須天狗。
「何がだよ?」
と訊く亜売に
「次の相手は、
メンバーが元艦娘なんだ…。」
と教える須天狗。
「それの何がマズいの?」
と訊く素寺に
「元艦娘…
つまり、退役して解体された艦娘なんだけどよ…
それでも、人間以上の身体能力を持っているんだ…。」
と教える須天狗。
軍を退役し、『解体』と呼ばれる処置を受けて、艦娘は人間になるわけだが、それでも、普通の人間を上回る身体能力をほこる。
また、深海棲艦との戦闘経験もあることから、ガンプラファイターとしても超一流である。
つまり
ガンプラバトルにおいて、人間が元艦娘に勝つのは至難の技
なのだ…。
しかし、普通の人間を上回る身体能力のせいで
人間社会に馴染めない元艦娘も、少なからずいる
ことが、社会問題にもなっている…。
「何ビビってんだよ☆
オレとお前で作ったデストロイガンダムなんだぜ☆
相手が元艦娘でも勝てるって☆」
と、楽観的に言う亜売。
「そりゃそうだけどよ…。」
と、困惑する須天狗だったが
「まかせて、須天狗☆
素寺、艦娘なんかに負けないよ☆」
と意気込む素寺の笑顔を見た須天狗は素寺を…
そして、亜売の言うように、自分と亜売の2人で半年もかけて作ったデストロイガンダムの強さを信じることにした―。
しかし、そんな須天狗、亜売、素寺の想いは…
脆くも崩れ去るのであった…。
◇
白守学園のメンバーは―
元最上型重巡洋艦娘の最上
使用する
元綾波型駆逐艦娘の綾波
使用する
元暁型駆逐艦娘の雷
使用する
―だった。
バトルフィールドは、レンガ造りの建物が立ち並ぶ、欧米風の市街地だった。
(!!)
レーダーが、接近してくる白守学園の
空から
アンティリーデスティニーガンダム
と
ガンダムキュリオスアーチャー
が…
そして、地上からはガンダム
「はあああああ…ッ!!」
と、素寺は叫びながら、攻撃を開始する。
背部フライトユニットの周囲に20門も装備されている
とくに、
威力もさることながら、回避するのも困難だ。
それだけで、観戦している観客達を驚嘆させたが…
だが、その後は
それ以上の驚愕する光景
が繰り広げられた…。
アンティリーデスティニーガンダム
ガンダム鬼羅キラーサンドロック
ガンダムキュリオスアーチャー
は、デストロイガンダムの
まずは、アンティリーデスティニーガンダムが、赤く輝く翼を広げ、
それを、一度も使うことなく破壊されてしまった…。
次に、ガンダムキュリオスアーチャーが右手に持つGNビームサブマシンガンで、フライトユニットの周囲の
「そ…そんな…はっ!?」
と、右サイドのモニターを見れば…
ガンダム
素寺は、右腕の
それよりも早く、ガンダム
さらに…
(!!)
左側から、アンティリーデスティニーガンダムが
これにより、デストロイガンダムは両手の
「このまま、負けてたまるかァァァッ!!」
と、素寺は武装スロットから
と
を選択した。
デストロイガンダムの口吻部の
しかし―
ガンダムキュリオスアーチャーが、GNビームサーベルで、デストロイガンダムの口吻部の
砲口に集束されていたエネルギーが誘爆し、デストロイガンダムの頭と胸部が爆発する…。
そして…
デストロイガンダムは背中から崩れ落ちた…。
『Battle Ended.』
と、バトル終了のアナウンスが流れた。
武器を全て破壊されて倒れたデストロイガンダムは戦闘不能と判定され、白守学園の判定勝ちとなった―。
◇
「そ…そんな…。」
と、両膝をつき、愕然とする須天狗と亜売…。
そこに、素寺が肩を落として戻ってきた。
「須天狗…
亜売…
ごめん…。」
と、泣き出す素寺。
「いや…
素寺が悪いんじゃない…。」
と、素寺をなだめる須天狗。
負けたのは、誰のせいでもない―。
ただ…
半年もかけて製作したデストロイガンダムが、こんなにも早く負けたのは、想定外だった…。
(やっぱ…
人間じゃ、艦娘には勝てないか…。)
と、須天狗はため息をついた…。
◇
第14回ガンプラバトル全国大会が終了してから1ヶ月後―。
「みんなッ☆
ビッグニュースだッ☆」
と、黒城学園のガンプラバトル部の部室に、亜売が大喜びして走ってきた。
「何だよ…
騒々しいなぁ…★」
と呆れる須天狗だったが…
「これが喜ばずにいられるかよッ☆
オレ達のデストロイガンダムが
最優秀ガンプラ賞
を受賞したんだよッ☆」
と言う亜売の言葉を聞いて
「マジかよッ!?」
と驚く須天狗。
須天狗と亜売が半年もかけて製作した、フルスクラッチのデストロイガンダム―。
わずか2試合のみの出場だったが、出場チームや観客達には強烈なインパクトを残した。
とりわけ、完成度の高さが評価され、今大会の最優秀ガンプラに選ばれたのだ。
なお、デストロイガンダムは現在、修復作業中だ。
そして―
「せんぱ〜い…★
ここ…
上手く削れませ〜ん…★」
「ガンプラ製作って、簡単じゃないんですね…。」
と、デストロイガンダムの修復作業を手伝う、2人の女子生徒―
元長良型軽巡洋艦娘の長良と名取という、2人の元艦娘が入部したのだ。
元艦娘が加入したことで、黒城学園のガンプラバトル部は、元艦娘を擁する他校にも対抗できるようになった。
しかし
現在、ガンプラバトルはできない状況
にある…。
全国大会終了後
プラフスキー粒子製造工場の事故*1により、プラフスキー粒子の供給が止まっている
からである。
しかし、いつの日か、またガンプラバトルが出来る時が来るだろう。
その時、須天狗と亜売の作った、完成度の高いガンプラを使う素寺、長良、名取は、他校の脅威となるに違いない―。