続きだぜ!
新馬戦を勝利したオレはあいも変わらずまぐれだの、他の兄弟がスパートミスったとか言われて無視の毎日、でも、調教師のジャニ系お兄さんは「おまえならお父さんにG1をプレゼントしてくれるかもな」なんて甘い言葉を囁いてくれてる。
そういえば、お父さんはG1とかいう凄いレースをいっぱい勝ったらしいんだけど、オレの兄弟達は一回もG1とかいうレースで勝ったことが無いらしい。そう考えるとお父さんに最初のG1をプレゼントするという孝行息子になれるのでは!? 俄然燃えるぜ!
それで決まったのは京王杯2歳ステークスで勝利して朝日杯フューチュリティステークスに出走する。
なんでも、京王杯ってのは朝日杯の前哨戦らしくてそこで勝てればG1である朝日杯に出られるらしい! でも、新馬戦が終わってもっとガンガン良血を掘れると思ったらそのレースは冬に開催されるらしい、マジかよ!?
オレのレースしたさを理解してるのか調教師さんや厩務員さん、はたまた騎手さんまでオレの調教に参加してくれてマジ狂い! 優しかった調教師さんが豹変したように生かさず殺さずの調教の毎日! でも、オレMだから逆に気持ちいぜ!
「コウセイは名馬だから戦車より速く走れるよな?」
ウッス。
そんな感じで体がバリバリにパンプして美浦で一番綺麗なガタイの馬に成長したぜ!
オレを育ててくれてる人達以外もオレのガタイに見惚れているし、牝馬なんて発情寸前だ! やっぱりオレって罪づくりな存在なんだな(笑)
【京王杯2歳ステークス】
そんなこんなで京王杯のパドックまで時間が飛ぶんだけど、今回は最初のレースで大逃げをかましたせいで色んな人間達から視線の嵐! こんなに注目されるならもっとガタイパンプさせてから来たほうがよかったと少し反省、だけど一応は重賞だから走る馬も最初のレースに比べて闘争心がむき出しだ!
今回のレースは短距離って括りらしくて、最初のレースとは違って少しだけ距離が短いみたいだ。だから騎手のバリイケメンさんは序盤からガンガン走らせるから鞭に怯えるなよって言ってくる。超ドSだよな! でも、オレ、ドMだから鞭で叩かれると俄然燃えるぜ!!
「貧相なガタイしてるな、父親は誰だよ」
パドックで一緒になった馬がオレの父親について聞いてくる。正直、おまえよりガタイは仕上がってるって言い返したいけど、喧嘩してジャニ系トレーナーズに嫌われたら嫌だから普通に返答する
「オレの親父はスーパークリークだぜ! G1いっぱい取ってライバルもいっぱい居た名馬だぜ!!」
「はは、オレの親父は無敗の三冠馬だ。せいぜいオレの尻の香りでも嗅ぐんだな」
マジかよ!? てか、無敗の三冠馬ってなんだ? でも、無敗って響きはスゲーエロい。多分、無敗って言葉だけで信じられない数の牝馬を抱くプロ級マニアなんだろうなぁ、なんてムラムラジェラシー。でも、牝馬を抱くようになったら人を背中に乗せられないって考えるとそれは嫌だなぁなんて思ったりもする。
それにしても、この馬の顔……ストロベリーサンデーとかいう馬の親戚にそっくりだな、もしかしてストロベリーサンデーの子供なのかな? いや、でも、ストロベリーサンデーじゃなくてデープキスとかいう名前の子供にも似てる。もうわかんないぜ!
「でも、オレはお父さんとお母さんの息子だから絶対に勝つぜ!」
「おうおう、気合が入ってるな。途中でかかるなよ」
オレの競走馬スイッチが入ったのを感じ取ったのかバリイケメン騎手さんが首を撫でてくれる。こんなんじゃ牝馬に落とされちゃう! 騎手さんの手には人参の効果が含まれてるのかもね♪
そしてゲート入り、やっぱりオレと極小数の馬以外はゲートが嫌いなのか入ってもソワソワして落ち着かない様子。オレなんてこの薄暗い感じが何かのプレイに感じるから逆に居心地がいいぜ! 10分間くらい入っても余裕だな!!
そして最後の奴が入ってオレのスタートスイッチが押される。
ガシャンと音が響いた瞬間に新技ロケットスタートが炸裂! 他の馬より早く前に出ることが出来たぜ! そのまま騎手さんの上手なコース取りで先頭で一人旅だ。
やっぱり、オレみたいな零細血統の馬に逃げられるのが気に食わないのかオレより前に立とうとする奴らが迫ってくるけど、オレのスタミナは人参二十本以上三十本以下? なくらいでまだまだ加速できるぜ!
「やっぱりお父さん譲りのスタミナだな……レコード目指すか!」
騎手さんが耳元でレコードとかいう謎の言葉を囁く、確かにレコードってのはマジエロい響きだぜ! もしかしたらレコードってのを掴めば牝馬や人間にもっと甘々な対応をしてもらえるかもしれない。
オレはギアを一段階上げて調教で習得したロケットスタートと対をなす必殺技を炸裂させる。
「二段加速だぜ!」
二段加速とは後方の奴らがスパートしようとしたタイミングに一気に全身全霊の脚力を使うオレのオリジナルだ!
そのままゴール地点まで一人旅、尻の匂いを楽しめとか言ってた馬は悔しそうにオレのことをギンメで睨んでる。
「レコードとれたじゃねぇか! おまえは紛れもない名馬だ」
レコードの意味はわかんねぇけど、レコードとれたからまたオレのエロさに磨きがかかったぜ! それにしても、距離が短かったから全然走り足りねぇぜ! 次のレースが待ち遠しくてたまんねぇ! やっぱり、お父さんが長距離の専門家だとか皆言ってたし、オレの体にはステイヤーの血が流れてるのかもね(笑)
でも、ステイヤーって短距離走れねぇって話しも聞くし、やっぱりオレってステイヤーじゃないのかも。
次のレースも頑張るぜ! あ、そういえば次のレースってG1ってやつじゃん!? 会ったことはないけどお父さんは息子のG1勝利に嬉しくなるだろうなぁ。
「……おまえがクリーク産駒最後の希望だからな、天国でお前のこと見てるよ」
え、ちょっとまって、クリークってオレのお父さんの名前だよな? 天国で見守ってるってどーいうことだよ!? え、オレのお父さん死んじゃったの! やっべー、お母さんすっげーお父さんにゾッコンだったからオレも悲しいけど、お母さんの方がずっと悲しむじゃん!?
こうなったらG1とって天国のお父さん、実家で静養してるお母さんを元気づけなきゃ!!
続くぜ!
【次回予告】
天国のお父さん、実家のお母さん、オレのG1勝利を待ち望んでる人間の人達。
オレは良血をガン掘り(逃げ切り)して勝ち取ってやるぜ! そしてオレの親父をバカにした奴らを絶対に許さないぜ!
次回:G1プレイ戦一回目
敗北について
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出来る限り早く負けて♡
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最高にカッコイイ負け方して♡
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生涯無敗! それしか認めん!!