馬房に帰ると貰える。少しだけ齧る。するととても幸せな気分になる。
でもね、俺はお父さんとお母さんの息子だから絶対に、絶対に独り占めだけは出来ないんだよぉ。
S効いた厩務員さんが人参を持ってきたけど、オレはそれを食べようとしない。本当は舌が出そうなくらいに食べたいのだが、オレってレース以外は平等主義馬だから美味しいものは分け合って食べたいなりねぇ。
「コウセイ食べないのか?」
オレは馬房から顔を出すんだけど、隣の牝馬に視線を向ける。するとなにかを感じたのか牝馬さんも顔を出して笑みを見せてくれる。チョーハズいぜ!
「オイオイ、コウセイはレディーファーストのルール知ってるのか! これは将来有望な種馬だな」
厩務員さんが人参を牝馬に食べさせてあげる。そして二本目の人参をオレが食べるのさ、二本目が無い場合は味気ない草で我慢する。だってさ、牝馬って牡馬に比べて体が小さいからお腹いっぱい食べれてないのかなぁって思うんじゃん!
「コウセイくんは我欲が少ないのね、私だったら独り占めにしちゃうわ」
「ウッス、自分が好きな物は他の馬も好きだと思ってるッス!」
「何年後になるかわからないけど、出来ればコウセイくんの赤ちゃん産みたいなぁ~」
牝馬のモロ牝馬お誘いに悶絶しながら馬房の隅に引っ込む。やっぱり牝馬は苦手だぜ!
それにしても、オレみたいな【顔がね】な牡馬の赤ちゃん産みたいとか気が触れてるぜ! お父さんのような超ジャニ系牡馬ならわからなくもないけど、淫乱さしか取り柄のないオレと一子設けるとか考えらんねぇ!
ダービーとかいうレースは運が無いと勝てないとか言われてるけど、オレのお母さんって結構幸薄い存在だったらしいから勝ち目あるのかよ!? あのジャニ系栗毛くんもどんどんオレをガン掘りできるだけの実力をつけてきてるし、負けちゃうかもね♪
でも、皐月賞で助言をくれた天国のお父さんにもう一度会えるならちょっと考えちゃうかな?
お父さんのあの美しいジャニ系ガタイをまた見れるなら勝たないといけないなりねぇ。
【東京優駿】
そんなこんなで当日、本当に軽いトレーニングだけで体がフワフワしてて不安だ。
だってさ、俺って生粋のMだからガンガンやって欲しいのに調子でねぇよ! でも、先輩の馬からは同じ世代じゃなくてよかったとか意味分かんないことを言われたし、本当に何なんなりね?
パドックで対戦する相手のガタイをチェック、お父さんとお母さんの中間くらいのガタイだけど、他の馬より全然決まってるぜ!
お! ジャニ系気性難の追い込みくんも出走してる! 今日も俺のお尻は掘らせないぜ!!
「今日は死んでも差し殺してやる」
「ウッス、差し殺してください」
「それは煽りか!? 許さねぇからなぁ!!」
「ウッス、許してください」
今日もジャニ系気性難の栗毛追い込みくんは絶好調なようで今日も追い込み宣言、皐月賞の追い込みはお父さんのことばかり考えてて全然気にも止めてなかったから覚えてないぜ! でも、3ガタイ差で二着だからどうなんだろう? 距離が伸びたとか言われてるし、俺のニンジンスタミナがどこまで持つかわからないぜ!
そしてゲート、怖がる奴は少なくなってきて少し不安、俺のロケットスタートも通用するのかなぁ?
開いた瞬間にロケットスタート! あれ? ええ!!
「ま、まえがふさがれてる……!?」
「コウセイ焦るな……大丈夫だ……」
大外枠だったのが不味かった! 俺はロケットスタートに絶対の自信を持っていたけど奴らはそれ以上のロケットスタートをしてきたんだ!
絶対にペースを握る筈の俺が、徹底的に俺のペースを奪われる! そんなのねーよ!
他の馬、いや!? 騎手が俺の逃げ失敗を見るやいなや俺を前に行かせないようにスピードを上げてきやがる!!
やべーよ! このままじゃ馬群に呑み込まれちまうよ!!
でも、その時だった。
『俺の孫は弱いな』
え? そこに居たのはお母さんに少し似ているジャニ系競走馬だった!?
『オイオイ、そんな目で見るなよ。勝ち方教えてやんねーぞ』
「う、ウッス!」
『昼寝してたら孫がダービーに出るなんて笑っちまうぜ! とりあえずスピード緩めろ』
「え、そんなことしたらビリッ尻になっちゃうよお爺ちゃん!」
『オメーは誰の孫だと思ってやがる? こんな無茶苦茶なブロックを跳ね除ける末脚は持ってんだろ! 勝ちてーなら早くスピード落として馬群から抜け出せ!!』
「ウッス!」
俺はスピードを落としてスタミナ切れを装ってどうにか馬群に呑み込まれることを回避ししたぜ! でも、これからどうしりゃいいんだよ!?
『コウセイ、おまえは知らないと思うが他の馬達は無理をしているんだ。自分に似つかわしくない戦法で戦っている』
「お父さん!?」
『なんだ、孫と死んだ奴が揃い踏みだな。とりあえずコーナーで一気に持っていけ』
俺はお爺ちゃんとお父さんの唐突な登場に困惑しながらも、これが幸いしたぜ!
今までよりスピードを出さずに走っていたから最終コーナーで全身全霊の末脚が発揮できる!
俺は怒涛の追い込みでブロックしていた馬達をゴボウ抜き! 気性難のジャニ系栗毛くんも一気にスパートしてくるけど俺の末脚には敵わないぜ!
【シャイニング・マイロード】
終盤に競り合うと天の声を聞いてスタミナを回復する。
そのまま気性難のジャニ系栗毛くんと競り合いながらも確実に一馬身差でゴールだとガタイで分析。
皐月賞のように放心しながら写真撮影。
「お父さんに会おうと思ったらお爺ちゃんまで現れちゃったぜ!?」
【次回予告】
なんかわかんねぇーけどお爺ちゃんまで現れてチョー大変! でも、俺の中に流れている血液はジャニ系お父さん、お爺ちゃんが確実に入っているって実感!
で、次のレースはなんだろうな? 次のレースも楽勝だな、なんて思っていたら宝塚記念?
ハメられたぜ! 人気投票で選ばれる日本有数の馬達が集うプロ級レースじゃん!? 俺、同い年としか戦ったことね―よ!!
でも、走っている時にお父さんでも、お爺ちゃんでもないジャニ系栗毛逃げ馬が唐突に現れたんだ!
次回【サイレンススズカに遭遇】
書き溜めは以上! 閉廷!!
ノリと勢いとウリクルラーニングで投稿してしまいましたが、なんというか勢いだけの作品なので少し不安。
今日も激エロな動画を見て寝ます。
あと、ハーメルンの色々な機能を使いこなしてる人達は凄いなりねぇ
敗北について
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出来る限り早く負けて♡
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最高にカッコイイ負け方して♡
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生涯無敗! それしか認めん!!