続きだぜ!
有馬記念を走破して秋古馬三冠? とかいう三冠を手に入れたオレだけど、無敗の六冠馬って語呂の悪さにマジ狂い! やっぱり三冠馬の方がいいなりねぇ♪
そして久々のメジロ牧場に帰還! 去年は全然帰れなかったから嬉しいぜ!
……で、お正月が終わったと同時に美浦に帰還……ガタイ休めねぇーよ!
やっぱり、走り過ぎて馬房で悶ているシチュエーションが一番の苦痛だってわかったぜ!
「えっ? コウセイがドバイワールドカップに呼ばれてる!?」
「ああ、クラシック期にダートダービーでレコードを出してることでな……」
「でも、福山くんが来てくれるかどうかわかりませんよ!? タケさんもコウセイには乗らない宣言してますし……」
「……彼に連絡してみる」
なんか、厩務員さんと調教師さんがスゲー鬼気迫る顔でゾクゾク気味?
ドバイワールドカップってなんだろう? 厩務員さんがサッカーとかいうのが好きで、それの一番のレースがワールドカップとか言ってたからサッカーの大会なのかな! オレ、世界的な何かでガタイを晒す仕事をしたりして(笑)
なんて思っていたら、調教師さんが爽やかスマイルでありがとうございますとか連呼してる。
「よ、よかった……福山くんは最近大人気だからな、ドバイは無理だろう。だが、世紀末覇王に乗った彼なら――コウセイを乗りこなせる!」
「ま、まさか!? リュージさんがコウセイに乗るんですか!!」
「ああ、彼はダートの経験が豊富だ。ワンダーアキュートとのコンビは目を見張るものがある。だが、最近はタケさんに屋根奪われたからベストタイミングだろう」
リュージ? ハードS紳士みたいにジャニ系を超えて福山○治系イケメンのあの騎手さんがオレに乗れないのかなぁ? でも、ガタイを披露するだけの仕事で騎手さんっているのかなぁ? えっ、やっぱりレース!? ハメられたぜ!!
【調教】
最近は騎手さんが来てくれなくてネムネムの顔で白け気味。
レオの方は塩系イケメン騎手さんが毎日乗ってるのになぁー……あーあー、オレって騎手さんを育て過ぎて次世代の競走馬くん達に奪われていくんだなぁー……。
今日はどんな騎手さんが乗るのかな、今日の調教も楽勝だな、なんて思っていたら……。
「ほ、本当に……僕がコウセイに乗って良いんですかね……?」
やべーよ! 今までのおじいちゃん騎手さん達とは天と地、ウサギとカメ、火山と海、人参とバナナくらいのチョーイケメンさんが現れちゃった!? スッゲーイケメン♪
イケメンに弱いコウセイはウッキウキでイケメンくんを背中に乗せて、レオとの併走を開始! あ、レオもちゃんといるぜ!!
「す、すごい……こんなのオペラオー以来だ……」
ジャニ系イケメン騎手さんがオレのご機嫌併走にギン目で興奮気味! いいぜ! 超淫乱競走馬はどんな騎手さんでも絶頂させてやるぜ!!
なんて思っていたら、意識の外からレオが追い抜きにかかる。
「レオ、オレが油断してると思ってる?」
「ちょ! どうやったら俺の末脚を回避しながら併走できるんですか!?」
「レオ、オレってお前より一年長く競走馬やってんだぞ! 年季が違うぜ!!」
レオは自慢の末脚を披露してるみたいだけど、年季が違うぜ! オレって超淫乱競走馬だから衰えなんて言葉、辞書に書かれてねぇーよ! 多分、激エロな脳みそで演算した結果、十歳くらいまで走らされちゃうかもね♪ お母さん超えちゃうね☆
【天界以下略】
「クリーク? おまんの息子……脳みそ擦り切れてるんやないか……」
「ドバイワールドカップ……勝てるのだろうか……」
「お願い……父親だからって聞かないで……」
いつもの面々は凱旋門賞と並び称されるダートの大レース、ドバイワールドカップに挑戦表明した息子を眺めている。
あまりにも規格外、数合わせで殴り込んだジャパンダートダービーのおかげで目をつけられてしまっている。
「にしても、芝と砂の二刀流とか……あれ? 案外オレも芝走れたのかね、息子達が芝ばっか走ってるし」
「「「黒いの!? マックが居ないのに珍しぃ……」」」
「いや、ダートの専門家と言えばオレだろうがよ!? 米国二冠だぞゴラ!!」
なんやかんやで歴史に名を残す名馬であるサンデーサイレンス、米国二冠に偽りは無く、天界日本名馬支部では最強のダート馬となっている。実は三冠馬達に芝調教をくらってG2くらいなら勝利できる程になった。
そんなサンデーサイレンスはシャイニングレオと並走しているイッテンコウセイをみてなるほどと何度か頷いてみせた。
「なるほどね、こいつは本来ダート向きの足をしている。だが、奇妙なバランスで芝への適正を高めているのか」
「つまり?」
「地面を力強く踏み込む――フッン! そうすると穴が出来る。力強い踏み込みは芝ではブレーキの要素になってしまう、だが、大柄でも小柄でもない絶妙な馬体、つまりは体重が影響して踏み込むパワーにリミッターみたいなモノを付与していると言っていい」
「体重とな?」
「結局のところ、踏み込むパワーは足だけでは推し量れない。生まれ持っての体の大きさという部分で適正が生まれてくる。コイツは本来ならダート馬だが、奇妙なバランスで芝も走れているし、芝で結果を残している。だが、ダートで種牡馬になった一頭として言わせてもらいたい。こいつは――米国三冠を狙えたダート馬だ」
その場にいる競走馬達が鋭い表情を見せる。
この場にいる競走馬の殆どが芝のレースで活躍し、ダートは適正がわからない頃に数回走った程度が殆ど、だからこそダートのスペシャリストの言葉に理解と驚愕を感じてしまう。
イッテンコウセイという芝で無双している競走馬が本来はダート馬の可能性がある。
「それに無意識だと思うが、芝とダートで走り方を変えている。おまえ達も屋根にムチ使われたら走り方を変えてしまう瞬間があっただろ? こいつはソレを地面で変えられる。付け加えてレースに勝つために最も大切な考え方を持っているのも強い」
「レースで勝つための考え方? 是非聞かせてくれ」
「そら、ゴールするまで前を走ってスタミナですり潰す一択だろ。俺の息子達は後ろからの競馬が多いが、出来るもんなら永遠に追いつかれない一人旅が一番速い。他がオーバーペースで疲弊する中で一頭だけ飄々と走れば誰も抜けやしない、常時末脚で走ればどんな競走馬も追いつけない」
「だが、そんな走り方をしたら怪我をしてしまう」
「普通の足なら無理だな、負担が大き過ぎる。だが、コイツは――足が硬い、柔軟性が低いとも言える。人間は柔軟性の高い足の方が速いと考えるが、一長一短、硬い方が地面を蹴る時の力、踏み込んだ時の逃げていく力が減る。そして、無理さえしなければ硬い方が怪我をしない」
サンデーサイレンスの表情が鋭くなり、コウセイの走りの本質を真に見極めていく。
「ああ、そいうことか……コイツがどうして速いか理解できた……」
「どういうことだ?」
「簡単な話しだよ、こいつはダート馬はダート馬でも――短距離ダート馬なんだよ、母親そっくりのダート・スプリンター……それをアンタのスタミナが補強して妙に噛み合ってる。奇跡的なバランスだと表現していい」
「……え、そうなの?」
レースを蹂躙する我が子が本来なら母親と同じダート・スプリンターの適正が最も高いことに何も言えなくなる。
凄いね遺伝子♡
初投稿です。
次回:タクヤかそれ以外か(50くらい)
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タクヤ(メインストーリー)
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ダイワスカーレット
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ウオッカ
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カレンチャン二回目
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カワカミプリンセス
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スイープトウショウ
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どぼめじろう先生
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クリーク&ウララ(親子)
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ハジケ組
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サウナ
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別世界の義父(タキオン・ギム爺など)
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ノムリッシュウマ娘
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麻雀
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トレーナー交流
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平成三強+タマ
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ニジンスキー系の会
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カラオケ
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中華料理人コウセイ
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逃げシス勧誘
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しらねーよ、そんなの