【拓也県インジュージュー動物園】
「ぱぱ……まま……」
「ふぉーあいふぉん? ウマ娘がいるなんて珍しいじゃん」
「えっ!? おじさん誰?」
「おじさんだと!? ふざけんじゃねーよ! お兄さんだろぉ~?」
「ひゃ、ひゃい!」
「にしても……迷子か? 笑っちゃうぜ!」
「うぅ……」
「しょうがねぇなぁ~一緒に探してやるかぁ~」
「えっ?」
「迷子になったら大人にたおる……とぴょ……頼むんだよ!」
「う、うっす!」
「ほら、手を出されたら手を出すんだよパカ!」
1
「おいタクヤ! ふざけんじゃねーよ! おまえの激エロな指導でウマ娘達がプール以外の調教に目覚めちまったじゃねぇーか!?」
「ウッス! 申し訳ナス!!」
「詫びに水中ブリッジ三分間いけるな?」
「それは無理です、死んでしまいます」
「ふざけんじゃねーよ!」
オレ、西條寺タクヤは拓也県の県庁所在地、チョーウゼー市にあるチョーウゼートレセンで働いてるトレーナーだぜ!
拓也県のウマ娘は特殊な子が多くて、ジャニ系気性難ばかり、だからS入ったトレーナーしか働くことが出来ないんだよね。
実は、普通のトレーナーになろうと中央に面接に行ったんだけど……。
『その顔でトレーナーですかぁ……』
『顔がね』
『マジでウマ娘が『自主規制』してしまいます』
『女の子を『自主規制』させるトレーナーはトレーナーじゃないな』
なんてS入った中央の職員さん達が激エロなモロホストはトレーナーとして働けないとか言いやがって、仕方なく実家のある拓也県でトレーナーになったんだよー(涙)
でもさ、ウマ娘ってチョーウゼーし、煙草を吸ったらギン目で睨んでくるし、あーあ、小学生以上高校生以下の時に出会ったウマ娘ちゃんを調教してあげたくてトレーナーになったのにさ、なんて思いながらネムネムの顔で白け気味。
「そういえばタクヤ、おまえは中央で働きたかったんだよな?」
「ウッス! 小さい頃に会った激カワウマ娘ちゃんを調教したいと思って」
「中央のトレセンは騎手拳法を使えるトレーナーが絶滅したらしいからな、おまえ中央に行ってみないか」
「えっ? トレーナー試験では騎手拳法の黒帯が受験要項ですよね」
「それは拓也県だけだ」
「マジカヨ……」
【騎手拳法】
騎手拳法とは、古代中国発祥の古武術である。
古代よりウマ娘と人間は友好な関係にあったが、時に口だけでウマ娘を誑かし兵器として使う逆賊達もいた。その時、時の武術家【竹劉建夏】が開発した螳螂拳を参考にした武術、騎手拳法によりウマ娘を安全かつ速やかに倒すことが出来るようになった。
鎌倉時代に起こった蒙古襲来の際は日本式騎手拳法の力によって大陸からやってきたウマ娘達を撃退。多くのウマ娘を国民として向かいれ、日本は世界有数のウマ娘大国になった。
騎手拳法の使い手は多く、武将では武田信玄、上杉謙信、島津家などが使い手として知られており、八代将軍吉宗は相撲と騎手拳法の使い手だと記されている。近世では斎藤一、伊藤博文、山本五十六などが有名である。
現代社会においては英国が作り出したジョッキーと呼ばれる現代式騎手拳法が主流であるが、日本では古式騎手拳法の道場が多い。
【出典・民明書房】
「タクヤ、おまえに拒否権はない」
「いや! 逆にやったぜ! って感じっす!! オレを圧迫面接した奴らを見返してやるっす!!」
「何いってんだよタクヤ。去年、中央トレセンは大規模な汚職事件で清掃員すら残らず組織改編されたぞ」
「マジすか! じゃあ、面接した職員さん達は?」
「なんせウマ娘の『自主規制』が絡んだ汚職だ。今では長崎県にあるヘンタイプリズンで革細工でも作ってるんじゃないか?」
マジかよ!? 妙にやらしい目つきをしたオッサン達に面接されたんだけど、目つきだけじゃなくて体までやらしい奴らだったのかよ! チョーSだよな!!
でも、そんな健全になったトレセンならタクヤを受け入れてくれる! いいぜ! オレはあの激カワウマ娘ちゃんを調教してやるんだよ! 調教したいんだよ!!
「あと、調教って言葉は拓也県の方言だからな、東京で使うんじゃねぇーぞ」
「――調教って方言だったんですか!?」
マサヒコさんが育てたウマ娘ちゃん達にお別れ会をしてもらって羽田空港のチケットをGET! トレセンに向かうぜ!!
2
二年以上三年以下ぶりの東京は人がいっぱいだ! でも、よくよく考えると羽田空港も成田空港も千葉県だったような気がするけどオレは元気だぜ!
それにしても、拓也県とは違うこじんまりとした風景にカルチャーショック! 時の県知事拓也さんが家と『自主規制』は大きい方がいいとかで、4LDK以下の部屋は全部取り崩し、拓也県で一番狭いアパートでも5LDKあるからすごいよねぇ?
まあ、持ち家率が93.15%だから集合住宅に住む人が圧倒的に少ないんだけどね(笑)
「うっお、すっげー……千葉ネズミまんじゅうじゃん! 空港のお見上げって無難な味だけどさぁ、ついつい買っちゃうんだよね♪」
でも、拓也県国際空港で沢山のお見上げを買ったから千葉ネズミまんじゅうは我慢。
拓也県名物、【アワビスープ】【ドジョウクッキー】【サングラス飴】を登山バッグいっぱいに詰め込んでるから差し入れには困らないな! この三つは本州だと超高級品らしいから、目から滝のように涙を流すと思うぜ!
それにしても、男の人達はオレのことを見ないのがエチケットみたいにしてるのに、女の人達はオレを見るのがエチケットみたいにギン目で睨んでくる。
小さい頃に拓也県で生まれるノンケ夫婦の子供はジャニ系を超えて福山○治系イケメンになるとか言われてるけど、自分の容姿に自信もてねぇーよ!
だからオレの二つ名が【激エロのモロホスト】なのかもね(笑)
『補足』
福山○治の前は北大路○也、その前は芥川龍之介などが使われていた。
「えっと、トレセン前駅とかあるんだ!」スマホポチポチ
「あの、貴方が拓也県からきた……」
「うわっ! 貴方は誰ですか?」
緑色のレディーススーツに特徴的な丸帽子をしている美人さんから声を掛けられる。
普通の男の子なら美人登場でタジタジになるんだろうけど、拓也県って日本で一番美人が多い県って言われてるからこのレベルはゾロゾロいるぜ! だからタクヤは動じないぜ! お母さんはミス拓也県だったしね(笑)
(上半身に比べて遜色ない屈強な下半身、男性的な甘いマスク、耳に残る若干舌足らずの声、少年ぽい笑顔)
「お姉さん? 自分、トレセン学園に行かないといけないので」
「え、あの、あ! 私は駿川たづなと言います。中央トレセンから貴方を迎えに来ました♪」
「マジすか!? じゃあ、もしかしてリムジンとか!」
「いえ、チョーウゼートレセン理事長マサヒコさんから貴方の愛車を預かっています」
首都と言えばリムジンという期待は、自分の愛車が届けられているという表現で消えていた。
まあ、地方からやってきたトレーナーにリムジンなんて使うわけないよねぇ? でも、マサヒコさんのおかげで通勤手段が出来たぜ! ありがとナス!
「もうそろそろ運転代行の方が……」
「ターボ4WDにあらずんば車にあらず……鍵だ……」
すっげー!? 東京の運転代行サービスはランエボで帰っていくのかよ! やっぱり首都圏はレベルが高いぜ!!
拓也県に置いてきたと思っていた愛車のフェアレディZ33がガンメタのヤーシブな輝き! エロいぜ!!
「……凄い車ですね」
「えっ? 拓也県だとこれでも地味な方ですよ」
カーボンボンネット、赤色に塗装したブレーキ、GTウィング、19インチタイヤ(ハイグリップ)、所属していたタクヤスピードスターズステッカー。
これでもマサヒコさんのチェイサーツアラーVのガチチューンに負けるぜ! アレ、800PS出るらしいぜ!!
「じゃあ、道案内オナシャス!」
「は、はい……拓也県って……」」
【タクパラボーイ】
タクヤ・パラダイス パラダイス・ラブ・ユー・ベイビー
タクヤ・パラダイス パラダイス・ラブ・ユー・ベイビー
パラダイス・タクヤ・ボーイ(略してタクパラボーイ)
泊まりの海で マジ狂いの天国さ
ホテル代も パカにならないけどね
移住するなら ここが一番!
拓也県はパラダイス♪
「な、なんですか!? この曲は!」
「えっ? 拓也県民歌ですよ、これは拓也県公式のユーロビート風ですけど」
「こ、これが……?」
「じゃあ、冬の花でも」
「い、いえ! 大丈夫です!!」
たづなさんが拓也県にカルチャーショックを受けてるみたいだけど、ちゃんと道案内してくれるからトレセンに直行だぜ!!
……なんだよこれ!?
「えっ!? なんで道にこんなに車がいるんですか! しかも100km以下で走ってるし!!」
「あの、法定速度は60で……拓也県は?」
「拓也県は基本120kmの高速無制限っす! 記録は440kmらしいっす!!」
「拓也県は本当に日本なんですか!?」
なんでだろう? 拓也県は普通に日本の筈なのに日本じゃないみたいに言われてSHOCK! やっぱり東京の人達って地方に興味がないのかなぁ? なんて思いながら いなかっぺな顔でカルチャーショック気味。
首都高速に乗ってトレセンに最短で一直線に到着! すっげー! 前の面接の時より開発が進んでるぜ!!
「職員用の駐車場です……西條寺さんは810番ですね……」
「ウッス! 駐車するっす!!」
プリケツテールがエロいフェアレディを駐車してゲッソリしたたづなさんに連れられて理事長室にGO!
「「「「ひそひそ」」」」
「アクション俳優の南カヤにそっくりよね、体は南よりマッチョだしね」
「あんなイケメンでトレーナーですかぁ♡」
「あのトレーナーさんエロい! トレーナーなのにエロいなんてSHOCK!」
すっげー! チョーウゼートレセンの二倍以上三倍以下? くらいのウマ娘さん達がいるぜ! やっぱり首都のトレセンはスゲーぜ!!
ウマ娘さん達の熱烈な視線を受け流しながらワクワクの顔で童心気味。
【理事長室】
「歓迎! 拓也県で一番優秀なトレーナーとは君だな!」
可愛らしい幼女体型の理事長さんがお出迎え、マサヒコさんもそうだけど、トレセンの理事長になる人って変わってる人が多いよねぇ? マサヒコさんなんてウマ娘の溺れる姿が好きだからって金槌ウマ娘を集めてトレーニングしてるし(笑)
「ウッス! タクヤ記念ウマ娘を育てたっす!!」
「あの……タクヤ記念って?」
「驚愕!? タクヤ記念を知らないのか! タクヤ記念は人間とウマ娘が出場する拓也県の有馬記念!! 今まで人間しか勝利していなかったが、このタクヤ氏が唯一無二のウマ娘ウィナーを育てたのだ!」
「なんで人間がレースで勝てるんですか!?」
タクヤ記念に出た【タクヤクン】は凄かったぜ! 『自主規制』の川、『自主規制』の刺さった地面、『自主規制』飲み放題のドリンクバー、その全てを『しらねーよ、そんなの』して駆け抜けたぜ!!
あ、でも、タクヤクンって実はウマ娘じゃなくて、拓也県の先住民の子で、ウマ娘みたいに耳としっぽがあるだけで、実は猫系の亜人だったんだけどね(笑)
「確認! 西條寺くんは騎手拳法の使い手だと聞いた。それは本当か?」
「ウッス! アクシード流騎手拳法四段っす!」
「あ、騎手拳法は知ってます!」
この反応だと中央は騎手拳法の使い手が絶滅って本当なんだね、ウマ娘みたいな小さな巨人を拳法無しで育てるなんてウッソだろおまえ(笑)
オレが小学生の頃に見たトレーナー試験だと騎手拳法黒帯が受験要項だったんだけどなー?
「うむ! 君にはトレーナーと兼任してトレーナーレスキューもやってもらう!」
「トレーナーレスキュー?」
なんでも、最近のトレセンは婚活会場と揶揄されるように担当ウマ娘を育て上げたと同時に寿退社が横行してるらしい。トレーナー試験ってスゲーSだから、年の合格者は雀の涙。だから優秀なトレーナーを野獣と化したウマ娘から救出する人間が必要らしい。
昔は騎手拳法黒帯が義務だったんだけど、今はフェミニスト的な組織のせいで義務じゃなくなったんだって(他人事)
なんか書類を見せてもらったら……トレーナーの平均勤続年数が三年以上四年以下だった……。
「この数字を見てもらえばわかるように……騎手拳法を使えないトレーナーが多いのだ……」
「うーん、拓也県のトレーナーは全員黒帯だから新鮮っす! それに、前の理事長さんはオレのことを受け入れてくれなかったけど、今の理事長さんは受け入れてくれるっす! 全力で頑張りナス!!」
「赤面! 恥ずかしいことを真顔で言うのではない!!」
「……蚊帳の外」
ヒョロガリのトレーナーが沢山、騎手拳法を使えるのはタクヤだけ……そういうことかよ!
いいぜ! オレがウマ娘に捕食されるトレーナーを助けて、あの激カワウマ娘ちゃんを担当するぜ!!
その後、お見上げのアワビスープとドジョウクッキー、サングラス飴をあげたら……ドジョウクッキーだけ受け取ってもらえなかった……。
【次回予告】
中央ってスゲー! 色々なウマ娘ちゃんがいるし、チョーウゼートレセンと違って百合がメッチャ少ない! 拓也県のウマ娘って基本的にレズビアンだから新鮮なりねぇ♪
いつものようにタンクトップ、ダメージジーンズでウマ娘ちゃんとトレーナーさんを監視してたら?
――アレって小さい頃に会った激カワウマ娘ちゃんじゃん!?
ストーカー系トレーナーに契約を迫られてるウマ娘ちゃん、助けられるのはタクヤだけ! いいぜ! こんなに早くあの子に会えるなんて運命だぜ!!
次回:『僕が先に好きだったのに』
拓也県は万能やな(拓也県万能説)
うむ、タクヤとコウセイでタクヤが被ってしまった……。
でも、こんな激エロなモロホストのトレーナーがコウセイの担当になれるわけないよなぁ? やっぱり最初に出てきた新人くんがコウセイを育てるんだろうな(すっとぼけ)
評価の時に「ナス」が入ってたら嬉しいなぁ♪
ヨーグルトと麦茶と読者様の感想だけが俺の養分だぜ!!
次回:タクヤかそれ以外か(50くらい)
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タクヤ(メインストーリー)
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ダイワスカーレット
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ウオッカ
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カレンチャン二回目
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カワカミプリンセス
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スイープトウショウ
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どぼめじろう先生
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クリーク&ウララ(親子)
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ハジケ組
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サウナ
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別世界の義父(タキオン・ギム爺など)
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ノムリッシュウマ娘
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麻雀
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トレーナー交流
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平成三強+タマ
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ニジンスキー系の会
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カラオケ
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中華料理人コウセイ
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逃げシス勧誘
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しらねーよ、そんなの