前回のあらすじ
契約と大惨事
ちなみに、このマックイーンはきちんと阪神大賞典に出走し一着で勝利しています。
その間のトレーニングは桐生院トレーナーが厳しく見ていたとか見ていなかったとか。
あの日から二日後、私は無事にチーム『シリウス』のサポートウマ娘として登録された。
その噂は昨日のうちに学園中に広まり学園の中だけ、だけれどもサポート科の認知が広まった。
そのおかげなのか知らないけど、昨日のお昼にベルノライト先輩から電話が来てサポート科の名前を少しだけでも広めてくれたことを感謝された。
そして、私がチームシリウスのサポートウマ娘として所属したことは、チームシリウス以外のチーム…この中央トレセンで対の最強と噂されている”沖野トレーナー”率いるチーム『スピカ』と、”東条トレーナー”率いるチーム『リギル』にも話が届いているらしく…仮に私が、このチーム『シリウス』のサポートウマ娘として活躍したなら『スピカ』も『リギル』もサポートウマ娘を採用することを視野に入れているらしい。
……私がストーリーにすこし介入しただけでこんなことになるなんてちょっと怖いなぁ(小並感)
そして昨日…ゴルシのテンションが一日を通してお嬢様でフェスタさんたちがノイローゼになりかけたり、たづなさんが秋川理事長に慰められてて秋川理事長が何かに目覚めそうになってたり、イクノさんの体重がどういうわけか微増したせいでカノープスのみんなが大パニックを起こしてフクキタルさんをカノープスに拉致ったり、多くのウマ娘が謎の熱で大量に休んだというのもあったのだが、それは置いといて…昨日のシリウストレーナー室で、私とマックイーンさんにチーム解散の猶予期間が与えられたことを伝えられた。期限は最低でも6月まで…酉川トレーナーとマックイーンさんは”一心同体の構え”でトレーニングを行い、春の天皇賞を挑むことを私の前で決意表明していた。きっと私の見てない、聞いていないところで告白と勘違いされそうなセリフを互いに言い合ったのだろう。これで付き合ってないんだからなぁ……
ともかく、二人の様子は明らかに私が加入する前より仲がよさそうに見える。そして、休日の今日にすることは春の天皇賞を目標とした本格的なトレーニング。
私というサポートウマ娘が加入したことで酉川トレーナーの負担が多少軽減されているのかマックイーンさんのトレーニングの質は、他のトレーナーのトレーニングメニューと比べて…とても過密でまた繊細、マックイーンさんの体力をギリギリまで削るトレーニングメニューが組まれており、私はその間にいろいろな手続きや書類整理、マックイーンさんのケアやグッズの調整などをしている。
そして今は、マックイーンさんは長距離用のトレーニングコースを走りながら息を整えるタイミングを理解するトレーニングをしている。
「はぁ…ふぅ……ふぅ~。」
「お疲れ様だ、マックイーン。息を整えるタイミングが大体わかってきたころか?」
「えぇ、トレーナーさん。ところで、メニューは一通り終わりましたけれども、この後はどうします?」
「そうだな…マックイーン次第だが、一度
「無論ですわ。ですが、一度休憩を取った方がいいと思われます。」
マックイーンさんがスポーツドリンクが入った水筒とお昼ご飯を詰め込んだ冷凍バックを持った私を見る。
酉川トレーナーも私に気づいたのか、そんな時間か。とつぶやき真剣な雰囲気がだんだんと薄れていく。
「お疲れ様です!お昼ご飯をお持ちしましたよ~!」
「あぁ、ありがとう。」
「メグルさんのお昼ご飯ですわー!」
マックイーンさんもお嬢様モードを維持せずに耳をピコピコ動かしながら眩い笑顔でレジャーシートを広げてくれる。先ほどまでのカッコいいマックイーンさんはどこへ…
「ありがとうございますマックイーンさん、今日のデザートはお豆腐のカスタードプリンですよ!」
「プリンですの!?やりましたわ、これでわたくしはあと4000mは走れますわ!!」
「あ、酉川トレーナー。こちらがこのお昼ご飯の総カロリー量です…(紙を手渡し)」
「スイーツ込みで多すぎず少なすぎず…だが今のマックイーンに最適な量だ。これでなんで赤点なんだぁ…?」
酉川トレーナーが頭を傾げる。
その間に、マックイーンさんにお弁当を渡し、酉川トレーナーの分のお弁当も置いておく。
マックイーンさんはお昼ご飯を目にシイタケにしておいしそうに食べており酉川トレーナーはゆっくりと食べ始める。そして自分用のお弁当も取り出し食べ始める。
「ん~♪スイーツだけでなくメグルさんの作る料理すべてが美味しい…やはりメグルさんがサポート科で優秀ではないだなんて信じられないですわ…やはりおばあさまに相談してサポート科の先生をメジロ家の栄養士に交換をするべきなのでしょうか…」
「マックイーンさんまだあきらめてなかったんですか?」
「さすがにやめてくれマックイーン。たづなさんの胃に穴が開いてしまう…」
「いやですわぁー!メグルさんの努力が認められないなんて認められませんですわぁー!!」
「あぁ…あのキリッとしたマックイーンはどこに…」
酉川トレーナーが泣いている気がするが私は気にしない。
少なくとも、今のマックイーンさんは普段のキリッとしている状態と気を楽にしている状態の切り替えができるようになっただけだから、私は悪くない。
「トレーナーさん、マックイーン、メグルさんもこんにちは!今からお昼ですか?」
「モグモグ…ゴックン!ライアン、聞いてくださいまし!メグルさんが作ってくれたお弁当がとても美味しいですの!!」
「今日も絶好調だねマックイーン。」
ライアンさんがおじょうさま状態のマックイーンさんから目をそらす。
そんなライアンさんの服装は、マックイーンさんと同じジャージで今から帰りなのか持っている荷物が目立っている。
…そんなことを考えていると、ライアンさんのおなかからぐぅ~…というかわいらしい音が聞こえてきた。
「あら、ライアン。貴方空腹でして?」
「急に真面目に戻らないで風邪ひいちゃう。うん、ちょっと朝ごはん食べ忘れちゃって…」
「ライアンが朝ご飯を忘れるだなんて珍しいですわね…いったいどうしたというんですの?」
「それに、今日のトレーニングコースはどこもチームが予約していて個人契約のウマ娘は学園外のトレーニングコースのはずだが…」
ここまで沈黙を保っていた酉川トレーナーがそう言う。
その間に私は、ライアンさんに座るよう促しライアンさんに余分に作っていた(酉川トレーナーのおかわり用)お弁当をよかったらどうです?と言って渡す。ライアンさんは受け取ってありがとうと言ってくれた。
…確かに酉川トレーナーの言葉は確かだ、いまこのトレセンのトレーニングコースは(多分、事故なんだろうけど)すべてチームが貸し切っている状態だ。
つまり、個人契約(じゃないかもしれないけど)のライアンさんが学園内に現れるということはないはずなのだ。
「あぁ、そのことなんですが実は私、とあるチームからスカウトされまして…」
「すごいじゃないですのライアン!それで、どこのチームなんですか?」
「第3トレーニングコースってことは、チーム『ベテルギウス』か。」
「はい、その『ベテルギウス』です!酉川トレーナーはご存じだったんですか?」
「ご存じも何も…俺の同期が率いてるチームさ。」
「えっ!?トレーナーさんの同期って桐生院トレーナーだけじゃなかったですの?!」」
「あぁ…あの人も同期だぞ?俺と、ベテルギウスのトレーナー『
アイツら元気にしてるかな~。とつぶやきながら空を見つめる酉川トレーナー。
というか、何回か『シリウスシナリオ』に絡んでいたゴールドシップがこれを知らないはずがないのに何で教えてくれなかったんだろう…後で聞きただすか。
「それじゃ、私もいただきまーす!アムッ………」
「ら、ライアンさん?」「どうかしたのか?ライアン。」
「おっ……」
「「お?」」
「おいしい~!!マックイーンは最近こんなおいしいの食べ始めたの!?」
「やはりライアン、わかってくれますのねー!!ところでライアン相談があるのですが…」
…やっぱりライアンさんもマックイーンさんと違っても結局のところ姉妹なんだなぁと実感する。
だって喜び方がマックイーンさんと同じで目を輝かせながら耳をパタパタさせてるんだもの…。
さて、マックイーンさんの悪だくみを止めないと。
「マックイーンさん、そろそろやめていただかないと二度とスイーツは作りませんよ?」
「そ、そんな!?よよよ~…」
「はい!私もそのスイーツ食べてみたいです!!」
穏やかな昼下がり、だけどにぎやかな声がしばらくの間、響いたのだった。
マックイーン
真面目な時:お嬢様
気が楽な時:パクパクデスワー!
ライアン
メグメグの手料理のとりことなった被害者その3。
でもマックイーンほど暴走はしない。ところで爺や、マックイーンが話していた件なんだけど…
酉川トレーナー
メグメグの手料理のとりことなった被害者その2。
最近メグメグの入れてくれる紅茶がないと落ち着かない。
猿山トレーナー
筋肉マッチョ。そのうち出てくる。
犹森トレーナー
インテリメガネ。そのうち出てくる。
桐生院さん
桐生院さん。この世界でもハッピーミーク担当。
キングヘイローのトレーナー
一流。そのうち出てくる。
ゴルシ
『ペテルギウス』と『プロキオン』のことを黙っていたことを白状してメグメグにお仕置きされた。でも役得。