前回のあらすじ
感動の天皇賞とバグった固有スキル
春の天皇賞がマックイーンさんの勝利で終わった3日後、私は無事に学園に戻ることができていた。
すぐに先生方につかまって色々聞かれたが、マックイーンさんが代わりに本当のことをすべて話すと、納得し…代わりにエヴィルクローは3か月の要監査となり、監視が付くことになった。
さらに言えば、しばらく学園は大騒ぎだった。前代の学園理事長、そして秋川理事長と続いていたイジメがないといわれていたトレセン学園で起きた今回の騒動。マスコミや抗議団体が連日押し寄せていたが、それも日に日に落ち着いていった。
そして…
「マックイーンさんの走りに一目ぼれしました!ショットブラストです、よろしくお願いします!!」
「わ、私…サンドリリスっていいます~…ひっく…あんなにすごいことを…達成するだなんて……。うぅ…ほんと……感動しちゃってえぇぇ~。」
「センコウパンプキンって言います、私もマックイーンちゃんみたいに夢の実現をできるように頑張るねっ!」
「あ、ありがとうございます…。えぇ、頑張りましょう。」
たった一人になったチームシリウスが一気ににぎやかになっていた。
あの春の天皇賞のマックイーンさんの走りに魅了された三人のウマ娘が、マックイーンさんをキラキラした目で見つめており、マックイーンさんは少しだけ戸惑っている。多分慕われるのが初めてなんだろうな……。
「それに…マックイーンさんを導いた酉川トレーナーさん!」
「噂ではこのトレーナー室で誓いを立てて、マックイーンさんを支えて……。」
「しかも、勝利後のインタビューで『マックイーンと俺は一心同体です。だから負けません、俺の愛バですから。』って言った稀代の天才トレーナー!!」
「はわわですわ…」
「ぶふっ!?」
急に標的が変わり、私が淹れていた紅茶を噴き出しかける酉川トレーナー。(それと顔を真っ赤にするマックイーンさん)
何とか噴き出さずに飲み込み、唖然とした表情のままその三人娘を見つめている。
「確かに言った。確かに言ったけれども!誓いの部分はどうやって知ったんだ!?」
「と、トレーナーさん。そ、そういうのはちゃんと卒業してから…お、お願いいたしますわ。」
「待て…待ってくれマックイーン。かかってるから一回深呼吸しろ。」
もう聞いてるだけで面白いんだけど。
「あれ、そういえばメグルさんはどこに行ったんですか?」
「そういえば、トレーナー室に来てから見かけませんね…」
「酉川トレーナーとマックイーンさんを裏から支えた立役者…そんなメグルさんにも挨拶をと思ったんだけど…」
「ああ、あの子なら。」
「ここにいますよー。」
山積みになっている段ボールの影から手を出して声を出す。
「「「うわぁっ!?」」」
「私が留守にしてた間に届いた備品の整理をしてて~、こんな形でごめんなさい!」
…それにしても酉川トレーナーめ。整理整頓が苦手だからって言って段ボール山積みにしてくれて…今度紅茶淹れる時に渋いのだしてやる。
あ、これマックイーンさん用に買ったトレーニング用蹄鉄だ。購入したとき重さ間違えたのかな…想定より重い気がする。
こっちは、予備のシューズに…あ、棚用の仕切り板がやっと見つかった。この段ボールに入ってたのか。って、誰…ニンジンに顔書いて腕と足を生やしたの!?
「うわぁ~、噂より美人だ~!!」
「しゃ、しゃがんでるだけなのに絵になる…うぅ……感動するぅ~……。」
「あぁ…ありがたや~……」
「ふふっ、ありがとう。でも私よりマックイーンさんの方が美人だと思うけど…」
「「「「えっ?」」」」
「へ?」
「?」
私がそう言った途端、トレーナー室の空気が固まる。
私も思わず、作業の手を止めて三人娘だけでなくマックイーンさんも見る。
…酉川トレーナーは相変わらず鈍いようで。
「…ボソボソ(わたくしより、メグルさんの方が美しいですのに。これは一度わからせる必要が?)」」
「属性盛りすぎだよ、パンプキン!」
「何とでもなるはずだよぉ~!」
「無自覚美少女だと!?」
「えぇ……。」
なぜか、微妙な反応をされてしまった。というか、三人娘はなんて反応をしてるんだろう。
…それに、私よりマックイーンさんの方がカッコいいしかわいいし美人だと思うんだけどな~…。
「……俺には入れない話題か。」
よし、酉川トレーナーには今度酸っぱい紅茶を淹れてあげるとしよう。
日常パートです。
メグリメグルの秘密③
イクノディクタスと一緒にいると暫定聖地となる。
ショットブラスト
前髪ぱっつんのウマ娘。
趣味はネットサーフィン。
サンドリリス
たれ目のウマ娘。
実は絵を描くのがとてもうまい。
センコウパンプキン
身構えている時に来る死神、ではなく黒髪ボブのウマ娘。
ダンスが得意で、ロボットのプラモデルを部屋に飾っている。