とあるモブウマ娘が、ループするお話。   作:ライドウ

43 / 72

前回のあらすじ

キャラ崩壊!


ライスシャワー 4R

カフェ姉さんが部屋に来て、その部屋が大変になった日から翌日。

今日も『シリウス』は、全員が全員自分がやるべきトレーニングをこなしつつ、それぞれの目標へ向けて懸命に励んでいる中…

 

「…プレッシャーのかけ方を、アタシに教えてほしいだぁ随分大きく出たじゃねぇか新米ぃ?」

「は、はいぃ!」

 

ライスさんは『シリウス』メンバーの中では特にプレッシャーを放てるゴルシに対して頭を下げていた。

 

「うーん、こればっかりは早いぜ☆特に新米にはな!はやく無洗米になってこーい!!」

「そ、そこをなんとかおねがいしましゅ!」

「よし分かった!一発芸をしてみろ!!」

 

…いや、ゴルシ?いくら何でもやり過ぎなんじゃぁ…あ、ほらマックイーンさんがすごい目でこっち見てるよ?

 

「えーっと、えーっと…あっ!」

 

何かを思いついたのかライスさんは木の陰に隠れたと思ったら、ジャージの上に食パンの着ぐるみを着てゴルシの前に立ち…

 

 

「こっ、米粉パンです!」

 

 

と、叫んだ。あまりの光景に、マックイーンさんだけでなくブラストさん達やタキオンさんとカフェ姉さん…他チームのウマ娘の皆さんまで驚いてこちらを見ており…なおかつ目を丸くしている。…いや、どうして10秒も満たないうちに食パンの着ぐるみをジャージの上からきて木の陰から出てこれるの?

 

「あ…あぅ~……だ、ダメ~?」

「アハハハハ!ちょっ、米だから飯類で来ると思ったのに米粉パン!くっそ、一本取られた…くふっ、ふふふっ……」

 

…静まり返ったターフにゴルシの笑い声だけが響き、やがてライスさんの顔が晴れやかな笑顔へと変わっていく

 

「じゃ、じゃあ!」

「ああ、分かったわかった!教えてやるから!!早く着替えてこ―――ぷーっ、ははははっ!しかも着ぐるみはびんぼっちゃまスタイルかよ!ひー、笑いすぎでお腹痛いくなってくるぜ!」

 

どうやらゴルシのお眼鏡にかなったようだ。ライスさんが食パンの着ぐるみを外して『シリウス』が使っているベンチ付近に置きに行こうとする。その隙にゴルシに近寄り…軽めにげんこつしておく。

 

「あいた!なーにすんだよメグメグ―!!」

「次からはライスさんに対して無茶振りしないでよ?」

「…そうです。あまり、いじめては…かわいそうです。」

「いや、メグメグ…カフェに抱き着かれたままの姿でそれを言うのはちょっと…」

「ごめん、姉さんが気が済むまでやらせてあげて…」

「えぇ、私はお姉ちゃんなので…」

カフェ…いつからこんな子に……オトモダチは悲しいよ…。

 

ごめん、カフェ姉さん…意味わからないや。あと、私の部屋のドア破壊したの許さないから。

今度の休みに、お義父さんとお義母さんに伝えておくからね?

 

~~~~~

 

さて、ずっと前の話になるがゴルシが”ウマ娘研究科”という場所にいることを覚えているでしょうか。

”ウマ娘研究科”はタキオンさんも所属している学科であり、ウマ娘の身体構造などに関する授業を受けられる学科だ。ただ、ここは天才の中でも一握りしか入れない場所である。私が知っている中では、ゴルシとタキオンさん、そしてエアシャカールさんにビワハヤヒデさんがその”ウマ娘研究科”に所属している…はずである。

話を戻して、そんな場所にいるゴルシの話をライスさんは理解ができるのかどうかという心配はある。そして、まず手始めに簡単な座学から始めるらしいのだが…ゴルシ言語が入らないか心配である。

 

「じゃあ…()()()。早速なんだが、レース中のプレッシャーってどういうモノだと思ってるんだ?」

 

普通に始めた!?

 

「えーと……やっぱり、ライスは雰囲気と思うかな……。大きなレースとかだと応援のみんなもいるし、期待が大きいとその分緊張しちゃうし……。」

「まあ、それも正しいプレッシャーだな。んだけど、同じ走る相手ならどうだ?」

「んー…ライスはあまり大きいレースに出てないから分からない、かな……。」

 

私はその話を聞いて、酉川トレーナーが言っていたことを思い出す。ライスさんは皐月賞を出る前は細々とオープンやプレオープン、大きいと言ってもG3のレースしか走らなかったらしくファンもかなりと言っていいほど少ない。

 

「んじゃぁ、聞いてみるしかないな。おーい、マックイーン!」

「なんですの?急にわたくしを呼ぶなんて。」

「レース中のプレッシャーってなんだと思う?」

 

えっと……ゴルシ、せめて説明はしようよ。

 

「主にわたくし以外の出走しているウマ娘の情報、ですわね。」

「え、えぇーっと……?」

「え、マックちゃん?」

 

あ、珍しくゴルシがマックイーンさんに遅れを取ってる!

 

「詳しく言うのならば、レース中にどの位置にどの人がいるかを知覚する技術ですわ。足音に呼吸する音、視線などを頼りに後ろを見なくても位置を判明させるための情報です。まあ、さすがにわたくしも必要な情報だけを選んで覚えますし、それ以前に酉川トレーナーから注意するべき相手を教えていただけるので大体のリソースをそちらに回しております。…それで、何かお役に立てましたか?」

「??????」(ライスは混乱して宇宙ウマ娘になっている!)

「うーん、マックちゃんが無自覚のレースの天才ってのが分かったな。」

「はい?」

 

マックイーンさんがゴルシに聞くと、ゴルシは腕を組んで考え出す。目が”コメくいてー顔”になっているのでかなり困っているようだ。あと、さりげなくディスってるのかほめてるのか分からないのはやめよう?ほら、マックイーンさんが怒ればいいのか感謝すればいいのか分からなくて宇宙ウマ娘になってるから…。あとライスさんはかわいいね。と、そこに酉川トレーナーがやってきてマックイーンさんに助け舟を出す。

 

「マックイーン、ゴールドシップが言いたいのは”普通の”ウマ娘は足音や聞きにくい呼吸音、感じづらい視線なんかで位置を把握しないってことだ。」

「酉川トレーナー…?嘘ですわよね…?」

 

あ、違った…トドメでしたか。救いを求めるようにマックイーンさんがブラストさんたちに視線を向けると、休憩中はずっとこちらを向いていたブラストさんたちは視線を外して自分のトレーニングを再開した。それを見たマックイーンさんは「この世界は残酷だ。ですわ。」と嘆き、青空を飛ぶ一匹の鷹を見上げていた…。って、マンボだ。貴方は、この世界でも自由に飛んでるのね…。

…さて、

 

「ほら、マックイーンさん。新しいカップケーキを焼いてきたので食べませんか?」

「いただきますわー!」

 

チョロすぎで、マックイーンさんの将来が少しだけ心配になります……。





ウマ娘のライスシャワーはかわいいですね。
小さくて、少し臆病だけれども頑張り屋さんで…夢は、絵本の作者なんですよ?
朝食はパン派で、実は結構多くのご飯を食べて、小さな幸せを見つけては微笑む。そんなウマ娘のライスシャワーこそ、私の新たな希望です。

だから、ウマ娘のライスシャワーは、口調を荒くすることなんてしないし、人に対して中指を突き立てたりなんてしないし、やること全部が不明慮で現実味がなくても、オドオドしつつ頑張り屋さんでなきゃいけないの。


だから、雑穀。
雑穀は登場しないよ☆

雑穀「なん…だと…!?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。