とあるモブウマ娘が、ループするお話。   作:ライドウ

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前回のあらすじ

ストーム産駒大集合!


11R

 

「な”ぁ~。」

「かがみもち~、どこ行くの?」

「な”ぁ~。」

 

穏やかな休日、私はハーネスを付けたかがみもちに連れられて、トレセン学園から少し離れた川土手を歩いている。

久々にかがみもちの散歩に来ているのだけれど、そのかがみもちが私をどこかに連れて行きたいらしく。ぐいぐいとかがみもちに引っ張られる。

下手にケガをされるのも困るので、大人しくかがみもちの案内に従っているのだけれど、普段通ったことのない道のはずなのにかがみもちは慣れた足取りで川土手の歩道を歩いている。

 

「・・・!な”ぁ~!」

「あっ、ちょっ!?」

「うわっぷ!?」

 

いきなりかがみもちが勢いよく走り出したと思うと、土手の斜面で寝ていたウマ娘さんの顔に飛びつく。

急いで駆け寄って、その人の顔からかがみもちを取り上げると・・・

 

「・・・ぁっ」

「えっ・・・えっ!?」

 

私そっくりのウマ娘がそこにいた。

 

 

 

 

あの後、私とその人は近くのペット同伴可能なカフェに立ち寄り、お互いに自己紹介や世間話をすることになった。

同じ顔が並んで入ってきたものだから、店員さんが「ご姉妹ですか?」と聞いて、「いえ、さっきそこで知り合ったばかりです」と答えて宇宙猫になっていたのは少しだけ笑ってしまった。

まあ、私もびっくりしている。何せ、髪形と服装が違うだけで、顔は毎日鏡で見る自分の顔そのものなのだ。まるでそこに鏡でもあるレベルで似ているのだ。

案内された席に座り、私はコーヒーを・・・彼女はオレンジジュースを頼んでいた。

 

「えっと、自己紹介しましょう!私は、メグリメグルです。」

「あーえっと・・・私、私は・・・・・・フェアリー・・・です。」

 

そこから、しばらくは世間話をすることになった。

好きな天気、好きな季節・・・最近聞いている音楽や、最近のプチブーム。

フェアリーさんがどうしてジャージでいるのかとか、かがみもちの毛並みのことも話題になった。

しばらく話し込んでいると、フェアリーさんのお腹から可愛らしい音が鳴る。

 

「ぁぅ・・・その、ご、ごめんなさいっ!」

「だ、大丈夫ですよ!せっかくであったことですし、お昼ご飯でもご一緒にどうですか?」

「い・・・いいんですか?」

「はい!」

 

そのあと、店員さんを呼んで二人でランチセットを頼み・・・お昼ご飯を楽しみながら楽しく会話の花を咲かせている。

フェアリーさんと楽しく話をしている時間は、私にとってはなんだか新鮮な感覚で・・・まるで本当の妹と楽しくランチしているような感覚が、とても暖かくて・・・それでいて、懐かしいような気がした。

・・・私は、捨て子だから本当の両親は分からないし、姉妹もいるかどうか分からないけれど・・・血の繋がたった家族がいるっていうのはこんな感覚なのだろうか。

と、フェアリーさんとランチを過ごしていると・・・

 

「いらっしゃいませー!」

「・・・ひとり、だ。」

 

あれ、この声って・・・ロードさん?

 

「相席になりますがよろしいでしょうか?」

「・・・ああ。」

 

と、店員さんが声掛けした後・・・その店員さんが私たちの席に駆け寄ってくる。

 

「申し訳ありません、相席してもよろしいでしょうか・・・?」

 

申し訳なさそうに腰を低くして聞いてくる店員さん、フェアリーさんを見ると大丈夫らしく頷いていた。

私もそんなに相席を気にするような性格ではないので、気軽に承諾した。

 

「ありがとうございます!お客様、こちらの席へどうぞ!!」

「・・・失礼す―――メグル?」

「あぁ、やっぱりロードさん!」

 

私たちが座っていたテーブルに相席となったのは、やっぱりロードさんだった。

顔は無表情のままなのだけれど、ミミとしっぽが嬉しそうにパタパタと動いて感情表現をしている。フェアリーさんが妹的なかわいさだとすると、この人はギャップ萌えだろうか。

 

「・・・メグルは、どうして?」

「かがみもちの散歩でこちらの人と・・・えっと、フェアリーさんこちら」

「あっ・・・えっと、お久しぶりです。ロード様。」

「・・・・・・フェアリー。」

 

・・・ど、どうやら知り合いみたいだったようだ。

けれど、ロードさんもフェアリーさんもどことなく微妙な感じだ。

 

「あっ・・・えっと、その?」

「・・・・・・従妹だ。」

「ええ・・・そんな、感じ、です。」

 

従姉妹という割には、なんだかフェアリーさんが畏まっているような気がする。

けれど、そこは家庭が関係しているのだから、あまり深く聞かないことにした。

 

「そういえば、ロードさんはどうしてこちらに?」

 

ここら辺・・・フェアリーさんが自主練習で走り、私はかがみもちに連れられてやってきた川土手はよほどのことが無い限り中央トレセン学園からくることはない場所だ。

実際、あそこからここに来るまでに1時間ほどはかかっている。それに、今日はリギルの練習もあったはず・・・。

 

「・・・実家に、呼び出された。」

「あぁ・・・なるほど。」

 

ロードさんはそれだけ言い、あまり触れてほしくなさそうにする。

・・・結局、そのあとは私もフェアリーさんも微妙な空気のまま別れることになった。

帰る前にフェアリーさんの連絡先を交換したので、今度の休日に人気の猫カフェにでも連れて行こうかな・・・?

 

 





次回は、実家に呼び出されたロードのお話です。
バッチバチにやり合います。
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