とあると灼眼と魔法少女   作:K太

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炎髪灼眼と魔法少女

異変の翌日、時刻は夜11時過ぎ。

なのはは自室で勉強をしていた。

今日も御坂と待ち合わせをして上条を探したのだが見つけることはできなかった。

何気なくなのはは上条という人物について考える。

(上条さんってどんな人なのかな)

何度か御坂の話を聞いているなのはだが、悪口や愚痴ばかりで実はよくわかっていない。それでも、悪い人ではないことや御坂が嫌な感情を持っているわけではないことはわかった。

(優しい人だといいな。いろいろ教えてもらわなきゃいけないし)

前回の事件で知り合ったアースラにも報告をしたのだが、今すぐには動けないということだった。状況を知るには今のところ上条を探し出して尋ねるしかない。(明日見つかるといいな)

なのはが心で呟いたとき、

[マスター、小規模な結界の発生を確認しました]

レイジングハートが言った。

「小規模な結界?」

[民家を1つ囲む程です。どうしますか?]

うーん、としばらく考え

「行こう。何か知ってる人がいるかもしれない」

家族に見つからないように外まで出てバリアジャケットを着る。

「レイジングハート、セーットアーップ」

桜色の光に包まれたなのはの姿は白のバリアジャケットに変わり、空に飛び出した。

[距離800。ここから目視できます]

「うん、あの赤いドームだね」

なのはが見つけたのは紅色のドーム。フレイムヘイズや"紅世の従"が使う封絶だった。

近くまで来たが中の様子を見ることはできない。

「この中入れるかな?」

[可能なようです]

助言を聞きなのははレイジングハートを構えた。

「ディバインシューター、シュート!」

[Divine shooter]

数発の魔力弾を当てると封絶は揺らぎ中に入れるようになった。

その中でなのはが見たものは、1つの民家とその屋根の上に立つ2人の人影

「この基礎ができていれば、全ての行為は人間を超える」

「ぐっ、がっあ・・・!?」

 

リボンのような白い布で少年の首を絞め淡々と語る女性の姿だった。

 

それを見たなのははとっさに魔力弾を放つ。

「ダメっ、シュート!!」

桜色の魔力弾は正確に少年、悠二の首を絞めるリボンを断ち切る。

「ぐっは!ハァハァ・・・」

首の拘束が解かれ屋根に転がる悠二。

「いったい何者でありますか」

突然の横槍、正体不明の相手に女性、ヴィルヘルミナ=カルメルは対峙した。

なのはは咳込む悠二に気を向けつつ名乗る。

「時空管理局外部協力魔導師、高町なのはです」

「時空・・・管理局?」

「民間人への武力行使は犯罪です。お話を聞かせて下さい」

話をしようとするなのはだが、ヴィルヘルミナは聞く耳を持たない。

「これは我々フレイムヘイズの問題、部外者には関係ないのであります」

「そんな、それじゃ・・・!」

「邪魔をするなら」

なのはの主張を遮りヴィルヘルミナは続ける。

「排除するまでであります!」

「っ!?」

[flush move]

リボンによる一撃を一瞬の高速移動で避けるなのは。

その隙にヴィルヘルミナは再び悠二を拘束する。

「ダメだってば!」

なのはも魔力弾をコントロールし、リボンとヴィルヘルミナ本人を狙う。

「くっ・・・!」

しかしヴィルヘルミナも別のリボンでこれを防ぐ。防いだリボンは桜色の火の粉となって散った。

「もう一回!ディバインシューター」

なのはは数発の魔力弾を生成し放ちかけて、

バガン、

「!!」

屋根の上に誰かが降り立ちリボンを断ち切った。

「っなにしてるのっっ!!」

怒声をあげるのは、なのはとあまり変わらない背丈に炎髪をなびかせる、シャナだった。

突然の事態に戸惑うなのはだが、フレイムヘイズ達は止まらない。

「もう一度、聞く・・・・・・なにしてたの」

「この者に、体術における"存在の力"の繰りを教示していただけであります」

「実地演習」

(演習・・・、あんなに辛そうだったのが!?)

悠二が死んでしまいそうな程苦しんで見えたものを、ヴィルヘルミナは演習だと開き直った。

「ヴィルヘルミナなんか・・・」

シャナはあまりに悲しくて、怒りが湧き上がった。

「?」

 

「ヴィルヘルミナなんか、大嫌い!!」

 

「な」

「え」

唖然とするヴィルヘルミナを無視してシャナは悠二を抱き上げる。

「痛っ、痛いってシャナ」

「我慢して、飛ぶから」

といって飛び封絶を出たシャナ。それを見たなのはは

「え、えと・・・」

[追いかけましょう、マスター]

「うん」

固まるヴィルヘルミナをおいてシャナを追いかけた。

 

 

* * *

 

 

「悠二、寒くない?」

「シャナのほうこそ」

「わ私はフレイムヘイズだからいいの」

少し前は話し掛けづらい雰囲気に、見逃さない程度になのはは離れていたが和らいだ様子を感じ声をかけた。

「すいませーん、少しお話いいですか?」

いきなり声をかけられたことに2人は驚いたが、なのはを見て安堵した。

「さっきの・・・」

「きみか、さっきはありがとう。おかげで助かったよ」

「あっいえそんなこと。それより」

悠二のお礼に少し謙遜したが、すぐに本題を思い出し問い掛けた。

 

「お二人はいったい何をしてるんですか?」

 

「え?」

あまり要点を得ない質問に悠二は思わず聞き返してしまった。

「えとつまり、さっき言ってたフレイムヘイズとかって何ですか?」

「そういうことか。どうするシャナ?」

「問題ないと思う。土御門元春達にはもう話したし。どうアラストール」

「よかろう。坂井悠二が助けられた件もある。何より我らも情報が欲しい」

「わかった」

「その前にシャナ、窮屈だ」

「うん」

シャナは答えて軽く悠二を放り投げた。

「うわぉっ!?」

空中でジタバタする悠二を笑って抱えるシャナ。その動作をアタフタしながら見ていたなのはだがそこで1つ気付いた。

「どうしたの、悠二」

「あの〜シャナ、ちゃん?」

「何?」

尋ねようとしたなのはにシャナはキョトンとする。

「えと、そのコートの下。わわわ」

「はは・・・シャナ、お風呂入ってたんだっけ」

目を背ける悠二と腕をワタワタさせ慌てるなのは。月光の下で2人の顔は赤くなっている。

「え?」

シャナは2人が何を言っているのかわか

「あ!」

わかった。

「み見た。何見たの!何見たのか言いなさいよ!」

「見てない何も見てないいだだだ!」

「じゃあなんで目をそらしたの!」

抱き上げた状態からそのまま締め上げるシャナ。

「見てない見てないだだだ、いやちょっとだけ足が、それ以外いだだだだ、死、死ぬ、実は胸元、上から、ちょっとだけだだだだ、死ぬって!?」

「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!」

「シャナちゃん、落ち着いて!?」

本気で苦しそうにする悠二を見てシャナをなだめるなのは。

「もうよかろう、シャナ」

「うー」

アラストールの言葉に不満そうに絞めるのをやめるシャナ。

「怪我は零時になれば治ろう」

「怪我が・・・治る?」

疑問に思ったなのはだが悠二達は特には気にせず

「そういえば、説明まだだっけ」

「見せた方が早い」

と言って悠二のポケットに入ってたアラームがなった。

「きた。ってよく壊れなかったなこれ」

「・・・どう」

「うん」

悠二の体を見ると体中のヴィルヘルミナにやられた傷が全て治っていた。

「治った」

「当然だ」

短く言う2人になのはは混乱する。

「えっ傷が、治って・・・!?」

「説明するから落ち着いて」

優しくいう悠二。そしてシャナは頼むように言う。

「できるなら明日から、ヴィルヘルミナから悠二を守るのを手伝って欲しい」

(・・・明日から?)

「どうしたの?」

「なんだ」

「?」

3人の視線に、悠二は夜空の中脂汗をかく。

「い、いや、その・・・」

悠二の回復に満足げなシャナは、笑って答える。

「なに?」

「怒らないで、聞いて欲しいん、だけど」

「うん」

「・・・明日、僕は、吉田さんとファンシーパークに、その、出かけるらしい、ですよ・・・?」

悠二は、なぜか笑顔のままのシャナに、仁王の憤怒する様を連想した。

「ふうん、そう」

あくまで笑顔のまま、シャナは抱えていた悠二を、落とした。

「ッーーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・・

判別つかない言い訳を残しながら、悠二は雲の底へと落ちていった。

「シャナちゃん!?助けなきゃ!」

慌てて追うなのはをシャナは止め、

「大丈夫、ギリギリで止めればいい」

「でも・・・」

「それより」

ゆっくりと悠二を追いかけながらこう言った。

 

「説明してあげる。"紅世の従"と私達フレイムヘイズの、世界の本当のこと」

 

また歯車

炎髪灼眼と魔法少女の出会い

いくつもの歯車が動き出し

物語がその姿を見せる

 

 

 

*ちなみに悠二は地面スレスレで救助されました




アクション苦手かも
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