機動戦士ガンダム 水星の魔女 ターンA(エース)をねらえ! 作:ノザ鬼
05
** 悪夢 **
コーチは、
「彼女は…。」
手にしていたタブレットを、
「選抜メンバーの四人に…。」
操作しながら、
「入って貰う。」
確認する。
それは、
『ザワザワ…。』
言葉の爆弾となり、
『ザワザワ…。』
女学生達へと投下された。
言葉の爆弾は、爆発と共に女学生達に話題をばら撒く。
それは…。
選抜メンバーの四人が誰なのか?
いや…。
現在の選抜メンバーの四人の誰が抜ける?
で、あった…。
女学生のざわめきは、
『ウォン…。』
うねりとなり、
『ウォン…。』
部屋を埋めていく。
それは、
『グ…。』
重い空気となり、
『ググッ…。』
スレッタを潰す。
そんな重い空気の中に、
『シュッ!』
手を上げ、
「コーチ!」
発言を求める一人の女学生。
最初に、
『ギロ…。』
視線で、
『リ…。』
指す。
声も、
「何だ?」
鋭く聞く。
挙手した女学生は声のトーンこそ平静だった。
が!
その瞳の奥に、怒り…。
いや…。
恨みの暗い炎が燃える。
自ら、
「3年のイフレです。」
名乗り、
「選抜メンバーの四人は誰ですか?」
少し震える声で聞く。
その質問に、
『うん…。』
周囲の女学生も、
『うん…。』
相槌を打つ。
鋭い視線で、
『ジロ…。』
女学生を、
『…リ。』
一瞥するコーチ。
その圧力に、
『ビクッ。』
縮み上がる女学生達。
そして…。
ゆっくりと、
「ナーデーアに…。」
名前を口にする。
その名前に、
『うんうん。』
納得し、
「当然よね。」
「流石、月光蝶夫人。」
「月光蝶夫人が呼ばれない訳はないわよね。」
「一応、見る目はあるわね。」
周囲と口々に当然だとざわめく女学生達。
続き、
「キャプテン。」
次の名前。
またも、
『うんうん。』
当然だとざわめく女学生達。
そんな女学生達の中でただ一人…。
口から、
『ドクンッ…。』
心臓の音が、
『ドクン…。』
声になりそうなイフレ。
三人目を、
「副キャプテン。」
発表。
当然だと思う女学生達も、先程のコーチの発言から外される前メンバーを悟る。
これで、
『ゴゴゴゴゴ…。』
もう自分の名前は無いと、
『ドオオオオオン…。』
怒りの炎を燃え上がらせるイフレ。
そんな事は、
「それに…。」
我関せずと、
「スレッタ。」
発表を、
「以上の四人だ。」
終えた。
今度は、
『ザワザワ…。』
違う意味で、
『ザワザワ…。』
ざわめく女学生達…。
両の拳で、
『ギリ…。』
握り込む、
『ギリ…。』
怒りが、
『ブルッ。』
限界を超え、
『ブル…ッ。』
震え出すイフレ。
そして…。
体から烈火…。
いや…。
怒り・恨み・嫉みの負の感情の炎を上げ体を焼き尽くす業火となり立ち昇るオーラ。
抑えきれずに、
「コーチ!」
口から、
「どうして私じゃないんですか!」
吹き出す。
イフレの負の感情のオーラを真っ向から受け、
「説明の必要は無い。」
平然と答えたコーチ。
その答えを、
「コーチ!」
受け入れられないと、
「答えて下さい!」
声を張り上げる。
またも、
「以上だ。」
受け流し、
『スーッ。』
小型端末を、
『シュッ。』
操作するコーチ。
直後、
『ピッ。』
女学生達の、
『ピッ。』
小型端末が、
『ピッ。』
メールを受け取った。
女学生達を、
「メニューに従い」
ゆっくりと、
「各自、訓練開始だ。」
一瞥するコーチ。
一瞬の間の後に、
『はい!』
一斉の返事を音へと昇華させる。
そして、各自が小型端末を確認し、
『ダッ。』
自らに課せられた訓練に、
『シュッ。』
向かう。
忘れられたかの様に、
「お前は…。」
石化したままで、
「こっちだ。」
硬直するスレッタに、
「付いて来い。」
鋭い眼光と共に声をかけるコーチ。
今は誰も居ない、
『ポ…。』
広い場所に、
『ツン…。』
今だ怒りに身を、
『ブル…。』
震わせ、
『ブル…。』
一人立ち尽くすイフレ。