機動戦士ガンダム 水星の魔女  ターンA(エース)をねらえ!   作:ノザ鬼

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その8

13

 

** シークエンス **

 

 模擬戦と言う目的は同じでも、心に秘めた思いは違った。

 

 コックピットに潜り込んだ二人は、体を固定するベルトを装着しながら…。

 

 

 目に、

「コーチのお気に入りのアイツを…。」

 燃える怒りの炎が、

「完膚なきまでに叩きのめし…。」

 独り言を、

「私の方が選抜メンバーに相応しいと…。」

 呪言に、

「思い知らせてやる!」

 昇華させる。

 

 

 体が、

「コーチの言った[自分を広げろ]って…。」

 覚えていると、

「どういう…。」

 無意識で、

「意味だろう?」

 装着作業する。

 

 

 最後のベルトを、

『ガチッ!』

 止める終え、

『ポチッ。』

 順番に、

『カチッ…。』

 スイッチを押していく二人。

 

 それは…。

 

 モビルスーツを起動する手順…。

 

 入れられるスイッチに呼応して、

『ピコン。』

 パネルに光が灯りコックピット内を明るくしていく。

 

 あたかも、眠る巨人を覚醒させる儀式の様である。

 

 

 微かな、

『ガコン!』

 振動を伴い、

『ウィ…。』

 コックピット前のタラップが、

『ィィィィィン。』

 離れて行った。

 

 それを、

『ガッ…。』

 待っていたかの様に、

『コッ。』

 コックピットのハッチが、

『ッン!』

 パイロットを閉じ込めた。

 

 

 二人のパイロットは、

『グッ…。』

 操縦桿を、

『グッ。』

 軽く握り、

『イッ。』

 もう一度、

『グイッ!』

 強く握り感触を確かめる。

 

 

 二人は、

「す…。」

 大きく、

「ーーーっ。」

 深呼吸。

 

 それは…。

 

 イソラの高ぶりを…。

 

 スレッタの戸惑いを…。

 

 心の奥に、深くしまい込ませる。

 

 

 後は…。

 

 発進シークエンスに従い自動で、

『ガシャン!』

 モビルスーツが歩き出し、

『ドシュン。』

 コンベアに乗る。

 

 そして…。

 

 二機のモビルスーツは、それぞれの電磁式カタパルトへ向った。

 

 

 カタパルト台に、

『ガシュン!』

 モビルスーツがセットされ、

『ウィ。』

 壁からせり出す、

『ィィィィィン。』

 模擬戦用ビームライフルと、

『ガシュ。』

 シールドを、

『ガンッ。』

 装備し準備完了とした。

 

 

 モニターに映る縦に並ぶ三個の発進シグナルが、

『ピコン…。』

 全て赤に点灯し発進のタイミングを図っていた。

 

 

 

 今より、本の少し前…。

 

 時間なら、スレッタとイソラがコックピットに収まった頃…。

 

 

 また、特別なアノ場所…。

 

 一部の限られた者しか、知らない場所…。

 

 登場人物も同じである。

 

 

 少し違うのは…。

 

 階級の一番高いと思われる男性の表情である。

 

 前回よりも、より期待に満ち

、それが顔から溢れていた。

 

 それが、

「いよいよ実機か…。」

 声にも、

「楽しみだ…。」

 漏れていた。

 

 

 対象的に、

「リンク来ました。」

 現状報告するオペレーターの女性。

 

 

 見開いた目が、

「モニターに!」

 待っていたと。

 

 突然に、

「あっ…。」

 上げた声が、

「相手もモニターしてくれ。」

 思い付いたと。

 

 

 無感情で、

「解りました。」

 了解し、

「相手の機体は、仕掛けはありませんから…。」

 報告を、

「通常の回線になります。」

 続けた。

 

 

 その返しに、

「構わんよ。」

 笑顔が答えた。

 

 

 最初からやっていた事を伝えず、上官を立てるオペレーターの女性はかなり優秀である。

 

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