その男、始皇帝   作:Ψ( 'ω'* )

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待たせたな!!
(ある意味)誰かの想像を越える、始皇帝
です←

※今回は嬴政のバレーの説明の為に監督視点です、嬴政が登場するのは少しですよろしくお願いします←


誰かの想像を越える、始皇帝

あの時の光景が今でも忘れられん。

野狐中は関西の中学校でも特にバレーが強い学校として有名で全中にも何度も出場しとる特にこの三年間は特に強い奴等が揃ったというらしいわ。

 

尾白アラン、宮兄弟そして劉嬴政。

レベルが高いのは重々承知しとったが何処かしら舐めとる姿勢を俺はしとった、いうても中学レベルでの強い程度やと。

スカウトの範囲内での強さやと甘くみとってん。

 

それが打ち砕かれたのが彼のブロックの技術を目撃した時やった。

いつプロに入っても可笑しゅうない、これ程レベルが高いにも関わらず今までどうして注目してこなかったんやろか。

これは最早天才のそれや。

 

今見とるのでさえレベルが高いちゅーのに小学校ではスポーツ少年団にすら入っとらんとはなぁ。

・・・否、安易にそこへ入ってまえば一人だけ浮き大層居心地も悪く居れたもんや無いやろそんなん。

浮いた天才はつまらないという疎外感で辞める場合も多く事例がある。

そうさせへん為に親が配慮したんやろう。

その結果が彼をここまで化かした。

単に才能を見せない為に何もせず歳を重ねるんやなく、ママさんバレーとかに混じってたんとちゃうやろか、知らんけど。

 

1対1ん時は必ず味方がフォローしやすい位置に誘導・・・つまり相手にとって『打たされる』状況にするって事や。

分かっていたとしてもそれを崩すのは中々に難しい、逆もまた然り。

 

あれ程の連携を取れるのは彼への信頼があらへんならフォローしたとてファーストタッチがそのまま返球されたり体勢が整わないまま慌ててミスする事も有る。

そもそも拾えん事さえも有り得る、せやけど彼・・・否、彼等は信じとる。

 

そこへボールが落ちると、そこで待ってればボールが来ると。

勿論それが外れる事も有り得るし彼等もレベルが高くとも個人的な体力は存在しとる為人によってミスする事も多少なりともあったがそれを差し引いてもチームとしてここまで出来上がっとるのは俺は初めて見たわ。

 

流石にあの白鳥沢には勝てへんかったがそれでも強かった。

何より震えた『嬴政』という一人の存在に。

何れバレー界のトップに君臨する。

その彼がどの高校へ入学し活躍するかは分からんが是非ともウチへ来て欲しい。

 

三年という短い期間ではあるがその成長を見守ってみたい、監督として、バレー関係者として・・・一人のバレー好きとして。

 

スカウトせん訳が無い。

 

「嬴政くん」

 

「?」

 

「君ウチへ来んか?俺はこういうものやけど」

 

試合後名刺を渡す。

他にもスカウトをしていた為順番は遅なったしこの試合を見るまでは考えも違うかった、その事を後悔せんでもないが渡さんよりはマシや。

 

「好!其方からスカウトしてれるとは嬉しい限りだ。宜しく頼む」

 

渡して早々俺が言うのもなんやけどええんか?早ないか?

秒で返事くれるん彼奴だけやろ。

もうちょい考えてもええやろがい。

即答て。

 

来てくれる事自体は嬉しいで、戦力としても見守りたい側としても。

ただな、こうも早いとこっちが吃驚すんねん。

 

「ええんか?もっとこう、悩んだりせんで。スカウトする側が言うんもなんやけど」

 

「昨年から決めていた事だ。稲荷崎に入ると」

 

「成程なぁ。それやったら納得や。ほな今後についてはその名刺の番号から電話してや。ご両親とも話しとかなあかん事もあるやろし」

 

「ふむ、では三日後に連絡させてもらおう。両親が揃うのは早くてもその日なのでな」

 

「三日後か了解や」

 

敬語も無く少し偉そうやったが元々そういう性格やな。

人当たりはええしこういう所が人への信頼に繋がったんやろう。

 

しかしそうか、ウチへ決めてたか。

アカン、顔がニヤけてまう。

吃驚したが嬉しさが勝っとる。

強豪校のウチやけどあれ程の実力なら他からもスカウトは来とる筈やのに意志を変えずにウチに来たいて。

こない嬉しい事は無い。

 

そうと決まれば他にもスカウトしたい人は何人か居るし出来ることはしとかな。

これからが楽しみや。

 

そうして一年の時が過ぎ今に至る。

 

「嬴政そっちは体育館と違うで」

 

「そうなのか。ではこっちだな」

 

「そっちはグラウンドの方や。体育館は向こうやで。ついでやし一緒に行ったるわ」

 

「おお、有難い。では頼もう」

 

信介をスカウトして良かったて今では身に染みとる。

迷子が過ぎる彼の面倒を見れるのは彼奴しか居らん。

家から学校までの道は覚えとるのに他の道は全くと言って良い程に迷う。

学校の中とて例外は無い。

 

最初はわざとかとも思ったが流石に毎日迷っとるので素でそうやと分かった。

中学でも迷子になっとったらしくアランをなるべく一緒に居させとったらしいけどそれでも迷子になっとるので彼は道を覚えられんらしい。

家から学校は除く。

 

来年からは彼奴と彼は同じクラスにしてもらわな他の教師も毎回彼を探すのは大変やろうし。

授業が教室で行われるだけならええけど昼休みや移動教室ん時が問題や。

その点彼奴が居れば一緒にこうしてここまで来れる。

おん、そうするべきやな。

 

才能のあるモンは何かしら捨てとる事が多いが彼の場合『道を覚える』事を捨てた訳か。

問題児かと問われれば謎やし本人自体は捨てとる自覚はあらへんが。

 

「嬴政、道で迷子はええとしてバレーも迷子になったら許さんで」

 

「うむ!それについては無問題である!」

 

「調子ええ事いうて」

 

何はともあれ仲間とバレーを楽しんどるようやし予想とは大分違うかったけど彼の成長を見守れて嬉しいわ。

それに来年には宮兄弟も来る。

彼と宮兄弟のコンビネーションと相性は最高やから更に今後が楽しみや。




閲覧ありがとうございましたー( _ _)"
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