僕のヒーローアカデミア〜頭平成ジェネレーションズForever〜   作:パラドクスのガシャットは俺が飲み込んだ

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とうとう入試です。色々書きたい修行編とかはありましたが、自分の文章力じゃ上手く纏めきれないと思い、いっそのこと飛ばしました。成果とかは追々明かされる…?


入試――出ずる鬼――

 

 ――雄英高校ヒーロー科。

 そこはプロに必須の資格取得を目的とする養成、全国同科中で最も人気で最も難しく、倍率は例年300を超えている。

 No.1ヒーローにして平和の象徴「オールマイト」、事件解決数史上最多、長年No.2ヒーローを努めている「エンデヴァー」、ベストジーニスト8年連続受賞、「ベストジーニスト」。

 彼ら偉大な先達であり、超有力なヒーローである彼らはみな雄英高校ヒーロー科出身であり、世間から最も注目されている高校とも言えよう。

 

 2月26日、ギリギリまで勉強や鍛錬を積んでいた僕は、京介さんに駅まで送ってもらい(ヒビキさんはペーパードライバーだった)、その後地下鉄を乗り継ぎ何とか間に合った。

 

 そして、目の前に聳えるH型の巨大な建物が、僕が受ける雄英高校ヒーロー科の試験会場だ。既に多くの人が一直線に向かっており、あまりの多さに倍率300倍は伊達ではないなと変な感嘆を覚えた所で、背後から聞き馴染みのある罵声が届く。

 

「どけデク!!」

「かっちゃん!!」

 

 ここのところ色々と詰め込んだり、慌ててたこともあってか久しぶりに見たような気もする。

 

「俺の前に立つな、殺すぞ」

「お早う、お互い頑張ろう」

 

 口はいつも通り悪いけど、もう慣れた。気にもせず挨拶を告げるとかっちゃんは大きく舌打ちをしてズンズンと歩きだしてしまった。

 

「暴言言わないと死ぬ呪いでもかけられてるのかな…」

 

 そんな失礼で益体のないことを考えていると、ぼーっとしていたツケか、石畳に躓いてしまう。

 

「おっとと…、危ない危ない…」

 

 投げ出された体をそのままの勢いで片手をついて一回転、そのままロンダートして元の体勢に戻る。

 …なんかみんながこっち見て拍手してる。あの、そういう演出とかじゃなくて、ただ転けただけなんです…。

 

「わー、アクロバット?」

「へぁっ!?」

 

 急に慣れない女子の声に驚くと、そこにはなんだかほんわかとした顔立ちの人が立っていて、近くで手を叩いていた。

 

「あ、ごめんね。最初転んだように見えたから、手貸そうかなって思ったんやけど、余計なお世話やったね」

 

 いや、それは本当に転けただけといいますか…、善意自体はありがたいですはい。

 

「緊張するよねぇ。やっぱ今みたいなパフォーマンスも出来た方がいいんかな」

「いや、それはホントに違くて…」

「お互い頑張ろう」

 

 弁明する暇もなく、その女子は行ってしまった。

 流石に追いかけて訂正までする気にもなれず、若干の気恥ずかしさを抱えながら受験会場へと向かうのだった。

 

 

 

―――…

 

 

 

 午前中の筆記試験は…、まあ、多分、まずまずいけたと思う。

 というのも、普段からの修行や、ギルスの力関係もあって、あまり勉学ばかりに集中出来なかったから、不安だったのだ。

 

 そして、続いて訪れた実技試験。その説明のために多くの受験生が円形に並んでいる中央では、雄英高校教師にしてプローヒーローである「プレゼントマイク」が声を張り上げていた。

 

「今日は俺のライヴにようこそー!!! エヴィバディヘイセイ!!!」

「「「「……」」」」

 

 耳を澄ませるマイクに反して、レスポンスはなく痛々しいほどの静寂が広がっていく。

 

「こいつぁシヴィー―――!!! 受験生のリスナー! 模擬試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!! アーユーレディ!?―――YEAHHHHHHH」

 

 ボイスヒーロー「プレゼントマイク」だ。最近は忙しくて聞けていなかったけど、今までずっとラジオを聞いてたんだ。本当に雄英の講師は皆プロのヒーローなんだなぁ。

 

「うるせぇ」

「あ、ごめん。声に出てたか」

 

 レスポンスが返されない以外はマイクの予想通りつつがなく進行し、10分間の「模擬市街地演習」の説明が一段落しようとしたところで、一人の学生さんが挙手をする。

 

 それはいかにも真面目そうなメガネをかけた人で、説明とプリントの乖離である四種目の敵について指摘する。

 こんな場ではきはきと意見が言えるなんて、流石だなぁ…。なんて思いながら見てると、「ついでにそこの縮れ毛の君!」と指差しで注意される。

 

「先程からボソボソと…気が散る!! 物見遊山のつもりなら即刻雄英(ここ)から去り給え!」

「すみません…」

 

 クスクスと周囲から嘲笑が巻き起こり、僕は口を塞ぐ。流石にこればっかりは全面的に僕が悪い。こんな大勢の前で言うことないじゃないかと思わなくもないけど、あの人的には僕をこきおろそうという感じはしないので、ちょっと怖いけど本当に真面目な人みたいだ。

 

 そしてその眼鏡男子の疑問にプレゼントマイクは答える。

 

「オーケーオーケー。受験番号7111くんナイスなお便りサンキューな! 四種目の“敵”は0ポイント! 言わばお邪魔虫! スーパーマリオブラザーズやったことあるか!? …今の子どもたちはマイティアクションXの方が馴染み深いか!? クソゥ、ジェネレーションギャップーーー!!」

 

 スーパーマリオブラザーズもマイティアクションXも勿論知っている。特に、マイティアクションXはそれがモチーフの仮面ライダーがいるからだ。

 

「ま、俺はそっちはやったことないからマリオで進めさせてもらうぜ! あれのドッスンみたいなもんさ! 各会場に一体! 所狭しと大暴れしている“ギミック”よ!」

 

 ギミック、お邪魔虫。なるほど、確かに他の受験生が言う通りにゲームみたいだ。

 …でも、それでいいんだろうか。勝てない敵や、自分の手に余る敵がいたとして、ただ逃げるだけなのは。これは試験だと分かっているけど、本来ならやれることを探すべきで…。一目散に逃げる人をヒーローの資格アリと認めるのだろうか?

 響鬼さんや京介さんの任務に着いて周ることもあったからこそ余計にそう思う。

 

 僕が考えていると、眼鏡の人は謝礼を言って着席しており、最後にプレゼントマイクが締める。

 

「俺からは以上だ!! 最後にリスナーへ我が校“校訓”をプレゼントしよう! 彼の英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と!!」

 

  

「―――“Plus Ultra(更に向こうへ!!)”!!」

 

 

 マイクが放ったその一言に、知らず体が興奮によって打ち震える。ブルリと鳥肌が立ち、高揚。おそらくそれは僕以外の殆どの受験生も同様だったことだろう。

 

「それでは皆良い受難を!!」

 

 

 

 あの後分けられたブロックごとにバスで移動し、着いた先、目の前には街としか思えない試験会場が広がっていた。

 

「広っ」

「街じゃん!! 敷地内にこんなんがいくつもあんのか!」

 

 この広大な模擬市街地を前にして、他の受験生も僕と同じく感嘆の声を漏らしている。

 それに、“個性”に合った装備なんかも着けていてその本気度が伺える。

 

 そう、説明にもあったように持ち込みは自由なのだ。それには当然道具を発端とする個性の持ち主や、個性による負担を抑えるためのものなど様々。当然、僕も変身音叉を持ってきている。

 

 あれからの修練によって、僕は“それなり”レベルではあるものの鬼の力を会得することが出来たのだ。

 そこにはギルスの副作用を抑える特訓だとか、ヒーローとして魔化魍に対抗するならば、全ての相手に幅広く対応する必要性があると言われ、新たに轟鬼さんや伊吹鬼さんらのご指導で“弦”と“管”も習得したりと、色々とあるけどそこは割愛する。

 

 朝に声をかけてきたあの人が精神統一を図るのを見て、僕も瞑想しようかと気を落ち着かせたところで―――。

 

『はいスタートー!』

 

 ――真っ先に、僕が駆け出した。

 

『どうしたぁ!? 実戦じゃカウントダウンなんざねえんだよ!! 走れ走れ!! 賽は投げられてんぞ!!?』

 

 その叱責を受け、少し遅れて他の受験生がドドドドと背後から押し寄せる。

 やった…! 取りあえずのスタートダッシュには成功した…! これも響鬼さん達に教えられた通りだ。実際、響鬼さんが変身する隙を狙って不意打ちし、音叉を奪いにかかる魔化魍も居たらしいし。

 

 とにかく、奥へ行け! 今目の前に並み居る仮想敵は数いるけど、こんな場所他の受験生も沢山来る。絶対に混戦になると想定して、もっと奥で戦った方がいい。

 

『標的捕捉!!』

『カカレー!!』

 

 僕を筆頭に押し寄せるロボに対して、その隙間を縫うようにすり抜けていき、僅かな間の後粉砕音や打撃音など、後続の人たちとの激しい戦闘音が響き渡っていった。

 

 資料にあった説明と外側から見た感じを照らし合わせて、今自分が丁度市街地の中心にいると推測する。

 このくらいがいい。こっちに続々とやってくるロボも、背後の戦闘の両方が見える。

 

『人間発見、ブッ殺ス!!』

「口悪いなこれ!?」

 

 曲がりなりにもヒーローを教育する機関がこのような言葉選びをしていいものだろうか。と若干雄英の教師陣に幾らかの不安を覚える。

 

 猛然と突進してくる1P敵に対して、僕は拳を構える。まだ変身はしない。

 何も余裕の態度という訳では無い。自分が素の力でどの程度やれるか、というのも無くはないんだけど…。一番の原因は鬼の力を使うと、今着ている衣服は消失するんだ。

 

 超時間活動する特訓も受けているし、10分程度、なんなら5時間ぶっ続けで戦えと言われても何とかなるだろう。

 

 でも、お邪魔虫と称された0P敵。万が一にも変身解除の可能性がある。その場合、僕は全裸で倒れることになる。そして迂闊なことに、僕は変えの服を持っていない。

 これはギリギリまで響鬼さん達のところにいたから、予備の服を家に忘れているのに気づかなかった僕の失態。

 なんとかそこらの物陰か建物に隠れて服を脱がなきゃいけない。そうしなければ、僕は下手すれば衆目のもと全裸を晒してしまうことになりかねないからだ。流石に、そんなことにはなりたくない。

 

『標テ…ガガガ』

「やっぱり…。別に戦闘系の個性じゃなくても破壊できる程度の装甲だ…」

 

 力なくうなだれるモノアイに対して僕は自分の推測があっていたことを確信する。

 それも当然だと言えよう。世間には直接戦闘には関与しないながらも活躍しているヒーロー達がいる。何より、生まれが一方的に有利になるような審査を雄英高校がしているとは思えない。

 もしそうなら、力が全ての蛮族みたいな高校になってしまう。

 

(でも、戦闘力が高い方が有利なのには変わらない。多分、他にも評価する基準がある!)

 

 それが何かは分からないけど、今はいそいそと高層ビルを模した創りの建物に入り込む。

 

『『『『標的捕捉! ブッ殺ス!!』』』』

 

 そりゃそうか。壁を突き破って現れるくらいだから、建物内にも配置してあるか…。

 

 比較的大型の3Pはいないみたいだけど、2Pも幾らかいる。一気呵成と襲い来るが、僕は服を脱ぎ散らかす。コイツラの相手したらすぐ纏めるから! どうかズボラな人だと思われませんように!

 

 全裸になるとまるで変態…というより行動自体は変質者のそれであり、相手がロボットで良かったと心底安心する。人相手にやったらアンチヒーローそのものだからね。

 

 思考も程々に、音叉を取り出して僕は額に翳して清めの音を発する。

 

「…変身」

 

 猛士の人達は言わないけれど、僕はこれを心を切り替えるスイッチとしても使っている。ルーティーンって奴だ。

 

 顔を中心に歪むように波紋が生じ、僕の体は緑色の炎に包まれる。

 

 そして――。

 

「はぁっ!!」

 

 気合の一声と共に纏う炎を薙ぎ払うと、そこには緑谷出久の姿はない。

 

 

 ――――鬼。

 

 

 未だ名を持たないながら、変質した体は逞しく、見た目以上の気迫を携えていた。

 

『姿ガ変ワッタ!!』

『怯ムナ、カカレ!!』

 

 ……あのAI、使い捨てるにしてはパターン多くないかな…? 流石は天下の雄英高校…。

 

 そんな気持ちを抱きながらも、僕と仮想敵の戦いの火蓋は落とされた―――!




また長引いてしまう……


響鬼風スペック

出久変身体
筋力 常人の400倍
パンチ力 12t 
キック力 22t
ジャンプ力 57m(ひと跳び)
走力 3.5秒(100m)

22t→出久の誕生日7月15日を足して
ジャンプ力→原作デクが覚醒させた歴代達の個性の順番

見た目
顔の形状は裁鬼。額の角は京介変身体と同形状。
体は響鬼の色違い。やや緑っぽい。

鼓、管、弦全ての音撃を習得している。これもヒーローとして活動するならば、対応できる範囲は広いほうがいいとの事で学んだ。今は引退した裁鬼さんスタイル。
鼓が最も熟練度が高い。

これからのヒーロー達(出久やライダーも含む)の難易度は?

  • Hard 難しい
  • Easy 簡単
  • Intermediate 中級
  • Standard 標準
  • Excite 宝生永夢ゥ!
  • Impossible 不可能
  • ↑頭文字を取って……
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