僕のヒーローアカデミア〜頭平成ジェネレーションズForever〜   作:パラドクスのガシャットは俺が飲み込んだ

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先に言っておくと例のベルトはアギトじゃありません
そして俺の鳥系コアメダル(赤評価)爬虫類系コアメダル(オレンジ評価)になってたんだけどもしかしてガラいる?


目覚めろその魂

 

「―――ごめんなさい。その力、僕には引き継げません。もっと必要としている人に上げてやってください」

 

 

 時が、停まった。

 

 

「――マジで? いや、責めるわけじゃあないが…。その、理由を聞いても?」

 

 あまりの静寂からようやく復帰したオールマイトが、まさかとばかりに声を上げる。

 

「…その、僕。もう師匠がいて…。それに、無個性で目指すって、もう決めちゃったので…。だから、ごめんなさい」

「お、おうぅ…。そういえば無個性でもやれるってずっと言っていたね…。ってことは私のこの提案は水を差したことになってしまうね」

「あ、いやその、迷惑とかじゃなくて、確かに光栄なことなんですけど…。それを受け取るのは何だかずっこいなって…。オールマイトの言葉は嬉しかったです。それでも、“無個性”の僕を信じてくれた人達に真摯に向き合いたいんです」

 

 そう頭を下げると、オールマイトは頭を抱えて「oh…」と言っていた。

 

「あの、やっぱり気分を害したり…」

「いやなに、尚更惜しいなと思ってね。君のような年頃の子でここまでまっすぐいられるとは…。余程出会った人が良かったのか…。差し支えなければ、そのヒーローの名を聞かせても?」

 

 オールマイトとしても、その様に育てることの出来る師は気になる。ひょっとすれば自分も知っているヒーローかもしれないと近い気っ風の人物を脳内でリストアップすると、紡がれる言葉を待った。

 

「その…実はヒーローじゃないんですけど…。いや、ある意味ではヒーローなのかな…?」

「ヒーローじゃない? それはどういう…」

 

 すわヴィジランテかと思い、それ以外にも候補はあることに気づく。“無個性”なのだから、技術を扱う者として、格闘家や武術家なども視野に入るのだろう。

 

「仮面ライダー響鬼って、知ってますか…?」

「それはもちろん! 魔化魍は彼らにしか対処できないし、16年前の大量発生時は猛士の方々がいなければどうなっていたことか…。って、君それはまさか…」

 

 僕が取り出した一枚のディスク…いや、ディスクアニマルにオールマイトの目が奪われる。

 これは僕が鬼の修行のために練習用音叉と一緒に借り受けたものだ。これを通じてディスクアニマルの扱いや鬼としての感覚の発達なんかが主な理由だった。

 

「驚いた…。まさか君は…」

「はい。響鬼さんの元で“鬼”の修行を積んでいます。…まあ、まだ弟子入りしたばかりなんですけどね…」

 

 対するオールマイトはというと、開いた口が塞がらないといった様子だ。それはそうだろう。仮面ライダーなんて、本当にごく一部の人間や、個性とは別種の特殊な力として広く伝わっているのだから。…それが、いち中学生の僕が身につけるために弟子入りしているのだから。

 

「そうか…」

 

 オールマイトは何かに納得したような素振りを見せると、「修行、頑張れよ」と言って去ってしまう。

 

「あの…絶対! 絶対ヒーローになってみせます! 貴方の母校である雄英高校に入学して! その時までには力を扱って見せます! だから…だから! 厚かましい願いだとは分かってますけど、その時は見せますから! 僕の“変身”を!!」

 

「…ああ、楽しみにしておこう」

 

 背中に向けて放った言葉にオールマイトはひらひらと手を振ると、直に見えなくなってしまった。

 

「…もっと、頑張ろう」

 

 これが、僕とNo.1ヒーローの初めての邂逅だった。

 

 

 

 それからというもの、僕は寝る間も惜しんで修行…なんてことはしていない。今の修行ペースでそんなことをしてしまえば直ぐに体を壊して逆効果な上、目指すは雄英。修行に時間を大幅に使っているから、コツコツとやらなければ学力が足りなくなってしまう。

 

 少なくとも、現状学力面での心配はない。けれども、これからの修行の成果によってもスケジュールなんかは変わってくるため、油断は出来ないといったところ。

 その通りに、修行自体は実のところあまり芳しくない。そりゃあ基礎的な体力や筋力なんかは当然上がったけど、力の源である自然的な力を察知する感覚がどうにも掴めない。

 

 その実在を知っている僕でも一切分からない。鬼が一般の人から出ないのも納得だ。

 

 でもそこで立ち止まっちゃいけない。それを察知するのは前提条件、上手く扱ってからがスタートラインなんだ。

 

 だからこそ一刻も早くそれを手中に収めたいんだけど…。それもうまくいってない。

 漠然とでも、その一端に触れることが出来ればそこから発展させられるかもしれないけど…。一人じゃそれも不可能だ。

 

 そう思った僕が夏休みの宿題を3日で終わらせ、ヒビキさんの元に駆けつけるのは当然だったのだろう。

 

「久しぶりだなぁ出久。修行はちゃんと続けてるか?」

「はい! それはもう毎日!」

 

 グッ、と更についた筋肉で力こぶを作る。服を着ていると分からないけど、これでもバッキバキだ。オールマイトのような大きく逞しい筋肉とは違って、スマートで靭やかさを維持できるようにしている。

 

「こんな早くに来るとは思ってなかったが、どうした? なんかあった?」

「それが…」

 

 僕が鬼の力やその源をうまく感じ取れないことを相談すると、響鬼さんはうーんと頭を悩ませる。

 

「そればっかりはただ鍛えるだけじゃ難しいかな。感覚的なことだしねぇ…。瞑想なんかでも無理そうかな」

「それは……はい。毎日やってるんですけど、どうにも糸口が掴めなくて…」

 

 悩んだ末、ヒビキさんからはそっち方面を重視した修行をメインで進めることになった。実際に扱う側の人間が側にいたほうが習熟度も安全性も段違いとのこと。

 

 そこからは、響鬼さんと京介さんの二人監修で手取り足取りその感覚を掴むための修行を行った。

 こういった自然に囲まれた場所には自然的な力が溜まりやすく、認識しやすいのだと。

 同様に、似たような環境では魔化魍が生まれる可能性も高いからということで、その注意なんかも含めて色々な所に連れられた。

 

 最初に会った山の奥地を基本として、ある時は湖沼に、ある時は森の中、またある時は廃れた廃村などなどと、県を超えて移動することもあった。

 

 最初はひたすら座禅と瞑想を行い、徐々に周囲の気配に身を任せるようになっていった。更に、一日中目隠ししたまま森の中で過ごしたり、そのまま響鬼さん達の科すメニューを達成したりなど、昔までの僕なら途中で折れていたことだろう。

 

 その甲斐あってか、この修行法を始めてから3週間。夏休みも折り返しに入ったその日、僕は初めてその力の存在を知覚することが出来た。

 それ以降はコツを掴めたのか、集中すれば自然界に満ちる霊力をいつでも感じることが出来るようになった。より濃い場所では人にも影響を与えることがあるとも聞いた。

 

 

 

「準備はいいな出久」

「はい。出来ています」

 

 ――そして、自分の中に満ちる霊力を探り当てた僕は、“鬼”の体と扱いに慣れるための課程に入っていた。

 

 己の中にある霊的エネルギーを意識し、強く気を張った状態で音叉の音波を浴びることで肉体は変質し、“鬼”と化す。

 いずれはそれも自然に出来るようになるらしいけど、それも僕の感覚次第らしい。

 

 何かあったときの為に、京介さんが今日は付いている。響鬼さんも見守る予定だったけど、急に猛士から要請が来ており断念していた。

 

「ふぅ…」

 

 息を整え、バクバクと興奮に高鳴る心臓を鎮める。そうして集中すれば体の内側に存在する淡い力の奔流に触れる。今まではうすぼんやりと捉えるだけだったそれを、明確な意志を持って扱おうと意識する。

 鬼の力は魔化魍とほぼ同質だ。同じ妖怪変化である以上は悪い気も溜め込んでいるわけで。表裏一体のそれを万が一にも暴走させないためにも、慎重に、慎重に…。

 

 そうして、言いようのない力を表面化させるための最後の工程、音叉による音波を――。

 

(何だ、これ…!?)

 

 自らの握る音叉を掲げようとして、ふと異変に気づく。

 どう、とは表せないものの、内にある自然的な霊力とは別に、何か大きな力を感じる。

 それは善悪両方に染まる霊力と異なり、眩いほどの輝きを放っている。悪い気ではない。その逆、清浄な気配すら感じるが、しかし、その光は力を手繰る僕の方へやってきて―――

 

 そのまま、荒々しい光の奔流に僕の意識は呑み込まれた。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

「うっ…!?」

 

 これまでの修行も実り、鬼になる最低限度の力量は備えた弟弟子の初の変身に立ち会わせることになった。響鬼さんはいないが、こう見えて俺も弟子を育てた経験はある。だからこそ響鬼さんも俺にわざわざ頼んだんだと思うが…。

 

 どうにも様子がおかしい。

 緑谷は音叉を頭に近づけた直後、蹲って脂汗を流し始め、苦悶の声を上げ始める。

 

「っ…! 今すぐ止めろ!」

 

 近づいて音叉を取り上げるが、よたよたとふらつきながら歩くと、雄叫びを上げた。

 

「ぁ、ァア……ァァ……アァアあッッ」

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ‼︎」

「何っ!?」

 

 突如――変貌。

 カミキリムシを思わせる緑色の装甲を纏ったそれは声にならない絶叫を静謐の中に轟かせる。その悍しさゆえか、周囲の動物たちが一目散にその場から逃げ出した。

 

 その姿は何とも生々しく、生物感溢れる風貌で、赤い複眼はこちらをじっと見つめ……クラッシャーを大きく開いて飛びかかる。

 

「■■■■■■――――ッ!」

「クソ!」

 

 初撃、伸ばされた鉤爪の斬撃を躱し、咄嗟に変身。

 白、金、紫の“鬼”が立ちはだかる。振り返りながら放たれた弧を描く脚撃。頭を下げ接近すると突き出された腕をホールドし山林を駆け抜ける。

 

「おおおおおおぉぉぉっっ!!」

「■■■■■■■■■■―――ッ!?」

 

 足を踏ん張って抵抗するものの、力に秀でる「鼓」の鬼である京介が勝っている。

 二人はもたれこみながら身を投げ出すが、立ち上がるのも同時。距離を取った二人はじりじりと円を描きながら相対。

 

「失敗したのか…? ……いや、この気配…。鬼じゃないが、魔化魍でもない。何なんだ、コイツは…?」

 

 眼の前で野獣の様に唸る存在に、困惑しながらも音撃棒を構える。

 対して、出久が変貌したソレも腕から金色の鉤爪を露出させる。

 

「ハァッ――!」

「■■■■ッッ!」

 

 交差した二人の獲物が火花を散らせる。野獣を思わせる暴力的な連撃は規則性が見られず、加えて高い身体能力が無理矢理に弱みを握りつぶしているらしい。これに相対するには身体、技術、そのどちらもが備わっていなければならないだろう。

 

 ―――だが、ここにいるのは紛れもなく戦闘のプロの一人。加えて“犯罪者”でなく怪物退治という面で見れば、トップヒーロー以上に精通している。

 

「■■■オォァッ!!?」

 

 鉤爪を払いのけ、すれ違いざまに鬼火を纏った一撃。まともに受けた強打は堪えたようで、ゴロゴロと山肌を転がっていく。

 

「よく分からないが、眠ってもらうぞ!」

 

 その後を追い、なんとか構えを取る出久に対して鬼棒術・烈火弾による追撃。激しい火炎は防御の上からその身を焼き焦がし………その腕を吹き飛ばした。

 

「■■■■■■―――!!!!」

「しまっ…!」

 

 失った左腕を手で抑えた慟哭の前に、その予想以上の成果に動きを止めてしまう。彼の想定では、あれほどの攻撃性能と運動能力を持っていたことから、最低限の防御力は備えているだろうと踏んで、烈火弾を放ったのだが、残念ながらその読みは外れてしまった。

 曲がりなりにも弟弟子の腕を吹き飛ばした京介は動揺を隠しきれず、頭が回らず接近してしまう。

 

「■■■■■ゥゥォォオオオオッッ!!」

「おいっ、出久! その傷で動くんじゃない!!」

 

 立ち上がった出久を諌めるように手を伸ばすが、叫んだ出久の腕の断面からぞぶり、と新たな腕が姿を表した。

 そして、近づいてきた京介へ向けて襲いかかる。咄嗟に迎撃しようと渾身の力で振るおうとしたが、先ほどの脆さに躊躇してしまう。当然、荒々しい光の化身は見逃さない。

 

「ヴォアァァァァ――――■■■■ッッ!!!」

 

 大気が震える程の声量を伴った咆哮。次の瞬間には高く跳び上がり脚部から突き出した刃を叩き下ろした。

 

「ぐあぁぁあああ―――っっ!!」

 

 反射的にで刃の軌道を反らしたものの、莫大なエネルギーを秘めた一撃が肩口にとてつもない衝撃を与えた。

 

「ぐはっ…出久…!」

 

 吹き飛ばされた京介は既に変身が解け、口元を朱く染め上げながら立ち上がる。

 痛々しい兄弟子の姿も気にしていないのか、無慈悲にもとどめを刺すべく歩み寄り……。

 

「■■…!」

「何だ…?」

 

 しかし、ピクリと何かに反応する出久の姿に京介は疑問を覚える。それは周囲を確かめるように見回すと、突如として真後ろを向いて駆けてゆく。

 

 ―――その方向には、人気の多い街があった。

 

「待てっ、いかせるか…!」

 

 京介の怒声も虚しく、木々に紛れてあっと言う間に姿を消してしまう。

 その場に残ったのは、木に背を預けながら回復を待つことしか出来ない京介と、その戦闘痕のみであった。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 時は僅かに進み、何かを察したそれは山林を駆け巡り、とうとうその山道の入り口まで辿り着いていた。

 

「■■ゥゥ…!」

 

 今すぐ街に駆り出せば、人々を阿鼻叫喚の渦に陥れるであろうそれは、先の戦闘の疲れからかゆったりとした足取りで街へと続く道へ踏み出し……

 

 ブオォォ―――――ン…!

 

「■■■■■ガ…ッッ!?」

 

 変身した出久は一台のバイクに跳ね飛ばされる。とはいってもダメージはほぼない。しかし、注意を引きつけることは出来た。

 

「■■■■■……!!」

 

 下手人は戦闘態勢で相対する出久を前にバイクを止め、ヘルメットを着脱する。

 顕になった頭部から、茶髪の壮年男性だと分かる。しかし、変身した姿を前にして尚、動揺も恐怖も抱いてはいなかった。

 

「変な予感がしてみれば…。俺以外にもいたのか…!」

 

 ただ、その目に浮かぶのは驚愕。予想外のことながらも何処か納得を孕んだものであった。

 

「■■■■■ゥァ…?」

「理性はないみたいだな…」

 

 「なら遠慮なくいくぞ…」そう言い放つと同時に男は駆け出した。強力な個性でもなく、ただ自らの足で。

 出久もまた鏡合わせの様に駆け出していた。その拳を固く握りしめて。

 そして、二つの影が交わり、お互いに拳を突き出した――!

 

「変身!!」

「■■■■―ッッ!?」

 

 次の瞬間には出久が後方へ飛ばされ、その赤い複眼を瞠目させる。

 只人には到底耐えられぬ一撃。しかし、視線の先には茶髪の男性の姿などない。

 

 そこには、今の出久そっくりの姿(こちらは出久のものより中央の角が長く、魚のヒレの様なものが生えている)へと“変身”した男が確かな理性を感じさせる静けさで佇んでいた。

 

 かつて、それと対峙したある存在は、()()のことをこう呼んだ。

 

 ―――「ギルス」と。




みなさんはアギトのどの形態が好きですか?
シャイニングもいいですけど、やっぱり全部()()()()バーニングが一番好きですねぇ(雑な催促)

葦原涼は水泳部でバイク事故を起こして死にかけた結果ギルスに覚醒して。出久はバイクに乗れないがヘドロで溺れて死にかけた結果ギルスの片鱗が目覚めた、
そこになんの違いもありゃしねぇだろうが!

あと、当然ですがこの出久ギルスはギルスとしても不完全(鬼の力を探ってたら見つけてしまっただけ)なので、京介が負ける道理はありません。ただ、ジオウの時のツトムみたいに気の迷いと手加減があったため不意を突かれてしまいました…。

これからのヒーロー達(出久やライダーも含む)の難易度は?

  • Hard 難しい
  • Easy 簡単
  • Intermediate 中級
  • Standard 標準
  • Excite 宝生永夢ゥ!
  • Impossible 不可能
  • ↑頭文字を取って……
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