ようこそクズヒモ男の教室へ 作:妄想癖のメアリー
私事になりますが、ばちこりコロナになりました。
友達とカラオケ行った後に喉の違和感がずっと残ってて、不思議に思っていたら熱が40.3度も出て死を覚悟しました。
今は大分落ち着いてますが、味覚が死んでます笑
コーラ飲んだら味がしませんでした…例えるならマックでコーラ頼んで、最後の方に氷が溶けてめっちゃ薄くなったあの感じです。
とまあそんな感じで本編です!
高評価、感想、ここすきをいただけると作者のモチベーションになります!
これからは感想の返事ちゃんとします!
特に問題なく小テストが終わり、次の日には返却されることとなった。
内容自体もかなり簡単だったし、ペアの法則性が分からなかったら大変なことになっていたかもしれない。
「ではこれより、期末テストに向けたペアの発表を行う」
100点の答案を眺めてほっとしていると、例のごとく茶柱先生が全員の小テストの結果を黒板に張り出した。
隣に並んでいる生徒同士でペアを組むのだろう。鈴音ちゃんと須藤君、櫛田さんと池君、俺と山内君といった組み合わせだ。
成績的には問題ない組み合わせとなったが、山内君はどうも俺のことを毛嫌いしている節があるため、そこが少し心配かな。
「……マジか」
そんなことを思っていると、清隆君が唖然とした様子で張り出された紙を見つめていた。
確か清隆君は真ん中位の成績を出す予定だったはずだが、もしや失敗してしまったのだろうか?
「ペア誰になったの……ってやばっ、すげぇ男だよほんと」
なんと清隆君の隣に書かれていた名前は佐藤麻耶。先日彼と連絡先を交換した子だ。
ここを引き当てる辺りギャルゲーの主人公の才能がある。最早あっぱれだ。
「良かったね清隆君! 世界が君に味方してるよ!」
サムズアップをしながらニコニコで話す。
「……他人事だと思って」
いや、他人の修羅場ほど面白いものないでしょ。
ペアが確定したら次は勉強会をどう行うかについての話が行われた。
結論として、鈴音ちゃんが監督役を務める午後4時から午後6時までの1部と、洋介君が監督する午後8時から午後10時の2部制で行うこととなった。
部活動が無い人は1部、ある人は2部の方に参加するシステムだ。
「俺仕事ないけど大丈夫?」
「あなたにはテスト1週間前からの追い込みを担当してもらうわ。その頃には部活動も休みになるし、それまでに自分の勉強を完璧にしておいて」
うへぇ……絶対キツイじゃんそれ。まあいいけどさ。
「ドンマイ紡。成績優秀者は大変だな」
「めっちゃ煽るやんお前」
「さっきの意趣返しだ」
他人事だと思って……って、これさっきのやり取りそのまんまじゃん。
「ま、どちらにせよこのまま行けば何とかなりそうだな。ペアも事前に決めた通り、勉強会もお前らが指導するなら上手く行きそうだ」
「まぁね。最悪山内君が0点でも何とかなるようにするよ。特に今回の相手は龍園君のクラスだから、ちゃんと勉強しないと」
因みに俺たちのクラスの相手は龍園クラスだ。それも攻撃と防御の両方で戦うこととなった為、負けてしまえば100ものクラスポイント差が発生してしまう。
問題も嫌らしいものとなりそうだし、基礎からしっかり固めないと最悪全然取れないなんてこともあり得る。
そんな予想を立てていたが、ここに来て思いがけない問題が発生してしまう。
「……少し相談したいんだがいいか」
俺たちの元へやってきたのは、クラスメイトでもあまり話したことがない生徒だった。
困ったような、申し訳ないような表情を浮かべている。
「三宅君? どうかしたの?」
体育祭でも戦力として活躍した三宅明人君と、入学早々プールの授業で池君や山内君の視線の被害者になった長谷部さんの2人だった。
割と騒がしいCクラスの面々では珍しく、2人ともクールなタイプの生徒なため意外な組み合わせと言える。
「あ、2人って期末試験のペアだっけ」
「俺たち試験でペアになったんだけどな、どっちもテストの得意不得意が被ってるんだよ。それでちょっと困ったからアドバイス貰いたくてな」
三宅君から2人の中間テストの解答用紙を貰う。
長谷部さんに見ていいか確認を取った後、折りたたまれた解答用紙を開く。
「あー……なるほどね」
「……驚くほど同傾向の解答ね。教科だけじゃなく正解、不正解の傾向まで似たり寄ったりだわ」
横から解答用紙をのぞき込んだ鈴音ちゃんも同じ感想を抱いたらしく、困ったように呟いた。
申し訳なさそうな様子の鈴音ちゃんだったが、点数である程度調整は出来ても、得意不得意でペア分けするのは流石に難しいだろう。こればっかりは仕方がない。
「でも参ったわね。あまり勉強の範囲ややり方を複雑にはしたくないのだけれど……」
10人近くの勉強を見なきゃいけない鈴音ちゃんが、彼らの苦手科目の勉強を見るのは中々大変だろう。
「じゃあ俺が見よっか? 二人位なら負担もほとんどないし」
流石に洋介君や櫛田さんの所へ行かせるのも酷だろう。彼らの勉強会に参加している生徒とは相性が良くなさそうだし。
そう思って提案したのだが、長谷部さんの反応は乏しいものだった。
「あー……私はパスかな。他の子たちの嫉妬が怖いし」
「……なるほどね」
「……ふっ、ふふっ」
そういう面も絡んでくるのか。
完璧な提案だと思ったのだが断られてしまった。清隆君が後ろで笑いを堪えている。なぜだろう、凄く腹が立つ。
「けれど2人の不得意な部分は相当似ている。このまま期末テストに突入すれば総合点はクリアできても、各科目必要な最低60点を下回る可能性も出てくるわ」
「そうだけどね」
長谷部さんはやや不服そうに、鈴音ちゃんから視線を外した。そして背を向けて歩き出す。
「どこに行くんだよ」
「みやっちー。誘ってもらったとこ悪いんだけどさ、やっぱ私には向いてないやり方かな」
そう断り長谷部は一人教室を出て行ってしまった。
「悪いな2人とも」
「俺は大丈夫よ。三宅君だけでも教えようか?」
「……そうだな。いざ教わるとなれば長谷部も参加する気になるかもしれないし、頼んでいいか?」
「おっけー」
うーん、あんまり乗り気じゃなさそう……純粋に気まずそうだけど大丈夫かな?
「ありがとう斎藤。長谷部には俺からもう一度説得しておく」
そう言って席に戻る三宅君。少し不安が残るが何とかするしかないだろう。
「三宅君が説得できなかった時のことを考えた方が良いかもしれないわね。私の方で時間を作れないか調整してみるわ」
「流石に働きすぎだよ鈴音ちゃん。1部の勉強会に問題まで作らなきゃいけないんだし」
「けれど他に手が無いのなら仕方のないことでしょう?」
「そりゃそうだけどさ……」
あの様子だと櫛田さんが教える勉強会にも行きたがらないだろうし、かと言って俺はマンツーマンでも教えられないと来た。
鈴音ちゃんが三宅君たちの面倒を見る。その流れで決まりそうな時だった。
「だったら俺が面倒を見る」
話し合いの輪にいなかった一人の生徒が近づいてきた。 そう話に入り込んできたのは幸村君。
「幸村くん、あなたが協力してくれるなら歓迎するわ。勉強への取り組み方も、それに見合った学力も持っているし。でも構わないの? こういった馴れ合いは好きじゃないと思っていたから」
「少なくとも、協力しなきゃ今回の試験は完璧には乗り越えられそうにないからな。堀北だってそうだろ。だから自分で全て引き受けようとした」
鈴音ちゃんの変化に触発されたのだろうか、幸村君は勉強会を自ら引き受けると言ってくれた。
「助かるー幸村君。君なら安心して任せられるし」
「斎藤もラスト一週間はほとんど勉強できないんだろう? だったらそれまでは自分が退学しないように勉強しておいてくれ。何せペアが山内だからな。お前でも危ないだろ?」
前回の中間テストで赤点ギリギリ最下位を取った山内君。その信用は折り紙付きだ。
「ただ一つ別の問題がある。俺は勉強は教えられるが三宅や長谷部との繋がりはない。さっきの2人の様子を見るに一筋縄じゃいかない気もする。2人を説得して勉強会に連れ出す方法はそっちで考えてくれ」
「じゃあいい方法があるよ!」
「……? 何かしら紡君」
自らが立てた完璧なプランに口角が上がるのを感じながら、鈴音ちゃんに耳打ちをする。
「なるほど。それは良い作戦ね。それだったら
それを聞いて小さく笑った鈴音ちゃん。どうやら考えていることは全く同じらしい。
俺たちの視線は、先ほどから黙って事の成り行きを見守っていた清隆君の方へと向かう。
「……えっ、オレ?」
自分の顔を指さした清隆君。
俺と鈴音ちゃんが頷いて返すと。清隆君は天を仰ぎながら額に手を当てた。
「マジかよ」
「大マジよ」
────────────────
「……どうしてこんな目に」
「まあまあ、実際の所最適解だと思うよ? 三宅君たちとも相性良さそうだし、幸村君だって仲いいじゃん?」
紡がそう言いながら背中をパンパンと叩いて来る……仕方ないな。思うところはあるが、これくらいは協力してやるか。
放課後、早速行動を起こすべく準備を始めた。幸村に声をかけ、次に三宅に声をかけにいく。これから勉強会を開くためだ。紡から2人には事前承諾を貰っている。因みに長谷部によると幸村なら大丈夫とのことだ……何とも残酷な発言だが、退学者が出るよりはマシだろう。
長谷部が早々に教室から出ていくハプニングこそあったが、無事全員で勉強会の予定地であるパレットへと到着した。
「えっと……まあ。とりあえずよろしく」
オレの隣に座る幸村、正面に座る長谷部。そして長谷部の隣に座る三宅。
どこをどう転べばこんな集まりが出来上がるのか分からないが、とにかく違和感だらけの4人組が出来上がっていた。
「一応何か質問があれば先に受け付けるけど」
オレがそう聞くや否や、紅一点の長谷部が軽く手を挙げてから言った。
「綾小路君って意外と静かなんだね」
「……いきなり出てきた質問がそれか」
長谷部は少し興味深そうにオレを見上げる。普段と全く変わらないテンションで喋っているのだが……
「だってずっと斎藤君とか堀北さんとかと一緒にいたじゃん? 体育祭もすごかったし、私達とは真逆のタイプの人だと思ってた」
……普段教室だと静かなんだがな。確かに無人島試験で紡とじゃれて川に飛び込んだり、体育祭ではしゃいだりはしていたが、まさかそんな印象を抱かれていたとは驚きだ。
「中学の時陸上部だったのか綾小路? それに、あの姿を見たら陸上部とかのスカウトが来ただろ」
「あー、まぁ多少勧誘は受けたけど。でも断った。紡は助っ人で大会に出たらしいけどな」
都大会に100m走、200m走に出場してぶっちぎりで一位だったらしい。全国大会が後に控えていると嬉しそうに話していた。
助っ人じゃなくて正式に入部すればいいんじゃないかと思ったが、あくまで好成績を残した際のポイントが欲しいだけらしい。
「部活も、正直したことがないから、勝手も分からないしな」
「そうなのか。勿体無いな」
オレの話題が続く中、幸村は一言も発さずに会話を聞き続けていた。その様子を気にかけることもなく長谷部が話題を三宅へと移す。
「みやっちは弓道部だっけ。毎日弓飛ばして楽しいの?」
「楽しくなければやらない。ちなみに飛ばすのは弓じゃなくて矢な」
「私は部活に興味ないからなぁ。毎日楽しく過ごせればそれでいいし」
今まで感じていた印象とは2人とも随分違うな。思ったよりも良く喋る。
『静かそうだけど意外とやかましいのは、清隆君も同じじゃない?』
脳内の紡が煽ってくる。ものすごく言ってそうで、勝手に想像した自分でも恐怖を覚えた。
そんな脱線しそうな雰囲気を戻すように、幸村が一度咳払いをして話し始めた。
「話の途中で悪いが始めるぞ。指示していた通り、1学期と前回の中間テストのテスト用紙は持ってきたか?」
「一応ね」
長谷部が答え、三宅も頷いた。そして鞄からプリントを取り出し幸村に渡す。
オレは横目でプリントを見ながらその中身を同時に確認していく。
────結論から言うと、2人とも見事なほどの理系だった。
数学の点数は70点ほどと平均と比べても高得点だったが、国語や世界史に関しては40点ほどと絶妙なラインだ。2人が心配になるのもうなずける。
「2人の傾向は分かった。勉強方法を考えるから少し時間を貰うぞ」
「了解。適当にお茶して待ってればいいでしょ?」
早速というように携帯を取り出し寛ぐ長谷部。
今の時代携帯さえあれば簡単に時間つぶしができるからな。オレも適当に携帯を弄ってるか、どうするか。
オレはふと視線を感じ、何となくその方向へと視線を送った。
すると数人の男子生徒がこちらの様子を窺いながらどこかへと電話していた。見覚えのあるCクラスの生徒3人。真ん中の石崎だけは名前が分かる。
面倒事は勘弁してほしいのだが……流石に偶然だろうか?
「なんとかなんねーのかよ!」
そんなことを思っていると、唐突に石崎が叫んだ。後の話を聞く限りケーキの予約がどうこうで揉めているようだ。誰かの誕生日でも祝うのだろうか?
「なにあれ」
長谷部がペンをクルクルさせながら、石崎たちを少し気持ち悪そうに見る。
「さぁな。俺たちには関係ないことだ」
幸村は関心を示すこともなく、2人の中間テストを見て何かを書き出していた。苦手としている部分がどのあたりで、どんな対策をするべきか練っているところか。
「ケーキか……」
石崎たちの話に興味があるわけじゃないが、そう言えば明日はオレの誕生日だったな。
正直普通の人が抱くような誕生日の過ごし方のイメージは全く持ち合わせていない。
ただひとつ歳を重ねた、というだけのものだった。何も知らなかったわけじゃない。誕生日が家族や恋人、友達に祝ってもらう日だということは知っている。その時の感情が分からないだけだ。
「どったの綾小路君」
最近よく動画サイトで誕生日にサプライズをする類の動画が流れて来る。
今までは全く関心が無かったが、今はそれが少しだけ羨ましく感じてしまう。
「いや、何でもない」
────そんな複雑な気持ちを抱きながら、カップに少しだけ残った温いコーヒーを飲みほした。
誕生日考えるのめんどくさいので紡君の4月29日は僕の誕生日でもあります。
4月生まれは色々と得することが多いのですが、唯一の不満点としては中1、高1とかは友達と仲良くなったばかりなので、基本的に誕生日を祝ってもらえないんですよ笑
モチベ=投稿頻度なので、まだやってないよって方は高評価や感想、お気に入り登録をしてくれると超嬉しいです!!
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