ようこそクズヒモ男の教室へ   作:妄想癖のメアリー

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ふと気になってDクラスの生徒の成績を調べたのですが、これが意外と面白かったので長くなりますが書かせていただきます。
根拠が2年生辺のOAAの為正確ではないのですが、今出ている中でDクラスの生徒を『学力』の高い順番に並べてみます。

幸村輝彦  92 A
王美雨   84 A-
堀北鈴音  82 A-
平田洋介  76 B+
松下千秋  76 B+
櫛田桔梗  72 B
高円寺六助 71 B

こんな感じです。こうしてみると幸村の頭の良さがよく分かります。因みに坂柳が93で学年トップです。
平田と堀北の学力の差より、幸村と堀北の差の方が大きいのは意外でした。
現段階で大学受験の勉強を行っている幸村に対し、運動も勉強もまんべんなくこなしてこの成績なので、堀北はやはり優秀ですね。

因みにOAAの評価項目はこんな感じらしいです。

学力:主に筆記試験の点数から算出
身体能力:体育の授業評価、部活動での活躍、特別試験等の評価から算出
機転思考力:友人の多さ、コミュニケーション能力、機転応用が利くかどうかなど、社会への適応力から算出
社会貢献性:授業態度、問題行為の有無、学校への貢献度などから算出
総合力:上記4つの数値から算出される

これを踏まえて斎藤のOAAを作るとしたらこんな感じになるでしょうか

学力    96 A+
機転思考力 85 A
身体能力  98 A+
社会貢献性 37 D+
総合    88 A

うーん化け物


不穏+オマケ

 

 

 

 テストまで残り1週間となったある日の夜、俺は少しだけテンションが上がっていた。

 

「ふふっ。嬉しそうですね紡君。そんなに私と会いたかったんですか?」

 

「そりゃね、だってこうして一緒に食べるのは2週間ぶりだし」

 

 そう。今はちょっと値が張るレストランで有栖ちゃんとディナー中だ。

 テスト前なのに何をやってるんだと突っ込まれるかもしれないが、現在2人とも期末テストの範囲はほとんど終わっているため問題ない。

 この時期は他に生徒もほとんどいない為ゆっくり食べられるから結構好きだ。

 

「それにしても良かったんですか? 堀北さんから止められてたのでしょう?」

 

「大丈夫よ。そもそも俺らって直接戦うこと無いし、まぁお互い赤点取らないように頑張ろ」

 

 俺たちはDクラスと、有栖ちゃん達はBクラスとそれぞれ直接対決を取る組み合わせだ。事今回に限っては警戒しすぎる必要性もないだろう。

 

「Aクラスはどう? 勉強進んでる?」

 

「ええ。特に問題なく進んでますよ。皆真面目で助かります」

 

「ちょっと羨ましいかも。うちのクラスはいつも通りだし」

 

「でも総合的な学力はCクラスの方が上ですよね、勉強会が上手く行ってるなら問題ないのでは?」

 

 既に各クラスの対策は知っていたのか、確かめるように質問する有栖ちゃん。

 

「まぁね。でも相手は龍園君だし、一体どんな手を使って来るのかが未知数だからさ」

 

「あなたと綾小路君が居る時点で、何を企んでも無駄になりそうですけどね」

 

「そう上手くは行かないよ。龍園君は龍園君で何を隠し持ってるか予想もつかないからさ」

 

 無人島試験の時みたいに暴力的な手段ばかり取るなら、逆に対策は立てやすい。

 しかし、最近はその類の噂も聞こえなくなってきたため少し不気味にも感じる。

 

「それに、事今回の試験に関しては俺と清隆君はノータッチだからね」

 

「そうなんですか?」

 

 意外だという様子で目を丸くする有栖ちゃん。

 

「うん。これからCクラスは鈴音ちゃんが牽引していくことになるし、何時までも俺らにおんぶにだっこじゃダメだからね。清隆君も同じ意見だし、鈴音ちゃんも納得してくれた」

 

「となると、中々面白いものが見れそうですね」

 

 その話を聞いて楽し気に微笑む有栖ちゃん。やはり彼女はこの学校ととことん相性が良い。

 

「そう言えば、清隆君新しく友達出来たの知ってる?」

 

「……意外ですね。一体どういう経緯で?」

 

 どういう人かじゃなくて経緯が気になるんだ……

 そんな突っ込みを心の中にとどめながら、その経緯を説明した。

 

「綾小路君らしいといえばらしいですね。高校生らしくて良かったじゃないですか」

 

「目線が親のソレになっちゃってるよ有栖ちゃん」

 

 ま、喜ばしい事には何ら変わりないけどさ。

 図書館やパレット、ケヤキモール等で一緒に勉強をしているらしい。

 しかし、そんな清隆君にも最近気がかりなことがあるみたいだ。

 

「よく勉強会してる時にDクラスの生徒と会うんだって。この前は偶然を装って龍園君が接触してきたって嘆いてたよ」

 

「とうとう目を付けられたのでしょうか? 表立った活動は体育祭しかしていないと思っていたのですが」

 

「ずっと俺と鈴音ちゃんと一緒にいたしねー。そこら辺は疑われてもおかしくないかも」

 

 むしろあれでずっと無能だと勘違いしてたらただのアホだ。それなりに優秀だという当たりはつけているのだろう。

 それに関連して、懸念点はもう一つある。

 

「その名残かは分かんないんだけどさ、俺も最近よく付けられてるんだよね。昼休み、放課後とローテーションで3人位。肩が凝って仕方ないよ」

 

「その割にここにDクラスの生徒は誰もいませんね。私との会食なんて龍園君なら飛びついてくると思ったのですが」

 

「流石にこの場に連れてこないよ。頑張って撒いたから安心して」

 

 今龍園君が乱入してきたら一発ぶん殴ってやってもいい。その位の気持ちは十分ある。

 

 

 

 ────それから他愛もない話を楽しみ、珍しく俺のポイントで会計を済ませ寮へと帰宅する。

 もうすっかり12月になって日も短くなってしまった。時刻は午後8時ほどだが、寮とケヤキモールを繋ぐ道の明かりは等間隔に設置された街頭のみ。

 外部の人間が居ない分治安はまだましだろうが、俺も有栖ちゃんも立場上いつ狙われるか分からないからね。そんな中夜道を1人で歩かせるなんてできない。

 

「あれは……」

 

 有栖ちゃんと2人で歩き寮のエントランスまで向かうと、そこには謎に人だかりができていた。

 道をふさぐように20人近くの生徒が、ポストがまとめて置かれている場所の周りを囲っていた。ラブレターでも入ってたのかな? 

 

「どうしたんでしょうか? 随分と騒がしいですが」

 

 有栖ちゃんも心当たりがないようで、不思議そうにその様子を見ていた。

 

「ね。ちょっと聞いて来る」

 

 少し駆け足でエントランスの奥のロビーまで向かうと、そこにいた一年生全員の視線が俺の方へと向く……何? どういう事? 

 そんな不気味な状況に困惑していると、突然左肩をトントンと叩かれた。

 

「あ、清隆君。丁度良かった。何この状況」

 

 隣を見ると、そこには清隆君の姿があった。部屋着姿の為急いで下に降りてきたことが伺える。

 珍しく焦ったような様子を見せる清隆君は、額に汗を浮かべながら人だかりから外れるように俺の手を引っ張って移動した。

 

「ちょ、ちょちょちょ。だからどういうこと」

 

「良いから付いて来い」

 

 俺の微弱な抵抗も虚しく、ずんずんと勢いよく連れ去られる。

 そんな有無を言わさない様子に驚いていると、ようやっと寮の裏手まで来て手を離す清隆君。

 

「何回も電話したんだぞ、電話くらい出てくれ……オレもさっき来たばっかりだから詳しいことは分からないが、どうやら1年全員のポストにこんな手紙が入っていたらしい」

 

 清隆君がポケットから取り出した4つ折りのプリントには、以下のようなことが書かれていた。

 

 

 

 

 

『1年Cクラス、斎藤紡は度重なる問題行動により、近々退学する可能性がある。龍園翔』

 

 

 

 

 

「……は?」

 

 

 

 

 

 ────12月のとある寒い夜のことだった。そしてここから、俺の運命は大きく変わることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 ※オマケ

 

 ────現在から約7年前、斎藤と坂柳が出会って1年ほどが経ったある日の出来事。

 

 

 例のごとく放課後有栖ちゃんの家に遊びに行った俺は、有栖ちゃんと一緒に家にある書庫で本を読んでいた。

 流石名門校の理事長というだけあって、一年間入り浸っているがまだ半分も読破しきれていない。

 

「すみません。少し席を外します」

 

「ん、おっけー」

 

 そう言って器用に杖を使ってソファ*1から立ち上がり、書庫を退出した有栖ちゃん。

 一人取り残されてしまったが、気にせず続きを読む。

 すると、10秒ほどしてもう一度扉が開いた……やけに早いな。忘れ物かな? 

 

「紡君、ちょっと良いかい?」

 

 しかし、扉の前に居たのは有栖ちゃんではなく、彼女の父親だった。こちらに向かってちょいちょいと手招きしている。

 俺にとって彼は頭が上がらない人の1人だ。読んでいた本をパタンと閉じてソファの上に置き、速足で向かう。

 

「はい、どうかしましたか?」

 

「実は少し相談があってね……」

 

 坂柳さんが俺に相談とは珍しい。というか小学2年生に何を相談するというのだろう。

 辺りを見渡して、坂柳さんは俺に耳打ちをしてきた。

 

「実は、有栖が猫を飼いたいと言い出してね」

 

「猫……ですか?」

 

 意外……ではない。ああ見えて、案外有栖ちゃんはかわいい物が好きだ。

 年相応の露骨なものは恥ずかしがって使わないが、部屋にはぬいぐるみ等が置かれている。

 

「僕としても滅多にわがままを言わない娘だし、なるべくなら叶えてあげたいんだけど……」

 

「面倒を見切れる自信が無いと?」

 

「そうなんだよ。僕も妻も家を空けている事が多いし、お手伝いの皆の負担もあまり増やしたくなくてね」

 

 確かに動物を飼うというのは、初めての人には中々ハードルが高いだろう。家にいることの方が珍しい坂柳家の両親たちにとっては猶更だ。

 

「有栖ちゃんに面倒見させるのは……厳しいか」

 

 体のこともあるしね。

 自分の出した案が成立しないことを悟ると、坂柳さんは小さなオレの両肩に手を置いた。

 

「だから、有栖の説得をしてくれないかな? どうか頼むよ!」

 

 こんなガキ相手にも相変わらず物腰の柔らかな人だ。

 まあ、俺が有栖ちゃんの初めてで唯一の友達だし、愛されているというのも少なからずあるのだろう。

 しかし、大人に頭を下げられるとちょっと焦るから勘弁してほしい。

 

「分かりました。期限は誕生日までですか?」

 

 来月、3月12日に控えた有栖ちゃんの誕生日までに、何とか説得しなければならない。

 

「良かった……! 頼んだよ紡君」

 

 そう言って急いで部屋を後にする坂柳さん。今のやり取りを有栖ちゃんに見られたくないのだろう。

 それにしても……猫かぁ。性格的に犬を欲しがると思ってたんだけど。いや、決して変な意味ではない。決して。

 

「────紡くん?」

 

「ひゃあ!? あ、有栖ちゃん」

 

 ソファにもたれながらそんなことを考えていると、突如有栖ちゃんが視界の下の方からにょきっと現れてきた。

 超ビビッて変な声を出した俺の膝の上にちょこんと座り、見慣れたジト目を向けて来る有栖ちゃん。

 

「上を向いてボーっとして、一体何を考えてたんですか?」

 

「い、いや。特に何も?」

 

「ふーん」

 

 そう言って、そのまま抱き着いて横向きに倒れる有栖ちゃん。

 俺が下敷きとなり、その上に有栖ちゃんが乗っかるという形になった。

 

「ちょ、なに」

 

「そんな見え見えの嘘をつくのはやめましょう紡くん。みっともないですよ」

 

 ムニムニとしたほっぺで頬擦りをしてくる有栖ちゃん。……うん、どっちかというとこの子が猫だね。

 

「ちょ、ふふっ、くすぐったいんだけど。やめて有栖ちゃんっ」

 

「嫌です。そのままジッとしててください」

 

 両手足で抱き着かれているため身動きが取れない。

 両親やお手伝いさん、学校の子たちが居る状況では基本クールな有栖ちゃんだが、こうして人目のない場所では甘々だ。

 今もなお引っ付き虫の有栖ちゃんにとある提案をする。

 

「そうだ、次遊ぶ時ちょっと出かけない?」

 

 その提案に目を丸くする有栖ちゃん。まあ基本家で本読んだりチェスしたりする以外やる事無いもんね。

 

「良いですけど……どこに行くんですか?」

 

「それは次のお楽しみって事で。ほら、今日はこれ読み終わりたいから」

 

 身長差が10㎝ほどしかない有栖ちゃんの両脇に手を通しひょいと持ち上げる。

 何とも馬鹿力な体だと思いながらも、持ち上げられた有栖ちゃんの不機嫌そうな表情が面白くて吹き出してしまった。

 

「……何ですか。人の顔見て失礼ですね」

 

「ごめんごめん……いてっ」

 

 ちょ、反省してるから叩かないで。

 

 

 

*1
坂柳父の特製のソファ。2人の体に合うようにちんまりとしたサイズになっている





 二次創作って、どの程度原作のやり取りを書くかが結構難しいですよね。
 一応僕の指標として、原作と変わった点がある場面や、物語に必要な説明をするときは必ず書こうとしています。省いたところは基本原作と同じです。
 ということで、申し訳ないのですが綾小路グループの描写は省かせていただきます。書いても原作の焼き直しになっちゃうので…

 しばらく毎話終わりに坂柳と斎藤の幼少期の話を書こうと思います。
 こんな幼少期を送ってそうだなーって言うのがあったらリクエストしていただければ書きますよ!

 モチベ=投稿頻度なので、まだやってないよって方は高評価や感想、お気に入り登録をしてくれると超嬉しいです!! 皆様の応援のおかげで何とかやれてます!
 

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