仮面ライダーアテランテ   作:湊戸アサギリ

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戦闘多めです。早く怪人出てくる回を増やしたいです


Act.11 衝突と欲望と

 エスポワールに変身したエマはダイゴとイザナに割り込む。

「どわ! いきなり!」

ダイゴはエマを警戒しイザナとの打ち合いをやめて離れる。そしてエマとの打ち合いになる。弓で殴りかかる。

「まだ持ってるんでしょアンタ!」

エマはダイゴから奪ったアーカイブ、ジュエルバードを取り出し、それをマスク越しにキスする。そして自分のベルトに差し込む。

『アーカイブ・ジュエルバード!』

エマの、エスポワールの上半身は水色になり、両手はボクシンググローブの形になる。

「わあ! すごいキラキラ! 私にぴったり!」

エマは関心しながら、ダイゴに殴りかかる。

「どわ! あぶねえ!」

ダイゴはそれを避けたり受け止めたりする。

「なんだあの女!」

「リーダーの邪魔しやがって!」

離れて見ているヘータとサトルは突然現れたエマに驚く。

「あいつもアーカイブを持っていたのか。それももらおう」

エマに戸惑いつつもイザナはブラッドシューズのアーカイブを出し、ベルトにスキャンする。

『アーカイブ・ブラッドシューズ!』

イザナ、マークイスの下半身は赤に染まる。

「きゃあぁ! それも素敵!」

エマはそれを見て関心し、そちらに気を取られイザナに向かっていく。イザナは蹴り、エマは殴る。

ヘータとサトルはダイゴのほうを見る。

「リーダーにはああ言われたが、俺らも」

「おう! 金魚野郎はがら空きだぜ!」

ヘータとサトルもベルトとフロッピーディスクを出し、変身する。

「「変身!」」

ヘータはジキルに、サトルはハイドになる。

「げ! お前らもかよ!」

向かってくるヘータとサトルにダイゴは驚く。

――ドスッ! ガッ!!

サトルの蹴りとヘータの拳を同時に受け止める。

「おりゃぁ!!」

「怪我したくねえなら大人しく渡しな!」

サトルとヘータは蹴りと殴りをやめない。

「うげ! 元気過ぎだろ。とりあえずあの魔女からジュエルバードを取り返さないと! お前らどけ!」

ダイゴはリトルファイアーのアーカイブを出す。

『アーカイブ・リトルファイアー!』

ダイゴはそれをベルトに差し込むと上半身が黄色に変わり、ハープーンが炎の剣のようになる。

ダイゴは思いっきりハープーンを振り、ヘータとサトルを振り払う。

「ぐ!!」

「どわぁっ!!」

ヘータとサトルは火を浴びて勢いで地面に叩きつけられるように転ぶ。ダイゴはそのまま、イザナとエマのほうに走る。

「あ! やっぱもうひとつあったじゃん!」

エマはダイゴに気付き、それに釣られてダイゴに向かっていく。

「こっちを先にもらうわよ!」

エマはジュエルバードのアーカイブを取り、身を軽くするとダイゴのベルトに手を伸ばす。それはダイゴもだった。

「返せ!」

「え?」

エマの取り出したジュエルバードをダイゴは取る。

「おっし!」

「ああちょっと!」

ダイゴは素早くエマから離れる。

「何をしているんだアイツらは?」

一連を見たイザナは何となく呆れる。

「返しなさいよ!」

「お前が先に奪ったんだろ!」

ダイゴがエマから離れようとすると、エマは弓で彼を撃つ。ダイゴはそれを避ける。しかし、そこに入ってきたのが一人。

――ドスンッ!

「ぐはあ!」

ダイゴは頭を横から強く殴られる。マスクで覆われているが、それが無ければ気絶するくらいに強い。それで動きが鈍る。殴ったのはヘータだった。

「さっきはやってくれたなぁ? 金魚の兄ちゃん」

隙を見てヘータは素早くダイゴの持つジュエルバードのアーカイブを取る。

「オイコラ!」

ダイゴはそれを見てすぐに動く。

「わりぃな、これがないと俺達が困るんでな」

ヘータはダイゴから逃げる。

「! お前ら、一旦引くぞ!」

「はい!」

「うす!」

イザナはヘータとサトルに言い、二人は従う。三人はそれぞれのバイクに乗り込み逃走する。

「ああ! 行っちまう!」

ダイゴが叫ぶ横でエマは、

「待ちなさーーーいっ!!!」

変身したまま走って追いかける。

「……なんだあいつら」

ダイゴは嵐のようなリヴートスターズの三人とエマに圧倒されるのだった。

 

 

 ※

 

 

 「ああっ~、もう一個のアーカイブ取れなかったぁっー!」

リヴートスターズの三人は変身を解除し、逃げた先のガレージでサトルは叫ぶ。

「ヘータ、大義だったな」

「どうもっす」

イザナはヘータからジュエルバードを受け取る。

「ヘータばっかり褒められてずりぃ!」

「お前役に立ってねえだろ、当たり前だ」

「サトルも大義だった」

「あざっす!」

「リーダー、甘やかさないでください」

そう三人は反省会をしていると、バリンッ! と窓から音がした。

「え?」

三人は窓を見ていると、それは大きく割れていた、いや今も何かで割られている最中だった。

「ああっ! なんか割れてる!?」

「誰だ!?」

サトルとヘータは窓に近づく。すると、

「あ」

「だぁっーーー!? さっきのぉっ!?」

ハンマーで窓を割ってガレージに侵入しようとしたのは変身を解除したエマ・タカハシだった。彼女の姿を見てサトルは叫ぶ。

 

 ※

 

 あっという間にエマは捕まり、縄で縛られ椅子に括り付けられ拘束された。

「えーん! ジュエルバードと赤いの持って帰りたかったのにぃ~」

エマはうなる。

「だからって窓割ってくる奴があるか」

イザナ達三人はエマを睨む。

「アーカイブのためならなんだってやるわよ! この賭博には命もプライドも賭けられるわ」

エマも睨み返す。

「文字通りの恥知らずみたいだな」

イザナは呆れる。エマはヘータとサトルのほうを見る。

「その子達あんたに従っているみたいね。まるで道具みたい」

エマは挑発をする。その瞬間、

――パンッッ!!

イザナはエマを睨み、左頬を強く叩いた。その瞳には怒りがあった。

「!?」

サトルとヘータはそれに驚く。

「リーダー何してんだよっ!? アンタが怒ることじゃないでしょ!」

「道具だと思われるような事してるのは俺らですよ」

サトルとヘータはイザナを止める。

「……僕がそれを嫌って言ったら?」

イザナは手を降ろす。今度はヘータとサトルがエマを睨む。

「おい、博打の姉ちゃん。くだらねえ挑発は俺らには効かねえぞ」

「あんま調子こいてんじゃねえよ!」

二人はエマが「道具」と言ったのは挑発だとわかっていた。

「あはは、容赦ないなー。やっぱ一人がきついわね。でも一個だけでもアーカイブはもらうわ」

「!」

エマはスルリ、と縄を抜けるように解き椅子から立ち上がる。そして素早くイザナのジャケットの内側ポケットに手を伸ばすが、サトルが背後から腕を抑える。

「何さらっと取ろうとしてんだ! てかなんでそこなの分かったんだよ!」

「お宝の場所はすぐわかっちゃうのよ!」

イザナはエマの額に銃剣の銃口を向ける。

「おっと」

「あまりふざけた真似はしないでくれ。今すぐ出ていけ」

「……っ」

エマは動きを止める。サトルはそれを見て手を放す。エマは黙ったまま、扉を開けて出ていく。

「べーっだ! 二度と来るな!」

「なんだったんだ? あの女」

エマが出たのを確認したサトルは舌を出し、ヘータは呆れる。

「……」

イザナはジャケットの内側ポケットの二つのアーカイブを確認がてら取り出して見る。

 

 ※

 

 「やっぱ人手はいるみたいね! すぐにでも『あいつ』に変身させないと!」

エマはバイクで走りながら叫ぶのだった。

 

 

 ※

 

 「……」

ダイゴは仕事に戻って、運河でゴンドラを漕いでいた。

イザナの言っていた『懐かしい』がどこか引っ掛かっていた。

イザナの願いとその懐かしさは関係があるのか、ダイゴにはわからかった。

 

続く

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