仮面ライダーアテランテ   作:湊戸アサギリ

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更新遅くなりましたが、最後まで書きたいです


Act.17 手がかり

 「――!」

海上のネオマリーナシティ。イザナの耳に音色が届いた。それは間違いなくダイゴの歌声である。

「リーダー?」

その反応にヘータは気付く。

「……歌が聞こえないか?」

「聞こえないっすけど」

イザナが聞こえた歌声にヘータとサトルは気付かなかった。

 

 ※

 

 

 野獣、レオン・アンロッカーとなった矢沢はゴンドラの上でダイゴを睨みつける。

「お前、アンロッカーか?」

「ああ、君を探していた」

「俺を? なんのつもりだ?」

レオン・アンロッカーの言い分をダイゴは理解できないまま、狭いゴンドラの中で距離を取る。

「悪いがぼくは、君をつれて帰らないといけなくてな。一緒に来てもらおう」

「ギガメガ怪しいな。それに客の家に行くのはウチじゃNGだぜ!」

身の危険を覚えたダイゴがベルトを出す。

「変身!」

ダイゴもアテランテに変身する。

「やはりそうなるな!」

レオン・アンロッカーはダイゴに走り込み、噛みつこうとする。

「どわ!」

ダイゴは避ける。そして海に飛び込み、ゴンドラから泳いで離れる。レオン・アンロッカーはどう見ても獅子。海には入れないだろうと見たが、それは違った。

「どこへ行くんだ?」

「!?」

レオン・アンロッカーは追ってきた。泳いできたのではなく、文字通り水面を走っている。

「な、なんだそりゃ!?」

「驚いたか? 海で自由なのは君だけじゃないんだぞ」

レオン・アンロッカーは泳ぎ離れようとするダイゴを追いかける。

「なんだよこいつ!」

ダイゴは水中に潜る。レオン・アンロッカーもそれを追って水中に潜る。

「! 待ちな! 獅子からは誰にも逃れられない!」

「しつけぇ!」

ダイゴは潜ってきたレオン・アンロッカーと対峙しハープーンで応戦する。レオン・アンロッカーは両手の爪を受け止める。

「お前は誰だよ! まさかモンスターキーをばらまいてるのはお前か!?」

「ばらまいたのは僕じゃない。僕は、ただ君を連れてこいと言われただけだ」

「だからなんでだよ!」

ぼやかすような発言をするレオン・アンロッカーにダイゴは怒る。

「……『君』は知らなくていいから教えない」

レオン・アンロッカーの声は静かにそう言い、ダイゴに向かって爪を向ける。

「!?」

バシィン!!

レオン・アンロッカーはダイゴを引っ搔いた。

「どわ!」

ダイゴはダメージを追う。火の能力であるリトル・ファイアーのアーカイブは水中では使えない。やはり一度逃げるしかないと見る。ダイゴはより深くに潜る。

「待て!」

レオン・アンロッカーもそれを追い泳ぐ。しかし、

「ぐはぁ! ぶ!」

レオン・アンロッカーはそれ以上潜れなかった。モンスタキーで変化しても長く深く潜ることは苦手だ。レオン・アンロッカーが水を飲んでしまっているうちにダイゴを見失う。

「ぷは!」

レオン・アンロッカーは水面に顔を出す。

「まあ声を確認出来たしちょっと遅くなってもいいかな」

 

 ※

 

 「かはっ!!」

ダイゴはアクアリウム内の船場に出る。レオン・アンロッカーがいない事を確認すると変身を解除する。

「ギガメガ危険は客だったぜ。俺を狙っているみたいだけどなんでだぁ?」

レオン・アンロッカー、矢沢が何故自分を狙ったのかを言わなかった。

 

 

 ※

 

 「ダイゴ・レガシーの事を見てきたよ」

矢沢は自分のスマートフォンである人物に連絡する。

『……何勝手に動いているんですか。アーカイブもひとつしか無いのに。今の貴方の仕事はアーカイブを集める事ですよ?』

電話の相手に矢沢は呆れられる。

「アーカイブ使うのにアイツは必要だろう? なら早めに僕達の元に置いておいたほうが」

『金魚は金魚鉢から出られませんので、その必要はありません』

電話の相手は矢沢の勝手な行動に呆れながらそう言った。

 

 ※

 

 「矢沢孝元、要注意と」

ダイゴは頼子と合流し、矢沢の事を話す。頼子はそれをスマートフォンに記録する。

「あんたが仮面ライダーなのを知ってて襲ったみたいだね」

「ギガメガびっくりしたぜ」

「あいよ。上層部には一応報告しとくわ」

頼子とそう言っていると、バイクの音が聴こえた。バイクはダイゴと頼子のほうに向かい、止まる。そのバイクに乗っていたのはイザナだった。

「ダイゴか? 奇遇だな」

「イザナ!」

意外な場所で出会った事に二人は驚く。

「お前なんでここにいるんだよ」

「それは僕の台詞だ。それより、こういう男を見なかったか?」

イザナはバイクに座ったままスマートフォンを見せる。その写真には見覚えのある顔が映っていた。

「! 矢沢!?」

先ほどまで戦った相手、矢沢孝元だった。

「知っているのか?」

「今日の俺の客だったんだよ!」

「じゃあ今はどこにいる?」

「さっき別れたから知らねえ」

ダイゴは嘘は言っていない。

「なんでソイツの事探しているんだよ」

「コイツが僕達の大事な人達の手がかり、アンデルセン・アーカイブのひとつを持っているんだ」

イザナはダイゴの問いに答える。ダイゴには自分達が大事な人達を探すために、アンデルセン・アーカイブが必要だとは説明していなかった事を思い出しやや詳しく語る。

「ええ?!」

ダイゴは驚く。先程の自分との闘いに使わなかっただけで持っていたのかと。一応アーカイブの回収は自分とミキヤの任務でもあるので関係無いわけでもない。それから……

「わかった! すぐに探してやるぜ! この辺の地理なら任せろ!」

「へ?」

ダイゴは意気込むのを見てイザナは驚く。

「なんで君が張り切るんだ?」

「お前とあの二人の大事な人の手がかりだろ? 言ったろ、客の探し物を手伝うのも仕事だってよ!」

イザナの事がほっておけない。

「やっぱり手厚いな……」

「レガシーらしいわねぇ」

イザナも頼子もダイゴの勢いに圧倒されるのであった。

 

 

続く

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