仮面ライダーアテランテ   作:湊戸アサギリ

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一話の文字数をもう少し減らしたいです
ようやく書きたいシーンが書けるようになりました。もっとやるぞ(何を?)


Act.22 人魚の音色

 大型のクラーケンが毒を噴いていたのはエマも遠くから見ていた。しかしエマはそれが毒だとは知らない。

「さっきまでいたクラーケン、仮面ライダーの誰かが倒したのかしら? すごい爆発だったわ」

エマはバイクでダイゴ達のほうへ向かう。

 

 

 ※

 

 

 「……」

ダイゴは悩んでいた。街の人々は毒で苦しみ、今にも死ぬのでは? と思ってしまう。クラーケンはイザナ達に倒され被害の拡大は阻止出来たが問題は既に毒を被った者達だ。救急の部隊が向かっているがまだ到着しない。それまで自分に何が出来るのかを……。この状況を破れる可能性が彼にはひとつだけあった。

――みんな苦しんでる。あの毒って間違いなくギガメガやばいヤツだ。……上手くいくかわからねえけど、今はこれしかない。

――毒で苦しむみんなを助けてぇんだ!!

仮面の下で、ダイゴは大きく口を開け歌い始めた。

文字の無い歌声が周囲を包み響く。電子音と海の動物の鳴き声が混ざったような歌声が確かにあった。

 

 ※

 

 「!」

ダイゴの歌声はイザナ達がいるビルの屋上にも聴こえていた。

「おい、これダイゴじゃないか?」

「え? この動物の声みてぇなのが?」

「鳴いているのか?」

サトルもヘータも困惑し、三人はダイゴの元へ向かいバイクで移動しだす。

 

 ※

 

 「ああ……ん?」

「あ、あれ?」

「なんだか急に楽になったような……」

ダイゴの歌を聴いた街の人々は苦しんでいたのが徐々に楽になっていった。身体から毒がゆっくりではあるが無くなっていくようだった。クラーケンが毒を巻いた範囲にいた人々は皆、身体が楽になり起き上がる。

「……やったか? おっし!」

それらを確認したダイゴは安堵する。

ダイゴの歌には力があった。その力は変身した時、彼が今望んだものを具現化する。

「救護隊です! 毒を浴びた人はすぐに検査します!」

医療従事者らが到着し、毒を浴びた人々を保護していく。

「今のが応急処置になったよな?」

ダイゴの元にイザナ達が走ってくる。

「ダイゴ!」

「イザナ!」

ダイゴは変身を解除し、イザナとヘータとサトルも解除する。

「さっきの歌は君か?」

「おう! 俺の歌で毒をぶっとばしたぜ」

「みたいだな……」

イザナは保護された人々を見る。

「俺変身して歌うと、こういうこと出来るんだよ。支部長にはあんまり使うなって言われてるけど」

「そうか」

イザナはダイゴをじっと見る。

「……ていうか君、僕達に君が仮面ライダーだと隠していただろ?」

「げ!」

イザナは睨む。ダイゴはイザナに自分がアテランテであることを隠していたが、それを流れでバレてしまった。

「だって! 俺も仕事で使うんだよ! アーカイブの回収は俺もやんなきゃなんだよ!」

ダイゴは弁解する。

「僕達にそれが必要なのは言っただろう? 君には迷惑かけないから今持ってる分を譲ってくれ」

イザナは多少のモヤモヤを持ちながらも冷静に頼む。

「人探しならアーカイブ無くても出来るだろ?」

ダイゴは何故人を探すのにアーカイブが必要かわからなかった。それが、イザナの逆鱗に触れた。

「僕の大事な……アミはアーカイブを使わなければ会えないんだ!」

イザナは静かながらも怒鳴り、睨む。

「!?」

ダイゴは意味がわからずにいた。イザナの後ろでヘータの顔は髪に隠れ、サトルは眉をひそめ沈む表情を見せる。

そこにある女が割り込んだ。

「あんた達ぃ!! アーカイブ渡しなさぁい!」

「!」

エスポワールに変身したままのエマだ。彼女はダイゴに叫びつつ、バイクで向かってきた。

「またかよ!」

エマに横槍を入れられダイゴは一度イザナ達から離れる。

 

続く

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