転生したらミュージアムの下っ端だった件(完) 作:藍沢カナリヤ
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「君にも強いメモリが必要だ」
『ナイトメア』の事件の翌日、霧彦は俺にそう提案してきた。例のモブ顔3人衆のことが気になっているようである。
対する俺はというと、
「あー、いんじゃね?」
不貞腐れていた。何故ならば、
「君は……雫ちゃんとの同棲を却下されたのがそんなに不服かい?」
そういうわけだった。
あの後、なぜか『イービル』が出てやがって、同棲は却下しやがった。理由も語らずである。あの痴女がッ!!
その上、アイナちゃんも、一人暮らしはお互いに物騒だし、雫ちゃんと最高セキュリティの別のマンションで一緒に暮らすと言い始めてしまった。
ちなみに、アイナちゃんにも『ドーパント』については説明済みで、『イービル』のことは雫ちゃんには伝えないように言ってある。
というわけで、俺は不貞腐れた。
「俺と雫ちゃんのイチャイチャラブラブ同棲生活はぁぁっ!!」
「ない」
「あぁぁぅううぁおぉおおおぅぅあぁぁぁっ!!!」
発狂。
……もうやだ、ご褒美をくれ。こっちだっていい大人なんだぞ!
いいじゃないか! そういう展開があったって!
「はぁぁぁ」
またため息を吐かれる。
「いい大人はそんな風にわがままを言わないものだ。端から見ると、君はただの利かん坊だよ」
「うるせぇぇぇ!!」
俺の心は荒んでいた。もうだめぽ。
ーーーー霧彦視点ーーーー
ーープルルルーー
不貞腐れた黒井くんが部屋を出ていってすぐ、私のスマホが着信を告げる。彼かと思い、画面を見ると……。
「……はい」
『園崎霧彦』
「はぁ……また、貴女か」
最近は本当にため息が多い。それを実感してしまう。
「何度もいうが、私は『仮面ライダー』にはならない」
『……体の調子はどうかしら』
「『ナスカ』を使っても調子がいい。お陰様でね」
事実、彼女にガイアドライバーを預けてから私の体調はよくなっている。恐らくドライバーに手を加えたのだろうな。
……それにしても、
「貴女の目的は一体……」
『風吹駅中央口の青色のロッカー。右から2列目の上から2番目。6番のロッカーに貴方と黒井秀平への贈り物が入っているわ』
「っ、なにを!?」
『『仮面ライダー』になる覚悟ができたらまた連絡しなさい』
「っ」
こちらの言葉を聞かずして、彼女は通話を切ってしまった。
黒井くん曰く、彼女が『仮面ライダー』のアイテムを作り、支援しているのだという。そんな彼女が私にも接触し、『仮面ライダー』になるように言ってきた。
ミュージアムを潰すのが目的だとは聞いてはいる。だが、それにしては……。
「……風吹駅、だったか」
私はエプロンを脱ぎ、出掛け支度を始めた。
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「………………」
『………………』
診察台の上で、俺は横になっていた。
あれ? なんかデジャヴ?
「いいですねぇ……貴方の体は……」
『………………』
ちなみに、今、俺が来ているのは井坂内科医院ではなく、園崎の屋敷だ。『インビジブル』の事件が発覚したことで、井坂は医院を追われている身だ。そこを園崎琉兵衛に匿われたとそんな流れのはず。
俺は出社しているときに女社長に呼び出しをくらい、ホイホイ着いてきたら井坂の触診を受けることになった。そんな経緯である。なので……。
「………………」
女社長の目がヤバい。殺されそう。ホント怖いよぉ……。
早く終われ、早く終われと念じていると、井坂が俺の体から手を離した。
よかった! ようやくこの地獄が終わる。
そんな俺の淡い期待は裏切られる。
「冴子くん。少々、席を外してもらえますか。彼と2人で話をしたい」
「ッ」
ーーガンッーー
『痛ぇっ!?』
なんか投げやがった。なにしやがる!?
「いやぁ、すみません。彼女、少々気が立っているようでして」
いや、それはお前が悪いだろ、とは言えなかったが。
だって、好きな相手が自分の目の前で、自分以外の身体を触って興奮してるんだからよ。しかも、俺、男だし。
そりゃ同じ立場、俺の目の前で雫ちゃんが他の奴の身体に触れて興奮してたら……。
『うっぷ……おろろろろろ……』
吐いたわ。
数分後、『マスカレイド』から人間に戻り、改めて井坂と向き合って座る。本当にここ、病院じゃないからお医者さんごっこの節が強くなってきたな。なんて馬鹿なことを考えていると……。
「こちらを」
ーーコトンッーー
井坂は1本のガイアメモリを机に置いた。
そこには『G』の文字。
「見せびらかしたい……って訳じゃないよな」
「えぇ、こちらは貴方に差し上げましょう。『ジャイアント』……巨人のメモリです」
「巨人?」
「えぇ。貴方が使用しているメモリは『マスカレイド』に『エコー』、それから『ライアー』……少々、火力に欠けます」
贈った『リバース』は興味深くありますが、火力はない。だから、これを渡しましょう、と。
「心配をしなくても毒素は強くありません。私が君に施した処置で十分相殺できる程度のものです」
「……なぜ、俺に渡す?」
「貴方はとてもいい体質をしている。私はガイアメモリを研究する者として、その果てを見てみたい」
「実験対象か。リリィ白銀と同じような」
「『マスカレイド』には興味がない。その分、彼女よりアフターフォローもいたしますよ」
「………………」
井坂の言葉を反芻し、俺はそのメモリを受け取った。
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「今度は男……井坂先生……」
「フフッ、冴子くん、彼も『インビジブル』の女性と同様に私の実験台ですよ」
「…………あれはただの下っ端。『マスカレイド』なんて」
「フフッ、メモリ自体は平凡だ。だが、彼の体質はとても興味を惹かれる」
「複数のメモリ使用、複数メモリを1種類のコネクターに挿していること、使用回数や頻度。それぞれのメモリの毒素を考えると……本来ならば、彼は死んでいるはずなんですから」
ーーーー霧彦視点ーーーー
私はシュラウドに言われた通り、風吹駅の中央口に来ていた。青いロッカーを探す。
「……これか」
右から2列目。上から2番目。確かにそこには6番の数字がふられており、鍵は……開いている。いや、私が来る直前に開けたのだろうな。
ともかく扉に手をかけて、開く。そこにはーー
「……ドライバー」
『W』と同じもの……いや、よく見れば、片側だけしかない。それに純正化されたガイアメモリ。
「『ナスカ』か……どうしても私を『仮面ライダー』にしたいらしいね」
その強引さに呆れながら、それを取る。
そして、同時に気づいた。6番ロッカーの中にはまだ何かがある。奥の方に指先に当たるもの。
「……これはっ」
銀色の装置。大きさは手の中に収まるほど。恐らくガイアメモリ関係なのだろうが、私も見たことがなかった。
それからもうひとつ。こちらも同じ銀色だが、形状が違う。これはガイアメモリだ。
シルバーランクのガイアメモリ。名称はーー
「『マスカレイド』……?」
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R18展開? ないよ?
黒井くんと雫ちゃんのごにょごにょ見たいですか?
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見たい! 書け!
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なくていいよ
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むしろ私が書こう(有能絵師or物書き)