転生したらミュージアムの下っ端だった件(完) 作:藍沢カナリヤ
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「こ、この女、なぜここにいるッ」
ーートントンーー
「は?」
『私もいるよ』
ーーバキッーー
狼狽える白服の肩を叩いたのは『ナスカ』ーーつまり、霧彦だった。彼も白服を殴り飛ばし、その場にばらまかれた中から1本のメモリを、こちらへ放り渡す。
『雫ちゃん!』
『っと……あー、これでいいのか?』
『ドクター』
「っ、あひゃんっ!?」
『イービル』はそれをキャッチして、1本を俺の首に差した。メモリは『ドクター』。瞬間、俺は自身に打ち込まれた毒素の中和方法を理解して、投薬を試みる。結果、
「っ、ぷはぁっ!? し、死ぬかと思ったぁぁ」
俺は無事、復活を遂げた。
「『イービル』、お前なんでここに……?」
『あ?』
「愛の力だね」
『~~ッ、おい! 勝手なこと言うんじゃねぇよ!』
変身を解いて、俺の問いに答える霧彦。
そうかぁ、愛の力かぁ。
ふふっ、ふふふふ……。
『てめぇもニヤニヤしてんじゃねぇ!』
ーーベシッーー
「いでっ」
『イービル』に頭を叩かれる。その後、説明される。
『一回、てめぇの体に入った時の影響で、あたしはてめぇの居場所がなんとなく分かんだ』
「ほぇぇ」
「黒井くん、君は…………いや、ここで私が出張るのは無しだろうね」
「?」
霧彦は何かを言いかけて止めた。視線の先にはーー
「秀平、さんっ」
『イービル』から戻った彼女ーー愛しの雫ちゃんの姿があった。
「~~~~っ」
「心配かけたな、雫ちゃん」
「秀平さんッ」
この場で思いっきり抱き締めようとして、
「ふざけるなァァ!!」
耳障りな声で止まる。
あー、そういやあいつ、まだいたんだっけか。感動の再会で忘れてたぜ。
「この世界の主役は私なのです! 私こそがこの世界を統べる『転生者』ーー『王』!!」
「王、王ってうるせぇなぁ……野望をもつのは勝手だがよ、人様に迷惑かけるんじゃねぇ」
「私よりもずっと弱い、素質だけの男が私に指図するなァァ!」
ダメだ、こりゃあ。こいつには話が通じない。『王』とやらになることに取り憑かれている。
皮肉なもんだ。メモリを支配しようとして、結局はどちらが支配されてるんだろうな。
「……霧彦、雫ちゃん、『イービル』」
「こいつは俺がやる、とでも言うつもりかい?」
「そんなのダメ、です!」
「そもそも君は既にあの彼に一度やられたんだろう」
「こ、これ以上、危ないことしないでくださいっ」
「ったく、格好つけさせてくれよ」
畳み掛けられるような2人の言に、俺は頭をかいた。どうやらこの様子だと『転生者』同士の決着、サシでの勝負はできないようである。なら、
「力、貸してくれるか?」
「勿論さ」
「もちろん、ですっ」
『ナスカ』
『イービル』
心強い。本当にな。
『マスカレイド』
状況は変わった。俺は1人じゃない。
俺と雫ちゃんは首にメモリを、霧彦はガイアドライバーにメモリを差して、三者三様の変身を遂げる。
『黒井くん、その姿……例の『マスカレイド』かい?』
霧彦の言葉に頷き、性能が格段に上がっていることを伝える。まぁ、勿論ゴールドランクの『ナスカ』と比べたら数段下だろうがな。それでも、今までのような能力らしい能力もない雑魚メモリじゃないのは事実だ。
「3人になったところで! こちらの優位に変わりはありませんッ! 依然として、こちらは26本のメモリがあるのですから!」
『……だそうだが、黒井くん、勝算か作戦はあるのかい?』
『あ? 突っ込んで3人で叩きゃいいだろうが!』
『……はぁぁ』
『イービル』の発言に頭を抱える『ナスカ』。思慮が浅いと言い続けられてきた俺だが、今回ばかりは霧彦の意見に同感だ。奴は小物だが、そのメモリの数だけは脅威。無策で勝てる相手ではないだろう。さっきは奴が動揺したから、霧彦が殴れただけだ。
だからこそ、
『勝算はある。あいつの目の前にさえ行ければな』
『『…………』』
サシでの勝負って訳じゃない。それを2人に目で訴える。信じてくれ、と。
『信じます』
『え?』
『……だとよ』
『イービル』が代弁したのは、彼女の言葉。
霧彦は諦めたようにため息を吐いた。言っても無駄なんだろうと。そんな信頼と諦観に、俺は笑って頷いた。
『任せろ』
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最終決戦、佳境!
アンケートあります。
特報! 本編完結後に、劇場版&Vシネ……?
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見たい!
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ネット版を頼む
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R指定の話、忘れてないからな?
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全部書けばいいじゃん?
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本編のみでいい。それで満足だ。