転生したらミュージアムの下っ端だった件(完) 作:藍沢カナリヤ
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「俺のドキドキチート生活は……?」
「そんなものはない。メモリがそう判断したんだろうね」
自宅でトイレに籠りながら叫ぶ俺の言葉を、キッチンで料理を作る霧彦は一蹴した。
「イヤだぁぁぁ、チートしたいぃぃぃ」
あの戦いの後に、銀色の『マスカレイド』は俺の身体から勝手に排出され、壊れた。その時に取り込んだ24本のメモリも全て壊れた。霧彦がシュラウドに聞いた話だと、どうやらメモリのキャパオーバー。つまり、
「調子に乗って、『ゾーン』で24本も取り込んだ結果……自業自得だ」
「……うぅぅ、あれはよぉ……なんかノリでああなるじゃんよぉ……」
その上、井坂の処置でなくなっていた、体調を崩す体質も元に戻ってしまっていた。悲しい、悲しい。
「それにしても、財団Xの彼を殺さないとは……」
ポツリと呟く霧彦。
霧彦の言うように、俺は結局、あの白服を殺さなかった。恨み辛みは色々あったが、そんな色々を汲んだ上で殺さず、捕らえて風都署に引き渡したのだった。
「お義父さんの仇、とはいえ、雫ちゃんの目の前で人を殺すのは忍びないからな」
「……君は、本当に甘い」
「分かってるよ、そんなに責めるな」
「フッ、責めてなどいないさ。私はそんな君が嫌いじゃない」
「へいへい、ありがとよ」
軽口を言い合う俺達。そして、急に襲い来る腹痛。
「霧彦ぉ……白湯を用意しといてくれ……」
「承知した」
「あざ……」
丸二日、この調子である。もういい加減にしてほしい。助けて。
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「死ぬかと思ったぜ……」
「ふふっ、大変でした」
隣を歩く雫ちゃんは、俺の話を聞いて笑った。本当は腹痛に頭痛、全身の蕁麻疹、挙げ句の果てには、眩暈やら嘔吐やらと、笑い事ではまったくなかったんだが……まぁ、雫ちゃんが笑ってくれるならいいか。
「あ、ご、ごめんなさい。秀平さんは大変だったのに……」
「いいさ。こうしてまた2人でデートできるようになったんだからな」
「え、へへ」
照れ笑いを浮かべる雫ちゃん。可愛い。幸せ。
『おい、調子に乗るなよ』
「あ?」
ほんわか幸せ空間に水を差すのは『イービル』。某仮面ライダーから貰ったというフロッグポットにメモリを差した状態で、俺に告げてくる。
『今のてめぇは雫を守れないんだ。あたし同伴じゃないとデートひとつもできないポンコツなーー』
「『イービル』さん?」
『なんだよ、雫』
「言い過ぎです」
『……事実じゃねぇかよ』
「……ね?」
『うっ……分かったよ……』
『イービル』を制御する雫ちゃんを見てると、なんだか少し怖くもある。この娘、実は中々に鬼嫁の才能があるのでは、と。
「秀平さん、ど、どうかしましたか……?」
「え、あ、その、だなぁ」
「そんなに見られたら、恥ずかしいです……///」
……ま、可愛いからいいか! 俺の恋人はこんなにも可愛い。幸せ。
今日はどこに連れていこうかな。
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さてはて、『転生したらミュージアムの下っ端だった件』だが、『下っ端』はこの世界で居場所を見つけた。
大切な友人と愛すべき者に出会い、『下っ端』の人生は続いていく。
『下っ端』の新たな人生に幸あれ。
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以上で『転生したらミュージアムの下っ端だった件』完結になります。
長い間、応援・愛読ありがとうございました。
本編は終了しましたが、この後にVシネや劇場版、あと番外編も投稿予定です。まずはVシネ予告を投稿するようになるかと思います。
もう少しだけ『転生したらミュージアムの下っ端だった件』にお付き合いいただけたら幸いです。
では、また。
特報! 本編完結後に、劇場版&Vシネ……?
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見たい!
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ネット版を頼む
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R指定の話、忘れてないからな?
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全部書けばいいじゃん?
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本編のみでいい。それで満足だ。