レトロゲームプレイ日記 特別編 ドラゴンクエスト3 そして伝説へ・・・ ~ルイーダの酒場で待っていたのは3人の遊び人だった~   作:武藤勇城

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4週目 ナジミの塔には人が住んでいた!

 僕たちアリアハン道化団は、最初の戦闘で瀕死になっていたあの頃から、慎重に、確実に、順調にレベルアップを続けていた。

 じゃく、くいいん、はあと、3人がLV7になったところで、僕は決断した。

 

「僕たちも強くなりました。そろそろ先へ進みたいと思います」

「おぅ! リーダーのゆうきが、いつそう言い出すかと、ずっと待ってたぜ」

「ぁのぁのっ、準備をね・・・ぇっと・・・」

「分かってます。僕のホイミはありますが、MPには限りがありますし、念のため薬草を買っておきましょう。はあと、それで良いですか?」

「ぅん、そぅだね。ぁとね・・・ぅぅん、やっぱ、何でもなぃ」

「あまり無理はせず、自宅とナジミの塔の間を何度か往復しながら、少しずつ攻略していきましょう」

「おぅ!」

「分かったわ~」

 

 心配性のはあとは、まだ何か言いたげにモジモジしている。

 だけど、はあとが何か言うのを待っていては陽が暮れてしまう。

 アリアハンの道具屋で薬草を2つ買い、はあととくいいんに一つずつ手渡すと、町を出た。

 

 ナジミの塔へ向かうルートのうち、僕たちは南の洞窟を選択。

 何かあった時すぐ帰れるように、最初は洞窟の入り口付近でモンスターの強さを調べる。

 暫く歩き回って調査した結果、出現するモンスターは、大アリクイ、一角兎、大ガラス、スライムで、外のモンスターと全く変わらなかった。

 

 それより問題なのは、3人の遊び人が覚えた新スキルである。

 くいいんが戦闘中に、突然『にっこり ほほえんだ!』のだ。

 スライムの目の前に顔を突き出し、ニコ~ッと。

 もちろん、微笑んだってスライムには何の効果もない。

 くいいんは顔面に手痛い一撃を喰らっていた。

 一体、何をやっているのだ・・・?

 と思っていたら、それを見たじゃくが真似をして、大アリクイの目の前で微笑むし、はあとまで微笑みだした。

 僕が攻撃するように指示をしても、3人とも面白がって微笑んでばかりいる。

 3人のうち1人だけならまだしも、僕だけが戦って、3人とも遊んでいる時など、もうどうすればいいのか分からない。

 

「真面目に戦ってください!」

「でもよ~、スライムや一角兎と戦うのは飽ちまったぜ」

「そぅだょ? もっと楽しぃ事したぃかなぁ」

「なんか~拍子抜けしちゃった~」

「余裕を持って戦う、安全第一です。命は一つしかないんですから」

「おぅ、知らねえのか? 死んだら教会で生き返らせてくれんぜ」

「そうそう~、だから~安心していいのよ~」

「いえ、ターバン聖水です。決して気を緩めないように」

「それを言ぅならぁ、油断大敵だょ?」

「ギャハハ! はあとに突っ込まれちゃ終いだぜ、ゆうき」

「ぇー、ヒドぉぃ」

「ね~あれ見て~。何かしら~?」

 

 何を言っても、もう飽きた、遊びたい、楽しい事をしたいと、ワガママを言い始める3人。

 やはり遊び人はダメだ。

 早く捨てよう。

 僕は再び、心に誓った。

 

 洞窟の中のモンスターに警戒しながら、探索を続けていると、上へ続く階段の手前で、くいいんが宝箱を発見。

 なぜ、こんな所に、これ見よがしに置いてあるのだろうか?

 いかにも何かありそうな、怪しい宝箱である。

 

「これは罠でしょうね」

「おぅ、罠だな」

「そうね~、罠かも~」

「ぁのっ、ぁのね・・・」

「という事で、ゆうき、思い切って開けてくれや!」

「なんでですか!?」

「ギャハハ! 面白そうだからに決まってんだろ!」

「面白そうって・・・僕が罠にかかって死んだらどうするんです?」

「だから教会で生き返らせてやるって!」

「そうよ~、生き返ったら~パフパフ~サービスするから~」

「あのですね、回復魔法を使えるのは僕だけですよ? 3人でアリアハンまで帰れますか?」

「おぅ、何とかするって!」

「それにですね・・・フガッ」

「ゆうき~ほら~。パフパフ~、パフパフ~」

「ギャハハ! くいいん、お前、死ぬ前、生き返る前からサービスしてんじゃねえか!」

「いいのよ~、これは前払いだから~パフパフ~」

「ぁのっ、中にこんなのがぁったょ」

 

 くいいんの二つの膨らみが両頬を挟み込んで、僕が身動き出来なくなっている間に、待ちくたびれたはあとが宝箱を開けてしまっていた。

 凶悪な膨らみの間を命からがら脱出すると、はあとからアイテムを受け取る。

 中に入っていたのは旅人の服だった。

 

「何の変哲もない、旅人の服ですね」

「おぅ! だから言ったろ、早く開けろってよ!」

「その前に、これは罠だって言いませんでした?」

「さあ? 覚えてねえなあ」

「私も~知らな~い~」

「ゆうきが聞き間違えたんだろ?」

「いやいや、確かに言いましたよ。罠だって。それで、罠にかかって僕が死んだらどうするのかって話を・・・」

「こまけえ事はいいんだよ!」

「一応、これだけは言っておきます。僕は死んでも、生き返るつもりはないですからね」

「ふぇ!?」

「おぅ? どうしてだ?」

「だって、一度死んで蘇るって、それは最早アンデッドじゃないですか。ゾンビですよ、ゾンビ。下手すれば腐った死体ですよ」

「お、おう・・・」

「死んでぇ、腐る前なら平気だょ?」

「いや、腐った死体になるのは最悪の場合で、腐ってなくても動く死体です」

「ゆうき~、考え過ぎよ~。そんな事より~パフパフでもして落ち着きしょ~。ほら~パフパフ~」

「ぼぢづぎばっ! ブハッ、落ち着きませんから! むしろ窒息死します」

 

 僕はゾンビになるなんて、まっぴらだ。

 そんな事をしてまで生き永らえるなんて、それじゃ魔王軍に入るのと何が違うんだろう?

 だったら潔く死を選ぶ。

 だけどアリアハン道化団のメンバーに、それを理解して貰うのは難しそうだ。

 僕は説明を諦めて、とにかく教会で復活させるのはやめてくれ、と繰り返した。

 この話は、後で母親と祖父にに伝えておく必要があるだろう。

 それと同時に、パーティーの誰かが死んだ場合、または僕を残して全滅した場合は、絶対に復活させないぞ、と心に誓った。

 

 探索を続けると、むき出しの岩肌だった暗い洞窟から、陽の光が差し込む綺麗な石畳の床に変わった。

 ナジミの塔の内部に入ったらしい。

 下手に進まず、ここでまた少し周囲のモンスターを調査した。

 すると、今まで出会ったモンスターの他に、『フロッガー』という巨大なカエルの化け物と、『じんめんちょう』という巨大な蛾が出現すると判明した。

 フロッガーの方は、一角兎や大アリクイを、更に一回り強化したような相手で、そこまで苦戦せずに倒せた。

 人面蝶の方は、攻撃力も防御力も低いが、『マヌーサ』という呪文を使ってくるのが厄介だ。

 人面蝶だけ数匹出るのであれば、特に気にする必要はない。

 全員で殴り掛かれば、余裕を持って倒せる。

 ところが、フロッガーなど他のモンスターと一緒に出現する時があって、倒す前にマヌーサをかけられると面倒だ。

 マヌーサというのは、僕たちのパーティー全員が幻に包まれてしまう呪文だ。

 運よく抵抗できればいいが、幻術にかかると攻撃の狙いが定まらず、ミスばかりになる。

 そうでなくても、僕以外のパーティー全員が揃いも揃って、モンスターの前で微笑んでいる時があるわけで。

 僕が幻に包まれてミス、他全員が微笑む、という形で何も出来ずに敵の攻撃だけ受けてしまう、なんて事態も。

 お前ら・・・真面目にやれ!

 敵にとってのボーナスステージじゃないか。

 

 といった辺りで、HP・MPも危険水域になったので、一旦アリアハンの自宅に戻った。

 翌日は、レーべの村近くの入り口から、ナジミの塔1階部分を探索していくと、塔の内部にテーブルとイスが並んだ部屋を発見。

 見慣れぬオジサンがいるので、話し掛けると、旅人の宿屋だという。

 こんな危険な場所で?

 しかも値段は良心的!

 僅か8ゴールド!

 仕事熱心な人もいるものだと、みんな感心しきりであった。

 

「なあゆうき、家に戻るより、ここに泊まった方が効率よくね?」

「そぉだょ。8ゴールドだったら一回戦ぅだけで稼げるょ」

「そうよね~」

「いいえ、母親が毎日、家の前で僕の帰りを待っています。心配させないよう毎日帰ろうと、心に決めているので」

「おぅ! 母親を心配させないのが一番大事だぜ」

「ぁたしも帰った方が良ぃと思ってたょ」

「自宅が一番よね~。さあゆうき~ママの胸にいらっしゃい~、パフパフ~」

 

 掌くるっくる。

 明日にも手首が捻じ切れるのではないだろうか。

 

 そうこうする間に、パーティーのみんなはLVが8になった。

 目標額だった550ゴールドのお金も貯まったので、レーベの村で鎖鎌を購入。

 攻撃力が一気に跳ね上がり、戦闘がぐっと楽になった。

 ナジミの塔の探索も捗り、僕のLVも7に上昇、ここで『ルーラ』の呪文を覚えた!

 ルーラというのは、一度行った事がある町まで一瞬で移動できる呪文である。

 これほど便利な魔法は他にない。

 消費MPが8も必要なので、ルーラのためのMPを残そうと思うと、残りはホイミ2回分程度しかない。

 ただ、探索の途中で引き返す時、結局MPに余裕を持って帰らなければいけないわけで、ルーラ1回分だけあれば良いというのは計算しやすくて助かる。

 

 ナジミの塔を上層まで登ると、出現するモンスターも変わった。

 空を飛ぶモンスター『さそりばち』は、なかなか高い攻撃力を持っているし、尾にある大きな針で刺されると、稀にマヒして暫く動けなくなってしまうらしい。

 僕たちが塔を攻略する間、運良くマヒする事はなかったが、要注意だろう。

 

 そこまで強力なモンスターではないが、『バブルスライム』というモンスターは、『どく』攻撃をしてくる。

 バブルスライムの群れに襲われ、はあとが酷い毒を受けてフラフラになってしまった。

 僅かな距離を歩くだけで、じわじわHPが削られる。

 早く治療しなければならないが、僕たちのパーティーには僧侶がいない。

 

「はあと、大丈夫ですか?」

「ぅん・・・もぉダメかもぉ」

「ここまで来ましたが、一度アリアハンに戻りましょう」

「おぅ! こんな事なら、はあとの言う通り『どくけしそう』を買っておくべきだったな」

「そんな事~言ってたかしら~?」

「今それどころではありません。はあとの症状は一刻を争います」

 

 僕たちはナジミの塔、3階ほどの高さの窓から飛び降りると、覚えたての『ルーラ』でアリアハンへ。

 自宅でひと晩、ゆっくり休ませたが、はあとの症状は回復しなかった。

 毒の治療には、毒消し草を買って投与するか、教会で治療をお願いするしかない。

 金額的には大差ないが、僅かでも安い教会へ行き、『どくのちりょう』をお願いした。

 青黒く変色していた、はあとの傷跡は、みるみる回復し、すぐに体調も良くなった。

 ナジミの塔の攻略に、毒消し草は必須だろう。

 そう話し合って、道具屋で3つほど買い込み、じゃく、はあと、くいいんに一つずつ持たせた。

 

 それからも、傷付き疲れれば自宅へ戻り、毒消し草を使えば買い直し、ナジミの塔を少しずつ、牛歩で進んでいく。

 その間にみんなのレベルは9に上昇。

 塔の内部で発見した皮の帽子は、じゃくが装備。

 そして遂に僕たちはナジミの塔の最上階へと到達した。

 そこにいたのは、一人の老人である。

 こんな危険な場所で、僕たちを待っていたと言う。

 その老人から手渡された物。

 

 僕たちは重要アイテム、『とうぞくのカギ』を手に入れた!

 

 

 

なまえ :ゆうき

そうび :くさりがま、かわのよろい、かわのたて、かわのぼうし

呪文  :メラ、ホイミ、ニフラム、ルーラ

レベル :7

  21:ちから

  17:すばやさ

  21:たいりょく

  12:かしこさ

   8:うんのよさ

  42:さいだいHP

  17:さいだいMP

  45:こうげき力

  26:しゅび力

1141:EX

 

 

なまえ :じゃく

そうび :くさりがま、たびびとのふく、かわのぼうし

レベル :9

  11:ちから

  23:すばやさ

  19:たいりょく

  18:かしこさ

  89:うんのよさ

  30:さいだいHP

   0:さいだいMP

  35:こうげき力

  21:しゅび力

1141:EX

 

 

なまえ :くいいん

そうび :どうのつるぎ、たびびとのふく、かわのたて、ターバン

レベル :9

   8:ちから

  17:すばやさ

  22:たいりょく

  15:かしこさ

  94:うんのよさ

  45:さいだいHP

   0:さいだいMP

  20:こうげき力

  28:しゅび力

1141:EX

 

 

なまえ :はあと

そうび :どうのつるぎ、たびびとのふく、かわのたて、ターバン

レベル :9

   9:ちから

  19:すばやさ

  20:たいりょく

  17:かしこさ

  95:うんのよさ

  40:さいだいHP

   0:さいだいMP

  21:こうげき力

  29:しゅび力

1141:EX

 

 

所持金:67ゴールド

プレイ時間 (執筆時間を含む):360分

累計プレイ時間:1250分

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