レトロゲームプレイ日記 特別編 ドラゴンクエスト3 そして伝説へ・・・ ~ルイーダの酒場で待っていたのは3人の遊び人だった~ 作:武藤勇城
何度目だろう?
僕が、仲間が死ぬ夢。
あまりにもリアリティのある苦痛、恐怖、悲哀、絶望。
本当に夢なのか?
「みんなに相談があります」
「おぅ、どうした?」
「深刻な顔ね~、パフパフして落ち着く~?」
「実はですね、また嫌な夢を見まして」
「なんでえ、そんな事か! 気にすんな! 魔王っての倒すんだろ? 足踏みしてらんねえぜ!」
「まあ・・・そうですね。ただ嫌な予感がしますので、薬草をたっぷり買って行きましょう」
「ぁたしも、それがぃぃと思ぅょ?」
「橋の東は危険だと、僕の勘が告げています。今回は西を目指します」
「おぅ、ゆうきに任せる!」
持てるだけの薬草を買い込み、カザーブの村から西へと向かった。
山間を抜け、海岸沿いの平原へ。
急に強い敵が出て来るのではと慎重に進んでいくが、昼も蝙蝠男が出るようになった以外、変化はなかった。
軍隊蟹の群れに苦戦しつつ、橋を越え森を彷徨い、陽が暮れればルーラで自宅に戻る。
そんな探検を数日送ると、カザーブから丸一日歩いた森の中で巨大な建造物を発見。
恐る恐る中へと侵入する。
「ここが あくみょうたかい
シャンパーニのとう だぜ!
塔の1階で出会った怪しい男。
悪人面、盗賊風の格好。
自分で「悪名高い」なんて言っちゃうのか?
もう逮捕しちゃって良いのでは?
王様の元まで連行すれば、牢獄に拘禁しておいてくれそうだ。
しかし王命は、こんな小物退治ではない。
カンダタという盗賊の頭目を退治し、金の冠を奪い返すことだ。
例によって、出現モンスターの調査。
外にいるモンスターと、ほぼ変わらない。
彷徨う鎧、軍隊蟹、蝙蝠男、ギズモなどだ。
「見て、宝箱がぁるょっ」
「おぅ、こりゃ盗賊が溜め込んだ金塊だな!」
「あら~いっぱいあるわ~」
「くっくっく」
「げっへっへ」
「うふふ~」
「ぁのぁのっ。ぁたしたちぃ・・・」
「「「「 ・・・アリアハン盗賊団! 」」」」
有難く旅の資金として頂戴した。
王城の秘宝も、民家や商店の品々も、そして盗賊のお宝も、全て僕たちのもの!
僕は何一つ間違っちゃいない!
キリッ!
隅々まで探索しつつ、シャンパーニの塔を攻略していく。
薬草も買い込んだが、僕のMPが尽きたら余裕のあるうちに撤収。
数日かけて塔の上層を目指すと、3階からは遭遇するモンスターにも変化が。
今までの敵に加えて『おばけキノコ』『どくイモムシ』が出現。
お化けキノコはHPが低い。
何か特殊攻撃をしてきそうなので、真っ先に倒す。
毒イモムシは、その名の通りの毒攻撃をしてくる。
しかも単純な毒攻撃ではなく、全員に『どくのいき』を吐きかけ、一気に数人が毒に冒されてしまうのだ。
毒消し草には限りがあるので、何度も買いに戻る羽目になった。
「この とうには
とうぞくどもが
いるらしいぜ。
3階で出会った怪しい男。
いやいや、お前が「盗賊ども」だろ?
逮捕しちゃうぞっ!?
と思ったが、やはり小物を捕まえている場合ではないので放置。
更に上層に進むと、鍵の掛かった大きな部屋があった。
ガチャリ。
盗賊の鍵で堂々と正面から侵入。
中にはテーブルと椅子が並んでいて、数人の男が賭け事に熱中していた。
僕たちに気付くと、変な奴が来た、お頭に報せに行こうぜ、と逃げ出す。
はは~ん、さてはこいつらが指名手配犯だな!
じゃくと顔を見合わせ、大きく頷き合うと、後を追った。
階段を昇った先に、先刻の男たちと、一際大柄な男が待ち構えていた。
顔を覆う緑のマスク、上半身裸に海パン一丁の、怪しい風体をしている。
プロレスラーかっ!
椅子の横に置いてあった大斧、ハルバードだろうか。
小柄なはあとの身長体重ほどありそうなそれを片手で軽々と持ち上げ、ゆっくり立ち上がる。
左右に控える子分どもも身構えた。
ゆっくり間合いを詰める。
その時だ。
ガコッ!
僕たちの足元の床が、ぱっくりと口を開いた。
「うわあっ!」
「きゃぁっ」
「ハハハッ! 馬鹿め! さあ今のうちにズラかるぜ」
「いったあ~い~」
「くそっ! おぅ、ゆうき、どうすんだ?」
「急いで追います!」
僕たちが落ちたのは、子分どもが賭け事に興じていた下の階。
手元の操作で開く仕掛けだったようだ。
もし巨大な針や酸が仕掛けられていたら、命はなかった。
そんな想像力を働かせる余裕もなく、すぐさま上の階に戻ったが、既にもぬけの殻。
「おぅ、ゆうき。見ろよ!」
「ここから~逃げたみたい~」
「ぁのっ、宝箱がぁるょ?」
「何にも入っちゃいねえ、奴ら宝を持って逃げたんだ! 追うか?」
「当然! はいどーん」
「ふぇ!?」
尻込みする、はあとを突き落とす。
はあとの覚悟が固まるのを待っていては見失う。
窓の下から抗議の声を上げる、はあとに続いて、僕たちも飛び降りた。
微かにカンダタ一行が逃げる足音。
そう遠くはない!
部屋の外壁を時計回りに半周した先で、賊どもの背中を発見した。
「カンダタだな!?」
「くそっ、しつけえ奴らだ! そうよ、泣く子も黙る大盗賊のカンダタ様とは俺のことだ!」
「大人しくしろ! 命までは取らない」
「うるせえ! 野郎ども、やっちまえ!」
「来ます! 先に子分どもから片付けていきますよ!」
「おぅっ!」
「任せて~」
カンダタの振り回す大斧は強力で、守備力の高い僕でも一撃で20近くHPを削られる。
それだけじゃない。
カンダタには劣るものの、子分どもの攻撃も強烈だ。
子分2人の攻撃でじゃくが瀕死に、はあとも深手を負う。
集中攻撃で子分一人を倒したが、このままではマズい。
じゃくとはあとには、各々持っている薬草を使うよう指示、僕もホイミで回復。
くいいん一人の攻撃では効果は薄い。
逆にカンダタの強烈な一撃ではあとも瀕死になり、子分2人の攻撃で僕自身も深手を負った。
回復が間に合わない!
はあとが薬草を口いっぱいに頬張ると、そこへカンダタのハルバードが唸りを上げて襲った。
巨大な刃先が横っ腹を切り裂き、まるでスローモーションのように、はあとの上半身だけが地面にボトリと落ちた・・・
・・・ああ、まただ。
また悪夢を見てしまった。
びっしょり汗をかいた背中が冷たい。
体の芯から震えが来る。
これは夢だ、悪い夢を見ただけだ!
そう自分に言い聞かせても、体が勝手に震え出して止まらない。
「おぅ、ゆうき。起きてたか!」
「じゃく・・・」
「そんな蚊の鳴くような小声で、どうした? 顔も真っ青だぜ」
「相談があるんですが」
「おう? 何でも言ってみな!」
「カンダタ退治・・・諦めませんか?」
「は?」
「冒険を続けるのも、もう辞めましょう。これ以上旅を続けては、命がいくつあっても足りません。そんな気がするんです」
「おいおい、どうしちまったんだ? しっかりしろ!」
絶対に勝てない相手に挑まなければならない恐怖。
それは底の見えない穴に自ら飛び込まなければいけない状況に似ていた。
気弱になった僕が心情を吐露すると、じゃくは困った顔で頭を掻く。
大きな声で僕を叱咤激励した後で、今日一日はゆっくり休もうと提案してくれた。
食事も摂らず、布団に包まったままウトウト。
長旅の疲れと精神的疲労から、最初はよく眠れたが、寝過ぎて頭痛がしてきた。
布団の中で丸くなったまま、ぼーっと考え事をする。
(カンダタには全く勝てる気がしない)
(少しぐらいレベルを上げても無駄だ)
(自分だけルーラで帰ってしまおうか)
(ルイーダの酒場で別の仲間を探すか)
(あの役立たず三人衆を切り捨てれば)
(だけど・・・)
(じゃくはいつでも話を聞いてくれる)
(くいいんは母のように包んでくれる)
(はあとの捨てられた子猫のような瞳)
(とても三人を裏切る気にはなれない)
(いっそ一人でどこかへ逃げ出そうか)
(まだ見ぬ東の果てを目指してみるか)
(東の橋の向こうには何があるだろう)
(何か良い武器があるかも知れないぞ)
(武器があれば・・・装備さえ整えば)
一日ゆっくり休み、心と体をリフレッシュ。
突破口になり得るアイデアも浮かんだ。
橋の東へと向かってみようと、僕の考えを告げると、思ったよりすんなり賛同してくれた。
「元から、俺は旅をしたかっただけだからよ。どこまでだって、ゆうきに付いて行くぜ!」
橋の東側では、ギズモ、バリィドッグ、あばれザル、キャットフライといったモンスターが出現。
だけど僕の目的は経験値ではない。
この先にあるかも知れない町や村、そこに売っているかも知れない装備品だ。
簡単に倒せそうな相手とだけ戦い、そうでなければ全力で逃走。
丸一日歩いた先で、アッサラームの町を発見した。
町に入ると、じゃくは目を輝かせて色々見て回ろう、ゆっくりしようと提案してきた。
だけど僕の目的はただ一つ。
新しい装備品だけだ。
武器屋を覗き、値段に見合わない品ばかりなのを確認すると、大きく落胆。
こんなんじゃ、とてもカンダタとは戦えない気がする。
じゃくは、せめて一泊しようとせがんだが、無視して先を急いだ。
西側には広大な砂漠が広がっていた。
今まで見た事もない、『かえんムカデ』『じごくのハサミ』といったモンスターと遭遇。
今までの敵より遥かに格が上だ。
逃げようとしても、なかなか逃がしてくれない。
火炎百足が吐く炎は、パーティー全員がメラ程度のダメージを受ける。
複数の火炎百足に囲まれ、逃げようとする間に、じゃくが炎に包まれ、動かなくなった・・・
・・・また、悪夢を見た。
じゃくが死ぬ夢。
だけど・・・カンダタと対峙した時の絶望感に比べれば、全然希望が見えた。
僕の判断は間違ってはいない!
アッサラームから西の砂漠を進む。
やはり夢に見た通りだ。
ピラミッドの中でミイラに襲われ、逃げる間に仲間が倒れる・・・
・・・また悪夢を見た。
しかし希望を求め、砂漠の探索へ向かう。
そうして遂に、僕たちは砂漠のオアシス、イシスの城へと到達した!
武器防具屋を覗くと、僕が待ち望んでいた品々が並んでいた!
高い防御力を誇る『はがねのよろい』は僕自身が装備。
はあとには『みかわしのふく』を。
2本の『てつのオノ』を、じゃくとくいいんに1本ずつ手渡し、じゃくの装備していた鉄の槍は、はあとへ。
これで資金は底をついたが、ステータスは全員大きく上昇した!
これで僕は・・・まだ戦える!
アッサラームに戻って周囲のモンスターと戦ってみると、今までよりずっと容易に倒せた。
これまでの苦戦が嘘のようである。
暫く経験を積み、僕がLV13、みんながLV15になったところで、はあとの鉄の斧も購入。
準備万端!
満を持してカンダタに挑む。
やはり夢に見た通りだ。
カンダタに到るまでの道程、子分どもの動き。
見た光景、聞いた言葉、全て夢のまま。
唯一の違いは、カンダタと子分が、夢で見たよりずっと弱かったこと。
回復役は僕、みんなが攻撃役になり、鉄の斧を振るって子分どもを順調に倒していく。
最後に残ったカンダタに致命的な一撃を与えると、奴は地面に這いつくばって謝ってきた。
カンダタ「まいった!
きんのかんむりを かえすから
ゆるしてくれよ! な! な!
はい
→いいえ
カンダタ「そんなこと いわずにさ
ゆるしてくれよ! な! な!
→はい
いいえ
カンダタ「ありがてえ
あんたのことは わすれねえよ
カンダタ一味が残していった宝箱。
ゆうきは『きんのかんむり』を手に入れた!
なまえ :ゆうき
そうび :はがねのつるぎ はがねのよろい てつのたて きんのかんむり
呪文 :メラ ホイミ ニフラム アストロン ギラ ルーラ
レベル :13
38:ちから
28:すばやさ
46:たいりょく
18:かしこさ
15:うんのよさ
90:さいだいHP
24:さいだいMP
71:こうげき力
64:しゅび力
9958:EX
なまえ :じゃく
そうび :てつのオノ けいこぎ かわのたて ターバン
レベル :15
17:ちから
29:すばやさ
39:たいりょく
22:かしこさ
129:うんのよさ
73:さいだいHP
0:さいだいMP
57:こうげき力
36:しゅび力
9958:EX
なまえ :くいいん
そうび :てつのオノ けいこぎ かわのたて ターバン
レベル :15
14:ちから
23:すばやさ
39:たいりょく
21:かしこさ
137:うんのよさ
79:さいだいHP
0:さいだいMP
54:こうげき力
33:しゅび力
9958:EX
なまえ :はあと
そうび :てつのオノ けみかわしのふく かわのたて ターバン
レベル :15
14:ちから
25:すばやさ
40:たいりょく
21:かしこさ
132:うんのよさ
82:さいだいHP
0:さいだいMP
54:こうげき力
44:しゅび力
9958:EX
所持金:1193ゴールド
死亡回数:ゆうき1回 はあと4回 じゃく1回
プレイ時間 (執筆時間を含む):約470分
累計プレイ時間:約3320分
なかがき (次回の更新時期について)
この前、7週目の「なかがき」でも書きましたが、これからサッカーワールドカップ期間になりますので、なかなかゲームプレイ&執筆時間が取れなくなると思います。次話更新は、少し間が空くかも知れません。というか、多分間が空きます。
次回の更新予定は不明です。ワールドカップは来月19日まで、約一ヶ月間続きますので、更新もその間お休みになるものとお考え下さい。来月12月の25日には、確実に更新します。
中盤の難関・カンダタを倒し、LVも目標の20付近まで来ていますので、あと5話前後で完結まで行くかと思うのですが、年内の完結はほぼ絶望的な状況です。もし楽しみにして頂いている方がいれば、お待たせして申し訳ありません。今しばらく、お時間を頂戴いたします
m(_ _)m