ロックマンX SOLID SNAKE   作:赤バンブル

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メタルギア関連がほとんどビッグボス中心だから書いてみた作品。



伝説の英雄の最期

2016年。

 

薄い意識の中、俺は目を空ける。目の先には天井があり、横に目をやると眼鏡を外さずに机でうつ伏せになって寝ているオタコンの姿が見えた。そう言えば俺の足跡を記録に残すためとか言われて話しているうちに眠ってしまったんだったな。

 

あの最後の戦い(ガンズ・オブ・ザ・パトリオット)から俺はあの男(BIGBOSS)の遺言通り残りの余命を戦いではなく、オタコンと共に世界の進む道を見届ける事に費やした。当初の診断結果では余命があと一年と言われていたが今年で2年目を迎えようとしている。健康に気を使ってタバコをやめたおかげかもしれない。

 

「・・・んん・・・はっ、スネーク。僕、寝てたかい?」

 

スースーと寝息を立てていたオタコンは、俺が動きたことに気づいて慌てて起きる。数日前に倒れてから俺はベッドで寝たきりになっていた。鬱陶しいと思うが一時人工呼吸器を付けなければ息ができないかと思った。

 

「あぁ。ここ最近、俺のことを見っぱなしだったからな。」

 

「はははっ、僕もそういう歳なのかな。」

 

思えばシャドー・モセスの時から11年の付き合いだからな。

 

彼は、俺の容態を確認すると呼吸器を外す。

 

「昨日辺りから落ち着いてきたから呼吸器はもう大丈夫だね。スネーク、お腹空いてないかい?数日連続の流動食は流石に嫌だろう。」

 

「いや、大丈夫だ。オタコン、俺はまだ歩けるか?できれば今すぐにでも外の新鮮な空気を吸いたい。」

 

「そうだね・・・体調が回復したとはいえ、自力で歩くのは難しいな。補助機を使えば近くの公園くらいなら何とか往復できるけど。」

 

「杖じゃダメなのか?」

 

「スネーク、今の君の体は90代後半くらいの状態になっているんだ。転んだりなんかしたら複雑骨折どころか打ちどころが悪かったら本当に寝たきりになってしまうよ。」

 

「そうか、仕方ない。その補助機を持ってきてくれ。」

 

俺は、渋々補助機を使ってオタコンと共に久しぶりに外に出て近所の公園へと向かう。少し前までは自分で歩いて行けたのだが今では彼の手を借りなければ歩くのも一苦労になった。

 

「スネーク、別に休みながらでいいんだよ。」

 

「大丈夫だ。そこまでボケて・・・」

 

言おうとした直後、俺は赤信号の歩道を渡ろうとしていた。オタコンが慌てて止めてくれたからよかったがあのまま進んでいたら今目の前を通り過ぎた車にはねられるところだった。

 

「ハハッ、危ないところだったね。焦らなくていいよ、僕は待ってあげるから。」

 

「・・・助かった。ありがとな、オタコン。」

 

そんなひやひやすることが起きながらも俺たちは、公園に到着した。丁度、正午を過ぎたこともあって広場では近所の子供たちが仲良さげにボールで遊んでいる。俺とオタコンはそんな子たちが見える水場に近いベンチで腰を掛けた。

 

「あぁ・・・これならスニーキングスーツでも着こんでこればよかったな。」

 

「無茶言わないでくれよ、あれでも君には負担が大きすぎたんだ。それに僕たちの戦いはもう2年前に終わった。もう、スネークが銃を握る必要もないんだよ。」

 

「そうだな・・・」

 

オタコンと共に子供たちの遊ぶ様子を見ながら俺は、昔のことを思い出す。

 

俺が初めて戦場に降り立ったのは19歳、グリーンベレー隊員としてイラク西部に潜入した時だ。そこから俺の人生は既に戦場と共にあった。

 

1995年『アウターヘヴン蜂起』

 

1999年『ザンジバーランド騒乱』

 

2005年『シャドー・モセス島事件』

 

2007年『マンハッタン沖タンカー沈没事件』

 

2009年『ビッグシェル占拠事件』

 

2014年『ガンズ・オブ・ザ・パトリオット事件』

 

世界を裏で動かし続けてきた『愛国者達』が滅びたことで俺はようやく『戦争』と言う呪縛から解放された。

 

『残りの人生を蛇としてではなく人として生きろ。』

 

俺がかつて二度殺した男が三度目の死を迎える前に言い残した言葉だ。

 

おかげで短いながらもこの2年間、穏やかな日常を送ることができた。今年の初めでオタコンに介抱されなければならなくなった時はショックだったがそれでも自分が人として生きているのだと実感することができた。

 

 

「オタコン。」

 

「何?」

 

日差しを浴びて眠そうな顔をしながら俺は、隣に座っているオタコンに声をかける。

 

「ここに来るまでに喉が乾いた。何か買ってきてくれないか?」

 

「分かった、近くに『バーガー・ミラーズ』って店が開いているからドリンクのほかに何か買ってくるよ。君も小腹が空いただろう?ここで待っててくれ。」

 

彼は、立ち上がってその場から離れて行った。俺は、青い空を見上げた後にあくびをしながらウトウトし始める。不思議なことに心地よく体の痛みも無くなっていくようだった。

 

そう言えばサニーは大丈夫だろうか?

 

学校に慣れないと困った顔をしていたが。

 

それにしても・・・本当に・・・・眠い・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後

 

店で飲み物以外に色々買ったオタコンは、袋を持ちながらスネークの元へと戻ってくる。

 

「スネーク、お待たせ。見たことないものばっかりだったからつい色々買ってきちゃった。流石に多し、そろそろサニーが帰ってくる頃だろうから三人で・・・・スネーク?」

 

彼は、目の前で目を閉じているスネークの様子を見て袋を落とす。そして、近づいて事態を察すると穏やかな顔をしている彼の手をそっと握った。

 

「とうとう・・・行ってしまったんだね、スネーク。今まで本当にありがとう・・・・お休み。」

 

 

この日、『伝説の英雄』と呼ばれた一人の男『ソリッド・スネーク』が静かにその生涯の幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どのくらい眠っていたのか。

 

俺は、うっすらと目を空ける。

 

「目を開けたぞ。」

 

「ほっ、一時はどうなるかと思ったわい。」

 

視界がぼやけているせいかよく分からないが見知らぬ二人が俺を見ながら話をしている。昔、シャドー・モセスでオセロットの拷問部屋のベッドで寝かされた時のシチュエーションを思い出す。

 

病院か、ここは?

 

そう言えば公園で寝てしまったようだからな。オタコンが心配して救急車でも呼んだんだろう。と言うことは目の前で話している二人は医者だと思うが・・・・老人の方はともかく、隣の若者はなんだ?赤白の鎧みたいなもの着こんで。

 

俺は、体が拘束されていないことに気づくと自分で起き上がろうとした瞬間、違和感を感じた。体がやけに軽い上にそれに呼吸も安定していていくらか若返っているようだった。

 

「これは・・・」

 

「エックス、大丈夫か?」

 

赤い鎧を着た変態が俺に声をかけてきた。

 

「誰だ、お前は?」

 

「おいおい、冗談だろ。俺だよ、ゼロだ。」

 

「ゼロ?知らない名前だな。ここは病院か?」

 

「じーさん、なんか様子が変だぞ。本当にちゃんと治ったのか?」

 

ゼロと名乗った男は隣にいる老人に心配そうに声をかける。老人もまさかと緊張した表情になって俺に声をかけた。

 

「のう、エックス。お前さん、ここに来る直前のことを憶えておるか?」

 

「エックス?俺のことか?」

 

オタコンの奴、入院させるために偽名を使ったのか。そう思いながら俺は近くに設置されている鏡にふと目をやる。

 

「な、なに?」

 

そこには年老いた自分ではなく、青い鎧のようなものを身に纏った男の姿があった。俺は、思わず鏡へ近づく手で触れてみる。

 

「これが俺なのか?何がどうなっているんだ・・・・」

 

俺の身に一体何が起こったのか。

 

夢なのか?

 

それともどこかの組織に攫われて人体実験でもされたのか。

 

理解するのに時間がかかることになる。

 

「おい、じじい。エックス、相当まいってるぞ。」

 

「恐らく頭部へのダメージの影響でメモリーに一時的なバグが起こっているのかもしれん。シグマにはしばらく休ませると伝えるしかないのう。ゼロ、すまんがエックスを部屋まで連れて行ってやってくれ。」

 

「あぁ、分かった。」

 

 

 

 

 




次回はでき次第出す予定。

「カズヒラ・ミラーのハンバーガー」面白いよ。
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