とある技師と神姫の物語   作:グレイ雪風

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chapter04

 コロニー管理施設のエア・ロックの1つの前に、2人の男性が立っていた。

 いずれもこの管理施設の職員で、1人は最高責任者のようだった。

「本当に捜索を続けるのですか?社長。」

 男性が社長に尋ねた。

「ああ、もちろんだ。」

「社長、もう捜索を中断しましょう。もう既に700人以上の捜索隊と連絡が途絶えているのですよ!?あまりにも────」

「だからこそだ。」

 社長はエア・ロックに顔を向けたまま言った。

「今でもあの中で戦っている捜索隊がいるかもしれんのだ。そう簡単に捜索を中断することは出来んよ。」

「しかし、もしもあの報告が事実なら、この艦はかなり危険な環境と見られます。このままではいずれコロニーにまで被害が及ぶ危険性が・・・」

「それでも、我々は知る必要があるのだ・・・あの未知の艦のことを・・・」

 社長が見ている先の、コロニーのエア・ロックには異形の形状の宇宙船が繋がれていた。

 

 

 

 その頃、アイザックとルナは待ちに待ったF3予選に出場していた。

 2人は立ちふさがるライバル達を次々に倒し、今の時点で既に3位にまで勝ち進んでいた。

 現在、戦っている相手はアルトレーネ型で、マスターは髪の長い高校生くらいの少女だった。

 それなりの実力はあるようだったが、最初に戦った少年や神宮司に比べればまだまだ甘ちゃんだった。

 アルトレーネ型の神姫が専用のレールアクションのゲイルスケイグルを発動し、投げ槍を投げてきた。

 ルナはその槍を容易く避け、接近しながらハンドガンで何発か相手にお見舞いし、最後はシャイニングナックルでトドメを刺した。

<WIN!>

 結果はルナの勝利だった。

 お互いの神姫がゲーム台の中から出てきた。

「ごめんなさいなのです。私が未熟だったせいで・・・」

「アルトのせいじゃないよ。今回負けたのは私が力不足だったせいでもあるんだから、また次、頑張ろう・・・」

 2人は残念そうにその場を去っていった。

「ここまで勝ち進んで来ましたが、あまりいい気持ちがしませんね、マスター。」

 ルナは立ち去る2人を見ながらアイザックに言った。

「そうだな。」

 それだけこの大会に価値があるのだろうと、アイザックは心の中で思った。

 アイザックに敗北したマスターや神姫達は、次で頑張ろうとお互いに励まし合う者もいれば、あまりの悔しさに涙を流す者、または、一生怨んでやるとでも言いたげな表情でアイザックを睨みつけた者もいた。

 それらも含め、2人は自分達の連勝に満足出来ないでいた。

「結構勝ち進んでるみたいだな、アイザック。」

 声のする方を見ると、そこには神宮司がいた。きっと2人がF3予選に出ると聞いて、仕事をサボって様子を見に来たのだろう。

「ああ。だが、あまりいい気分では無いな。」

「Fバトルは毎回、結構豪華な優勝商品を用意して来るからな・・・ここにいる連中はそれに相当執念があるんだろう。そうでなくったって、ただ強さを誇るために来てる奴だって居るし、単純に大会に出てみたかったって奴も居るだろうし、人それぞれだ。あんまり周りのことを気にし過ぎてると、神姫バトルなんてやってられんぞ?」

「分かってる。だが───」

 アイザックがそこまで言い掛けたとき、次の対戦相手とのバトルの準備が完了したという知らせが来た。

「このバトルで勝てばお前は優勝だ。行ってこい!」

 神宮司に後押しされ、アイザックはステージに立つ。

「マスター、絶対に勝ちましょう!このバトルで優勝すれば、私達はF3バトルに出場できます。・・・それに、マスターはこの大会で優勝したら、私にプレゼントしたい物があるって言ってましたよね?その為にも私、頑張ります!」

「・・・そうだな。絶対に優勝しよう。」

 そうでなければ、一週間前にそれのテストをしてくれたリッキィに申し訳がない。

 ルナはゲーム台の所定位置に降り立ち、内部へと入っていった。

 相手は、推定70から80くらいの男性で、神姫は飛鳥型だった。

<RIDE ON>

 この表示が出ると同時に、2人はライドギアを頭につけた。ステージはコロシアムだった。

<READY GO!>

 相手が先に攻撃を仕掛けてきた。

 バトル開始と同時に上昇し、長距離砲身の機関砲でルナに砲撃を浴びせた。

 ルナはその砲撃を上手く避けて相手に接近した。

 しかし、相手の神姫はルナに接近される前に右に避けて距離を取りつつ、ルナに向けて打ち続けた。

 相手の手持ち武器はこの長距離砲身の機関砲だけらしく、あとは主翼に三六式航空爆弾をマウントしているくらいで、それ以外に武器は無く、近接武器は一切装備していなかった。

 ルナはハンドガンで相手を狙って撃ったが、全弾を容易く避けられ、逆にルナは相手に当てられっぱなしだった。相手の神姫は、まるでルナがどちらへ避けるのか分かっているかのごとく、ルナが避ける方向へ撃っていた。

 命中した内の一発が背中の飛行ユニットに被弾し、ルナは体勢を崩して地面へ落下する。ルナは折れた左翼の反対側の右翼にマウントされたビットを切り離し、左右をなるべく安定した状態にして着地した。

 だが、相手は攻撃を休めなかった。

 相手の神姫は専用レールアクションの悠久の神風を発動し、空中で三六式航空爆弾をばらまいた。

「神風の吹くままに・・・特攻!!」

 ルナの周囲が爆煙に包まれ、その中に飛鳥型神姫が突っ込んだ。本来はすれ違いざまに千鳥霊切で一閃するのだが、代わりに機関砲を近距離で撃った。

 ルナは後方に吹き飛ばされ、飛鳥型の神姫はその場から離脱した。だが、爆煙から出た次の瞬間、一機のビットが飛鳥型神姫に向かって飛んできた。

 先ほどルナが体勢を崩した時に切り離したビットだった。

 ビットは飛鳥型の左翼と飛行ユニットを切断し、直後に機関砲で撃ち落とされた。

 煙幕が晴れると、ルナが息を切らしながらそこに立っていた。胸部装甲に大きな穴が空いていたが、本体に影響は無かった。

 この時点でルナのHPはたったの1しか残されておらず、非常に危険な状態だった。

 飛鳥型の神姫は破損した飛行ユニットを切り離して地面に着地した。

「なかなかやりますね。ですが、これで終わりです!」

 飛鳥型の神姫はルナに機関砲を向けた。

 しかしルナはあと2回息を切らすと、飛鳥型の神姫に向かって会心の笑みを浮かべた。

 飛鳥型の神姫は違和感を感じ、周囲を見渡した。

 彼女の周りには、センサー爆弾が幾つも仕掛けられており、さらにスタンガン付きのスピアが何本か地面のあちこちに刺さっていた。

 ルナは周囲が爆煙に包まれた瞬間、相手の着地するエリアを予測してその周りにスピアを撃ち込み、センサー爆弾をばらまいていたのだ。

 そして、飛鳥型がジャンプして離脱するより前に、ルナはスピアの放電装置のスイッチを入れた。

 すると周りに撃ち込まれたスピアから電流が走り、飛鳥型の神姫に電撃によるダメージを与えた。さらに、スピアの近くにばらまかれていたセンサー爆弾が電撃に反応して次々に爆発した。

 これはアイザックがタイタンステーションでの戦闘でジャベリンガンとデトネーターを使用して行った戦法で、周囲にデトネーターで仕掛けたセンサー爆弾をジャベリンガンのセカンダリの電撃(あるいは爆発)によって誘爆させるというものだった。それを特性の似たスタンガン機能付きのスピアガンとセンサー爆弾で今回のバトルに使用したのだ。

 本来、この戦法は理性のないネクロモーフには無意味だった為、当時はあまり使用しなかったのだが、今回の相手は人間と同じ感情や理性を持っているので、たとえ気づかれてもそこから離脱される前に強制的に爆破できる点では非常に有利な戦法だった。

 センサー爆弾の爆発で殆どのアーマーと唯一の武器である機関砲を破壊され、丸腰同然の状態の飛鳥型をレールアクションでとどめを刺した。

「いっとーりょーだーん!!」

 

 

 

<WIN!>

「やりました!私、勝ちましたよ!」

 勝利したルナがはしゃぎながらアイザックに言った。

「ああ、やったんだな・・・俺達は。」

 すると、相手のマスターがライドギアを外し、こちらへ歩み寄ってきた。

「優勝おめでとう。なかなかの腕前ですな・・・」

「いえ、そちらがあと少し強かったら、今頃どうなっていたか・・・」

「それでも、勝ちは勝ちじゃ。お前さんとはまたバトルがしたい。じゃが、次は負けませぬぞ。」

 老人は手を差し出してきた。

「ええ、その時は受けて立ちましょう。」

 アイザックは差し出された手を握り、握手を交わした。

 こうして、アイザックとルナはF3予選を勝ち抜き、F3バトルへの出場権を獲得した。

「やったな、アイザック。これでお前はF3バトルに出場できる。」

 会場から出てきたアイザックとルナを神宮司が出迎えた。

「ああ。・・・そういえば神宮司、F3バトルへの出場条件が昔より軽くなっていると聞いたんだが、本当なのか?」

 アイザックは神宮司と並んで歩きながら訊いた。それは以前早苗から聞いた話だった。

「ああ、5年くらい前までは予選が2段階あって、さらにF3出場権獲得バトルなんてあったからな。今は運営上の問題からなのか、F3に関しては予選1つに絞られたらしい。ちなみに、F2は限られた所でしか開催しない上、F1は地球にある日本の首都にあるFバトル会場でしか開催しないから、運営に問題は生じず、今も出場条件は開催当時のままみたいだがな。」

 F2への出場条件は、F2予選①、F2予選②、F2予選③、F2予選遠距離攻撃バトル、F2予選出場権獲得バトルの5つを優勝することで、F1はF1予選①、F1予選②、F1予選③、F1予選④、F1予選武器制限タッグ、F1予選火器属性タッグ、F1出場権獲得バトルの7つを優勝しなければならない上、そのうちの予選は制限時間が300秒で、制限タッグは各タッグバトルを勝ち抜かなければならないのでかなり困難な内容である。

「さて、今日はもう遅いし、お前もバトルで疲れてるだろう?早く休むと良い。」

 ゲームセンターを出て、神宮司は深く溜息をついた。

「どうしたんだ?」

「いや、最近厄介な仕事が回ってきてな。」

「厄介な仕事?」

 アイザックは聞き返した。

「実は、2ヶ月前くらいからコロニーの管理施設の従業員が次々に消息不明になってるんだ。」

「消息不明に?」

「はい。それでマスターが所属する部署に捜査願が来たんです。従業員の関係者や市民から不満の声があがっていましたので、暴動が起きる前に事件の真相を突き止めて欲しいと・・・」

 神宮司の胸ポケットに収まっていたアトラが代わりに説明した。

「それで俺や同僚、部下も共々、その厄介な調査をさせられることになったんだ。ところが管理施設は頑なに施設内の調査を拒んできた。それどころか、警察が所有する格納庫なども立ち入り禁止にしてきやがったんだ。そこには警察が所有する調査用シャトルがあるって言うのにな。あの施設のセキュリティーは万全だから、外部から情報を引っ張り出すことも、ハッカーが管理施設のシステムに侵入することも出来なくてな。最近、アトラにこっそりと施設内に潜入させたんだが、予想以上に守りが堅くてな、僅か数分で発見されてしまったよ。それで俺は不法侵入に問われて一週間の謹慎処分を受けて、ようやく今日、職場に復帰出来たところだ。」

 だからここのところ街で姿を見なくなったのかと、アイザックは理解した。

「おっと、少し喋りすぎたな。アイザック、今話した内容は極秘だから他言無用で頼むぞ。」

「あ、ああ。」

「じゃあ、俺は仕事に戻るから、お前は早く自分自身も神姫のことも休ませてやれよ。」

 そう言って神宮司は去っていった。

「それじゃあ、帰りましょうか。」

「そうだな。お前もプレゼントが待ち遠しいだろ?」

「はい、とても楽しみです!」

 アイザックとルナは神宮司とアトラを見送ると、早苗のマンションに戻っていった。

 

 

 

 マンションに戻ると、早苗とリッキィがまだ戻っていなかった。

 アイザックは押し入れの中からリボンで包装された箱を取り出した。

「これが約束のプレゼントだ。気に入ってくれると良いんだが・・・」

 ルナは目を輝かせながらその箱をアイザックから受け取った。

「開けてみても良いですか?マスター!」

「ああ、もちろんだ。」

 ルナは直ぐに箱の包みを開けた。

 中に入っていたのは、鉄色とオレンジ色の銃のようなものと、何かの機械が2つ入っていた。

 いずれの銃のようなものに見覚えがあった。

「マスター、これって・・・」

「その銃みたいなのはプラズマカッターだ。俺が使っている物の小型版だな。」

 プラズマカッターは高速でプラズマの刃を射出する小型工具銃で、銃身を回転させることにより、向きを変えることができる。

「使い方は簡単だ。グリップの後ろにあるスイッチで銃身を90°回転できる。」

 ルナは言われたとおりに操作した。

 すると銃身が縦の状態から90°回転して横になった。もう一度押すと、銃身が逆方向に90°回転して縦に戻った。

「撃つときは普通の銃同様、人差し指で引き金を引けばいい。あ、ここでは撃たないでくれ。それなりの威力があるからな・・・そして、リロードするときは後ろのオレンジ色の部分を手前に一度スライドさせるだけでいい。」

 ルナが後ろのオレンジ色の部分を手前までスライドさせて離すと、スプリング機構で元の位置に戻った。その部分は、オリジナルサイズのプラズマカッターではプラズマエナジーがある部分だった。

「マスター、この2つの機械のようなものはどのように使うのですか?」

「ああ、それは左腕につけるんだが・・・俺が付けよう。」

 アイザックはそう言って2つの機械をルナの左腕に手際良く取り付けた。

 上の方についている(肘関節に近い位置)のはキネシスモジュールで、物体を空中に浮かせた状態で引き寄せて、さらに引き寄せた物体を高速で飛ばすことができる。

 本来は物資の運搬用に使用されるのだが、これでネクロモーフの爪をもぎ取って相手に射出して弾薬を節約できるなど、戦闘でも非常に役に立つ装備だ。

 下の方についている(手首に近い位置)のはステイシスモジュールで、左手から放つ青い光が当たった対象の動きを短時間だけ遅くすることができる。

 これがあれば高速で移動する物体の動きも遅くして、一定時間その状態を維持できるので、自分がいる地点から向こう側へ渡る際に橋が無くても、そこに乗り物などを遅くして止めれば踏み台にして渡れるなど実用性が高い装備である。

 事実、アイザックがネクロモーフとの戦闘でもステイシスで相手の動きを遅くして時間稼ぎをするなど、この装備には何度も命を救われている。

 初期型はステイシスの補給地点や補給アイテムを使用しなければエネルギーの補充は出来なかったが、現在は時間が掛かるが自動回復できるようになり、キネシス同様、半永久機関となっている。

 今回、ルナにプレゼントしたステイシスモジュールとキネシスモジュールも、アイザックが使用しているものと同様に半永久機関だった。

 ルナは机の上にあったペンをキネシスで浮かせてみた。

「凄い・・・ありがとうございます、マスター。これで運搬作業が楽になりますね。」

「気に入ってくれたみたいで良かった。だが、残念なことにその装備は正規装備ではないから、神姫バトルには使用出来ないんだ。」

「いいですよ。きっと、どこかで役に立つときが来ますよ。」

 少なくとも、キネシスモジュールが一番役に立ちそうだった。

「そうだな。そもそも、これは武器じゃないしな・・・」

 その時、玄関の扉が開く音が聞こえた。

 玄関に来てみると、早苗とリッキィが帰ってきていた。

「あ、2人とも帰ってたんですね。」

「ああ。それより、どうしたんだその買い物袋は・・・」

 早苗とリッキィの手元には、大きな買い物袋が3つあった。

「実は早苗さん、お二人が優勝したことを知って、今夜お祝いをしようなんて言い出したんです。それで、スーパーで食材や冷凍食品を買ってたら、いつの間にかこんなことになってたんです。」

「そんな・・・わざわざそこまでしなくても───」

「何言ってるのよ。あなた達が大会で初勝利したんだからできるだけ盛大に祝ってあげなきゃ・・・」

 早苗が息を切らしながら言った。恐らく地下駐車場か1階から運んで来たのだから相当大変だっただろう。

「早苗さん、リッキィさん、ありがとうございます。荷物は私が運びますから、お二人は少し休んでください。」

 ルナはそう言って買い物袋の1つをキネシスで浮かせた。

「あっ!早速使ってるんですね。私も一週間前、テストも兼ねて使用しましたが、結構便利ですよね。それ。」

 リッキィはルナの後を追いかけると、置き場所を指示した。

 アイザックは買い物袋を左手に持つと、早苗の介助をしながらリビングに向かった。

 

 

 

 しばらくすると甚平とタマ子がやってきた。早苗があらかじめ声をかけていたらしく、2人はアイザックとルナへのプレゼントも用意していた。内容は、レザーアーマー+JOとアイアングローブ+JOだった。

 甚平もタマ子もルナのキネシスモジュールを羨ましがっていた。

 夕食の準備は、ルナとリッキィに限らず、アイザックと甚平も手伝った。

 2人とも料理の腕はそれなりにあるらしく、主に手料理を担当した。あとの冷凍食品の解凍はルナとリッキィに任せ、早苗とタマ子はテーブルで待っていた。

 早苗は盲目の為、調理ができないのだが、タマ子はそれ以前に料理を任せるととんでもないことになってしまうらしく、甚平は何度か被害に遭っているという。

 夕食の内容は、アイザックと甚平が作った和風パスタに、冷凍食品のピザやラザニアなど、飲み物はパーティー用の炭酸飲料だった。後は神姫用の食品やヂェリカンくらいだ。

 できれば神宮司も呼びたかったが、今日話してたように仕事が忙しいらしく、参加は断られた。

 甚平が炭酸飲料の蓋を開けた瞬間、炭酸ガスで中の液体が吹き出した。

 容器はそれなりに大きかったため、3分の1くらいは残ったが、あとの吹き出した液体は甚平のほぼ全身をびしょ濡れにした。

 直ぐに濡れた服を洗濯機に入れ、アイザックは甚平に自分の着替えを貸した。

 気を取り直し、残った炭酸飲料をグラスに注いだ。

「そんじゃ、アイザックとルナの初優勝を記念して・・・乾杯!」

「乾杯!!」

 アイザックと早苗と甚平はグラスを、ルナとリッキィとタマ子はヂェリカンを鳴らした。

 本来、アイザックはもちろん、甚平や早苗は未成年ではなかったので、シャンパンやビールなど酒類にしても良かったのだが、甚平が帰るときを考えてノンアルコールのジュースにした。

 その日、6人は楽しい夜を過ごした。

 

 

 

 その頃、コロニー管理施設のエアロック付近で不気味な音が聞こえた。

 そこには人間の死体が2体、周りに大量の血をまき散らした状態で倒れていた。

 だが、その死体はエイのような生物に取り付かれ、忽ち不気味な形状へと変化していった。




 長らくお待たせしました。
次回から急展開になっていきます。
 今後もどうぞよろしくお願いします!
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