新田剣丞のマガイ物になったので、悪役ムーブを決めて暗躍したい 作:Hoffnung
「剣丞が現れたぁ?」
春日山城の上段の間にてそんな素っ頓狂な声を上げたのは、この春日山城の城主にして、越後国主、長尾"美空"景虎の声だった。
甲斐に向けて、兵を上げて出陣の準備を整えていた矢先、緊急の報告があると貞子に言われ、剣丞隊の面々も含めて上段の間に集まったのがつい先程。
集まって早々に報告されたのは、"新田剣丞によく似た人物が、春日山城内にて侵入者として現れた"というにわかにも信じがたい出来事だった。
「貞子、あんた何言ってるのよ、剣丞なら数日前にあの典厩に連れられて甲斐に行っちゃったじゃない!」
「御大将、それはごもっともですがそうとしか言えなくて…」
「何よそれ…剣丞は本当はまだ越後にいるってことなの?」
つい先日まで越後に在住していた田楽狭間の天人である新田剣丞。
名ばかりだと思っていたその肩書きに負ける事なくこの越後にて発生した2つの内乱を収めてめてみせ、その活躍と肩書きを求めて武田へと連れ去られた幕府公認の御免状が出された稀代の女たらし。
そして日の本の為に一身を投じると大義名分の元に先日越後当主である美空の良人になった男だ。
そんな男がまだ越後にいるというのだろうか?にわかには信じがたい事態だが報告がある以上は…
「で、でも私たち、ちゃんとお頭をお見送りしたよね…?」
「うん、詩乃ちゃん雫ちゃん綾那ちゃん歌夜ちゃん…全員付いてたし、間違いないと思う」
そんな発想をひよところの2人が即座に否定した、2人の言う通りだ、剣丞が越後を出る時なんてそれこそここにいる将の全員が見ていたではないか。
「わ、私も剣丞さまがご出立されるところを見ました…」
「勿論、空様がおわすところにこの越後きっての義侠人、樋口"愛菜"兼続もいましたゆえ、しっかりとお見送りしておりますぞ!…どやっ!」
ひよところの発言に同意する様に沙綾と共についてきた空と愛菜も言葉を発する、やはり間違いなく剣丞はこの越後を抜け、甲斐に向かったはずなのだ。
「はっ!もしかして雀、気づいちゃったかも…!」
「……?」
「お兄ちゃんも雀達みたいに兄弟がいてー、お兄ちゃんに一目会おうとしてこの城に忍び込んで来たのかも!ふふん、雀ったら頭良いー!」
「……(フルフル)」
「烏さん『それは無い』って感じで首を振ってらっしゃいましてよ…」
「あれーっ?ハズレだったかなーっ?」
「……(コクコク)」
「えー、でもでも、本当にお兄ちゃんの兄弟がいるかなんて、お姉ちゃんわかんないじゃん!こう、じゃーん!実はいましたー!みたいなことだって…」
「あはは…実際お頭から男兄弟がいる、なんてお話聞いたことありませんし…」
「家族に関しても義理の姉は沢山居たって仰ってましたけど…少なくとも私達は聞いたことないですね…」
「剣丞隊発足初期からいるお2人でも聞いた事は無い、ですか…」
閃いたとばかりに自信の論を展開して話し出した傭兵として雇われている八咫烏隊の雀に、姉である烏に無言で否定される。
悲しそうな声を出すが、いつものことだ。
諦めが悪くまだ可能性はある筈だと憤慨する雀の様子に、その説を補足する様にひよところが口を挟んだ、剣丞隊発足初期からの付き合いで、剣丞と交流する機会が他の隊員と比べても多かった2人でも男兄弟の話は聞いたことが無いというのだ。
可能性の低い兄弟説が本格的に消えたところで話題に挙げたのは意外にも小夜叉だった。
「ってことは、気づかれない様に1人でこっそり城まで戻ってきたってことかぁ?」
「何を言っていますの、ハニーは今、武田に客人として丁重に扱いを受ける立場ですのよ?勝手にいなくなるなんて事態になれば大騒ぎですわ、何よりそんな事態になれば後から追いかけてる小波さんから直ぐに連絡がくるでしょう…少しは考えなさいな」
「あぁん!?何だとこのちょろぎ頭!」
「やりますのこのちんくしゃ!」
「もー!2人とも喧嘩はめーっ!なの!!」
小夜叉の思いつきの発言に梅が即座に否定する、そのまま流れで喧嘩になりそうになるも鞠が慌てて仲裁に入った。
鞠の仲裁のお陰で直ぐに収まったものの、梅の言うことは最もであろう。
宿敵と言っても過言では無い越後陥落をふいにしてまで甲斐に引き寄せた人間、それも越後当主の良人でもあるのだから丁重にもてなせと言われている立場の者が勝手に消えたとなれば、普段敵対してる国とあれどこちらにその趣旨が記載された使いが回ってくる事は想像に難く無い、それに万が一そんな事態にでもなれば後から甲斐に向かった剣丞隊きっての松平の忍、服部半蔵…小波が放っておくとは思えない。
そう考えると、剣丞本人が越後に戻って来てるとは考え辛いだろう。
「むぅ、主様に似た者が場内に侵入者として現れたということはわかったがどうも納得がいかん」
「?、何が納得されないのです公方様」
そんな中、足利幕府15代目将軍こと一葉が不満そうに呟く、主君の不満げな様子に従者の幽が不思議に思い訪ねた。
「もし本当に主様なら、何故戻って来たのに真っ先に余の元に来んのじゃ!夫たるもの愛しの妻に対して愛の言葉で帰りを伝えるのは当然であろう!」
「は、はぁ…ですが一葉様、それは他の奥方様達にも言えるのでは?」
「こういう時の奥であろう、余は正室じゃぞ!」
「うわ、普段は身分なんか気にしてませんよーみたいな素振りしといて、こういう時だけ正室とか持ち出すってさいてーですよ公方様」
「ちょーっと一葉さまぁ?正室っていうのなら私だって剣丞の正室になる筈なんだけど?」
ある意味いつも通り?な一葉の様子に幽もまたこの人は…と呆れ顔だ、剣丞によく似た人物という部分では無く、本当に剣丞ならば何故真っ先に自分の所に来ないのだと憤慨するのはある意味一葉らしいと言えるだろう。
「にしても…」
様々な憶測が飛び交いつつ本題から脱線仕掛けていた時。
そう歯切れ悪そうに口を開いたのは意外にも越後の家臣の1人である柘榴だった。
「いくら何でもあり得なくないっすか?スケベさんのそっくりさんが指一本で貞子さんの刀を受け止めて、馬より早い速度で逃走したって…」
「人間じゃない」
「貞子さんを疑うわけじゃ無いんですけど…些か信憑性に欠けると言いますか…ね?」
「ほ、本当なんですよぉ!」
柘榴の最もな発言に松葉、秋子と越後の重鎮達が重なる様に同意する。
報告した本人はあんまりだとは言わんばかりに声を振るわせるが柘榴達の発言も仕方がないだろう、何せ…
「何よ、剣丞にそっくりな男があの崖をその身一つで駆け上がって侵入して見張りを全て気絶させて、あんたの刀を指一本で対処したかと思えば挙句にまた崖から落ちて馬よりも早い速度で城下町の方へ消えたって…貞子、あんた疲れてるんじゃないの?」
「お、御大将まで…!!」
「かかかっ!文にしてみるとめちゃくちゃじゃな…貞子、お主も儂みたいにババァの入り口に立ってしもうたのでは無いか?歳を取ると変な思い違いをしやすくなるからのお」
「私はそこまで疲労が溜まってるわけでもありませんし、何よりまだそんな年齢じゃありませんー!」
畳み掛けるような疑惑の質問に貞子は半泣きだ。
貞子本人としては実際嘘偽りの無い本当の出来事な上に年寄り扱いまでされたのだからそうなるのも仕方ないであろう。
「実際、どの様な状況で遭遇したんですの?ハニーにそっくりな殿方がこの城に侵入して来ただなんて…とても気になりますわね…」
「鞠も知りたいの!剣丞にそっくりな人なんて…鞠、ものすっごく気になるの!」
「だな、もう少し詳しく知りてえ」
一通り喧嘩が落ち着いた梅、小夜叉、そして仲裁に入った鞠の3人が改めて貞子に質問する。
「そ、そうですね、私が遭遇した時の状況ですが…」
そう一拍おいて貞子は話し始めた。
◇
私がここに通りかかったのは本当にただの偶然だった。
晴景派残党である謀反に関わった足軽達の管理の一環として、見張り任務に従している者達の働き振りを見て回っていたのだが…
「はー、何で俺こんな崖の見張りなんかしてんだろ…」
「言うなよ…景虎様の手の者に聞かれたら何されるかわからんぞ」
「いや、気持ちはわかるぞ、人質がいるから絶対勝てる!って聞いたからあの謀反に乗ったってのに…今じゃ俸禄も下げられてこんな崖なんか見張りさせられてるんだぞ?」
あやつら…!!
見るからにわかる不服かつだらけ切った、任務態度に怒りを覚える、謀反なんて即刻打首になっても文句を言えない立場かつ御大将から温情を貰っておいてその体たらくとは…!!
「だよなぁ…こんな崖、見張りなんかいなくたって侵入してくることなんか無いだろ…あの田楽狭間の天人め…余計なことをしてくれおって…」
「全くだ、あの男がこの崖から侵入なんて奇策をしなければ今頃晴景様の足軽としていい身分でいられたってのに…」
気持ちはわからなくもない、何せあの崖から侵入しようだなんて考え誰が思いつこう?例え思いついたとしてもあの断崖絶壁っぷりを見れば直ぐにその考えは失せる。
だから私もあの崖から侵入したと知ったときは驚いたものだ。
「おい、どうせ誰も見てないんだし休憩にしようぜ?ちょっとぐらい目を離したって問題ないだろ」
「だな!おーい、お前らちょっとこっちに----」
っ!流石にこれ以上は見逃せない、即刻に処罰を与えねばと思ったその時だった。
「残念だったな、侵入者だぞ。」
「なっ!?くせ…ぎゃっ!!」
「おわっ!?」
「ぐふっ…」
飛び出してきた黒い影…いや黒い衣服を纏った男は瞬き間に元晴景派足軽達を瞬殺してしまった。
見たところ当て身で気絶させただけ…?
今見ている角度からは顔が良く確認出来ないが、男は気絶させた足軽達の様子を伺ってるいる様だった。
一通り確認し終わったのか男は春日山城本丸の方へと歩き出した、まずい!呆けている場合では無い!
「そこの者!とまりなさい!」
私の制止する声に、男はピタッと動きを止めた。
どこの間者かどうかはわかりませんが、あの断崖絶壁からその身一つで侵入してくるなど只者ではない、必ずここで捕らえる!
「くせ者!そこに直れ!あの断崖絶壁から侵入してくるとは何者だ!!成敗してくれる!」
男は依然として振り向かずにその場で立ったままでいる…まさかそのまま本丸へと向かうつもりか!?
「こちらを向け!武士としての情けだ、背中から襲わず、正面から成敗してくれる!!」
私は力いっぱいの声を挙げ、相手を威嚇する。
黒い衣服を纏った男はしばらくの沈黙の後、ゆっくりとこちらへ振り返る。
そして私がその男の顔を見た瞬間、衝撃が走った。
「…なっ!?」
「…確か貴様は」
随分と低い声色だった、物々しくて鋭い。
そして随分と聞き覚えがある…というかつい先日まで聞いた声でした。
私はわなわなと震える口で声を出しました。
「に、新田…どの…!?」
つい先日までこの越後での2つのお家騒動の解決に協力して下さった田楽狭間の天人、そして御大将の良人となってしまった幕府公認の蕩し御免状を頂戴した稀代の女たらし。
新田剣丞どのそっくりだったのですから。
◇
「こんな感じでして…後は報告通りです」
「……改めて聞いても信じがたいわね、一体何者なの…?」
「私も捕え次第詰問しようと考えてはいたのですが…御大将、申し訳ございません」
一通り話し合えた貞子が美空に恭しく頭を下げる、その顔は不甲斐なさに溢れており、悲痛そのものだった。
そんな貞子の様子に美空もそれ以上は詰めようとせず、黙りこくる。
「しかし随分と奇怪な話ですな、幕府公認の御免状をいただいた剣丞殿の名を騙り、狼藉を働く者が現れた…なら納得もいくのですが」
「実際は出鱈目な身体能力を持った剣丞殿によく似た殿方の侵入者ですものね…あの周辺は私の屋敷なのでよく知っておりますが、あの崖はとてもその身一つで駆け上がれる様なものではありませんよ」
改めて説明された事の顛末に対して、今いる将の中でも知性派である幽と秋子が話を切り出した。
当然ながらこの戦国の世で、顔事態をそっくりそのまま模倣してしまう技術など存在しない。
家紋などを勝手に使用し、名を騙ることで狼藉を働く不届き者が出たという事ならわからなくもないが…今回の出来事は余りにも奇妙すぎる。
「しかし、もう少しで甲斐に出兵するのに大変っすね、戦前に聞く話じゃ無いっすよこれ…」
「スケベがもう1人で…ドスケベ?…いや、元々か」
「反抗勢力の平定も一通り終わったってのに何なのよ全く…あの足軽娘に屈辱を千倍にして返してやるって時に…」
「お、御大将…?兵も8000は集まりましたが今回の拙速としか言えない出陣、やはり取りやめるわけには行かないんですか…?」
「何を言ってるのよ秋子!私は世に越後の龍と呼ばれる長尾美空景虎なのよ!祝言も交わしてない夫を奪われたままで、黙ってなんているもんですか!」
「うぅ…やっぱりそうですよね…」
「秋子さん頑張るっす!」
「頑張れ」
「あなた達も頑張るの!!もーっ!2人して御大将を助長させといて面倒ごとはこっちに押し付けるんですから!」
「「いやぁ…」」
「褒めてません!!」
柘榴と松葉の様子に秋子もご立腹だ。
御大将である美空の意向には沿う様に働くのは家臣である以上当然ではあるのだが…もう少しこちらのことも気にかけて欲しいと思う秋子であった。
「…!ちょっと待つのじゃ美空、今何と申した?」
「?…なぁに一葉さま、私何か変なこと言ったかしら?」
一葉からの突然の質問に美空は首を傾げた。
何か特別なことを言った覚えは無いがと答えようとすると続け様に一葉が口を開く。
「余の聞き間違いでなければ『祝言も交わしていない夫を奪われたままで』と申したな?」
「ええ、確かに言ったわよ」
突然始まった詰問に上段の間に集まった将達が何だ何だとざわつき始める。
「祝言も交わしていない夫…おや、そういうことでしたか」
「かかかっ!なるほどのぉ…越後を出る前に、ということじゃな」
「え?えぇ?…あの、幽さん、沙綾さん、どういう事ですかぁ?」
「ひよ殿、いやぁ
「公方様から説明されるであろう、気にせずともよい」
「は、はぁ…」
そんなやり取りだけでいち早くその趣旨に気付いたのは幽と沙綾の2人だった、どういう意味かさっぱりわからないといった様子のひよが解説を求めるが直ぐに説明されるから気にしなくても良いとのこと。
ますます訳がわからない。
そんな一部を除いて大半の人間が混乱してる中、一葉が再度口を開く。
「主様がまだ越後にいた時は『祝言も交わしていない、初夜も済んでいない夫』と言うておらんかったか?」
………
『……あ!!」
一同の合点がいった。
「なっ…なななな…!!」
「お、御大将…!剣丞殿と無事に初夜を済まされたのですね…!」
「御大将スケベさんともうそこまで進んだんすか!?おめでとうっすー!」
「流石スケベ、女に手を出すのは早い」
「あわわ、剣丞さま、お姉さまともそういう関係に…!」
「何とめでたい!この越後きっての義侠人にして愛の守護者!樋口愛菜兼続、全力で祝福しますぞ!どーん!」
「に、新田どの、やっぱり御大将とも体を…うぅ、御大将おめでとうございます」
意味がわかった途端、真っ先に反応するのは長尾の家臣達だ。
みんなそれぞれ主君の床事情に祝福の言葉をかける。
「美空様いいなぁ…お頭と最後に寝れたなんて…」
「仕方ないよ、美空様は私達と違って正室の立場なんだし…でもやっぱり羨ましいけど」
「剣丞のやつ宴に出てないと思ったら美空とヤッてやがったのか、へへ、相変わらずだぜ」
「ちょっと下品ですわ…!ですがハニーと熱い夜を過ごしたという事実は羨ましいですわね…」
「むぅー、鞠も剣丞といっしょにいたかったの!」
「……(カァァ)」
「あ、お姉ちゃん顔真っ赤だー!ねね、お姉ちゃんもお兄ちゃんと夜を過ごしたかったのー?」
残りの剣丞隊の面々はやはりというべきか羨ましがる声が多い、因みに雀の発言を受けた烏は自前の火縄銃で雀を撃とうと構え始める。
「か、一葉さま!!ななな、急に何を言い出すのよ!?」
「だって気になるではないか、初夜を迎えておらんことを残念そうにしておったし」
「だ、だからって…!!」
「いやぁ、若いっていいですね…あれ?目から汗が…」
「母上、ババくさいですぞ…どやっ!」
「御大将にも本格的に春がやってきたって感じでよかったっすねー」
「鬼にも春がやって来た、めでたい」
「あ、あんた達…!!」
こんな大勢の前で剣丞と初夜を迎えた事実が暴露され、もう美空の顔はゆでダコかと思わんばかりに羞恥心で真っ赤だった。
ワナワナと体を震わせ、羞恥心が臨界点に達したのか…
「ばーーっか!ばーか!ばーか!」
子供の様な罵倒を口走り…
「もう本当に出家してやる!!!」
そのまま上段の間を飛び出してしまった。
「あぁ!御大将の出家癖が!」
「これは仕方ない」
「御大将素直じゃないっすからねー」
「もうまたそんな事言って!2人共追いますよ!」
「「うっす(あい)」」
越後国主として立派にお勤めを果たしている美空の悪癖の一つ、出家癖が発動してしまった。
それを追いかけねばと思いつつも、今回はいつもよりも手がかかりそうだとまたため息をつき、柘榴と松葉を連れて美空の後を追う。
「やれやれ、手のかかる主君を持つと大変じゃな」
「ひょっ!?よりにもよってこの状況を作り出したあなたがそれを言いますか!?」
「普段の行いは良いのじゃからこういう色ごとに対してはハメを外してもよかろう?」
「あなたは普段からハメを外しすぎです!」
「しかし越後出立前の夜に余を伽に呼ばんかったのはどういうことじゃ、合流しだい問いただし、睦あわんといかんぞこれは」
「無視ですか!?あーっ全くもうこの人はーっ!」
この状況を作り出した張本人である一葉はどこまでもマイペースだ。
幽は同じく苦労する主君を持った身という自覚がない様子の一葉にもはやツッコミが追いつかない。
「よし、この戦が終わったら、甲斐にて主様と酒池肉林ぞ!!」
『おおー!!!』
そしてそんな一葉の号令で緊急招集は幕を閉じた、本来の目的はどこへやら…
「わわっ!?お姉ちゃん落ち着いて落ち着いて!ここ偉い人のお部屋なんだよー?本当に撃たずに空砲だったりするよね?え、玉薬ちゃんと込めてる…あ、ごめん雀が悪かったです、ごめんなさいー!!」
「……(キッ!)」
パアンッ!
因みにちょうどその頃、甲斐に向かっていた剣丞の背筋に寒気が走ったのはここだけの話だ。
偽剣丞くん、今回はお休み、次回からまた暗躍させるぞー
登場人物が多いとそれに比例して掛け合いが多いので書いてて楽しかったです笑、頑張れ剣丞くん!枯れない様に気をつけるんだぞ!
感想とか高評価、お気に入りしてくれるだけでもモチベ上がるんでお待ちしてます!