最後の贈り物は幸せなBADENDとしよう 作:勝てなくても努力して勝つのが好き
最近GE小説が少しまた増えてきてて嬉しいです。
転生神機使いは狩り続ける、いいな……。 ______
P.S.プロットの進行にあわせて主人公率いる第4部隊の人事考課が入りました。
「……あらまぁ、マジかぁ」
「どうした隊長?神機整備の費用請求でもきたか?」
「いや〜……ハルオミさん、残念なお知らせと、良いお知らせと、残念なお知らせと、良いお知らせがあります。」
「多いな!……まあ順番に聞かせてくれよ隊長」
アナグラを任務で発つ前のブリーフィングで支部長から来ていたメールを読んでいたら結構衝撃的な事が書かれていた。
「まず残念なお知らせ。
「おお、まあそれは
「そうですね、続いて良いお知らせとして、今日から研修もまだ終わってないですが新人が1人入って来るみたいです、武器種はブラスト使いらしいです」
「おお!ようやく俺たちの部隊にも遠距離型が来てくれるのか。助かるな。ところで隊長、女子か?」
「男子です。続いて残念なお知らせ2つ目ですが、ハルオミさん、グラスゴーに転属が決定したみたいですね。明日の昼前には極東発らしいので今日は私の権限で任務免除にします。身支度を整えた方がいいですよ」
「マジで言ってんのか隊長!?」
「私だって泣き叫びたいですよ!新人育成の仕事を新たに振る癖に既存人員は抜くブラック企業があるらしいですね!死ねばいいのに!!
……取り乱しました。えー、最後の良いお知らせ、コレはハルオミさん限定なんですが、グラスゴーでの貴方の新隊長、ケイト・ロウリーさんはタートルネックにメガネにサラサラストレート、オマケに美人です良かったですね」
「おお、おお?おお!おお?」
ハルオミさんの情緒が壊れてしまったみたいですね。理解はできますけど。
元々グラスゴー支部に転属して半年、しかも2-3人で神機使いの仕事を回していた所を無理やり極東に引き抜いていたのだから、いい加減人材を返さないと
まぁ、これでケイト・ロウリーと目出度く結ばれることが出来るだろうし、ハルオミさん的には悪い話では無いと思うし、さっさと気持ちを切り替えて身支度でも整えてもらいますか。
「さ!ハルオミさん、悲しいですが送別会位は今日の夜開いてあげるので、それまでに各資料の支部長への提出と転出準備しましょー?」
「ちょ、待てよ隊長俺はまだ納得してな」
「それは支部長に言ってくださーい」
バシバシと背中を叩きながらハルオミさんの部屋がある区画へと続くエレベーターへと押し込む。
エレベーターの扉が閉まるのを見送ってから時刻を確認すれば8:45、新人君は現在百田さんの元で最後の基礎訓練をやってる頃合いだろうか。
今日の任務は軽めだし引き継ぎも兼ねて見学に行く、前にジャイアントトウモロコシ交換していこう。任務に就くのが遅くなるとその分お腹減るこの体質、いい加減どうにかならないかなぁ。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
「来たかニーナ……ソレの芯はしっかりゴミ箱に捨てろよ」
「お疲れ様ですゲンさん、流石にそんな品のないことしませんよ。それで、新人君はどうですか?」
「悪くない。適合率、戦闘センス、座学の方もお前には及ばんが平均よりは上だろうな。少しばかり尊大な振る舞いが目立つが、自信の表れと見れるな」
「ベタ褒めじゃないですか」
最近ようやく完成したダミーアラガミが出せる訓練所でオウガテイルダミーを複数体相手にしながら立ち回る。いや、彼からすれば
ステップだけでなくローリングをする事も戸惑いがない辺り、華麗判定がどうなってるのかは分からないけれど、ブラストの推奨射程を維持しつつ相手の近接攻撃は当たらない絶妙な間合いを保っている。
なるほど、前世ではよくネタにされていた彼だがこうしてみるとかなり良い。伊達に未来でソーマ君と仲良くなれる程共同出撃してないってことかな。
弾道降下の激しい
最後の1体も横っ面にモルター弾をぶち込んでフィニッシュ。
ふむ、ゲームで見てた姿からは想像もつかなかったけど思った以上に本当に華麗に戦う男みたいだね。
「エリック、これからお前の世話をするヤツが来た。紹介するから上がってこい」
「世話って、そんな大したことはしませんよ?」
「フッ、かの施し様がよく言ったもんだな」
だからその施しって恥ずかしいからやめませんか?
揶揄う様な視線に遺憾の意を込めて目を細めるも、笑って一蹴された。
そのまま流れでこれまでの訓練結果や、言動の仔細を引き継いでいれば、存在感を示しつつ不快感は感じさせない独特な足音と共に彼はやってきた。
上階に来た彼は綺麗なフェンリル式の敬礼をするのが感じ取られる。
「新兵 エリック・デア=フォーゲルヴァイデ到着しました」
「よし、来たな。さっきも言ったがこっちがお前の配属先の隊長だ」
「偵察少尉 加納ニーナです。かなり優秀みたいだね、エリック君」
「ニーナ君……いや失礼、まさか先輩とはいえ少尉、しかも隊長だったとは思いませんでした」
「ニーナ君でいいよ?うちの隊はアットホームで明るい雰囲気の職場だし、明日からは私たち2人きりだしね」
努めて場が明るくなる様に大きめの声で笑いながら言えば、エリック君の緊張も解けたらしい。貴族というか財閥の令息としての場馴れがあることが垣間見える。
「ハハハ、それじゃあニーナ君と呼ばせてもらうね。それより明日からは2人きりというのは冗談かい?」
「マジだよ?
捜索、回収、ついでに偵察と討伐も行っている私達の隊は昨日まで私ともう1人の近接型の男性、真壁ハルオミで回していて、今日エリック君が配属されて、明日の朝ハルオミさんが極東からグラスゴー支部に転属だね。
だから申し訳ないけど、エリック君の実地演習は普段私達がやってる実際の任務の中でやることになるね。極東の流儀を味わっていこ?」
「そ、そうかい。精一杯努めさせてもらおうかな」
「まぁエリック君の仕事は主に戦闘と書類関係になるだろうから大丈夫だよ。私こう見えて極東で多分TOP5入りするくらいには強いと思うし、安心して着いてきてよね」
「極東でTOP5入り!?」
「エリック、ニーナは極東での2つ名持ちの1人だ、底抜けに明るいバカに見えるが実力は本物だから安心していいぞ。加えてアラガミや神機関連の研究にも現場の人間の中では造詣が深い方だ。分からない事はほぼないだろうよ。バレットエディットについても何故か話がわかるらしいから後で話を聞くといい」
「2つ名持ちに研究関連に造詣が深い!? しかも近接型神機使いなのにバレットエディットまで可能!?1人で多彩すぎるのではないかな……?」
「うんうん安心して欲しい、私もそう思う。」
改めて羅列された属性の強さと多さに我ながら少し引く。
これでもバレットエディットに関しては
エリック君が驚くのは無理もないけれど、私がほんとにたった1年で新兵から少尉まで上がるにはそれくらいしないといけなかったってのもあるし、支部長からメールで届いていた興味があるならやっとくといいよ。といった趣旨の内容とその教育日程。アレらが届いていたんなら
出来るかはともかく誰でもやることになると思う。それくらいの圧があった。
「さて、話が長くなっちゃったけど、今日もそこそこ予定が詰まってるし、そろそろ行こうか。じゃあゲンさん、エリック君貰ってきますね!」
「教官、お世話になりました」
「ああ、生きて戻れよ」
ゲンさんの教導はスパルタらしいけれど、エリック君は悪態つくことなくお辞儀までしていた。これも育ちの良さということかな。
ゲンさんも気恥しいのか後ろを向きながら、手を振ることで見送ってくれた。
うーん、エリック君のこと、ますます死なせれないなぁ。
どうにかして鍛えるか、あるいは彼が殉職するだろうミッションに同行出来ればいいんだけど。
そんなこと考えても仕方がないか。今は彼を一人前の神機使いにするのが優先だな。
「じゃあ、エリック君は今回基本は見とくだけでいいよ。もしかしたらオウガテイルかザイゴートとのタイマンくらいはやってもらうかもだから、心の準備はしといてね」
「ああ、了解した。勉強させてもらうよ」
覚悟も十分な様なので早速出発する。
今日の任務は嘆きの平原への定期偵察及び小型アラガミの可能な限りの掃討だ。
大型も倒せそうなら倒す予定だったけど、ハルオミさんからエリック君にメンバーチェンジした以上あまり無茶はできないので仕方ない。
偵察任務は一般的な偵察兵であれば、目視にて発見地点を口頭でオペレーターに報告し、報告地点をオペレーターが纏めることで討伐部隊に任務を発注する。という流れだが、私の場合はユーバーセンスがあるので極短時間で偵察部分が終わる。
なので、後詰めに来る討伐部隊の為に小型アラガミを減らしておくという工程が加わる。
まあ移動時間のが任務時間より多くなると萎えてくるので丁度いい感じはあるから文句は無い。
輸送ヘリコプターのパイロットに軽く挨拶したらエリック君に基本的な任務の説明をする。
「ていう具合なんだけど、ここまでで質問は?なければ雑談でもする?」
「任務については大丈夫そうだよ。雑談、ということならニーナ君の事をもっと知っておきたいな。これから命を預ける、いや預け合う関係になるのだしね」
おや、まあそれもそうか。私が一方的に知った気になってるだけだから、彼からすればまだ2つ歳上で、妹がいる事、そこそこ強いこといがい分からないんだし。
「そういうことなら加納ニーナ 階級は偵察少尉、肩書きは神機使い第4部隊隊長兼神機開発部企画課長兼アラガミ研究部生態調査課長とかいう大仰のなのがあるね。
趣味は旧時代の音楽を聴くことと妹の成長記録かな。エリック君は?」
「本当に出鱈目な肩書きを持ってるね……。
ボクはエリック、エリック・デア=フォーゲルヴァイデ 階級はご存知の通り新兵。肩書き、と言えるのかは分からないけど一応フォーゲルヴァイデ財閥の跡取り息子だ。神機使いとしては新参でも財閥の跡取りとして受けてきた教育は、きっと第4部隊でも役に立たせることが出来ると思う。
趣味は人と話す事と妹を元気づける事。うん、やっぱりニーナ君とは仲良くなれそうだ。ボクも精一杯努めるから改めてこれからよろしく頼むよ」
「うん、よろしくね。あ、そうだ!エリック君に是非紹介したい子がいるんだよね。ソーマ君って言う近距離神機使いなんだけど、エリック君と同い年か1個違いなんじゃないかな?」
「ほほう、興味深いね。どんな子なんだい?」
「いやぁ、いい子なんだけどちょっとアナグラで孤立気味な子でね?めっちゃ強いんだけどコミュニケーション能力に難があるというか。最初はツンツンしてるけどエリック君なら仲良くなれそうだなと思って」
「ハハハ、なるほどなるほど。つまりそのソーマ君の友人を増やそうって訳だね?」
「そういうことだね!今度なんか適当な任務に一緒に行ってくるといいよ。絶対、とは言わないけど、エリック君はきっとソーマ君を気にいると思う」
「わかった。そういうことなら今度セッティングを頼めるかな?ボクがいきなり声をかけるより既に友人のニーナ君を介した方が良さそうだ」
「ん、わかった。楽しみにしといてねっと、そろそろ着くね。出る準備しようか」