最後の贈り物は幸せなBADENDとしよう   作:勝てなくても努力して勝つのが好き

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近畿霊務局っていうゲームを最近プレイしたけどおもろかったので初投稿やね。

エリック君持ち上げ回です。

高評価!感想!ここ好き!励みにります!ありがとうございます!


2-10

 エリック君の成長が凄まじい話をしよう。

 

 エリック・デア・フォーゲルヴァイデ、かのフォーゲルヴァイデ閥の次期当主と目される跡取り息子だが、妹のエリナの極東での療養と教育についてくるために神機使いにまでなった肝の据わった(イカれた)男の子。

 

 尊大な立ち居振る舞いが目立ってるけれど人の話はしっかり聞くし、会話がしっかりターン制で構成できるように雑談の時から人に気を使ってる。

 当たり前のように話し聞き流したりせずに、ある程度専門性の高い話も分からないところは質問し、すぐに理解できないところは一先ずそういうものがあるという理解で後から自己学習までしている。おかげで次その話題になったときにはなぜか普通に話せてるんだよな。 

 おかしくないか? 

 

 私が以前研修期間として設けた3日で7割どころか9割はしっかり理解してるし、1週間で覚えて来いと渡したアラガミの資料は2日ですべて叩き込んできた。

 教養があるのもそうだけど、勉強の仕方が確立されてるんだろうな。だとしても異次元だけど。もしかしたら彼は現代の神脳というやつなのかもしれない……。

 にしても私のこの数年の努力を数日で……? ベースの基礎教養が違うとはいえ、どうすればここまで差が付くんだろうか。

 

 いや本当に。私の部下となってから早2年。

 神機やアラガミ生態の研究までもう普通に話に乗ってくるし、なんなら手伝ってくれてるし、これ、神機使いやめて研究職回った方がいいのでは? 

 え? 私もそう思われてる? それはそう。

 あくまで私の場合は原作知識という回答からの逆算のおかげなわけだけど、エリック君はそうじゃないからなぁ。

 

 ますます「エリック! 上だ!」なんて展開で殺させたくなくなってしまった。ていうか第1部隊に行かないでほしい。アーク計画成就の日まで、私の部下でいてほしい。だめ? そう……

 

 戦闘面もそこそこ優秀で、私だったらもう少し巧く動けるな~とかは勿論あるんだけど、とにかく堅実で誤射しないんだよね。

 最初の頃は他の人に比べると突っ込みすぎな私と、彼のバレットがかち合いかけることもあったけど、数日もしたら私が一瞬バックステップ踏む瞬間、シールドを使う瞬間とかに撃ち込むようになってたし、アラガミの動きの起こりからどういう攻撃が来るかの読みが冴えてるんだろうね。アラガミがこういう動きをするなら私がこう動くはずだから今なら撃てる。

 

 それが私の戦闘スピードに着いてきながら出来る遠距離使いなんてツバキさんとサクヤさん、あとはジーナさんくらいじゃなかろうか。カノンちゃんは誤射姫言わずもがなだし、カレル君とかは自己中で俺が倒す! っていう気質で割り込みガチだし、他の遠距離神機使い達はホントに起点作りとか、遠くのアラガミを寄ってくる前に倒しておくとかにスキルが寄ってるから。火力合わせてくれるのが本当に貴重なんだよね。

 

 まあ私も原作プレイ時は遠距離なんて割り込んでくるやつが悪い! とばかりにNPCのこと考えてなかったから人のこと言えないし、難易度は推してしかるべしってやつだから他の人にそこまで求めてないんだけど。

 

「今日もボクとニーナくんの華麗な協力で殲滅できたね。なにか改善点はあるかい? 隊長」

 

 極めつけはこれだ。移動、帰投中のヘリでの雑談交じりの反省すら無駄にしない。

 自ら学び、自ら活かす。本当に模範的な新兵といえる。

 階級も最近偵察上等兵に昇進したし、まさに若手の星である。ユーバーセンスを私が持ってなかったら普通に出世レース負けてるかもしれなくて笑えてくる。

 

「大体よかったかな、私と火力を合わせて戦ってくれてるからすごいやりやすいね。

 ちらっとシユウと単独で戦ってくれてるところ知覚してたけど、危なげなかったし。強いて言うなら中型以上のアラガミとタイマン張る時、相手の隙を狙うのは満点だけど自分から隙を作るための砲撃、起点作りがもっとできれば一体辺りにかける撃破時間短縮につながると思うよ。

 

 あ、でも命大事にが一番だから、無理して変える必要ないからね!」

 

「ふむ、起点作りか、反動の少ないバレットを初撃に採用してみようかな。ありがとう。スグにとはいかないだろうが、修正に挑戦してみるよ」

 

「イイね! ところで最近のアラガミ行動パターンでなにか気づいたことはある?」

 

「気づいたこと? ……ああ、なんて表すのが適切か判断しかねるが、ざっくりいうと頭がよくなってきたことかい? 連携というにはマグレっぽいが、ザイゴート、オウガテイル辺りは最近よく遠距離攻撃を適切な距離でやってくるようになったイメージがあるかな、気のせいかもしれないけれど」

 

「本当にいい観察眼だよエリック君……¨成った¨ね」

 

「フッ、なんのことだかさっぱりだが、いつだってボクは華麗な活躍をするものさ」

 

「エリック君はずっと私と一緒に居てね」

 

「ニーナくん、婚前の乙女がそんな勘違いを生むような言葉を言ってはいけない。引き抜き対策なら支部長にするんだ」

 

「支部長にはずっと言ってます~~~! 新人教育として新兵宛がってもらってもいいですけど、エリック君は抜かないで下さい! ってこの前の各国のアラガミ生態調査報告会行くヘリの中で2時間位話したんだから!」

 

 チッ、ばれたか。流石財閥の息子、そこそこ以上に顔の良いこの私の誘惑を物ともしないとは。ちょっと傷つくな。

 まてよ? これじゃあ今の私は変態紳士のハルオミさんと変わらないのでは? 

 淑女の気持ちを思い出さなきゃな……売女はアリアの教育に悪すぎる。そらまぁエリック君に求められたらアリアの未来のためにも吝かではないんだが、格好が格好だからな……ちょっと、その、ダサいか。

 

 否定するわけじゃないんだけど、好みじゃないかなってところはあるかな。本当にハルオミさんみたいな正統派の格好さえしてくれれば完璧なんだけど……

 

 いや、これ普通にセクハラか? これ以上考えるのをやめよう。というかもう直に魔女裁判かけられてもおかしくない私が嫁に行くの考えるのとか普通にテロだな。やめやめ。

 

「ところでニーナくん、最近妹のエリナが比較的体調がよくてね、今度我が家でエリナ11歳を祝して誕生日会があるんだ。良ければ君と愛妹のアリアくんも一緒に祝ってあげてくれないかい?」

 

 エリック君、というかフォーゲルヴァイデ家の誕生会か。なんていうか、庶民じゃ想像のつかないお祝いやってそうだな。現在じゃほとんど聞けないクラッシクの生演奏とかするのかな。

 

「おめでたいね! 是非ともって言いたいけど、私たちが行っても本当に大丈夫? 私は最近お偉い方たちと話す機会あるからともかく、アリアは世界一いい子だけど、まだ8歳の子供だよ?」

 

「確かに以前顔を合わせた時は元気いっぱいの素敵な娘だったが、そんな心配は無用だよ。誕生会といっても家族と日ごろからお世話になってる人たちへのエリナの紹介が主だからね。

 

 ニーナくんほど顔が広い人が居てくれると他の大人たちを待ち時間の間に退屈させずに済むだろうし、アリアくんの顔も、そういう存在達にそろそろ広めておきたい頃合いだろう?」

 

「うわぁ、政治の顔してるじゃん。まぁ確かにありがたいけどね。じゃあお言葉に甘えてお邪魔させてもらおうかな。私もエリナちゃん見ておきたいしね」

 

 嬉しそうな笑顔で約束だ。なんて言ってくるエリック君に日程と場所の詳細をターミナルで送るように頼んでいれば、オペレーターから通信が入る。

 

『オペレーターより、第4部隊。聞こえていますか』

 

「こちら第4部隊隊長ニーナ。聞こえるよどうかした?」

 

『現在第3部隊がエイジス計画用地にて防衛戦をしています。群れ、というほど多くはありませんが、中に接触禁忌種と目されるシユウ神族を現地ゴッドイーターが確認しました。応援を求めます』

 

「了解。ヘリの操縦士に位置データの送付をお願いね。状況は厳しそう?」

 

『カレルさん、ジーナさんは大丈夫そうですが、前線のシュンさんが軽傷を負っている状態です。現在はジーナさんが接触禁忌種相手に単独で時間稼ぎ、他二人でグボロ・グボロとザイゴートの群れを相手取っています。ジーナさんがそちらに参戦できるようになるだけで十分かと思います』

 

「わかった。良いオペレートだね、ありがとう。このヘリから救援地点までの時間算出したら第3部隊に伝えてあげてくれたら向こうの方に専念してあげてね」

 

『了解、よろしくお願い致します』

 

 通信を切り、操縦士に事の次第を伝えれば速度を上げてくれた。にしてもシユウ神族の接触禁忌種というとセクメトか。ヘリに置いてあるカメラのバッテリーを確認し、ふと思いつく。

 

「あ、そうだエリック君武器相性いいし、一人でセクメトと戦ってみるー?」

 

「おや、君の華麗な活躍を撮る、教材撮影係かと思っていたが、良いのかい?」

 

「そうしようかと思ったけど、セクメト位ならタイマンでなら勝てると踏んでるよ。セクメトの情報は覚えてる? 映像資料は確かなかったと思うけど基本情報は一回渡してたと思うけど」

 

「無論だ。下半身を除けば破砕属性の通りがいいこと、弱点属性は氷、シユウの基本攻撃パターンに強烈なスタン属性が付いてること、炎をまとった滑空は地を這い避ける必要があって、結合崩壊可能箇所はシユウ同様頭と両翼と下半身だね?」

 

「完璧だね。やばそうだったら助けてあげるからやってみよっか。初見の敵なんてこれから腐るほど出てくるだろうし、慣れとかなきゃね」

 

「承知した。なに華麗な活躍をしてお見せしようとも!」

 

 エリック君は少しだけ震えたその手を誤魔化すように握る。やっぱり恐怖はあるみたいだ。

 まあ今までは映像でも実践でも、避け方や攻撃を挟むタイミングとかの戦い方をレクチャーし続けてたから、実際初めて見るアラガミと戦うっていう経験が初回な訳だし無理もない。

 私の場合は当時はゲーム感覚が残ってたから問題なかったけど、普通はそうじゃないもんね。

 

「ああそうだ、エリック君記念撮影しようか。戦闘シーンはグロいから教材側に回すけど、その前後でエリナちゃんに胸を張れるようにビデオレター風で動画の撮影。どう?」

 

「それは、随分と燃えるね」

 

「よし! 頑張っていこうかお兄ちゃん!」

 

 彼の背中をバシリと叩き、私は彼にカメラを向けた。

 いやぁ原作からは想像もつかない超人っぷり。ソーマ君にはまだまだ及ばないけど、その差は確かに縮まっているし本当に有望でいい子だ。




次回(明日)エリック大活躍回です。

それが終わればニーナそろそろ動きます
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