最後の贈り物は幸せなBADENDとしよう 作:勝てなくても努力して勝つのが好き
GE小説もっと流行れ
後昨日予約投稿ミスって投稿しちゃったごめん
毎日投稿はこれで終いです。ここからは出来次第上げていきます。
今回はソーマ君視点です。
「ふんふ~んふ~ん、いやぁ今日も絶好の任務日和だねぇソーマ君!」
珍しく第4部隊から要請を受けて、
「……随分とご機嫌だな」
「え~? いやぁ聞いちゃう? 聞いちゃうか~! じゃあ教えてあげようかな!」
「うぜぇ。遠慮する」
「いやいや聞いてよー! あのねあのね、昨日エリック君の妹のエリナちゃんの誕生会にお邪魔させてもらったんだけど、この世に天使が二人いるのを目撃しちゃったんだよね~! あ、写真撮ったから後で見せてあげるね! てか見てね!」
「要らねぇし、見ねぇし、興味ねぇよ」
余りにもうるさいので釘を刺すつもりで言ったのに、藪蛇だったらしい。
にしても普段いるエリックが居ないのはそういうワケか。大方今日は非番なんだろうな。アイツもコイツと同じで、妹が如何に可憐かなんてことをバカ真面目に語ってきやがる生粋のシスコンだ。
うざったいことこの上ないが、まぁ、無味に生きてる俺よりは幾分かマシな生き方なんだろう。
「ンなことより、今日は何が目標なんだ。俺はろくに話を聞かされてねえぞ」
「ん? ああ、そうだったごめんごめん。
今日はスサノオがようやく位置がつかめたからね。今後出てきたときは
あ、今日は私一人で討伐する気だったから見てるだけでもいいし、一緒にやってくれてもいいけど、どうする?」
蓋を開けてみれば相変わらず無茶苦茶やりやがる。極東で強力なアラガミを単騎でやるのは基本、俺とリンドウの役目だし、なによりそれも他に手が回らない場合だけなんだが、こいつの場合は本来偵察部隊が観測→討伐部隊が派遣されて討伐という二段階行動を1人で一回でやる。
おかげさまで、第1部隊と第4部隊のどっちが討伐部隊かわかったもんじゃねえ。
「俺もやるに決まってんだろ」
「アハハ! ソーマ君はそうだよね! じゃあ、私が戦闘中になんか言った時は、ちゃんと指示に従ってね?」
「ああ。お前のソレ¨だけ¨は信用してるよ」
「おお、ツンケンなソーマ君から信用を得れるなんて、私ってなかなかイイ女じゃない?」
「ハッ言ってろよ。スサノオの詳細位置は?」
「ん~まだ近くには居ないね、少し歩けばわかると思うよ」
「そうか、見つけたら呼べ。俺は俺でやることがある」
「ちょっとソーマ君? ……ホントに勝手だなぁ」
俺よりよほど身勝手な振る舞いをするアホを置いて、贖罪の街の探索に出る。
俺には普段から任された任務以外にもう一つ、
人型アラガミの捜索だ。本当にいるかどうかも知らねぇが、探せって言われたからには見て回るだけはせにゃならん。
こんな任務でも一応特務だからか、最近は他の第1部隊の連中も変な目で見てきやがる。
リンドウは特務をデートなんて嘯きやがるからそうなってはねえみたいだが。
「にしても、アイツはいつまでこんな無駄足を踏ませれば気が済みやがる。それに人型なんて居たところでどう捕獲しろってんだ」
道中に居る小型アラガミを蹴散らしながら、区域の端まで来たが、やはり居ない。無駄足だったな。
ハーブやらを回収しつつニーナと合流するか。
『ソーマ君スサノオ居たよ。ソーマ君が今いるエリアから、中央の大教会跡に沿って北上すれば合流できるから早く来てね』
「ああ、すぐ行く」
やはりニーナがいると索敵が楽だな。携帯できるレーダーみたいなものに、アイツのユーバーセンスが落とし込めれば不意撃ちも減るだろうと思うが、やはり技術的な壁があるとかなんとか榊のおっさんは言っていたが。
「やほ。やっぱ足速いね」
「御託はいい。それで、アイツか? 随分と禍々しい色味をしてやがる」
合流した物陰から顔を出せば、器用に盾から鋏?に進化させた両腕を使って、倒した獲物を口に運ぶ紫色のサソリ型のアラガミ。ボルグ・カムランとの違いは盾が鋏、っていうより顎に変化してること、尾針は剣に変わっていることだろう。
凡その攻撃方法は変わらないだろうが、顎がどう動いてくるかが問題だな。
「あの鋏、神機の捕喰形態みたいに伸びてくるから。そこだけは要注意だよ。ちなみにワンツーパンチみたいな感じだから、タワーシールドじゃ受け流しは難しいだろうし、無難にすれ違うように避けた方がいいよ」
「気持ちわりぃな、お前と言い、ツバキといい、なんで俺の考えてることを補足できるんだよ」
「うわひっどーい。強いて言うなら女の勘……っていうか、ソーマ君が分かりやすい顔してるだけだよ」
軽口をたたきながらアイツが出して来るハンドサインはバックアタック、捕喰の二つ。あとは臨機応変にってところか。
それに頷き、アイツが左の後ろ脚、俺が右の後ろ脚にそれぞれ付き、同時にスサノオの後ろ脚を捕喰した。
「足引っ張るなよソーマ!」
「相変わらずのイカレ様だ。油断するなよニーナ」
同時に入る神機解放状態。体の内からエネルギーが迸るような感覚と共にある全能感。
クソみてぇな職場だが、この感覚は悪くない。ニーナの人の変わりようは少し引くが、今更のことだ。ハイになってパフォーマンスが上がるなら何一つ悪いことはねぇ。
にしても
「相変わらずの曲芸だな」
尾の旋回はモーションが見えたらバックステップか縦で防ぐのがボルグ・カムラン神族との戦い方のセオリーだが、地を蹴り、大気を蹴って飛び越すのはまだしも、足元に潜り込んで回転と合わせて動くことでやり過ごすなんざ、如何に見えてたとしてもやりたい戦い方じゃない。
出来ると実行するの間にはリスクとリターンの天秤がある筈だが、アイツの天秤はリスクをいつも過小評価していやがる。他のやつが真似したら命がいくつあっても足りやしねえ。
戦っていればスサノオがニーナ目掛けてその顎を構える。
「ソーマ! チャージクラッシュ用意!」
一瞬スサノオを妨害しようと正面に向けて動きかけた俺に待ったをかけるように、飛んでくる指示。
それに舌打ちをしながら、指示通り力を溜める。
俺が力を溜めきる前にスサノオの顎が捕喰形態の様に膨らみ4連、ニーナに襲いかかるが、バッグステップ、サイドステップ、サイドステップからの跳躍し、
「目障りだ!」
「ナ~イスソーマ! そのまま捕喰で神機開放を維持!」
俺の渾身の一撃を食らったスサノオはニーナの目論見通りその場で崩れ、その口をニーナに捕喰された。
たしか、《結合崩壊は出来るだけ行うこと》だったな。アイツがハイになって両の顎をぶち壊してる間に、俺は尾剣を壊しとくか。仕事しとかないと小言がうるせぇ。
尾剣を砕かれ、口が壊され、両の顎が解体されてなおしぶとく生きているスサノオだが、ニーナに切り刻まれ、俺のチャージクラッシュをさらに4度ほど叩き込んだところで、ようやく沈黙した。
「終わった~! ソーマ君マジナイス! チャージクラッシュが爽快だったね!」
スサノオのコアを回収し終えた途端、あの至近距離で戦っていながら、返り血すら浴びてねえ綺麗な体のまま飛びついてきやがった。
エリックともたまに話すがコイツのこの距離の近さは何なんだ。ホントに女の自覚があるのか?
昔っからそうだ。こっちのペースってもんをまるで考慮しねえ自己中だ。
これに勘違いを起こす馬鹿だって少なくねぇし、何度かそういう現場を目撃してるが反省の一つもしやしねぇ。
「おい、わかった。わかったから離れろ!」
「も~しょうがないな。照屋さんめ」
「照れてねぇよ。そんなだから他の神機使いを無駄に勘違いさせるんだろうが」
キョトン、とした顔を一瞬したかと思えば思い当たる節があったのか、けらけら笑い出した。
何がおかしいのか。どう考えても間違ってるのはコイツの振る舞いなのに、まるで俺が間違ったことを言ったみたいだろうが。
「ソーマ君ってば心配してくれるの?
安心して。私、自分より弱い男になびく気ないよ。
この前もエリック君のお父さんからフォーゲルヴァイデの嫁に来ないかーって揶揄われたけど断ったくらいだしね」
「は?」
フォーゲルヴァイデの嫁、つまり、エリックの嫁か?
それを断ったのか。いや、まぁ常々格好がどうのって言ってるから断るだろうが。
「それに、自分が守られる側の実力の分際で告白してくるのなんて、当人の人間性の惰弱が出てるんだし? 私が知ったこっちゃありませーん。なんで私がそんな人たちのために気を使わないといけないのさ」
ドヤ顔を浮かべて、仁王立ちしてくるのを見れば、この女に何かを思いかけていたことが馬鹿らしくなって笑えてくる。
そうだった。最近共に任務や飯を食うことがなくなって忘れていたが、コイツはこういう女だった。
コイツは言葉にこそ普段は出さないし、敬意を他者に払ってこそいるが、心の中で自分以外を自分以下だと判断してる女だった。だから俺みたいな化け物の隣を気にせず歩きやがるんだろう。
「でも支部長曰く、この理論だと私が結婚できるの今の極東だと、該当者がリンドウさんとソーマ君だけらしいんだよね、リンドウさんは見るからにサクヤさんと出来てるし……貰ってくれる?」
「バカ言ってんじゃねぇぞバカ女が」
「アイタッ!」
わざとらしい上目遣いで下からのぞき込んでくる顔を、指で弾き飛ばす。
これにちょっとでも迷うそぶりを見せたら永遠と弄ってきやがるからな。強めに否定しておく。大体俺と付き合いたいだなんて本当に思うやつがいるわけもない。質が悪いにもほどがある。
「振られたか~。じゃあ未来の新型君に期待だなぁ」
「新型だと? 新人じゃなくてか」
「そ! 私とリッカちゃん、榊博士の肝いりの新型神機でね、遠近切り替え型なんだ!
ホントは私が旧型からコンバートしたかったんだけど、危険すぎるし安全臨床がパスできなかったから、しょうがなく次来る新人君? ちゃん? に新型の権利を渡す羽目になったんだよねぇ」
滅茶苦茶ゴネたんだけどダメだった~とわざとらしいウソ泣きをして擦り寄ってくる馬鹿を振り払う。
にしても新型か。遠近切り替え型ってのは強みだろうが、少しばかりイメージがわかねぇな。遠距離は遠距離、近距離は近距離で分けとかねぇと無駄じゃねえか? 火力が一回に出せる量に限りが有んだろ。
「火力指数だけで考えれば、遠距離型がずっとバレット撃ち続ければ近接型なんていらないけどさ、いくら
「だから当たり前みたいに補足してくんな」
「ソーマ君が分かりやすすぎるだけだって!」
だが、コイツの言う通りニーナ自身が新型とやらで、遠距離攻撃も出来るようになったらと考えれば確かに有用性は分かりそうなものだ。
元々超至近距離で戦い続けるヤツだが、アラガミ側が体勢を立て直そうとして距離を取ることは多くある。その時間さえ攻撃に転用可能と考えれば、アラガミが裸足で逃げ出す化け物の完成だろう。
最も、次来る新人がニーナほどの戦闘センスを持っているとはとても思えんが。
だが、もし仮にそんな人間が来たとして、果たしてこんな無茶な戦い方をする女に勝てる存在なのかと思えば、甚だ疑問だ。これに勝てるのは生まれついての化け物か、後天的にでも化け物になれるヤツくらいだろうしな。
「それより、最近支部長がキナ臭くなってきやがった。お前、深入りしてるだろ。大丈夫なのか」
「ん~?ああ、前ソーマ君が警告してくれたやつ?大丈夫だよ今のところ、詰め込み教育パワハラとかは受けてるけどマッドな感じの命令はされてないしね。アラガミ化した神機使いの処理とかは何度かあるけど、それくらい」
「そうか」
ヘラヘラ笑うニーナは凡そいつも通りに見える。
いつも通り、何でもないように振舞っている。まぁ、大した仲でもねぇ俺が気を回したところでなにも出来ねぇか。
その後、延々と話し続けるコイツに付き合っていれば、あっという間にアナグラに帰投した。
──時間が経つのがいつもより早い。
ニーナ:歳下男子弄るの面白すぎる、ソーマのツンデレを見る度にコレコレ〜!となっている(最悪)
ソーマ:ニーナより強い自信はあるし、ニーナの事は人間として好ましく思うがそれはそれとしてウザイ。自己嫌悪力が強いので付き合うなんてことはないだろうと考えている。
リンドウ:サクヤが居て良かった〜と思っている。ニーナの後輩力が高すぎる為甘やかしがちだが、サクヤさんが居るので惚れることはない。
サクヤ:最初は少しばかり危機感を覚えていたが、ニーナの詰め込み教育による多忙をオペレーター時代から見ていたので今は正妻の余裕がある。可愛い妹を見てる気分。
ツバキ:ニーナの両親が逝った時は1番心配していたが、最近はあまり心配していない。むしろニーナの労働時間と成果の比率が異常なので、密かに自慢に思っている。「アイツは私が育てた」
エリック:心臓に悪い距離感を常キープする美人上司にして戦友と思っている。だけど表面上の明るさとニーナの奥底の優先順位からくる冷淡な選別に内心ビビっている。コレに惚れたら何故か死ぬ気がしているので惚れない。父親から嫁にどうだの話をあとから聞かされた時は肝が冷えた。
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