最後の贈り物は幸せなBADENDとしよう   作:勝てなくても努力して勝つのが好き

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元々人を選ぶモノを書いてる自覚がありましたが、騙し討ちするつもりはなかったです。
そこそこ仄めかしをしていたので、アレくらいに描写を抑えれば問題ないと認識しておりましたが、配慮不足だったようです。
前話で騙されたと感じた方は申し訳ありません。
『なんでも許せる方向け』の注意書きを今更ですがあらすじに書かせていただきます。

さて、感想、高評価、ここ好き、ありがとうございます!大変励みになります!
NL、BL、GL雑食の私が好き勝手に書かせてもらいますので、見たくなくなったらブラウザバック!おもろいと思えば見てってください!
こういう展開(バドエン目指す系)のNLだけが読みてぇんだわ!って人は代わりに書いてくれ。読みに行くから。よろしくな!
既存のおすすめはペルソナ5の二次創作です。オモロイ

今話はアナグラ恋愛事情的な話です。蛇足すぎる。


3-6

 アナグラ内で噂が巡るのは早い。

 なにせ神機使いたちは少数編成で頻繁に任務に出るため、雑談の話題に飢えているし、男女比率から男同士で固まれば下世話な話をするのも少なくない。

 女性神機使いの前では些か抑えられることもあるが、女性というのは噂話が好きな生き物で、人間関係の変化に敏感なものだ。

 

 何が言いたいかと言うと人間関係の変化を隠すのは、このアナグラでは土台不可能という話だ。

 

「ニーナ、貴女とうとうソーマに手出したの?」

 

「ですね。出させたというのが正確かもですが」

 

 無論、下世話な話をするというのは男性神機使い同士だけでなく、女性神機使い同士でも起きうる話だ。

 偶々夜の食事の時間が被ったサクヤさんが、話もそこそこにぶっ込んでくるが肯定しておく。恥ずかしがるような話でもないしね。恥ずべき話ではあるかもしれないけど。

 

「正直意外ね。なんだんかんだ貴女は他の人に興味ないかと思ってたから」

 

「ヒドイなぁサクヤさん。こんなに皆と仲良い私にそんなこと言います?」

「だってニーナって、人の名前覚えるの苦手でしょ」

 

「鋭いとこ着いてきますねぇ。優秀な人(ネームド)は忘れないんですけど、どうにも、ほかの人はこう、死んじゃいそうだなぁとか思うと、中々覚えるのが苦手で。そこら辺はソーマと似てるかも知れません」

 

 サクヤさんの言う通り、私は原作未登場(モブ)の名前を覚えるのが苦手だ。役職とか持ってる人や、何回も顔を合わせれば勿論忘れないんだけど、どうしても原作キャラのが強烈な印象があるので忘れがちである。

 昔はツバキさんとかに、いい加減人の名前を覚えろと怒られたこともあったっけな。

 

「彼は彼でソレが処世術なんでしょうし、どうにかしてあげたいってリンドウとも話してたわ。貴女と付き合うなら大丈夫そうね」

 

「ん、別に付き合ってないですよ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

 いや別にこう、都合のいい関係でもいいよで襲われた(襲わせた)し、好きとも付き合ってくれとも言われてないし言ってないし、所謂名前の無い状態、あるいはセフレ? とかになるんだろうか。いやでもワンナイトしたくらいで彼女面とか継続的な関係を仄めかすのは重くないか? 

 

 私としては、ソーマが私の意見を無視できないくらいに入れ込んでくれればなんでもいいと思ってたし、ソーマも急に彼女面してくるのとか嫌だろうし……

 目の前にある今日の配給のジャイアントコーンの水煮の実を、芯から取り外しながらポツポツ答えてれば、サクヤさんはサラダをつつきながらも口が止まらない。こりゃリンドウさんとなんかあったかな? 配給ビールの件でまた喧嘩してるのかな。

 

「ニーナ、まさかソーマが貴女のコトを好きなわけないとか思ってる?」

 

「そこそこ以上に仲良いですし、少なくとも女として見てくれてはいると思いますけど、かと言っていきなり付き合うって重くないですか? 

 それに、サクヤさんとリンドウさんだって、今名前の付かない良い感じの関係を楽しんでるんじゃないです? 実際に付き合ってる訳じゃないんですよね? 将来的にはどうせくっつくんでしょうけど」

 

「いや、私達のは、その、昔からの付き合いだし別にいいのよ」

 

「いやいや、1番大事でしょ、だって、今更リンドウさんがほかの女に手出してたら、多分アナグラの男性陣からも女性陣からも殺されますよ? ていうか、ホントに付き合ってないんだ……符牒としてデートって単語使うのやめた方が良くないです? 浮気みたいでムカつきません?」

 

「リンドウがそんな事するわけないじゃない」

 

「それはそうなんですけどね! そういうことじゃなくないですか?」

 

「少なくとも今はいいの! ニーナ、男ってのはね、馬鹿なの」

 

 あ、サクヤさん側に話持ってこうとしたのにパッション負けして話が戻された。ていうかなんかやけに興奮してるな。さては面白がってるな? 

 話しながらも調味料でジャイアントコーンの味を整えて、ご飯に混ぜて簡易混ぜご飯の完成だ。最近米が配給に出る回数増えたなぁ。地味に嬉しいポイントだ。

 

「それは分かりますよ? 基本的に仕事以外の事は刹那的にしか考えてないですし」

 

「アイツらは勝手に変な勘違いするし、から回ってみっともない事もするの。ましてやソーマはまだ18よ? 一応20歳の貴女がコントロールしてあげなきゃ」

 

 えげつない棚上げを見た。私もサクヤさんも女だから何も言わないけど、変な空回りはむしろ女性の特権というかなんというか……。絶対口には出さないけども。あ、調味料は適当にかけてたけど意外と美味しい。私ってば天才だね。

 

「でもソーマの気持ちもありますしねぇ。あとシンプルに忙しすぎてプライベートほぼないですから、フォローらしいフォローもできなさそうって言うか、あの日の溜まった仕事も何とか2日後に消化しきったくらいですし?」

 

 実際問題、アリアにも多少寂しい思いをさせることがある位には忙しいんだよねぇ。釣った魚に餌をやるとか世話をするとかじゃないけど、実際そういう細やかな気遣いは現実的じゃないんだよね。

 

「……確かに、貴女の業務量は殺人的だしねぇ。でも、ニーナ、貴女そのままじゃ仕事に生きて、いつの間にかソーマとも自然消滅して、いつの間にかオバサンになって、アリアちゃんがいつの間にか結婚して、いつの間にか行き遅れる事にもなっちゃうのよ! 女の人生はね、あっという間なの。だから逃がしちゃダメよ。貴女より強い人なんてソーマとリンドウしか居ないんだから! リンドウは渡せないからソーマとしっかり幸せにならないと!」

 

 あ、圧が凄い……。

 しかもやけに話の具体性がすごいな、ツバキさんからの受け売りかな。 たしか今年で29歳のは……! 今謎の視線がどこからか届いた気がする。拝んでおこう。くわばらくわばら。

 

「ちゃっかり所有権主張するあたりサクヤさんも可愛いですね」

 

「だから真剣に考えなさい!」

 

「そう言われてもな……」

 

「ソーマがほかの女に取られても言い訳!?」

 

 あまりにも剣幕がすごいので一旦真剣に考えてみるか。

 ソーマが他の女に取られる可能性とやらを。

 そもそもソーマと話せる女性はまず誰がいたかな。リッカちゃんとツバキさんとサクヤさんとヒバリさん位か? カノンちゃんはちょっとビビってそうだし。ジーナさんは話せるだろうけど関わりが薄いし。

 

 ツバキさんは見るからに精々が弟として見てそうだし、サクヤさんにはリンドウさんが居る。リッカちゃんは……今んとこ仕事が恋人っぽいし、そもそも敵が居ないのでは……? 

 精々あるとすればまだ見ぬ特異点(シオ)だけど、彼女は懐く前に消す……!??!? 

 忙しすぎて消せない可能性があるか……? 

 

 いや落ち着け、特異点に入れ込むのは原作展開から想定済みだったし、アレは化け物としての同族意識で庇護欲的なものであって恋愛感情じゃないはずだから、土俵が違うはず。

 てことは想定すべきは未だ見ぬ伏兵美人。ソーマが惚れる程のウルトラCが仮に現れるとして、私がどう思うかか。

 ……なんていうか、現実的な想定じゃないな? 

 

「……やっぱり気にしなくていいんじゃないですか? だって、私以上にソーマについて行ける女なんて、この世に居ないですし。エリック君とユウ君が女だったら話は違ったかもですが」

 

「そうだった、ニーナって本当に自信家よね」

 

「まあ性根に自信はないですけど、実際男目線では丁度いい女ですからねぇ。外部居住区の頃じゃ女ウケ悪かったので、仲良くしてくれるアナグラの女性陣には感謝ですね」

 

 頭が痛そうに大きな溜息をつくサクヤさんに、思わず苦笑い。

 明後日にはロシアからメンタル面に問題を抱えた新型がやってくる。つまるところ、リンドウさんとサクヤさんのお別れも近い。

 この期に及んでまだこんな話を彼女とできる、自分のツラの皮の厚さには脱帽だが、向こうから振ってくる以上はしょうがない。

 既にリンドウさんはヨハンさんに探りを入れてて、消されるのは既定路線。こればっかりは止めようがない。流石にリンドウさんにそれ以上探るのやめた方がいい、みたいな事は何度か迂遠に警告はしたんだけどな。

 リンドウさんは私の心配をするばっかりで、結局大した効果は得れなかったわけだ。

 

「サクヤさん、私が言うのも可笑しな話ですけど後悔はないように生きた方がいいですよ。私は無敵ですけど、私以外の人はみんな簡単に死んじゃいますからね。明日が来るとも限らない」

 

「……そうね。明日が来ることを信じているけど、この世界に神様は居ないもの」

 

「関係性に区切りをつけて、貰える物は貰っといた方がいいですよ。もし本当に居なくなってから後悔するならね」

 

「言っとくけど、貴女達ほど初心な関係じゃないわよ」

 

「知ってますよ?」

 

 なんせ2人が一緒にいた後とか分かりやすかったしね。まあ誰もツッコまなかったからそういうものなんだろうけど。

 

「はぁ……ニーナは本当に女っぽくないわねぇ。じゃあソーマのどこが良かったの?」

 

「顔。声。性格。後は強いとこですね。言葉遣いがもう少し丸くなったら妹のお守り任せたっていいかなと思ってますけど、結構頭良いから私の手伝いとかしてくれたら最高ですね」

 

「ほぼ全部じゃない。意外とちゃんと好きなのね」

 

 サクヤさんが目をパチクリして驚いてるが、そんなに驚くことかな。皆からしたら私は、初対面のソーマ相手に結構グイグイ行く第一人者だったはずだけど。

 そりゃ原作自体から1番好きなキャラではあったし……。何気にちゃんと口説いてたつもりだったし……。

 

「まあ、好きだからいいか。私がちょっかいかけてたのは一目惚れって事にしといてください」

 

「ハルオミ君とも仲良かったじゃない? あの子は……まあダメよね。顔良くても変態過ぎるし」

 

「そゆことですね」

 

 あの変態紳士はダメだ。私がツッコミ側に強制的に回されてしまうから疲れる。面白いしカッコイイけど、毎日は会いたくないわけだ。あの半年は本当によく頑張った……。

 さて、混ぜご飯も食べ終わったし、仕事に戻るか。

 

「まあ! 私とソーマは大丈夫ですよ! もしなんか第1部隊に迷惑かけそうなメンタルになってたら教えてください。舐めた根性叩き直すので!」

 

 手を合わせてから食器の載ったトレイを片付け場に持っていく。

 サクヤさんは少し話し足りなさそうだけど、恋バナは標的が自分じゃない時がいちばん楽しいから、次の機会でいいでしょ。

 

 にしても、ジャイアントコーンの水煮、ほんとに味変わらないな……量だけは年々増えてるけど。調味料の配合版のレシピの提出……でもこれって味の好みとかで無駄なロスになりかねないから無しだな。食の探求は各々がやりたきゃ勝手にやるでしょ。

 

 

 




下世話な話が好きな人が多いみたいで感想爆増してワロてます。
あと一言評価で聞かれたのでこの場で答えますが、前話の実話のモデルの女性とは普通に1年くらい付き合って別れています。
私に今交際相手はいませんが、そこそこ幸せなのでOKです。

次回は男性側の話も進めようかなと思います

新型神機使いは?小説は読んでないからスマンがナシです

  • 漫画版(加賀美リョウ)
  • 原作ゲーム版(仮称神薙ユウ)
  • アニメ版(空木レンカ)
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