最後の贈り物は幸せなBADENDとしよう 作:勝てなくても努力して勝つのが好き
原作が、原作が崩壊した!(今更)(ガバチャー発動)
雨宮リンドウの捜索任務。
榊博士から言われた鎮魂の廃寺付近の人類の元住宅外。所謂MAP外の場所だが、ここは一応現実なのでそういう所もあるわけだ。
将来的にはアリサちゃんとかがサテライト建築場所として、こういったアラガミが比較的に少ない場所をピックアップしていくんだろう。
人が居そうな場所を探し出して早4日。普通に見つかってなくて少し焦っていたんだけど、ようやく当たりを引いたらしい。
「フェンリルだ」
「鬼畜共の尖兵か? 」
「これ以上俺らに何するってんだよ」
とまぁ、彼方此方の瓦礫や建物の残骸の向こう側から不審な瞳と声を異物の私に向けてくる先住民。いや、難民が正しいのかな。
フェンリルに保護を求めるもフェンリルの手が伸びきらなかった人、フェンリルで過去にやらかして追放されたことで逆恨みしてる人、フェンリルにもいる腐れ外道のモブに見下され不当な扱いを受けた経験のある人。色んな理由でこういう場所には色んな人が居る。
といっても、あんまり数が集まってるとアラガミが寄るから精々30-50人位の組織にも満たない集団がほとんどだろうけど。
神機はアタッシュケース状に格納し、ローブを肩から羽織って腕輪を隠してできるだけ威圧しないようにする。
焼け石に水かもだけどやらないよりはマシだろう。
「どうもこんにちは〜! 壁向こうにいる方、お時間いいですか?」
顔を晒し、明るく声をかければ私に気取られてると思ってなかったのか、ガタリと瓦礫を音を立てて揺らした。
10秒程時間をおいて、怪訝な顔をしながら物陰から顔を出したのは40歳位の男性。
「……フェンリルが何の用だ。俺達にはオマエらに差し出せるものなんて何もねぇぞ」
警戒心たっぷりにそういう彼に努めて柔かに笑顔を向ける。
「ナニカを分捕ろうとなんて思ってないですよ!
ちょっと聞きたいことがありまして……あ! 私はニーナっていいます! お名前聞いてもいいですか? アナタとかだと話にくいですから」
「ニーナ、ねぇ……ヨーイチだ。それで、なんの用だよテメェ」
懐から出したリンドウさんの写真を見せると、一瞬目が揺れる。
ラッキーだ。一発目からリンドウさんの知り合いを見つけたらしい。この辺にもリンドウさんの知り合いは居ない可能性もあったけど、リンドウさんが食うにせよ飲むにそよ、地元の人間の縄張りを荒らすどころか溶け込まないと生きていけないだろうって読みでの声掛けだけど、スムーズに行けそうだね。
「ヨーイチさんですね!
聞きたいことっていうのは簡単で、この人この辺に居ますよね? どこにいるか教えて貰えますか? ちょっとこの人に偏食因子……アラガミ化を止めるお薬渡さないといけなくて」
「……さぁ? 知らねぇな。誰だよソイツ」
リンドウさんの存在が秘匿されてる……? リンドウさんがアナグラの人間に見つからないように匿うように頼んでるのか、それともこの辺の人間がリンドウさんを飼ってるのか? いや、偏食因子のキットを正しく使えてる結果が出てる以上、リンドウさんの自由意志はまだ保たれてるはずだ。
「……うーん。あ! そうでしたそうでした。コレ渡してませんでしたね」
背嚢に入れてた携帯食料と缶詰類のセットを渡す。いわゆる賄賂だが、こういうスラムじゃ有効な手だよね。なんせその日の暮らしにすら困ってるはずだから。渡すもの渡さないと、どうでもいい事すら教えてくれない人がこういう場所には多いしね。
「で、さっきの写真の彼、雨宮リンドウは今何処にいますか?」
柔かな声掛けと共に手渡したソレを、ヨーイチさんは手で振り払うと、私の背後の瓦礫の上に登らせていた他の男仲間に声を上げた。
「ナメてんじゃねぇぞ、お前らクズにあの人を売るかよ! 殺れ!」
私の傍にあった瓦礫の根元が火薬で砕かれ、雪崩のように私に降り注ぐ。
私が神機使いじゃなかったら死んでるし、神機使いでも完全な不意打ちだったら大怪我だ。
落ちてくる瓦礫に隠れながら神機をアタッシュケースから励起。
盾を上に構えて頭を守る。
にしても、リンドウさんと会うまでに原住民と喧嘩するのは良くないと思ってたんだけど、向こうからやってきたなら仕方ないか。
「ざまぁみろクソフェンリルが!」
私に降り注いだ瓦礫の向こうでそんな声が聞こえる。
にしても、残飯とはいえ食糧を施してやってるフェンリルに向かってこの態度か。そりゃあこういうスラムを見下す職員が出てもしょうがないと思えるね。
瓦礫が止んだのを見計らって、神機使いの身体能力に任せて瓦礫を弾き飛ばす。
「フェンリル治安維持法7条第4項 現地住民からの反発による傷害及び作戦行動妨害時における神機使いの安全権確保に関する法律に基づき、貴方達を排斥、確保、詰問を開始します」
「コイツ神機を隠してやがった!」
「ゴッドイーターだ! 逃げるぞ!」
今更気づいたところで遅い。弱いものイジメみたいで好みじゃないが、少なくとも直接私を攻撃した奴らと、それを命じたヨーイチは多少痛めつけて私と彼らの上下を躾ないといけない。
ホントに、マトモに生きる能力もない癖にプライドだけは一丁前の人は嫌になる。
「どうやって?」
逃げ出そうとする先に礫を投げ込み、蹴り込む。徒人ではただの牽制以下でも、神機使いの身体能力でやればスリンガーから放たれる程度の威力は得る。堪らずたたらを踏み歩を止めた奴から蹴り飛ばし、投げ飛ばし、引き摺って1箇所に集める。
加減はしてるはずだけど、随分と悶絶している。まあ、痛みになれてるような訓練を詰んだ肉体には見えないし、妥当かな。
パンパンと、神機を持たない片手で身体の埃を払い、馬鹿な反逆者を見下ろす。
「さて、もう一度聞きますね。雨宮リンドウは今何処にいる」
「ぐっ、痛ってぇ……」
「心が痛いのは私ですよ、折角手土産まで用意して人探ししてるだけなのに、返ってくるのが瓦礫での暗殺未遂だなんて。アナタ達、あーいや、この地域一帯はテロリストが潜んでいると上に報告をしたっていいんですよ? そうすればこの地域に【人道的支援】はなくなるでしょうが」
神機の刃をスっと呻くヨーイチの首元に添えれば、恐怖から歯をガチガチ鳴らしながらも唾を吐きかけてきた。
唾は顔までは飛んできてないけど、私の腕輪に付いた。イラつくね。立場が分からないバカっていうのは。
「ケッ! どうせ長くねぇ命だ後悔して死ぬくらいなら、気持ちよく死んでやる!」
「……汚いな。にしてもそうですか〜。じゃあ、さよならですね」
神機を態とらしく大きく振りかぶり、最上段からヨーイチへと自重に任せて神機を下ろす。
「ヤメロォ!」
物陰から制止の声と共に、私の神機を横合いから角材で殴り飛ばす人影。
ボロボロになったフェンリル支給のコート、右腕は前腕までがアラガミ化し、右手の甲に宝玉が嵌っている。ボサボサに伸びた髭と髪から一見分かりづらいが、間違いない。
感知内にはいたけど人がいすぎて、どれがリンドウさんだか分からなかったから釣ったわけだけど、ちゃんと引っかかってくれた訳だ。
元々脱力していただけなので神機を自身の右腰側に下ろし、相対する。
「あ、久々ですねリンドウさん! お元気そうでなによりです!」
「どういうつもりだニーナよぉ。お前俺が止めなかったらソイツ死んでたろ」
「先にやってきたのはこのテロリストです。手土産を無碍にしたのも、礼を不意打ちで返してきたのも、個体名ヨーイチっていうこのテロリストですよ?」
「り、リンドウ……すまねぇ」
「庇おうとしてくれてありがとなヨーイチ! コイツは俺の客だ。さっきの倒壊でアラガミが来るかもしれねぇから隠れててくれ。
ニーナも悪かったな、俺に免じて抑えてくれ。俺に会いに来たんだろ?」
ヨタヨタと私が蹴った土手っ腹を抑えて引くテロリスト擬きを見送るが、リンドウさんは未だに私を油断無く中腰で見据えている。うーん、ちょっと脅かしすぎたかな? いやまぁ、今回会うこと自体想定外だからしょうがないんだけど。
リンドウさんを安心させるために大きくため息をついて、神機をアタッシュケース状に戻す。
「はぁ……わかりました。ここで話してもいいですけど、先にリンドウさんの処置しません?
偏食因子、ちゃんとしたの打たないとそろそろマズイですよね?」
「……マジで何考えてやがんだオマエは」
「まぁまぁ、これには海よりも高くて山よりも深い事情がありまして」
「全然浅くて低いじゃねぇか!」
「アハハ! ちゃんと話しますって〜、だから先にアラガミ化への処置だけさせてくださいよ。ほら向こうの軒下でいいんで」
そう言ってごねるリンドウさんの背を押し、どうどうと宥めながら彼の腕の状態を診る。
手の甲に嵌った宝玉は原作で見た綺麗な色をしていて、右手を蝕むオラクル細胞と互いに喰い合い相殺している。
極々小さい範囲だがGE2の終末捕喰の相殺と同じことがリンドウさんの人体で起きているみたいだ。
ここまで安定してるのは予想外だけど、まあ意識がしっかりしてくれてるなら交渉も早いだろうし、ラッキーと捉えよう。
何気にディアウス・ピターに神機ごと腕輪をやられた時に渡した偏食因子が効いてるみたいだね。
あくまで他の例よりは比較的マシってだけで、やっぱりキツイのか額にはうっすら汗をかいてるし、目がどこかハイライトが抜けてるというか、薄くなってるというか、精神的にキてはいそうだ。
「じゃあチクッとしますよ〜。
……にしても流石リンドウさんですね、ここらのテロリスト予備軍を手懐けてるなんて。フェンリルへの反逆タイミングを虎視眈々と狙ってる感じですか」
偏食因子を正常に打ち込むための腕輪の代わりの簡易バンドを上腕に巻き付け、バンドから正しく偏食因子を打ち込む。
偏食因子って足りなくなるとうっすら視界が狭くなったり、無限にお腹減ってイライラして攻撃性が増したりするんだけど、リンドウさんはそれを気合いで収めてたみたいだけど、これでだいぶ楽になるんじゃないかな。リンドウさん用にチューニングされた偏食因子持ってきてるしね。
「んな訳ねぇだろ。
さっきのヨーイチたちはな、ココ最近くるフェンリル職員が殴る蹴るしてたみたいでよ、それでフェンリルが嫌いなだけだ。
俺のことを助けてくれるのは、偶々オウガテイルから助けてやったからだよ」
「へぇ、相変わらず人助けが好きなんですね」
「余計なお世話だ。それで、夢想家黒幕の尖兵さんがなんの用だよ」
「ああそうだ、そっからでしたね」
話しながらリンドウさんよ処置を終えて向き直る。
「私と取引しませんか?」
「……今度は何を考えてやがる」
「笑って話しましょーよ。仲間になるんだから」
ダークニーナだ!カスには容赦しないぞ!
一人称小説なのであくまで目立たないキャラが多く居ますが、こいつの視点みたいかも!とかありますか?気が向けばそのキャラ視点で一話進行させます
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藤木コウタ
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雨宮ツバキ
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橘サクヤ
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アリサ・イリーニチナ・アミエーラ
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楠リッカ
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竹田ヒバリ
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大森タツミ
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台場カノン
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加納アリア