余りにも長すぎたので泣く泣く削りましたわ。
削った分は未来の幕間に投稿致しますの。
「サクラコ様……!」
「マリー」
シスターフッド、大聖堂。
ステンドグラスに覆われ、荘厳な空気に包まれた神聖な場所。その場に集うシスター服を身に纏う生徒達、彼女達の前から現れるのはシスターフッドのトップである、サクラコ。大扉を開け、大聖堂の中へと踏み込む彼女はいつも通りの服装と気配を纏っていた。つい先日まで救護騎士団にて治療を受けていた彼女であったが、この度退院の許可が下りシスターフッドへと帰還を果たしたのだ。
代表として皆の一歩前に立ち、彼女を出迎えたマリーは安堵を滲ませた笑顔を浮かべる。
「不在の間、随分とご迷惑をお掛けしました」
「い、いえ、その様な事は――! サクラコ様がご無事で何よりです、お怪我の方は、もう?」
「えぇ、動ける程度には回復しました、調子だけは未だ万全とは云い難いですが……」
そう云って軽く指先を握り締め、苦笑を零すサクラコ。
「やるべき事が、山積みですからね」
シスターフッドも先の騒動で様々な変化があった、そうでなくともサクラコ個人として行わなければならない仕事、執務が溜まっている。いつまでも寝入っている訳にはいかない。
それに調印式会場に辿り着き、爆発で意識を飛ばして気付いたら全てが終わっていたなど――シスターフッドのトップとして情けない限りだと、彼女は内心で深く恥じていた。
故に復興作業とそれに伴う組織再編に関しては、人一倍精力的に動く心積もりであった。
「そう云えば、ヒナタは――」
「あ、その……」
サクラコは周囲の生徒達を見渡し、ふと問いかけた。立ち並ぶシスターの中に見慣れた彼女の姿がなかったのだ。その事にマリーは一瞬顔を顰め、力ない声で答える。
「
「そうですか……」
ヒナタはあの爆発の現場に居合わせただけでなく、その後も戦闘に参加し最後までユスティナ聖徒会と交戦を続けたと云う。戦線から回収され、搬送されて来た彼女は全身に幾つもの痣や打撲痕、銃創を残し、酷い状態だったと。傷は粗方塞がったとの事だが、今現在も目を覚ましてはいない。
ユスティナ聖徒会であった頃ならば兎も角、シスターフッドの名を掲げた頃から、この組織は抗争から一歩身を引いた場所に立ち続けていた。それが良いか悪いかは兎も角、事戦闘面に於いて現在の生徒達は過去の精鋭と比較し一歩劣るのは事実。しかし、その平穏こそを愛していたのもまた事実であった。
しかし、それだけでは守れないものもある。
不干渉による偽りの平穏は、決して無視できない傷をシスターフッドに齎した。
「なら、ヒナタが復帰する前に、シスターフッドを建て直すとしましょう」
告げ、サクラコは裾を翻し宣言する。立ち並ぶ生徒達を見渡した彼女は確固たる意志の下、断固とした口調で言葉を発した。
「これからは、
「……はいっ!」
■
「……ん」
薄らと開く視界、滲むその向こう側に覚えのない白が見えた。数秒、思考を覆う靄に呆然とそれを見上げ、暫くして自身がベッドに横たわっている事に気付く。体の妙な硬さ、背中が痛くて思わず身を捩り、それから一度大きく息を吸った。鼻腔を擽る薬品の匂い、誰かの声、足音。視線だけを動かし周囲を見渡す。
部屋は小さな一人部屋で、扉は開けっ放しになっている。音は其処から響いており廊下を速足で歩く救護騎士団の姿が微かに見えた。ゆっくりと手を動かすと、所々に張り付けられたガーゼとネット。テープで固定されたそれを見つめ、彼女――ヒナタは呟く。
「私は、一体……?」
声は、酷く乾いていた。その事に気付いて思わず咳き込む。見れば直ぐ傍の備え付けられた床頭台に水差しとコップが置いてあるのが見えた。思わずそちらの方に手を伸ばし、しかし指先が僅かに届かない。そうこうしている内に、廊下を歩いていた救護騎士団の一人がヒナタに気付き声を上げる。
「! 目が覚めたのですね、若葉ヒナタさん……!」
「ぇ、ぁ、は、はい……?」
唐突に名を呼ばれ、目を見開くヒナタ。思わず身を震わせ、シーツを掴んでしまう。彼女は目を白黒させるヒナタを数秒程見つめ、それから踵を返し廊下の向こう側へと消えてしまった。そして少しして、誰かを引き連れて戻って来る。その生徒はヒナタの病室前で足を止めると、そっと掌で中を
「先生、こちらです」
「ありがとう」
彼女が連れて来たのは、見覚えのある影――先生だ。
彼はヒナタの傍まで小走りで寄って来ると、彼女の顔を覗き込みながら優しく問いかける。先生の姿はいつも通りの制服姿で、その片目を包帯で覆っていた。赤黒い血は、滲んでいない。
「ヒナタ、私が分かるかい?」
「せ、先生……は、はい、わかります、えっと……?」
「此処はトリニティ本校舎傍の救護騎士団病棟だよ、安心して良い」
「病棟……」
信頼出来る大人からの言葉に、ヒナタは未だ夢心地と云った様子で応える。自分の腕を見つめながら、彼女はどうして自分がこんな場所に居るのかと考えた。先生はヒナタを暫し見つめると、横合いに用意されていたコップに水を注ぎ差し出す。
「飲めるかい?」
「あ、ありがとう、ございます……」
差し出されたそれを受け取って、ヒナタはそっとコップに口を付けた。喉を滑り落ちる水は大変美味しく感じられ、自身がそれなりに長い時間を寝入っていた事が分かった。乾いた喉が潤うと、幾分か思考が明瞭になる。小さく息を吐き出し、再び差し出された先生の手にコップを手渡す。人心地ついた彼女はぼうっと先生を見つめながら自身の記憶を辿った。
――私、何で、こんな所に……?
自慢ではないが、ヒナタは自分の身体がそれなりに頑丈であると思っている。救護騎士団に世話になった記憶など、殆どなかった。しかし、目前に佇む先生の姿を見ていると何か、頭部に鈍い痛みが走る。特に目を引くのは先生の頭部――包帯に覆われた右目だ、目を覆い隠すなど余程大きな怪我でもしたのか。その傷は大丈夫なのか。そんな事を他人事の様にぼんやりと考えて。
唐突に、炎の中で倒れ伏す先生の姿を思い出した。
「ッ……!?」
それは本当に、閃光の様に駆け巡った記憶。先生の顔は半分が血に塗れ、皮膚が捲り上がり、酷い状態だった。それを自分は知っている、そう知っている筈なのだ――なら自分はどうして此処に? そこまで考えて、彼女の傷が微かに疼く。そうだ、自分は先生を逃がす為に、正義実現委員会と難を逃れたシスターフッドの面々で殿を――。
「そ、そうだっ、わ、私っ、戦っていて、それで……!」
「ヒナタ」
アリウスは? ユスティナ聖徒会は? トリニティは? 一緒に戦っていた仲間はどうなった?
シーツを蹴飛ばし、慌ててベッドから起き上がろうとしたヒナタを先生は穏やかな口調で制止する。先生の手が肩を掴み、その瞳が直ぐ傍でヒナタを見つめていた。蒼褪め、早鐘を打つ心臓を自覚しながらヒナタは先生を見上げる。
「大丈夫、落ち着いて、戦いは全部終わった、もう危険な事は無いし、他の皆も無事だ」
「お、わった……?」
終わった――戦いは、終わった。
先生はそう告げ、ヒナタの身体を再びベッドへと押し戻す。言葉を脳内で反芻する。それは殆ど実感の湧かない言葉だった。死に物狂いで戦って、周りは殆ど敵だらけで、痛くて、苦しくて。そして意識が途切れたと思ったら、次に起きた時には全てが終わっていて。
ヒナタは呆然とした様子のまま口を開く。
「せ、先生も、皆さんも……ご無事で――?」
「勿論、ヒナタのお陰で命を拾ったんだ、他のシスターフッドの生徒も、正義実現委員会の皆も」
「そう……なん、ですか」
先生の身体には負傷の跡が見える。けれど確かに、先生は生きて此処に居る。そして自分と一緒に戦った面々も。なら自分は役割を果たせたのだろうか、そう思うと強張った体から力が抜けた。
深く、深く息を吐き出す。胸の中で綯交ぜになった不安や恐怖といったものが、吐息と共に抜け落ちていく。痛い程に握り締めていた拳が、緩く解かれるのが分かった。
「それなら、良かった――」
俯き、そう言葉を紡いだヒナタ。
そんな彼女の視界の中に。
揺らめき、中身のない先生の左袖が映った。
「ぁ――」
小さく、漏れる声。
そしてその目が見開かれ、彼女は決して忘れてはいけなかった――罪悪を思い出す。自分が何をやったのかを、どれ程の罪を犯したのかを。自身の手が為した結果を、彼女はこの日常の中で改めて突きつけられた。
「ヒナタ――?」
体を強張らせ、唇を震わせる彼女の姿に先生は訝し気に名を呼ぶ。そして彼女の揺れる視線が自身の身体に注がれている事に気付いた。その先は揺らめく左袖を注視し、離さない。先生は揺らめく左袖を手で押さえつけると、酷く申し訳なさそうな表情と共に告げた。
「……必要な事だった、ヒナタが気に病む事じゃない、寧ろあんな事をさせてしまった私に非がある――君に重い荷を背負わせてしまった、本当にごめん」
「そ、そんな、あ、あれは、私が……っ」
先生の言葉に、思わず声を荒らげた。どうして先生が謝る必要があるというのか、あの場所で、先生の腕を奪ったのは自分だ。自分のこの手が、先生の左腕を引き千切ったのだ。その事を思い返すと痛い程に心臓が鼓動を早め、胸が軋む。全身の血の気が引いて凍るような寒さを覚えた。
「あそこでヒナタが決断してくれなければ、私は腕の代わりに命を喪っていたかもしれない、指示したのも私自身だ、難しい事かもしれない、けれどヒナタ、どうか自分を責めないでくれ」
「っ……」
先生の言葉に、ヒナタは言葉を呑み込む。先生の云う通り、それは酷く難しい事だ。先生の腕を奪った、その罪悪は一生彼女の人生について回るだろう。先生のその腕を目にする度に必ず思い出す筈だ。心優しい少女だからこそ、確かな責任感を覚える彼女だからこそ、その罪悪は一層強くその身を苛む。それが必要な事であったと、誰かがやらねばならなかった事だと、そう理性で理解していも感情が彼女自身を許さなかった。
「ヒナタ」
「………」
先生は彼女の名を呼び、そっと手を差し出す。まだ僅かに傷跡の残る指先、絆創膏とテープで補強されたそれをヒナタは凝視する。その傷だらけの手をヒナタは取る事が出来なかった。
怖かったのだ。
だって――あんなにも簡単に、呆気なく、先生の
「うッ――……」
思わず、目を見開き口元を覆う。胃に何も入っていない筈なのに、全てが逆流しそうになった。
辛うじて飲み込んだ嫌悪感と不快感、何より腹の底から湧き上がる不安と恐怖。それを必死に抑え込もうと彼女は震える肩をそのままに、歯を食い縛る。気を抜けば無様に泣き叫んでしまいそうだった。不安で気が狂いそうだった。辛うじて押し留められたのは、目の前に先生が居たからだ。先生が居るから耐えられるのに、その先生自身が彼女の罪悪を証明するという、酷い矛盾が彼女を苛んでいた。
「ヒナタ」
もう一度、先生は自身の名を呼んだ。
けれど彼女はそれに応えない――応えられない。
だから先生は、自分からヒナタの手を取った。
先生よりも僅かに小さく、艶やかで、細くて、けれど簡単に先生を殺めてしまえる彼女の手を。
その指先が触れた瞬間、びくりとヒナタの身体が大きく震えた。じわりと額に汗が滲み出し、その顔が青を通り越して白となる。誰から見ても分かる程に震え、強張った体のまま彼女は叫んだ。
「っ、だ、駄目です! 先生、て、手を放してッ! 私は、また――っ!」
「――大丈夫」
告げ、先生は体ごと離れようとするヒナタの手を優しく握り締めた。汗が滲み、決して力が籠らない様にと大きく開かれた彼女の掌。それを包み込むように、柔らかく、先生は握る。そして微笑みを浮かべながら、真っ直ぐヒナタの目を見つめ云う。
「ほら、大丈夫だから、真似して、ゆっくりで良い、握り返してごらん」
「っ、ぅ……――うぅうう」
「怖くなんかないよ、私はそんな簡単に傷ついたりしない」
ヒナタの掌を包み込む、柔らかな感触。それは先生の温もりであり、自分が握り締めてしまえば簡単に
今まで、先生相手にはそんな事にならないと、そんな事は絶対にしないと、根拠のない自信があった。けれどそれは先の一件で完全に崩れてしまっている。
もし、万が一、億が一――自分が間違ってしまえば、力加減を誤ってしまえば。
『あぁいう事になるのだ』と、その実体験を伴う結果が彼女の脳裏に焼き付けられ、先生に触れる事が彼女にとって酷く恐ろしい事に感じられて仕方なかった。
だと云うのに先生は、そんな彼女の恐怖を、懸念を、何て事は無いのだと踏み越えて来る。掌に伝わる暖かさが先生の優しさと信頼を、これでもかと云う程に伝えて来た。
「いつもやっているみたいに、何てことは無い筈だ、難しい事でもない、ただの握手、ゆっくりと指先に力を込めて相手を想うだけで良い……ヒナタにとっては、簡単な事だよ」
「ふっ、ぐ、ぅ――……」
先生が微笑み、手を二人の前へと押し上げる。指を絡ませ、大きな指先がヒナタの手の甲を撫でつける。ヒナタは数秒、喘ぐ様に息を吸った。破裂しそうになる心臓の鼓動を聞きながら、必死に空気を求めて口を開ける。
目の前にある、自身と先生の手。
絡み合うそれを見つめながら、ヒナタは喉を鳴らした。
大丈夫だと、先生は再度口にする。
「っ、ふ、ぅ――……!」
大きく、息を吐く。開かれた指先、それがゆっくりと折り畳まれる。指先が無様に震える、恐怖から目を閉じたくなる。けれど先生が云うのであれば、他ならぬ彼の言葉ならばと、ヒナタは恐怖心を押し殺し少しずつ――本当に少しずつ、指先を折り曲げ、力を籠める。
数秒、数十秒、数分かけて折り畳まれる指先。その爪先が先生の皮膚に触れた瞬間、びくりと彼女の肩が震える。咄嗟に手を開こうとして、けれど自身を見つめる先生の瞳に、その手が石の様に固まった。
その瞳に宿る光が、ヒナタの背中を強く押していた。
歯を食い縛り、開きそうになった指先を更に落とす。指の腹で先生の掌を包み込み、少しだけ、ほんの少しだけ力を込めて――先生の手を握り締める。掌全体に伝わる温もり、先生の暖かさ。それを実感しながら、ヒナタは詰まっていた息を全て吐き出す。掌と額、そして背中にびっしょりと汗が流れていた。
「――ほら、大丈夫だったろう?」
そう云って先生は破顔した。
汗に塗れた彼女の手を何て事のないように、先生にとってはそこそこ強く、ヒナタにとっては柔らかな強さで握り締める。繋がれたそれが、ヒナタにとって恐怖を克服した証に他ならなかった。
「触れ合う事を怖がらないで、私はヒナタが優しい子であると知っている、恐れる必要なんてない、私達はまた、いつも通りの日常に戻れる」
「せ、先生……」
「私はヒナタを信じている、だからどうか、ヒナタも私を信じて」
いつもの様に、私達は触れ合う事が出来る。遠慮なんて必要ない、そんなに簡単に自分は傷ついたりしない。先生はそう告げて笑う。それをどうか信じて欲しいと――ヒナタはその言葉に、深く、深く頷いた。
「はい……」
先生の手を、両手で握り締める。そして彼の指先に額を擦り付け、まるで懺悔する様に、祈る様に――彼女は頬を濡らし、万感の想いを込めて頷き続けた。
「はいっ……!」
■
「――それじゃあ、ヒナタの事を宜しくお願い、近い内にシスターフッドの皆がお見舞いに来るかもしれないから」
「は、はい、任せて下さい! 先生も、その、お気を付けて……!」
「うん、ありがとう」
病室を後にした先生は、救護騎士団にヒナタの事を任せ廊下を歩く。すれ違う生徒達と挨拶を交わしながら、頭の中で今後の予定について組み立てていた。
今回の件でシャーレとして動くべき点は多い、そして何より公式、非公式問わず自身の元へと殺到する連絡。懐に入れたタブレットには四六時中メールや着信が届き、モモトークなどに至っては未読件数が『999+』となる始末。
本当ならば個別に対応したい所ではあるが、何事にも優先順位がある。心配を掛けている生徒達には申し訳ないが、まずは身近な所から一つずつ片付けていくしかなかった。ある程度トリニティ内部の事柄が片付いたら、布告と云う形で無事を知らせていた生徒達と個々に会う必要が出て来るだろう。全てが片付くのに一週間か、二週間か、少なくとも暫くは多忙な生活になるであろう事は火を見るよりも明らかであった。
「――先生」
「っと、ハナコ?」
タブレットに溜まったメールとチャットに返信しながら歩いていた先生は、背後から声を掛けられ振り向く。其処にはファイルを両手で抱えたハナコの姿があった。いつも通り穏やかな表情を浮かべて微笑む彼女、その髪には純白のリボンが添えられている。
先生は一瞬驚いた様に目を見開き、それから彼女の掛けるファイルを見て凡その事情を悟った。
「その書類、もしかしてティーパーティーの?」
「えぇ、ミカさんのお手伝いで救護騎士団に少々……尤も、ナギサさんが復帰したそうなので、近々お役御免になるとは思いますが、そうしたらシスターフッドのお手伝いにでも行ってきます」
「………」
その言葉に、先生は僅かに眉を顰める。それはハナコの内面や性質を良く理解しているが故の反応であった。しかし、そんな先生の態度にハナコは苦笑を零し、穏やかに云う。
「そんな顔をなさらないで下さい、確かに私は派閥間のあれこれを疎んでいましたが、今のトリニティは確かに、少しずつではありますが……変わろうとしているのが分かるんです、それにこれは私自身への禊でもあります」
例え大多数の生徒が賛同していたとしても、私情で以てアリウスと敵対した事には変わりはない。
あの瞬間、ハナコは確かに理性や打算などを投げ捨て、感情ひとつでアリウスという存在をキヴォトスから消し去ろうとした。例えそれが『民意』であったとしても、彼女自身が許せるかどうかは全く別な話なのだ。
「ミカさんにも、私にも、これと云った処分はなかった……だからこれは、私自身が納得する為に必要な儀式の様なもの――そう思っては頂けませんか?」
「……そういう風に云われてしまうと、私からは何も云えなくなってしまうね」
厭う物事でなければ罰にはならない――彼女の生真面目さが、その罰を望んでいるのだ。先生は頬を掻き、そう言葉を漏らす他なかった。
ミカとハナコの暴走――否、先の事件に於いて二人の行動はそもそも暴走と捉えられてすらいない。正当な暴力に対し、持てる戦力を搔き集め防衛を行ったと云うのが現トリニティの見解だ。
事実、生徒間に於ける認識としてはハナコ、及びミカの戦闘行為に疑問や反感を持つ生徒は極少数であった。結果論ではあるが古聖堂に派遣されていた救助隊の援護、及び戦闘の結果助かった生徒が多く、最終的にアリウスを押し返した功績は彼女達にあると考える生徒も多い。寧ろ、逃走し行方を晦ませたアリウスに対する追撃、徹底的な弾圧を叫ぶ生徒が大多数を占め、ティーパーティーはそれらの生徒の声を抑えつつ、トリニティを建て直す事が先決であると発表しコントロールする事に力を注がねばならなかった。
戦争の火種は、未だこの学園の中で燻っている。
「けれどもし、何かあったら私に云って欲しい、どんな時でも、必ず力になるから」
「……えぇ」
その言葉にはにかみ、頷くハナコ。彼女の肩に掛けたバッグ、その横合いで補習授業部の人形が弾んでいた。ハナコはその人形を見下ろし、やや陰の掛かった表情で呟く。
「もう少しで――私自らが、この心地良さを手放してしまう所でした」
「……ハナコ?」
呟きが先生に届く事は無い。ハナコは自身に罰を求めた、それはあの暴走の果てに、補習授業部と云う自身にとって最も理想的であった居場所を破壊してしまう所だったから。
それが過ちであるとハナコは知っていた。その知性を以ってすれば、自身の行動がどの様な結果を生むのかなど予測するのは容易い。しかし、それでも彼女は感情のままに振る舞う事を選んだ。
選んでしまう程に――目の前の大人は、自分達の中で大きくなり過ぎたのだ。
それが正しい事である筈もないのに。
目の前の人が、
その存在の大きさが故に、ハナコは自身を抑える事が出来なかった。
何より、彼女が一番恐ろしいと思っているのは。
また同じような事が起きた時、自身が同じ道を選んでしまうかもしれないと、その予感がある事だ。
だから彼女は今以上に自身を戒め、己を見つめ直す為に罰を求めた。
ありのままの自分、着飾らない自分――その危うさに気付いたのもまた、彼女が聡明であったが故だった。
「――先生」
「うん?」
「先生こそ、何か困った事があったら云って下さいね」
そう云って、ハナコは感情を胸の内に隠す。笑顔の裏に全てを隠し、体裁を取り繕う事は得意だった。ただ、それが常と異なるのは相手がそれを求めていないという事。相手の望む自分を演じ、求められた役割を全うする――息苦しくあっても、そう在る事は彼女にとって造作もない、それを為せるだけの才覚と知性を彼女は天より与えられていた。
けれど、先生はそんな自分を求めてなどいない。それを良く理解している。理解して尚、こんな風に虚勢を張って感情を覆い隠すのは何故だろうか?
その答えを彼女は知っていた。けれど彼女は考える、それを詳らかに晒す必要はないのだと。
だって――想いは極力、秘めるものだから。
「どんな事でも、お手伝いしますから」
「……ありがとう」
ふわりと柔らかく、嫋やかに笑って見せるハナコ。
先生はそんな彼女に向かって、噛み締めるような笑みを向けた。
そうこうしている内に先生のタブレットが振動する。また、何処からか連絡が来たのだろう。その事に気付いたハナコは一歩退き、小さく礼をする。
「それでは先生、補習授業部は卒業になりましたが、また、あの教室でお会いしましょう」
「……?」
「ふふっ、意味はきっと、次お会いした時に分かります」
では、また。
そう云って去って行くハナコの後姿を、先生は暫し見守る。そうして不意に出た言葉は。
「……やはり強いね、ハナコは」
彼女のその、芯の強さを讃えるものだった。
強さには種類がある、そして彼女の強さとは学び、自身を戒める強さ――生徒皆が、その胸の中に異なる強さを持っている。ヒフミも、アズサも、コハルも、ハナコも。
だからこそ先生は、そんな彼女達の
これなら大丈夫だと、彼女達ならばきっと大丈夫だと。
――その強さがあれば、どんな困難であっても乗り越えられると信じていた。
ハナコの小さくなっていく背中から視線を外し、先生は踵を返す。タブレットを取り出しタップすれば、連絡はトリニティの総括本部から。何か問題が起きたのか、或いはティーパーティー関連か。兎にも角にも一度本校舎に戻る必要があった。恐らくヒフミやコハル、アズサも待ってくれているだろうし、早めに戻らなければならない。
そんな気持ちと共に、救護騎士団本棟、その外へと通じる扉を押し開けた。
「っ――」
外に踏み出すと、強い日差しが顔を覆う。生温い風が頬を撫でつけ、熱気が肌を焼いた。最近は雨が強く、雲ばかりが空を覆っていたと云うのに今はもう影すらない。ほんのりと鼻腔を擽る草木の匂い。空は高く、高く、何処までも広がっている。
眩しさに細めた視界、その青の下で生徒達が忙しなく駆け回っているのが見えた。
少しずつ、少しずつ、彼女達の日常が戻って来る。
どれ程の争いがあっても、辛く苦しい事件があっても、その経験が、記憶が、彼女達の血肉となってより大きな光へと転じていく。
先生はそれを、少しだけ嬉しそうに見つめていた。
ふと、強い風が吹いた。
思わず目を瞑って顔を背ける程の風。羽織った制服が靡き、伽藍洞の袖が大きく揺れた。
そして再び目を開けた時、そこに生徒達の姿は無く。
ただ広い水面だけが広がっていた。
「―――」
青い教室――先生が知る限り、この場所に踏み入る事が出来るのはただの一人。そしてゆっくりと振り向けば、乱雑に重ねられた机の上に腰掛ける、一人の少女の姿。
彼女は所在なさげに足を揺らしながら、どこか悲し気に空を眺めていた。
青い空、壊れかけの教室、広がる水面、足元を浸す水を鳴らし先生は口を開く。
「アロナ」
「………」
その声に、彼女はゆっくりと視線を先生へと向ける。
「こうして此処に呼ばれたって事は、処理が終わったんだね」
「……はい」
声は、沈んでいた様に思う。
それがどの様な感情を孕んだ声だったのか、余りにも多くの色を交えたそれは、酷く複雑だった。光は二人の影を伸ばす、伸びた影は水面に写り、波紋と共に揺らいでいた。
「……先生の補完状態の固定化と、生命反応の欺瞞措置が完了したので、こうやって表に出る事が出来るようになりました、これからは通常通り先生とコンタクトを取る事が出来ると思います」
「そっか、ありがとう、色々と面倒を掛けたね」
「……いえ」
沈黙が降りる。それは先生も、アロナでさえ現状を良く理解している故の沈黙だった。先の騒動にて先生が取った行動、選んだ道のひとつ、その代償の重さを、アロナは知っている。だからこそ感情はうねり、口は重く、その視線は深い悲しみを帯びていた。
「……先生は、あれで、良かったのですか」
「良かった、とは?」
「私が、先生の生命維持を最低限行いつつ……治療を待てば、或いは別の道だって」
「あの状態の私は、確かに生命活動を停止していた、外部からの処置では、どちらにせよ復活は難しかった筈だ」
「で、でも、私が一度補完してしまったら、もう――……」
「それに」
アロナの声を遮り、先生は言葉を続ける。
その声色は、どこか優しい響きを伴っていた。
「あれ以上事態が悪化していれば、間に合わなかったかもしれない」
「………」
「だからきっと、これで良かったんだ」
アロナは言葉を返す事無く、ただ俯き沈黙を守った。先生はそんな彼女を見つめ、申し訳なさそうに頬を掻く。数度、呼吸を挟んだ彼は幾分か言葉を選ぶように逡巡を見せ――けれど幾ら言葉を選んだとしても本質は変わらず、そして傷付く事も回避出来ないと、その弱さを呑み込み声を上げた。
「……余り、回りくどい云い方はしない方が良いね」
一歩、アロナへと踏み出す。振動が水面に波紋を起こし、それは大きな円となって青い教室を覆った。
「アロナ、私の命は――あと、どれくらいで尽きる?」
「ッ……!」
――補完による、肉体の生命維持限界点。
アロナの力、シッテムの箱の力は絶大である。物理学や既存の常識に囚われず、その根幹が喪われない限り所有者への絶対的な献身を約束するオーパーツ。
しかし、決して万能ではない。
喪われた手足や臓器の補完、脳さえ無事であれば疑似的な復活でさえ成し遂げるその力は永続的なモノでは決してなかった。スーパーアロナを謳う凄まじいOSである彼女、そしてシッテムの箱の演算処理、その大半を回して尚数日を要した程の補完固定処理。眼球と左腕を除いた、肉体内部の臓器代替、それを行使し続けた場合の余命。
一度死した肉体を呼び起こし、たった数時間足らずで再び十全に動かせるようにするなど、生半な行為ではない。当然肉体への負荷は凄まじい事になる、そしてそんな不自然な状態が続く筈もなく、それは文字通り寿命を削って行う一度きりの奇跡だった。
当然、奇跡には代償が伴う。
必ずどこかで、
そしてその終わりが、決して遠くない未来であると先生は知っていた。
「せ、先生の肉体は……」
アロナの声が、先生の耳に届く。カタリと、彼女の座す机が震えていた。それは隠しきれない恐怖からだった。言葉にすれば現実が、確かな輪郭と共に顔を出してしまう。その確定された未来こそを彼女は恐れていた。
「このまま、私の演算を用いて疑似的な生命活動を続けた、場合は――……」
――あと一年以内に、その生命活動を停止します。
「………」
言葉は無い、ただ覚悟をしていた故に、その感情を飲み下す事に成功した。
長くて一年、或いはもっと短い。
それが、アロナの神がかり的な演算を用いて導き出された先生の
奇跡の代償。先生にとって、支払うべき代価というのが、残り一年を除いた
短いと見るか、長いと見るか、それは人によって変わるだろう。
そして、先生にとっては――。
「恐らく、半年と少しは、確実に大丈夫だと思います、でも……それ以上は、不確定要素が多くて」
「最低半年、か」
その言葉を、時間を噛み締める様に呟き――彼は天を仰ぐ。
これからの一年、それは先生にとって何よりも重要で、何よりも貴重な一年となるだろう。或いは半年となるか、どちらにせよこれからを想い、先生は小さく呟く。
「……なら、春までは生きられる」
春、出会いと別れの季節。三年生であれば卒業であり、新たな
――キヴォトスの夏も、もう直ぐ終わる。
蝉の声は徐々になりを潜め、緑は朱色へと変わっていくだろう。
秋が来て、冬が来て――丁度春が来て、それで漸く半年と少し。
先生が考える
「どちらにせよ、一年が過ぎる頃には件の存在とぶつかる事になるだろうから、私の肉体が一年以内に朽ちようと、大きな違いはない筈だ……だから、これは僥倖なのだろうね」
「せ、先生……」
「――大丈夫、私はやり遂げて見せるよ」
アロナの声に、先生は確固たる口調で以て応えた。先生は
けれど、先生の瞳から意志が喪われる事は無い。
たとえ残りの時間が一年だろうと、半年だろうと、或いは一ヶ月だろうと一週間だろうと――一日だろうと。
残された
例え肉体が朽ち果てようと、この
私達の夢見た、未来の為に。
遥か遠く、思い描いた明日の為に。
「……春になったら」
ぽつりと、呟く。
声は、青い空に吸い込まれるように響いた。
――そう、春になったら。
その言葉に続きは無い。
先生自身、何を云おうとしたのか理解していなかった――それは彼の心の中から絞り出された、最後の叫びだったのかもしれない。
アロナはただ、空を見上げ続ける先生を悲し気に、悔し気に見つめる事しか出来なくて。
二人の足元に広がる水面が、緩やかにその青を映し出す。
その青に垂れる指先、テープで覆われた先生の指先に。
じわりと――夜を想わせる黒が滲み出していた。
エデン条約編・後編 第一章 完。
Q 先生の体ってどうなってんですの~?
A 不思議なパワーで完全復活! という訳ではない。先生が心停止した時、アロナちゃんがなけなしの力を振り絞ってギリギリ脳死を回避してくれた。一応先生が死亡した時も、ランプが点灯している描写があったりする。感覚としては本編のプレナパテス先生ルート、その直前と同じ。「私が先生の手となり足となり、耳となります」状態。つまりアロナちゃんパワーで無理矢理先生の体を補助し、欠陥部分を補って動かしている感じ。破損した臓器なんかも、生存可能なレベルまで一時的に修復されている。だから今後、一度でもアロナちゃんの電源が切れたら、その瞬間先生の心臓含めた諸々の臓器も破損、停止して死ぬ。以前と同じ様にバリア~! を連発すると余裕で先生死亡ルートになる。
Q じゃあ、先生は生きているんですのね?
A 正直、先生を生きていると表現して良いものか迷う、単純に死んでいないだけ。マジで死ぬ間際の人間に、超技術やら何やらで延命しまくって、見た目は健康そうに見せかけているだけ。何なら心臓が止まっても生命反応を欺瞞出来る、というか半分その状態。そしてこうなると、大人のカードの代償が直に先生に反映され始める。使ったら使った分だけ、先生の肉体と精神、命そのものが削られていく。大きな奇跡なんぞ起こそうものなら、一発、二発で体が消し飛ぶレベル。生徒召喚程度なら、まだ何とかなる。(勿論、それでも繰り返せば致命的になる、これは本編と一緒)けれど、それ以上の事は多分、先生の命、或いは存在と引き換えになる。
そして、それこそが最終編での肝なのだ。
Q つまり、どういう事なんですの~?
A 生徒の前で徐々に死んでいく先生の姿をまざまざと見せつける事が可能になるんだよ! カードを使えば使う程、視覚的に先生の肉体が壊れていくのが分かるから、生徒の情動の変化が事細かに観察できるようになるね。やったね先生! 純愛が増えるよッ!
まだまだ書かなくてはいけない事は沢山ありますが、一先ずこれでエデン条約後編、第一章は完結ですの。ミカとアリウスの確執、セイアの見た未来、アリウス・スクワッドの顛末、ベアトリーチェとの決戦、クロコの慟哭、ミカ(未来)の狙い、不吉な光の観測――未だ消化し切っていないアレコレ、伏線、積み上げられた全ては第二章へと引き継がれますわ! その二章を経て、前編、後編一章、後編二章と実に三部に分かれた『エデン条約』は完結を迎えますの。
つまり、次がエデン条約最終編という事になりますわ。
辛く苦しく、昏いお話の最後を飾るに相応しい散り際が期待されますわねぇ~ッ!
さて、エピローグでは恒例の今後の予定についてお話しましょう。
私は気付きましたの、これ一部進めるだけで五十万字必要なんだって。アビドス編五十万字、エデン条約前編五十万字、エデン条約後編第一章五十万字、それで計百五十万字――つまりエデン条約後編、第二章も五十万字という訳ですわ。
それで合計二百万字、此処に? パヴァーヌもいれて? 前編と後編入れたら更に百万字がプラスされて? SRTもやったら更に五十万字で? 更に更に最終編をぶち込んだら最短で五十万字で……? このままイベントやら諸々全無視して突っ走っても四百万字。つまり私は未だ、物語の半分にすら到達していないという計算結果になりますわね。わたくしを殺すつもりですの?
この小説書き始めて今月で十ヶ月か十一ヶ月位になりますが、部を挟む為に休んでいた二ヶ月を差し引いても約八ヶ月。今現在のWordの文字数が百六十万字なので大体月に二十万字書いているという事ですわね。三部進めるのに一年近く掛かったのだから、当然同じペースで書き続ければ完結までにもう一年掛かるという事になりますわ。
もう一年……もう一年かぁ。
個人的にゴールがエデン条約編だったので、もう完全に此処で倒れるつもりで執筆していたんですわよねぇ。本当ならベアトリーチェ決戦の後にキヴォトス動乱編を繋げて最後にするつもりでしたし。書いている途中にSRTやパヴァーヌ後編、最終編まで実装されちゃって……もう初期のプロット何て
それでも最終編の先生とプレナパテスが見たいという気持ちはどうしてもありますので、多分また血反吐撒き散らしながら書く事になるんですわきっと。
仕方ありませんわよ、だって私が見たいんですもの。
この作品のコンセプトは二百万字書こうと三百万字書こうと変わりませんわよ。わたくしは先生が生徒達に愛される中で血塗れになって倒れ、それでも尚足掻き希望を求め叫ぶその姿を見たいんですの。そこに生徒達の悲鳴と絶叫が重なりこの世界で最も
最初から決めていたエンディング、そこまで辿り着ければ何か、今まで見えていなかった何かが見えて来るような気がしますわ……。
一先ず次の投稿は幕間からですわね。補習授業部再結成の話だとか、ミカの処遇云々だとか、先生の義手問題とか各学園の反応だとか、本当はエピローグで書こうと思ったのですが実際に台詞で骨組み組んだら三万字超えそうで断念しましたわ。
最初の内に書きたい事は沢山あるのでまぁ最低でも三~四話位には膨らむのかしら? そこからエデン条約後編二章に繋いで~、って感じですわ。
取り敢えずいつも通り、一部を終わらせたのでお休みを頂きますの! 今回も一ヶ月か、遅くとも二ヶ月位で戻ってきますわ~! 連載再開したらTwitterで告知致しますので、よろしければご確認の程宜しくお願い致しますの! 何かあればメールアドレスの方に頂ければ、確実に気付きますわ!
この休みの間に、バッドエンド世界線の生徒達の話を書きまくりますわッ! 前回の休みではゲーム開発合宿して一皮むけたゲーム開発部の前で先生が惨たらしく死にましたのッ! 死と云うものを理解していないアリスの前で「大丈夫」と口にし続け、少しずつ擦れ、力なく、軈て「大丈夫」と云えなくなった先生が項垂れ力尽きるまでの沈黙は最高の旋律ですわ~っ! 勿論その後、アリスには先生を復活させる「アイテム」を探しに亡骸を背負ってキヴォトス中を闊歩して頂きますわよっ! おお、せんせいよ、しんでしまうとはなさけない。
いつかこの作品達も、発表される事はあるのでしょうか。まぁ陽の目を見るとしても、この小説が完結してからになるのでしょう。見なくとも私が見て楽しめるので無問題ですわ。自分で書き、自分で消費し、満足する、これぞ最高の趣味という奴なのですわ~ッ!
今章完結記念に感想とかお気に入りとか評価とか、お願い致しますわね~!
では、皆さま方、また次章でお会いしましょう!
また逢う日まで、おさらばですわ~ッ!