真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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1話

オレはいま空を舞っている

いや、落下していると言った方が正しいか?

どこに落ちるかもわからず正直どうなるかわからない

というか地面に落ちるのか水面に落ちるかとかすらわからず対策も何もできない

今できるのはただ叫ぶだけ……

 

「なんでだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

そう、これはあのうっかりから始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ士郎、準備はいい?」

「大丈夫だ凛、けど本当に準備出来てるのか?」

「なによ、士郎は私が準備を怠ったりするとでも思ってるわけ?」

「いや、そういう訳じゃないけど……なら始めてみようか」

 

今日はオレの父さん、衛宮士郎が母さん、衛宮凛の魔術実験に付き合っている

内容は簡単で宝石剣ゼルレッチを使い第2魔法である並行世界の運営の再現ということだ

本来なら第2魔法はゼルレッチという魔法使いしか使えないが、母さんの家元である遠坂家が持っていた宝石剣を父さんが投影し、それで第2魔法を再現できるのか……という内容はシンプルだが複雑な実験だ

母さんは地、水、火、風、空の五大元素全てを兼ね備えた『五大元素使い(アベレージ・ワン)』という優秀な魔術師であり、父さんは固有結界や投影魔術といった母さんでも扱えない特別な魔術を使えるんだ

オレは魔術刻印という親から子に受け継がれる物を引き継いだので五大元素の基礎と投影魔術を使うことが出来る

 

「あなたは少し離れてなさい、正騎」

 

母さんはオレにそう言ってきた

魔法の範囲がわからないからオレ少し離れさせたんだろう

ちゃんと従って少し下がったんだ

でも、それが間違いだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレは小さい頃、屋敷の縁側でふと父さんに質問をしたことがあった

 

「ねぇ父さん。母さんってなんでもできて完璧に見えるけどなにか弱点とか苦手なのとかないの?」

 

それは小さい頃のオレにとっては純粋な疑問だった

母さんは魔術はもちろん、料理含め家事、運動も出来て完璧な人にしか見えなかった

機械類が苦手だが、父さんが教えていったりしたおかげか多少のものは使えるようにはなっていったらしい

 

「そうだなぁ、そういえば凛、母さんはな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大切な時や肝心なところでうっかりしてミスすることが多いんだよ」

と答えていたのをその時忘れていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実験が始まったと思ったら

「おい凛!魔術をかける相手間違えてるぞ!」 

「ウソ!?ちゃんと魔術の詠唱は合ってるは……しまった!ここの1節が間違ってた!」 

「なんでさ!」

 

目の前で両親が揉めつつもオレの体は光に包まれていって

 

「母さん!今すぐ魔力を回すのを止め──」

 

あぁ、ここで目の前が眩しくなって消えたのまでは覚えている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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という感じでいま空から落ちてるんだけど

 

「冷静に思い出してる場合じゃなかった!

ここは衝撃を少しでも無くすために!────投影、開始(トレース・オン)!」

 

魔術回路を開く暗示を詠唱して唯一投影できる最強の盾を展開する!

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!」

 

本来なら7枚で展開されるんだけど今のオレの場合3枚しか展開できない

本来ある魔術回路も全く開けてなく魔力も少ないからだ

母さんが遠坂の家系で優秀な血を受け継いだからこそ、未熟なオレでもこの盾を展開出来るのだけれど、こうして枚数が少なくなってしまっている

でもこれで地面に落ちても軽傷ですむはず!

 

 

 

 

 

ここから始まったんだ

争いに満ちた世界を平和にするための物語が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ったく、昔っから変わらないな凛は」

「なによ!士郎だって気が付かなかったくせに!」

「それにしても大丈夫かなぁ正騎は」

「きっと大丈夫よ、天才魔術師と……ぁ、愛した夫の最高の息子なんだから、それに魔力によるけど連絡する手段はあるから問題ないはずよ」

「そっか、それに俺たちの魔術を使えるんだ。きっとどんな困難も乗り越えられるさ」

「えぇ、そうね。あと1日1回限定だけど彼女の剣も扱えるわけだしね」

「さて、それじゃあの子を戻せるようにこっちもいろいろとやるぞ。」

 

俺と遠坂の血を受け継いでいるんだ、きっと何があっても平気だよな

だから、がんばれよ

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