真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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11話

 

作戦を立てた3日以内にまさか2回来るとは本当に数には自信があるそうだな

だがおかげで魔力を込めて崩れやすい矢を当て、簡単な魔力をさぐれる様になった

魔力は十分、趙雲さんも準備は万端だ

 

「昨日みたいに数が多くなっているかもしれない。だから全力ですぐに終わらせてくるから」

「多少多くなってもあいつらなんかに負けないよ!2人ももし危なくなったら戻ってきてね、行商のおじさんが言ってたんだけど陳留の太守さまがこっちに来てくれるって言ってたし」

「陳留の太守……曹操殿のことですな。その時はその時で頼らせてもらうとしましょう。では我らは参りましょう」

 

と、出発前に意気込んでたけど乗り物があればすぐ近く何だけど、徒歩だと少しばかり歩くことになり支障はないけど少しばかり体力を削られた

見つけた拠点の位置は山の影で隠し場所にうってつけのような所にあった

オレたちは後方の崖から砦を見下ろし、様子を伺っているんだが相手の数は……数千行ってるぐらいだよな……中国って本当に人口数多いんだな

 

「この数……2人でやれますかね」

「相手は烏合の衆、訓練された軍隊なら無理でしょうが数に物を言わせた輩共など我らの敵ではありますまい。少々時間はかかりそうですけれどな」

 

趙雲さんはやる気満々のような笑みを浮かべ、すぐに戦闘を出来るようにしてる

これが、平和な時代を生きてる人とこのような常に危機と隣り合わせの乱世に生きてる人の差か

とはいえオレも魔術師の端くれだ

実際に人を斬るなんてことは無かったけど、戦闘技術なら父さんと母さんともしてきたし時計塔で魔術を使った模擬戦もしてある

何も準備してない人と比べるとまともだろう

 

「では……行きましょう趙雲「星とお呼びください」さん……え?でもそれって真名なんじゃ」

「貴方になら預けても構わない、そう思ったのです。それと口調も砕いて話していただいて構いませぬ」

 

心を許した証として呼ぶことを許した名前

あの趙子龍がこんなオレのことを真名で呼んで欲しいって言ってるんだ

なら、オレはその期待に応えれるようにしよう

 

「わかったよ星。ならオレのことも正騎って呼んで欲しい。オレの国じゃ真名なんてなかったけどこの名前は思い入れがある両親に付けてもらった大切な名前だから」

「では正騎殿と。こういうのも悪くありませんな。さぁいざ出陣と行きましょう。立ち塞がる者共をこの槍で薙ぎ払ってみせましょうぞ!」

 

オレたちは崖を下り、見つかっていないことを確認すると砦に近づく

 

投影、開始(トレース・オン)

 

子供の頃よく無意味なものを投影したことがあったけどまさか鉤縄がこんな所で役に立つとは

紐は許褚の村から貰ったもので、強化も施してあるから耐久性も人が数人ある程度の時間ぶら下がっても問題ないぐらいだ

壁の上に上り、さぁ……こっからがたった2人による戦の始まりだ

弓を投影し、矢を構える

狙いは────数十人捉えた

頭の中で当たったところをイメージすれば、矢を構えた指を手放せばイメージ通りに放つことが出来る

だからこそ、百発百中なんだ

 

「ど、どこからだ!?」

「官軍の奇襲か!!??」

「おい!上を見ろ!!」

 

盗賊達がこちらを見る

大丈夫、数が多いだけだ。オレたちで十分戦える

 

「よく聞け賊ども!我ら正義の使者が貴様らを成敗しに来た!!命が惜しければ直ちに武器を捨て降伏せよ!!」

 

正義の使者って……星はこんなこと考えてたのか?

だが相手は、こっちの数を見て殺れると思ったのか武器を捨てる様子は無い

 

「予想通りだな、行こう」

「はい。正騎殿、背中は預けますぞ」

「ああ!」

 

強化をかけて思いっきり飛び、敵のど真ん中目掛けて干将莫耶を叩き下ろす

星も同時に龍牙で周囲の敵を一瞬で薙ぎ払う

敵拠点のど真ん中で2人背中合わせという逆境だがむしろ前だけを見てればいいんだから戦いやすい

 

Zehn(10番)Neun(9番)!」

 

ポケットに忍ばせてた宝石2つに魔力を注ぎ込み投げつける

この宝石は閃光弾の代わりになるようになってて瞬時に眩い光を照らし出す

残りの宝石は8個、だけどこんな所で無駄に消費したくない

だからこの一瞬の隙でできる限り戦える数を減らす!

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衛宮正騎……それに北郷一刀!

あいつらのせいでこんなにイラつくなんて!

男なんかに真名で呼ばれることになる動揺から

 

「同じ天界から来た男でもあいつには真名で呼ばせてないのに、こいつには呼ばれるなんて……」

 

ってつい小さくだけど口に出しちゃったらまさか曹操様に聞かれるなんて……

でもさすが曹操さま、どんなに小さな声でもちゃんと聞き取ってくださるなんて!

この行軍で力を示し、あいつを探すことが出来れば曹操さまに軍師としてお仕えすることが出来る

全く、どこかで野垂れ死んでなければいいんだけれど

曹洪さまの元に偵察兵が戻ってきたようね

 

「お姉様、偵察の兵が戻りましたわ。盗賊団の本拠地は、すぐそこだそうです」

「わかったわ」

「ただ1つ気になる報告が……」

「気になる?何かしら」

「本拠地で何やら戦闘をしてるような音がしているらしいのです」

「正兄ちゃんと趙雲がまだ戦ってるんだ……!曹操様!みんなの力をお貸しして頂けませんか!」

 

正……?いや、そんなはずは

でもあいつのことだから先に来てこの事情を知ったら自ら飛び込む可能性もありえるはず!

本っ当に馬鹿なんだから!

 

「許褚!その男の名前、衛宮正騎で合っている!?」

「えっ、うん!合ってるよ!」

「曹操様!私が話した天の御遣いがそこで戦っているようです!」

「命知らずか何かなのかしら……でも、ここで失う訳にはいかないわね。総員、早急に移動するわ!騎乗!」

 

簡単にくたばったりするんじゃないって言ったのに何命を粗末にするような事やってるのよ!

砦に着いたら迅速に兵を出し、それからあの馬鹿と趙雲ってのを助けだして……

ああもう!考えてたことと違うことになるなんて!

あの馬鹿に愚痴を叩きつけて蹴り倒さなきゃ気が済まないんだから私たちが来るまで死ぬんじゃないわよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁっ……くっ」

クソっ、こっちに星が、あの趙子龍がいるからって思ったけどやっぱり数が多すぎる

数十人ぐらいなら何とかなったけどこの人数じゃこっちがスタミナ負けで倒れてしまう

それだけじゃない、もしヘマをしたら命を取られるという精神的にも疲労がきている

干将莫耶も何回か壊され投影しなおしてるから脆くなっている

だけど、あともうちょっとだ。もうちょっとで何とかなる人数まで倒せられる

 

「正騎殿!ここからは弓で援護を!前は私一人で十分です!」

「でもそれじゃあ星の負担が……」

 

大きすぎるって言おうとした時、外から銅鑼の音が鳴った

どこかの軍隊が来たって言うのか?

 

「あの旗印は……曹!?曹操がどうしてこんな所に!!」

 

野盗たちの方が声が上がる

曹操さんが来たって言うのか

許褚が聞いたって言ってた通りこいつらを討伐しに来たんだろう

このタイミングで来るのがわかってたら村で防衛して後を任せとけば良かったかもな

いや、そんなこうだったらっていう考えはどうでもいい。今は力を借りよう

城門は四方塞がっている……招き入れるには門を壊すしかないか!

 

「星!音が聞こえた方角の門を壊す!少しだけでいい、時間を稼いでくれ!」

「何か考えがおありのようで!承知致した!」

 

剣を投影し矢に形状を変え、弓を構える

偽・偽・螺旋剣III(カラドボルグIII)は今の魔力じゃ作るのに時間がかかるし、威力も落ちてしまう

でも今は砦ごとじゃなく、門だけを消せばいい

この時代は木材が多い、つまり燃えるものだ

 

Feuer und Wind zum Pfeil(矢に火と風を)

 

剣の鏃に火属性を、篦に風属性を付与

あの門を燃やす矢を放つ

前方の道は星が作ってくれていたから的は見ただけでわかった

頭の中で当たるのをイメージ、そして放つ

その矢は空中を進みまるで門に吸い込まれるように放たれた

そして着火したのを確認して────

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

剣を爆発させる

威力も十分にあり、門は見事に飛び散って壊れ、こっちに向かってくるように声が聞こえ始めた

 

「進め!誰1人逃すな!」

 

大剣を手にし、馬に乗っている女性

あれはきっと曹操さんの家臣の誰かなんだろう

 

「あの者は……夏侯惇殿ですな」

「夏侯惇……曹操の右腕みたいな存在じゃないか」

 

荀彧に趙雲、許褚。それに夏侯惇とやっぱりこの世界は本当に三国志の時代なのか

未だ信じられなかったけど……ここまで来ると現実を見るしかないか

気がついたのか、こっちに向かってくる

 

「おい、お前が北郷と同じ天の御遣いという者か」

「は、はい」

「よし、ならば香風!ここを任せてもいいか?」

「はーい。あれ、星だー」

「香風ではないか。やはりあの後曹操殿の元に行っていたのだな」

「うん。お兄ちゃんと一緒に華琳さまの所に仕えたんだ」

 

星と知り合いってことは、前に旅をしていた1人がこの香風と呼ばれる女の子なのか

 

「それじゃあ華琳さまの所まで行こ。星は大丈夫だけどお兄ちゃん疲れてここだと危なそうだし」

「あ、ああ。そうしてくれると助かる」

 

さすがに投影魔術を使いすぎて魔力がかなり消費されたし、本場の戦闘を初めて行ったということからメンタルもやられそうだ

ちょっとでもいいから安全な場所で一休みだけしたい所だった





正騎はリメイク前と比べ幾分か弱体化してます
まず投影が基本SN組の物のみ、連続投影による体力と魔力消費が激しい等制約を付与しました
その分星という力強い正義の使者を味方にしました
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