真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

21 / 53
20話

 

今回オレは予算の報告をするために栄華の所に向かっている

そういや仕事で栄華の所に向かうのって初めてなんだよな

えっと……確か栄華の執務室はここだっけ

さて、ノックしてと

 

「失礼します」

 

中に入って中の光景が目に入ったら

 

「やはり兵の数が増えていますから食費が当初の予定より、かなり多くなってきてますわね……、兵が増えれば、そのための維持費もかさむ……国力を高めるため……」

 

なんか難しいこと言ってるな

国の金庫番と呼ばれるだけあって税収管理、予算組などお金に関わることをいろいろやってる

忙しそうだし、タイミング悪かったかな?

 

「衛宮さん、何か用ですか?」

「警備隊の予算を渡すように一刀から頼まれて来たんだが、忙しそうだからまた後にするよ」

「いえ、構いません。拝見致しますわ」

「そうか。じゃあはいこれ」

 

ちゃんと予算内に収めた、というか余裕があるようにしたし何か言われることは無いはず

言われてもある程度は返答できるようにしてきたし大丈夫だろ

 

「衛宮さん!」

「ん?何かあったか?」

「この武器など装備品の費用が無しって言うのはどういうことですの?あなたたちは武器無しで警邏をなさるのですか!?」

 

あぁ、その部分か

そりゃその部分の費用が無いようになってるから説明しないと武器なんていりませんと言ってるようなものだからな

 

「それに関しては今から説明するよ。オレが使う投影魔術は覚えてるよな?」

「何も無いはずなのに手元にあの2本の剣を出していた不思議な術……でしたわね」

「そう。それで警備隊が使う武器はオレが全部投影するんだ。そうすればその分だけ費用を抑えられて他のことに回せるよな?」

「確かにそうですけど……それはあなた1人の負担が大きすぎるのでは?それに防具に関してはどうですの?」

「それはオレが自ら作るさ。身を守るものだから強化をかけておきたいんだけど、魔術を通しやすいようにオレが一から作るつもりなんだ」

 

防具と言ってもいろいろな素材があるからな

どれが魔力を通しやすいのか確認もできるし、この先の戦いにも備えられるだろう

 

「ならその費用が必要なのでは?」

「それは自分で出すから大丈夫だぞ?」

「な、なにを仰るんですか!?防具を揃えるのにだってそれなりのお金は必要なのにそれを自分で出すですって!?」

「お金ならなんにも使ってないからたくさんあるし、予算的には大丈夫だと思うけど」

「何にもって、まさか今までの給金のことでは」

「そりゃな、だって別に特に使うことなんてないから」

「使うことないからって……好きなこととかそういうのにも使わないのですか?」

「好きなこと……料理は華琳から厨房にあるものは素材含め何でも使っていいって言ってたからそれを使ってるし、当日に足りないものを買うぐらいしか使ってないな」

 

でもだいたいそういうものもあまりお金かけずに買えるし、貂蝉のとこでも安売りしてくれるしな

他には本……は書庫に沢山あるから買うものはなかったし……今思うとホントお金使ってないなオレは

 

「───いいえ、装備品の費用に関してはちゃんとまわします」

「えっ、だからそれは大丈夫だって──」

「あなたはもう少し、自分というものを大切になさってください!」

 

自分を……大切に?

おかしいな、ちゃんと自分に関しては気遣ってるつもりなんだけど

休む時は休んで働く時は働いてるし……

 

「わかった。それじゃ予算に関しては頼むな」

「──わかりましたわ」

 

さて、戻るかな

それにしても少し疲れてる雰囲気かな

怒らせてしまったようでもあるし、後でお詫びでもしよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……、やっと終わりましたわ」

 

おっと、今回はいいタイミングかな?

ノックして──

 

「はい、どうぞ」

「失礼します」

「衛宮さんですか、何か用ですの?」

 

これは疲れてるな

まぁ机にどっさり山が積もってたのが今はないんだ

それだけ仕事の量があったんだろう

 

「予算話した時に栄華が疲れてるかなって思ってな。疲れを癒すのと落ち着つける効力を持ったお茶を入れてきたんだ」

「あ、ありがとうございます」

「疲労回復も含め少し甘めに作ってみたから飲みやすいはずだ。予算関係は難しそうだからオレはあまり手伝えないかもしれないけど、オレにできることがあったらなんでも言って欲しい」

「いえ。今は大丈夫ですので、お気持ちだけ貰っておきますわ」

 

もう今日の仕事は終わってるしそりゃそうか

それじゃあ戻るかな

 

「わかったよ。それじゃオレは戻るから」

「ええ。お茶、わざわざありがとうございます」

 

そうしてオレは部屋を後にした

これでお詫びになるといいんだけどな

お茶に関してはいろいろ学んでたし、たぶん大丈夫だ

ただやっぱりお茶の入れ方はもっと練習しないとな

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

衛宮正騎さん

あのお方と話すときだけは他の男と違って普通に話せますわね

その辺の男とは違いおぞましい欲望がまるでないように感じますわ

初めて会った時に感じた不気味なものは、あのお方から汚らわしい欲……いえ、欲というものが無いように感じたこと

同じ男である北郷さんからはいやらしい視線や気持ちの悪い妖気を感じ取れたというのに

 

「……落ち着きますわね」

 

このお茶からは優しくて、甘い味がします

男がこんなことするなんていやらしい打算があると思うはずなのに、衛宮さんは本当に善意だけでやっていらっしゃるのがわかります

見た目は確かに男という生き物……けれど中身を感じないから人形のよう

見ていて、なにか不安になりますわね……いつ壊れてしまうかもしれないようで

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。