真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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28話

 

汜水関の前には幽州と徐州、そして劉備さんの連合が展開している

連合と言えどお互いが警戒してる中、それぞれの隊が助け合ってるような行動をしているからあそこは他とは違うのかもしれない

 

「……始まりましたね。ですが、本当に見ているだけでいいのでしょうか?」

「いいんだってさ。指示があるまで戦闘態勢のまま待機ってのが、華琳の命令だしな」

「それにいつ異常なことが起きるかもしれないからな」

 

今はこっちが優勢になってる

けれど歴史が違うこの世界ではどんなイレギュラーが起きるかわからない

常に警戒してないと──って音がした

 

「あれ?門が開いて、砦から兵士が出てきたの……」

 

籠城してるし、汜水関なんて攻め落とすのは容易いもんじゃない

それなのに砦から打って出てきたとはな

 

「先ほど劉備陣営の将が何か言ってたようですし、挑発にでも乗ってしまったのでしょうか?」

「守備隊の将てどんだけアホやねん……」

 

篭れば負けはない戦なのに挑発に乗って出てきてしまうか

情報通りだしちゃんとその情報を使ってくれたんだ

 

「む。あの先頭にいるのは……」

「知っとるんか、凪」

「……ああ。確か、華雄将軍だ。前に黄巾党に包囲されている所を助けた事がある」

「……見えるんだ」

「はぁ。それが何か?」

「正騎も見えるのか?」

「強化すればハッキリとだけど、通常じゃ顔は分からないから服とかそういう部分で判断するしかないな」

 

この距離だ、普通の人が見れば豆粒サイズの大きさにしか見えないからなぁ

オレは元々の視力もいいからある程度は見えるが、強化しないとハッキリとは見えない

 

「あ、こっちからも出てきた。今度は誰だ?」

「きれいな黒髪なのー」

 

近場で見てどれだけ強いかはわかった

華雄に負けるはずはないか

それに諸葛亮が真名で呼んでたけど劉備、関羽と続けば張飛もいるよな

 

「あれは関羽だ。劉備のところの将軍でなかなかの武を持っていると聞く」

「お三方、どうしてこんな所に?」

 

星に秋蘭と柳琳が来てたんだ

どれだけ劉備さんの陣営に考え込んでたんだろう

 

「あまりに暇なのでな。伝令役を買って出た」

「多少は戦況を見ておらんとな。それと後方にばかいりては身体が固まってしまう」

「汜水関が破られたら、ただちに進撃を開始してください。劉備さん達が様子見で引いた隙を突いて、一気に関を抜けるそうです」

「うむ。その後、散り散りになった敵に追撃をかける」

「敵の罠やったら?……あ」

 

そんなこと話してるうちに決着がついた

やっぱり相当な強さを持ってるか……

 

「……今落とされたのが汜水関の総大将だ。自分から飛び出したのもそうだが、そのうえこのまま逃げ出すようなら……そう器用な作戦が立てられる輩とも思えんな」

「うわ、ホントに逃げ出したよ……」

 

ということはあっちには軍師はなし

猪突猛進の考えの人が総大将をやってたからこの結果というわけか

 

「よし。こちらも移動を開始するぞ。もうすぐ姉者が突っ込んでくる手はずになっているから、柳琳と一緒にうまく流れに乗るがいい」

「分かった。凪!」

「はっ!総員、移動開始だ!あの門が閉まるまでに無理矢理ねじ込むぞ!」

 

さて、オレたちも続くとするか

こうも汜水関を突破するのがはやいとな

 

「正騎殿。此度の戦、手練が多いとお見受けします。特に先程の関羽と袁術の元の孫策は正騎殿にとっての良い見本になるかと」

「やっぱり星から見てもその2人が抜けて強いってことか。わかった、味方として見れるうちに見て自分のものにしておく」

 

この連合軍が終われば多少の同盟とかはあったけど、ほぼ群雄割拠の時代になり味方は自身の陣営のみ

攻撃されない今のうちに少しでも自分の力にしなければ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回の戦いは終わって軍議が始まったのだけれどあんまり乗り気じゃないな

 

「華琳さん!何を考えていらっしゃいますの!」

「劉備達は戦闘直後で、いったん矛を引いた形だったわ。そこで反撃を受けると厳しいだろうと判断したから、追撃を引き受けようと思ったのだけれど?現場判断で、連絡が行き届かなかった事は謝るわ」

 

開始いきなり袁紹がこれだからなぁ

華琳は謝る気がなくこの口調だけど

多分オレが同じ立場でこうなってたかな

 

「キーッ!上手いこと言って!どうせ、汜水関を一番に抜けたかっただけなのでしょう!」

 

キーッって言う人初めて見たよ

ルヴィアさんも言ってなかったのに……いや、オレが見たところを無いだけなのかな?

 

「結果的にそうなった事は否定しないわ。けれど、華雄たちの追撃が主な目的だったのも確かよ」

「ま、まあ、二人とも、そんなに熱くならないで……結果的に、わたしたちも助かったわけだし」

「劉備もこう言ってるのだし、それでいいのではないかしら?」

「ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬ…………っ!」

 

言い負かされてものすごい悔しがってるよ……

その後も結局、袁紹は言い負かされてるように見えたし、華琳は虎牢関攻略の指揮を取る事になったんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お帰りなさいませ、華琳さま!いかがでしたか?」

「虎牢関攻略の指揮権は引き受けてきたわよ。これで良いのね、桂花」

「はい。ここで呂布と張遼を破れば、華琳さまの名は一気に高まるでしょう。それは華雄ごときの比ではありません」

 

呂布と張遼

あの二人と戦うときが来たんだ

いくら春蘭に強くなってきてると言われてもあの二人に勝てるほど強くなっているわけじゃない

 

「たぶん、都で一番強いのが呂布」

「うむ。今は董卓のもとでその実力を遺憾なく発揮していると聞く。張遼も、黄巾党の時の燻っていた様子とわけが違うぞ」

「……欲しいわね、その強さ」

「また悪い癖が……お姉様」

「今回ばかりはお控え下さい。張遼の強さはともかく、呂布の強さは人知を超えています」

 

人知を超える強さって……

三国志で最強とは有名だがいったいどれくらい強いんだ?

 

「強い強いってそんなに強いの?」

「用兵はともかく、個人の武では桁が外れていると聞く。中央に現れた黄巾党の半分、約三万は、呂布一人に倒されているそうだ」

 

1人で……三万?嘘だろ

オレと星でも何とか千行ったぐらい

その倍以上を1人でだって……?

束になってる所を聖剣解放すればいけるかもしれない

けれど呂布は宝具なんてなく個人の力のみで三万の兵を倒したってことだよな

もはやサーヴァントとして呼び出され補正を受けているんじゃないか?

 

「情報元は人和よ。中央で有力な武将の名を聞いたとき、一番に出てきた名前が呂布だったもの。その次が張遼だったわね」

「体験談ってことか、それは信用するしかないな」

「もしどうしても呂布をご所望とあらば……そうですね。姉者と私、あと季衣と流琉あたりはいなくなるものと思っていただければ。星も入れば1人だけなら助かるぐらいかと」

「なっ!?」

 

春蘭に秋蘭、それに季衣と流琉までもってもう強いとかそういうレベル超えてるぞ!

星も含めれば1人助かるぐらい……三国志もまだ序盤も序盤なのにいきなりラスボスがいる感じだよな……

 

「そういうことだから、間違っても呂布と戦ってる誰かを助けようと思わない事ね。間違いなく死ぬわよ」

「……今回ばかりは会わないことを祈るよ」

 

今も星や春蘭に鍛えてもらってる最中のオレなんて敵わない……

それに春蘭が関羽さんでも一人で数合持たないと言ってるんだ

せめて、固有結界さえ使えるようになれば……

 

「分かったわ、呂布は諦めましょう。でも張遼だけならどうなのかしら?」

「張遼の強みは個人の武よりも用兵にあります。兵を奪い取った上で捕らえろという命であれば、兵は桂花が。張遼は姉者が何とかしてくれるでしょう」

「お任せ下さい!」

「わ……わたしか!?また無茶を……」

「あら、してくれないの?春蘭。桂花はしてくれるようだけれど?なら代わりに星を向かわせようかしら」

「……ふふん」

「私で良ければその任果たしてみせましょう」

「くぅぅ……っ!張遼ごとき、ものの数ではありません!十人や二十人でも、お望みの数だけ捕らえて参りましょう!」

 

弱気腰だったけど春蘭はそうでなくちゃな

というより華琳の挑発と桂花の喧嘩売ってる態度、それと星の余裕っぷりがが火をつけちゃったみたいだな

 

「なら、張遼は桂花と春蘭に任せるわ。見事、捕らえてみせなさい」

「はっ!桂花の策が分かりやすければ、如何様にも!」

「お任せを。もっとも、私の策を春蘭が理解出来ればですが」

「また喧嘩になっちゃうぞ。もうちょっと言い方変えるとか」

「ふんっ!」

「〜〜〜っ!!!!」

 

足の小指が!思いっきり踵で踏まれた!

狙ったかのように当たったから、その分とても痛い!

こんな流れで虎牢関の攻略が始まるのかよ……なんでだ!

 

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